Web事業部_クリエイティブ
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2018.11.28

【DONGURI×LIG】しっぽりとコンセプトワークについて語りました〜「居酒屋 藤田」第4回イベントレポート〜

藤田

こんにちは! デザイナーの藤田です。

今回のブログでは、先日開催した「DONGURI×LIG 居酒屋 藤田 ~しっぽりとデザインについて語る会 第4回~」のレポートをお届けいたします。

居酒屋藤田とは?
デザイナー藤田が店長を務める、デザインについて「しっぽり」お話する会です。パネルディスカッションと交流会の2部構成で、主催側だけでなく、全員参加型でデザインやWebについて質問したり考えたりします。とは言ったものの……セミナーとか勉強会というより、デザイナーが集まるホームパーティーみたいな感じが近いかもしれません。参加者同士のつながりが広がるイベントです。

▼居酒屋 藤田 ~しっぽりとデザインについて語る会 第4回~の告知記事はこちら

上記のような内容で隔月開催をしております。

第4回は株式会社DONGURIさんから3名の方をゲストパネラーとしてお招きし、パネルディスカッションを開催いたしました。

レポートではとくに盛り上がった第1部のパネルディスカッションを中心に振り返っていきます!

引っ越し中のためいいオフィス上野で開催


今回は弊社のオフィス移転に伴い、普段イベント会場として使用しているLIG社内のフリースペースが使用できないため、いいオフィス上野にて開催!

お酒のお供としてお出ししている恒例の居酒屋メニューも、引っ越しの関係でキッチンが使用できないため乾き物に変更(楽しみにしていた方スミマセン)。。。

はじめにみなさまと乾杯を行い、イベント開始!

乾杯の音頭は恒例のTOMMY(Junichi Ito)がイベントに対する意気込みを語りつつ行ってくれました。

「オモシロおじさん」TOMMYのハートフルな発声により、会場もいい温度感に!

パネルディスカッションを始める前に、ゲストパネラーとしてお越しいただいたお三方の所属する「株式会社DONGURI」について、代表のミナベ氏よりご紹介いただきました。代表ご自身の経歴を踏まえ、会社のサービス領域や社風の説明、案件実績についてお話しいただきました。

第1部:パネルディスカッション

 

第1部では、参加者の方からいただいた質問に対して、ゲスト登壇者がそれぞれの持論を回答するパネルセッションを行いました。

今回のパネラー陣にはDONGURIさんから吉野拓人氏、遠藤雅俊氏、残念ながら体調不良によって参加ができなくなったヒロカタヤマ氏の代打で代表のミナベトモミ氏の3名に加え、弊社からフリーランスに転向し、活躍目覚ましいTOMMY(Junichi Ito)をお迎えしました。

登壇者プロフィール

吉野 拓人 デザイナー

シャープ株式会社にて技術開発に携わったのち、デザイナーへ転身。企業やプロダクトのCI・VI / Web / パッケージ / 実装など、多岐に渡りデザインを行う。現在はチームリーダーを務めながら、クラフトマンシップを大切にした「モノ中心」のデザインに重きを置いている。

遠藤 雅俊 Webデザイナー/フロントエンド/モデル

デジタルハリウッド卒業後、フリーランスを経て、2017年からDONGURIにジョイン。コーポレートや採用サイトを中心に、デザイン・実装を行う。

ミナベ トモミ CEO&FOUNDER

家電PM/UI出身の組織人事コンサルタント。事業会社/デザイン組織に対する、組織人事戦略 & 指標開発 & 業務変革のハンズオンコンサルが得意。デザインコミュニティDONGURIの運営も行う。

伊藤 潤一(TOMMY) アートディレクター/デザイナー

広告プロダクションのWeb 制作部門にてデザインだけでなく幅広く活動。2015年よりデザイナーとしてLIGにJOINしたのち、2018年4月よりFITという名義で、デザインとディレクション領域でフリーランスとして活動しています。

それではパネルディスカッションを振り返っていきます!
(参加者の方からいただいた質問文を原文のまま掲載しております。)

「コンセプトワークが決定するまでのフロー」

最初の質問は「コンセプトワークが決定するまでのフロー」について。

DONGURIさんには普段のワークフローをご説明いただいた上で、「どのようにコンセプトメイキングをしていくのか」をお話しいただき、TOMMYには「フリーランスとして案件に関わる際にどのような流れでコンセプトを制定していくのか」を話してもらいました。

DONGURIのワークフロー

まずはDONGURIさんを代表して吉野氏にお答えいただきました。なんとご丁寧にも、この回答のために、「経営戦略 → CI(コーポレート・アイデンティティ) → Web制作」を例にしたワークフローを図版化してきてくれたので、こちらも合わせてご覧ください。

吉野:DONGURIのチームは大きく分けると「コンサルチーム」と「デザインチーム」の二つのチームに分かれており、各チームから1名ずつが案件にアサインされるという少数精鋭の体制でプロジェクトを進めていくことが多いです。

まずはじめにコンサル担当のメンバーがヒアリングやエクゼクティブインタビューを通して、経営・事業・組織人事に関わる戦略企画を立てていきます。その戦略企画をもとにプロジェクトチームを発足し、課題解決のマイルストーン設計を進めていきます。

次に行うのが共通認識言語化という作業で、クライアントが組織として「どういう方向性でやっていくのか?」や「何をやっていくのか?」や「大切にする価値観はなんなのか?」ということを案件に携わるチームの中で認識をすり合わせていきます。

この段階でのアウトプットとしては、CI制定(※)のうちのビジョン、ミッション、バリュー(MI/BI)の言語化となります。

※CIは以下の3つの要素で形成されています。
MI(マインド・アイデンティティー)・・・企業理念の統一
BI(ビヘイビア・アイデンティティー)・・・企業理念を実現するための具体的な行動の統一
VI(ビジュアル・アイデンティティー)・・・企業が展開する視覚的要素の統一

デザイナーは、早い場合だとこのフェーズから案件に関わっていきお客様との打ち合わせやMI/BIの言語化をコンサル担当のメンバーとともに行っていきます。

次のVIデザインのフェーズから本格的にデザイナーが案件に参加し、言語化されたビジョン、ミッション、バリューをもとに、ロゴやタイポグラフィ、デザインの世界観を作ったりトンマナ設計を行ったりしていきます。このフェーズでビジュアルの世界観が設計されたあとにWebサイトなど各種ツールへの落とし込みが行われていきます。

各種ツールへの落とし込み方ですが、Webデザインを例にすると、コンテンツ企画、導線設計、UI設計や撮影ディレクションなどを行っていきます。この領域はひとりのデザイナーで完結させてしまうことが多いです。そしてデザインができたらWeb実装というのがDONGURIの一般的なワークフローとなります。

どのようにコンセプトメイキングをしていくのか

吉野:質問にあったコンセプトワークは、それぞれのフェーズにおいてさまざまな形で行っていきます。

そもそもコンセプトワークとは、こちらの考えとクライアントの考えを擦り合わせていく作業だと考えていて、考えの伝え方はメンバーによって異なります。

たとえば、ビジョン、ミッション、バリュー(MI/BI)の言語化を行う際には「これが御社のビジョンです」というように提案するのではなく、お客様を巻き込んだワークショップ形式の打ち合わせをします。その際のファシリテーションを担ってお客様の言葉として発案していただき、その言葉を詰めていくといった手法を採るメンバーもいます。

僕がVIデザインに関わる際には、言語化されたビジョン、ミッション、バリューをビジュアライズしていくのですが、それらのワードの抽象度が高いと、お客様とのデザインのすり合わせが難しいと感じる場面もあります。なので言語化されたMI/BIを、一度噛み砕いた言葉に考え直す作業を行い、そこからキーワードを抽出し、それらに紐づいたロゴを数パターン作成してからお客様とすり合わせを行うようにしています。

Webデザインや実装フェーズにおけるコンセプトワークについては遠藤から説明します。

遠藤:Web制作については、まずコンサルチームから「どのような戦略で課題を解決していくのか」という制作コンセプトが上がってきます。

そのコンセプトに対し適切なキーモチーフやキービジュアルを作成しながらデザインしていきます。

自分の場合だとお客様にサイトの完成イメージを持ってもらえるように、デザインと同時に簡単なプロトタイプを作成します。プロトタイプを作成したあと、実際に作ったものをお客様に操作してもらい、そこから出たフィードバックをキャッチアップしながら、デザインと実装をアジャイルで行っていきます。それらを繰り返すことで、よりコンセプトに沿った物へと完成度を高めていくという手法を採っています。サイトの世界観やトーン&マナーの合意がお客様と取れたあとの下層のテンプレート化やSP化は、タスクを洗い出したあとにスクラム開発で行っていきます。

世界観を作っていく前半の部分でお客様としっかりと認識のすり合わせを行なっていくことで、後半にクリティカルなフィードッバックが出ないように意識しています。

フリーランスとして案件に関わる際にどのような流れでコンセプトを制定していくのか

TOMMY:フリーランスとして働くようになって、企業に所属していた頃と違いを感じるのは、案件の関わり方がさまざまであるということです。個人的にはなるべく上流工程から関わっていける依頼を増やしていきたいと考えていますが、「デザインだけお願い」という依頼もあります。

上流工程から案件に関われる場合は、RFP(提案依頼書)をお客様からいただいたあとにヒアリングシートを作成します。要件がある程度お客様の中で固まっていた場合でもヒアリングを重ねて、再度課題の抽出とその解決方法を模索します。お客様の抱えている課題によっては要件に立ち返って「それって本当に必要な機能なんですか?」というコミュニケーションをとったりもします。これらの作業を行うことで「サイトのゴールは何なのか?」ということをお互いに明確にしていきます。

ゴールが定まったあとは情報設計を行っていくのですが、その際にデザインの方向性をすり合わせていくための資料も作り、なるべく認識の相違がない状態でデザインを開始していきます。その一連の考えを合わせていくというフローが、吉野さんもおっしゃってたようにコンセプトワークなのかなと思っています。

「クライアントさんから来た修正指示の通りに直すと全体と合わずデザインが崩れる、という場合にどう対応しているのか」

こちらの質問は「そもそもこのような状態に陥らないためにどのようにしているか?」と「それでも万が一サイトの世界観を覆すような修正指示がきた場合どうするか?」という二軸で回答いただきました。

そもそも大きな修正指示をもらわないようにするには?

遠藤:先ほど言ったとおり自分はサイトの世界観を作るフェーズではプロトタイプを用いて、お客様と短いスパンで何度もコミュニケーションをとっているので、コンセプトやトンマナが決定したあとにそのようなケースに陥いることは少ないです。やはり自らお客様と対話を重ねていくということが大事なのではないかと思っています。

案件をスムーズに進めるためにもお客様と信頼関係を築いていくことを心がけています。

吉野:上流工程から携わっていきコミュニケーションを積み重ねていくことで、デザインの終盤において大きな戻しが来ることはほぼほぼないですね。DONGURIのワークフローは僕の場合も遠藤と変わらないので、そこは一緒かなと思います。

信頼関係という点で僕の場合であったのが、Webデザインの提案時に「なぜこのような仕様にしたのですか?」というお客様の問いに対して、ふつうであれば論理的に返答しなければいけないケースなのに、思わず「やってみたかったからです。」という風に答えてしまったことがありました。その際に「やってみたかったのだったら仕方ないね。」と先方の方から言っていただき、自分でも驚いたことがあります。

ただし、それはコンサルチームが今まで培ってきた信頼関係というのがあるので成立したコミュニケーションなのかなと思っていて、コンサルチームのおかげでデザインチームの仕事がしやすくなっているというのもあります。

TOMMY:僕の場合ですが、フリーになって変わったのが、お客様と直接対話する機会が増えたので「その修正を行うとゴールから離れますよ」というようにコミュニケーションで解決できるようになってきました。また「趣味嗜好で判断していないか?」ということも議論を重ねるようにしています。

やはりヒアリングを重ねてゴールの定義化をすれば議論に軸を持たせることができるので、そこが大事かなと考えております。また、お客様の視点が本質からそれてしまった際のコミュニケーションの取り方にも「これ、こういうふうに言いましたよね! 間違えてますよ!」というのではなく伝え方にも気を使うようにしています。

世界観を覆すような修正指示がきてしまった場合どうするか?

遠藤:万が一大きな修正指示が来てしまった場合でも、それまでに培って来た関係値から「課題の解決方法やコンセプトに対して、その修正方法はあまりオススメできませんよ」というようなことをわりとフランクな形で対話できるようになっている場合が多いです。

吉野:デザインの世界観を覆すような修正指示が来るのは、お客様がビジョンやミッションを制定する際の根幹的な視点ではなく、表層的な視点でデザインを見ちゃっているので、自然とお客様の視点のレイヤーが下がってしまったようなケースでありがちなのかなと。

その際は「それは表層的な話であって本質はこうでしたよね?」と落ちてしまった視点のレイヤーを上にあげるコミュニケーションをとったりします。

TOMMY:言い方はよくないですが、デザインの専門ではない人の意見を取り入れたらデザインが瓦解してしまうのは当たり前だと思うので、「なんでもいいから修正して」などとパワープレイを取られるまで、なるべくデザインがコンセプトから逸れていかないようにお客様と対話するようにしています。

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