はじめに
こんにちは! デザイナーの杉原ミシェルです。
LIGブログの「背景ジャック広告」記事の後編です。前回は2016年に制作したものを紹介したので、今回は2017年に制作したものについてお話したいと思います。
「背景ジャック広告って何?」という方は、前回の記事をチェックしてみてください!
続・今まで私が作ってきた背景ジャックのコンセプトや裏話をまとめてみました。【前編】
今回は、さくっと紹介に入らせていただきます。
LIGブログの背景ジャッククリエイティブ
EMOLOG(2017/1/9-2017/1/15)
Photoshopの加工の技術面では、某大怪盗のモデル・紳さんのポーズはこっちの写真がいいけど、某お姫さまのモデル・ぐっさんの表情は別の写真の方がいい……と、つぎはぎ合成をした記憶があります。
うまくごまかせているでしょうか?
LIGアド(2017/1/30-2017/2/5)
公開時期の節分シーズンに合わせ、巨大な鬼に対して小さな豆を投げ続ける姿に「その広告本当に効果ありますか?」といった強気な広告を打ち出しました。
豆が小さく、鬼と比較するのには少し見えにくかったので、わかりやすさとスピード感の両方を保持するために、陰影やぼかしを細かく加工しました。
デジタルハリウッドSTUDIO 上野 by LIG(2017/2/6-2017/2/12)
1年間のいろんな場面の写真を大量に共有していただき、そこから切り抜きできそうなものをセレクトして大量に切り抜きをした、切り抜きじごk……天国なデザインでした。
人物のサイズの強弱をつけたり、前後関係のバランスだったり、雲のモチーフも同じ色系統でも微妙に明度・彩度を変えて奥行きを表現したり……バランスをとるのにかなり頭を使いました。
WACUL(2017/2/20-2017/2/26)
きれいなんだけど「毛穴感」があるような、特徴的な肌の質感など、いい感じに再現できたのかなと思っています。タイトルテキストの部分もパスで細かく調整をしました。
モデルをしてくださったエディターのキャシーさんが「ミラ・ジョヴォヴィッチになれた!」と喜んでくださったのが記憶に残っています。
ギルド開発(2017/3/20-2017/3/26)
このサービスは、「ラボ型開発」というあまり馴染みのないキーワードを、「RPGの『ギルド』という仕組みと同じように足りないリソースを補うものですよ」とわかりやすく伝えるために、「ギルド開発」という名前でスタートしたものです。
私はFF派でドラクエはやったことがないのですが(やってみたい気持ちはすごいあります)、「ルイーダの酒場」というところが、職探しの場所なのだそうですね。そのルイーダの酒場でギルドの仲間を探している勇者に、優しく諭すセブ支社のプレジデント・せいとさんのようすを背景ジャックにしました。
ちなみにせいとさんが日本に一時帰国しているときに、公式が運営している六本木の「ルイーダの酒場」というバーに連れていってもらいました。そりゃもう楽しかったですわ!
デジタルハリウッドSTUDIO上野 by LIG(2017/4/3-2017/4/4)
デジハリの受講生は、働きながらも新しいスキルを身につけるために来られる方が多いようです。「今の仕事は今の仕事でいいけど、なにか新しいことを始めたい」。そんな働く女性をターゲットに、少し落ち着いた雰囲気のデザインにしました。左からカフェの店員、外回りの営業、塾の先生、といった設定がありました。
春のWeb制作無料相談会(2017/4/5-2017/4/14)
こちらは遷移先の記事のコンセプトなどの企画をディレクターのパーヤンさんがされたので、それに合せたデザインにしました。イメージは「男はつらいよ」の寅さんで、江戸っ子ディレクターのママさんがお酒片手に上野公園をうろつく記事でした。
※実際のママさんは下戸なのでお酒が飲めません。
実際は桜を空一面に撮影するのが難しく、余分なものや葉っぱなどが写り込んでいたので、合成で桜の部分を横に伸ばしました。
デジタルハリウッドSTUDIO 上野 by LIG(2017/4/15-2017/4/23)
この時期にPinterestを見ていると、本の表紙の表現で、テキストにガウスをかけて一眼レフのピントっぽさ・遠近感をつけるのが流行っているように感じたので、挑戦してみました。
Webのパララックスの表現を印刷ではこう表現するのかなあと、勝手ながら自己解釈しました。
START-UP ENGLISH(2017/4/15-2017/4/23)
シンプルながら、テキストあたりのデザインを丁寧に時間をかけました。あえてわかりやすい英語をキャッチコピーにすることで、「英語に興味はあるけど、なかなかとっつきにくい」という人の目に止まらないかなあと考えました。
デジタルハリウッドSTUDIO上野 by LIG(2017/5/1-2017/5/7)
上述の「春はあけぼの」と同じようなもじりですが、屋根より高いコイノボリとココロザシとで、季節感に合わせてうまいこともじれたかなと思っております。
撮影ではモデルのよーこさんに短い棒を持ってもらい、両手をあげてひたすらにジャンプしていただきました。
EPISODE(2017/5/15-2017/5/21)
これがまためちゃくちゃおしゃれなシェアオフィスなんですよね……! ぜひ内装を見ていただきたくて、目一杯大きく表示しました。自分は現地に行けなかったので、横長な背景ジャック用に、内装がきれいに見えるような構図で撮影していただくのがポイントでした。
ギルド開発(2017/5/29-2017/6/4)
今回は、より切羽詰まっている等身大の勇者に、見覚えがあるようなコマンド画面を出すことでターゲット世代の目に止まるだろうと想定しました。
RPGをやっていると、勇者たちって本当によく働くなあと思いますね。それぞれの個性を活かしたパーティで戦うことの大事さ、幼い頃にゲームで学んでるわけです。「この環境に共感を覚えるなら、ギルド開発がぴったりかも」と訴求したデザインです。
デジタルハリウッドSTUDIO 上野 by LIG(2017/6/19-2017/6/25)
デジハリではオレンジとピンクのグラデーションをキーカラーにしており、開校当初からある「Webデザイナーコース」では同色のグラデーションを多用していたので、新しい「ネット動画クリエイターコース」ではグリーンとイエローでグラデーションにしてみました(ちなみに、もうひとつのコースの「Webプログラミングコース」は青系統のグラデーション)。きれいな色合いが得意な後輩デザイナーちゃんに配色をお願いしました。
モデルの周りに散らばっている三角のシェイプは、動画の再生マークの三角形をイメージしていて、それをよりシャープでクリーンに表現しました。アーティストの「Perfume」のアートワークのように、ネット動画の可能性を近未来的な印象で受け取ってもらえたらという意図があります。
START-UP ENGLISH(2017/7/10-2017/7/16)
3人の女性がフィリピンからやってきた! ということで、某エンジェルをオマージュしたデザインです。「リグズエンジョル」という文言が決まる前は、営業担当のジョニーさんからもじって「ジョニーズエンジェル」という案もあったのですが、「『ジョニーズエンジェル』って冷静に考えてなんかやばいよね」となり、リグズエンジェルに落ち着きました。
突然見覚えのない外国人女性がバーンとでてきたら、LIGのサービスって伝わらないかもしれない……ということで、LIGブログで顔の知られているジョニーさんにも出演していただいています。
そういえばフィリピンの女性は、かなりカメラ慣れしている印象があります。カメラを見せると、本当にポージングや表情がばっちり決まって、絵になりますね!
いいオフィス上野(2017/7/31-2017/8/6)
手形をおけばホラーっぽく見えるだろうと思ってやってみたら、ちょうど10の理由というワードに合わせて指を10本出しているみたいになりました。まぐれですが、さも意味があるようにモチーフが置けてしてやったりって感じです。
記事内の写真撮影も担当して10の理由分のカットを撮ったのですが、「どれも構図がきれいだね!」と先輩に褒めてもらえてうれしかったです!
どこでもオフィス in 大分(2017/8/7-2017/8/13)
「どこでもオフィス」とは、日本各地のリモートワークができる環境(コワーキングスペースなど)のところで、地方の環境を楽しみつつLIGの社員とお仕事をしようというものです。
開催地が大分で、仕事をするだけはなくいろいろなところへ訪問するとのことだったので、その多色さを写真の多さで見せつつ、水彩画のようなテクスチャや手書き風のフォントを使用して、あたたかみのある表現にしました。
ギルド開発(2017/9/4-2017/9/10)
まあせいとさん以外の他の3人はエンジニアじゃないんですけどね……選ぶしかないってことですね。ラッパーのべべさんの顔が最高に素敵でお気に入りです。
Web制作無料相談会(2017/9/11-2017/9/15)
今回の主催であるディレクターのZIMAさんは、スケボーの先生をするほどのすごい人。せっかくだからそのかっこよさを活かしたコンセプトに、とスポーツ系のスタイリッシュなデザインを参考に制作しました。
「写真何枚かそれっぽくとってくるから、かっこよくして!」と、かなり自由度の高い依頼でしたが、カメラマンがモデルのZIMAさんをかっこよく撮影してくれたので、ちゃんと仕上げられたかなと思います。個人的につくってみておもしろかったなと思うのは、わざとモデルの後ろに影を置いて、立体的な表現を試してみたところです。
前回も今回も、LIGの社員のそれぞれの個性を活かしていて、企画をしているディレクターさんたちは本当よく周りをみてらっしゃるなあと感じます。
AiD Generator(2017/10/16-2017/10/22)
「好きな味付けや素材などを注文すれば、あとは料理が出てくるのを待つだけ」というコンセプトのもと制作しました。AIっぽさを出すために、人をメカっぽく加工しています。わたくし、LIGに入ってから何人もロボットにしてきましたが、もう人をメカ化するのなんて慣れたものです。また別で記事にしたいなと思っています。
実は実際に撮影した写真では背景にいろいろと写り込んでいたのですが、Photoshopのパワーで抹消しました。いろいろ消えてます。シンメトリーな構図は目の動線を止めがちで動きがなくなるのでなかなか難しいのですが、こちらのデザインはキャッチコピーに動きをつけることで、止まってる感じを軽減しようという意図があります。
あとは「ごちうさ」っぽくならないように気をつけました。今回はオマージュでもなんでもないんですよ!
後編のまとめ
長々と前後編に分けて自分の制作した背景ジャックを紹介してきましたが、いかがでしたか?
実は最後に紹介している2017年10月以降、しばらく受託のWebサイトデザインのほうに従事していたのですが、また今年の6月あたりからLIGブログの自社デザインを担当することになりました。自社に限らず、受託でもグラフィックデザイン領域のことを部分的に依頼されることがあり、自分の得意な領域を確立することができて本当に光栄だなあと感じております。
自分にできることを伸ばしていきながら、自分が作っていて「たのしい」ものを、誰かにも「たのしそう」って思ってもらえたら最高だなあ……。そう考えながら、今日もPhotoshopと遊びます。
そうすれば、みんなハッピー。
Life is Good!
LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。