初心者でもWebサイト管理と更新を簡単におこなえるシステム「CMS」とは

初心者でもWebサイト管理と更新を簡単におこなえるシステム「CMS」とは

あゆみ

あゆみ

こんにちは、ディレクターのあゆみです。

やってきました。ディレクターによる連載「いいWebつくろう〜クライアントと制作会社〜」の第13回のテーマは、かなりのWebサイトに積まれるようになったCMSに関してです。もはや依頼側も制作側も逃れられないシステム……みなさんぜひ知っておいてください。どうぞ!

CMSとは

Contents Manegement Systemの頭文字をとってCMSで(読み方はそのままシーエムエスで大丈夫です)名前の通り、Webサイトのコンテンツを出し入れしたりが、サーバーへ直接アクセスせずとも簡単にできちゃうハッピーなシステムです。

沢山の人によって運用されているこのLIGブログも、各ページをいちいち制作していたら裏で毎日数人が死んでいきます。では、なぜそんな悲劇を回避できているのかというと、エンジニアでない執筆者でも、CMSのフィールドにコンテンツ内容を直接突っ込んで、ボタンをポチッと押すだけでページを生成することが可能だからです。

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(こっそりLIGブログの管理画面をチラ見せ)
どうでしょう、これだったらコードがわからなくてもWebサイトのコンテンツ更新ができる気がしませんか? SNS投稿とそこまで変わらないので、コードなんてわからないよ! という人でも敷居が低いと思います。

ということで、コーポレートサイトなどでも導入されているケースをよく見かけます。ニュースなどが多い会社の場合は特に、全部同じデザインのページなのに、いちいちWeb制作で別の部署や会社を巻き込んで、お金と時間のランニングコストがちまちまとかかり続けるのもしんどいですよね。

耳にしたことあるかも。動的・静的ってなんだろう?

CMSの話が出てきた時に「動的ページ・静的ページの話」もよく出てきます。動的ページというと「Webサイトのデザインとして、なんか無茶苦茶動くページ」を想像する方が多いのではないでしょうか。

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あちこちむっちゃ動きますね。

ただ、残念ながらWebでいう動的ページはこういう意味じゃないのです。

静的ページとは、更新しない限りずっと同じ内容が表示される作りきりのページのことです。内容を変更するとなると、サーバーに置いてあるHTMLやCSSを直に編集(上書きでアップロード)して更新されます。

動的ページとは、ユーザーからのリクエストに答えて、その場で作られたページのことです。例としては検索エンジンページなどがわかりやすいと思いますが、Google先生に「株式会社LIG」について教えてー! とリクエストを出すと……

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超高速でこのページを作ってくれました。これはGoogle先生がもともと「株式会社LIG」というワードに対してこのページを持っていて探し出してきたのではなく、超大量のネット上の情報から「株式会社LIG」というワードとの親和性が高いページを一覧にした検索結果ページをたったの0.37秒で作ってくれたのです。強い。

LIGブログは多い時、平日10本程度記事が上がったりするので、TOPページの一覧は昨日のものと今日のものが変わってきます。昨日アクセスした時点では「現時点の最新の20件はこれだよ!」とLIGのサーバーがTOPページを表示してくれます。が、今日アクセスした場合は、同じく「現時点の最新の20件はこれだよ!」ルールで20件表示してくれるのですが、新しい10件が公開されているので20件の中身は今日の最新になっているのです。

と、ここまで聞くと動的最高ー! 全部のWebサイト、動的にしようよー! と思ってしまう気持ちもわかるのですが、当然ながらある日突然自分のWebサイトでCMSが動くわけではありません。構築にお金と時間はかかりますし、テンプレートベースなので、ページによって見せ方を変えたい! といった柔軟な動きはしにくくなります。どんなWebサイトにするかによってCMSを入れるかどうかを判断すべきだとは思うので、制作会社に相談してみてください。

よく使われるCMS

ではここで、実際にWeb制作していくにあたり、よく候補にあがるCMSを紹介します。

WordPress

 

オープンソース・ライセンスにより、誰でも無料で使える奇跡のCMS。プラグインが超豊富で、だいたい何でもできます。

プラグイン、4万越えですって……

わたしの大好きなGoogle Chromeの拡張機能「BuiltWith Technology Profiler」でいろんなWebサイトを見てみると、かなりの数のWebサイトがWordPressで運用されているのがわかると思います。本サイトももちろんWordPressです。

Movable Type

 

six apartの提供するサービスMovable Typeに関しては、LIGではMTerのとくさんが一番詳しいと思うので、こちらを参考にどうぞ。LIGに限らず、構築経験のある人はWordPressより少ないイメージです。ただ、エンジニアと話しているとMT(Movable Typeはよくエムティーと略称されます)好きっていう人も多いです。(作り手の好みってもちろんありますよね)


WordPress、Movable Typeの他にも、それぞれの得意分野を生かしたCMSが数多く存在します。たくさん並べて比較したい! という方はこちらの記事などもぜひご一読を。

WordPressとMovable Typeがよく使われることはわかった。とはいえ、何がどう違うの? という疑問は残ったままだと思うので、比較してみましょう。

WordPressとMovable Typeの違い

 

WordPress(WP) Movable Type(MT)
費用 無料 個人事業、法人、団体での利用は有料
プラグイン 圧巻の4万越え。だいたい何でもできると言われる所以が感じられると思います。 公認はこちらから。WordPressと比較するとどうしても数が少なく感じてしまうかもしれません。。が、必要な機能はエンジニアに相談して作ってしまうことも多々なのでご安心を。
コンテンツ生成 動的のみ
(が、ここもプラグインと構成次第なので、要相談)
動的、静的どちらでも
再構築 不要 動的の場合は必要
開発言語 PHP Perl

 

大きな会社だと、ステージングを挟んでそこですべて静的ファイルにしないとダメなんです! という制約が出てくる場合もあると思いますし、負荷を考えるとMTに軍配があがる、のかもしれません。一時は「WordPressはセキュリティが甘い」なんて声もありましたが、プラグインやアップデートが山のようにあるので、そこはエンジニアの腕次第、という感覚が大きいです。(プラグインのクオリティはピンキリです。全部が全部信用できるというわけではないので、この良し悪しを見分けるのも、ディレクターやエンジニアの経験値によるものが大きいです)

大きく違うのが「再構築」かなと思います。MT内にコンテンツがたまった状態で全体再構築をかけると時間がかかります。が、WPの場合はアクセス=ページ生成のタイミングでデータベースから情報をゲットしてきて表示するので、表示処理に時間がかかりがちです。どちらもサーバーの組み方や総合のパワーに左右されるので、コストとスピードのバランスをディレクターに相談してみてください。

「さいごに」と、おまけ

おまけとして、最近で一番感銘を受けた記事をご紹介。

WordPressで大丈夫かどうかより自分のビジネスの心配をしよう

CMSの仕様をあれこれ考えるのは制作会社側でがっつりお手伝いしますし、色々提案させていただければと思います。そこで注意したいこととして、CMSって便利すぎて「あれもこれも」となりがちなことがあげられます。ただ、それに惑わされてそこまで必要のない仕様を加え続けると費用と工数が膨れ上がってく……なんてこともなきにしもあらずです。

この連載の初期でもお伝えしました、「なぜこのWebサイトが必要なのか」「このWebサイトで伝えたいことに必要なコンテンツ、機能はなにか」という本質的な軸からぶれずに、ユーザーに伝わるWebサイトづくりをしていきたいですね。一番大事な本来の想いを軸に、一緒にいいWebをつくりましょう。

LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。

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制作部のディレクターをしています。好きなもの:音楽 / お酒 / 飛行機 / フェス / 登山 / カメラ / キャンプなどなど。週末はほぼ都内にいません。3DCGに興味があるのでC4Dとか触りたいです。

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