こんにちは、ライターの菊池(@kossetsu)です。
人物紹介:菊池良 株式会社LIGに所属するライター。ブログ記事の企画・執筆を担当している。 |
電子書籍って儲かるんでしょうか。紙の書籍より印税率が高いとか、アマチュアがベストセラーを出したとか夢のある話を聞きますよね。
そこで出版社で紙の本を出しながら、個人でも電子書籍を出している作家の架神恭介さんに聞いてみました。
人物紹介:架神恭介 作家、小説家。作品に『完全教祖マニュアル』『「バカダークファンタジー」としての聖書入門』『仁義なきキリスト教史』など。『戦闘破壊学園ダンゲロス』で第3回講談社BOX新人賞を受賞。同作品はヤングマガジンでコミック化もされている。 |
架神さんは講談社から出している「ダンゲロス」シリーズの最新作が、何故か講談社ではなくKindleから発売されるとのこと。その理由を聞いてみました。
実は以前、架神さんは家が近所だったこともあって個人的に親しくさせてもらっています。なので、インタビューもタメ口です。
ぶっちゃけ、いくら稼げるの?
── で、どうなんですか。Kindle稼げるんですか。鈴木みそさんとか景気のいい話を聞きますけど。
稼げないよ。全然稼げない。
(*鈴木みそ・・・漫画家。電子書籍の出版に精力的に取り組み、『電子書籍で1000万円儲かる方法』(共著・小沢高広)という本も出している)
── でも講談社から出せば稼げるのに、あえてKindleを選んだんですよね?
講談社、出してくれなかったんだよ!
今度の『ダンゲロス1969』は1960年末を舞台に、学生運動に燃え上がる魔人学生と、彼らを叩き潰さんとする魔人公安と機動隊が安田講堂で激突する話なんだけどさー。お馴染みの魔人同士の能力バトルに、若者たちの甘酸っぱい青春を加えた感じで。それで敵役の公安刑事に常にレイプしている刑事とか、常にうんこ食ってる刑事とか、常に下半身まるだしの刑事とか出てくるの。
── つまり、内容がアレすぎて発売できなかった、と。
いや、それが内容じゃなくて、話が長過ぎるって言われてさ。二冊分くらいのボリュームなんだよね。それで、担当はオッケーしてくれたんだけど、上の方からNGが出ちゃった。最近は長い小説売れないらしくてさ。でも、今回は最初から長い話を書こうと思って書いてたから、長いからダメって言われても短くできないんだよね。30万文字ぐらい書いて7万文字ぐらい削ったんだけど、これ以上短くしたらクオリティ落ちるから、諦めてKindleにしたわけよ。