こんにちは。管理部のゆりえです。
私は採用に関する業務に携わっていて、特にこの4ヶ月間は全社的なリクルーティングを進めてきました。
そうした採用活動の中で気をつけているのが、応募者と企業の相性がマッチしているかどうかです。また、LIGでは一緒に働くチームメンバーとマッチするかどうかも重要視しています。
そういった相性が合わずに早期退職となってしまうと、企業側も応募者側もあまりハッピーではありませんよね。
そこで、今回は適性検査「Compass」を提供しているイグナイトアイ株式会社さんから、よりよいマッチングを実現するためのポイントを教えてもらいました。
人事の方や採用関連の業務に関わっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもなぜミスマッチがおきるのか?
採用までに何回か面接を繰り返すのに、なぜミスマッチが起きてしまうのでしょうか? それは、面接でわかるものには限りがあるからです。
上は、心理学者のマクレランドによる「コンピテンシーの氷山モデル」です。
人の行動には潜在的な動機や価値観が影響していると考え、その階層を上のような氷山で表現しています。目に見えるのは氷山の一角で、実際にその根底を支えているものは水面下にあるという考え方です。
面接で見えるものは、グラフでいうと「スキル・行動・成果(経験)」の部分。これまで「どのようなスキルを持ち、どのような行動を起こし、どのような成果(経験)を得たのか」ということしか見ることができません。
しかし、これらはあくまで事実でしかありませんよね。企業やメンバーと合うかどうか、採用後にどのような行動を起こし成果を上げるのかなどは、あくまで人事の予測となってしまいます。
ミスマッチを防ぐには潜在的な要素を見極めること
ミスマッチを起こさないためには潜在的な要素を見極めることが重要です。
仮に新卒採用の場合で考えてみましょう。
スキル・行動・経験といった事実よりも、早期退職をしないような「定着性」があるかどうか、新しい物事に挑戦する「チャレンジ精神」があるかどうかなど、モチベーションの高さの方が気になることもあるのではないでしょうか。
同じように、中途採用の場合でも「自社のメンバーと合うかどうか」を重要視している場合は、性格の部分もしっかり知っておきたいですよね。
つまり、早期退職を未然に防ぐためには、モチベーションや持って生まれた性格などの、潜在的な要素を含めて判断をしなければなりません。
マッチングを実現する面接のポイント
では、どのように面接をおこなうのがいいのでしょうか?
ミスマッチを防ぐため、ほしい人材を明確化する、入社前に労働条件をすり合わせておくなども必要ですが、こちらではよりよいマッチングを実現するポイントをご紹介していきます。
1. リラックスできる環境をつくる
面接では、まずリラックスしてもらえる環境をつくることが大事です。
応募者は面接中、いつもより緊張状態にあることを考慮しましょう。アイスブレイクから始めたり、答えやすい質問から投げかけたりするなど、話しやすい雰囲気を作る必要があります。
応募者が緊張していると、元々用意している面接用の回答をしてしまい、実際の性格などが見えてこないので……。
また面接官は、企業について誇張しない・飾らないというのもポイントの1つ。よりよいマッチングをするためには、応募者にも企業を選んでもらう必要があるということを意識しておきましょう。
2. 的を絞った質問をする
答えの幅が広い質問ではなく、的を絞った質問を投げかけるようにしましょう。
そうすることで、曖昧さがなくなり回答にも具体性が増します。また、その際に有効なのが未来(仮定)の話をするのではなく、過去(事実)の話をすることです。
「入社したら何をしたいか」などの未来の話では、応募者はなんとでも答えることができます。それよりも「どのように問題を乗り越えたか」などの過去を聞いたほうが、その人の本質を垣間見ることができるので、過去の話で的を絞った質問をすることがポイントです。
3. 一人の面接官で終わらせない
面接ではスキルセット以外に、下記の2点を見極めていきます。
- 企業のカラーに合うか
- 配属されるチームのカラーに合うか
面接を一人でおこなってしまうと、全体的な雰囲気は企業とマッチしていても、配属されるチームに合うかどうかまでは見極めることができません。ですから、面接のフローには採用後に配属されるチームのメンバーにも面接に参加してもらいます。LIGでおこなっている採用フローは下記のとおり。
- 一次:人事担当
- 二次:採用した場合の配属チームメンバー
- 最終:役員
このフローの中で、きちんと次の面接担当者に応募者を繋げなければなりません。「どんなことを聞いたか」あるいは「どんなことを聞きたいのか」などをWeb上のシートで管理するのもポイントの1つです。
4. その人の生活に対して責任を持てる相手を選ぶ
採用となった場合にその人の生活に対して覚悟を持てるかどうかというのも、LIGでは判断軸の1つにしています。
また、迷った人については採用しないというのも徹底しています。
採用過程で「スキルもあるし人柄も良さそうなんだけどな〜」と悩む人と「この人と一緒にやっていくんだ!」と決意の固まる人を比べると、採用側としても今後のマネジメントにおけるモチベーションが変わってくるからです。
覚悟を決めることができるメンバーの方が、パフォーマンスはあがるはず!
適性検査でマッチングの精度を高める
ここまで面接時のポイントをお伝えしましたが、どれだけ工夫をしても面接に割ける時間は限られていて、応募者のことを100%は知ることは難しいものです……。
「もっと応募者のことを知りたい!」というときは、適性検査を活用する方法もおすすめです。
適性検査とは?
適性検査とは、先ほどご紹介したコンピテンシーの氷山モデルにあった、見えない要素の全般を測るものとして使われる検査のこと。
その人の性格や能力・興味などを測定するもので、面接とあわせることで応募者のことをより深く知ることができます。
中国の官吏登用試験制度である「科挙」がはじまりで、血縁や争いなどに関わらずすべての人に公平な機会を提供するものとして実施していたもの。その流れを受けて、現在でも適性検査は公平な人事評価をおこなうためのものとして、多くの企業で採用されています。
参考:適性検査の歴史 – 適性検査.jp
http://hr-tekisei.jp/articles/history
適性検査でわかること
では、適性検査でどのようなことがわかるのでしょうか。代表的な3つの検査をご紹介します。
1. 能力適性検査
文章理解力や計算力、作業力などの一般的な知識能力を測定するもの。“一定の基準を満たしているかどうか”を判断するために使用されることが多いようです。
応募者の人数が多いときなどには、活用できそうですね。
2. 性格適性検査
基本的な人物の特徴や職務・職場との適合性を測定するもの。精神病理を基とした情緒面の診断をおこなうものや行動様式、ものの見方など、さまざまな種類のものがあり、目的に沿って質問事項を選択する必要があります。
基本的な性格や行動様式だけでなくネガティブ要素も測定できるので、採用をする上でのリスクをあらかじめ把握することができます。
3. 興味・指向適性検査
興味や指向、動機を測定するもので、人材配置や能力開発の際に役立ちます。職業・職種に対する好き嫌いや職業観、行動の基盤となる意欲や欲求を測定することにより、適材適所となる人材配置ができます。
優秀な人材であっても、その配置が正しくなければ能力を発揮することはできません。最大限のパフォーマンスを発揮するための人事配置に活用できますね。
まとめ
“採用はフィーリング”と聞くことも多いですが、顕在化している部分のみで判断するのはもったいないと思います。潜在的な部分を知れば、実は自社とマッチングする人材かもしれませんし、逆に本当は合わない人材である可能性もあります。
「お互いが不幸にならないため」の採用をおこなうためには、採用側がきちんとした採用フローを確立するべきではないでしょうか。
ストレス耐性確認に、適性検査Compass。
今回、採用におけるポイントの情報提供をしてくださったイグナイトアイ株式会社さんの「Compass」を改めて紹介いたします。
http://www.igniteeye.com/compass/
適性検査「Compass」の特徴は、なんと言っても採用判定がでるところ。
1,000社をこえる企業の人事担当者にヒアリングをおこなったデータを基に採用選考時に本当に知りたい評価項目を抽出し、診断結果へと反映してくれます。
加えて、自社のメンバーに受検してもらうことで自社の人物モデルを作成することができるので、メンバーとの相性を測定することもできるそうです。よりよいマッチングの採用をおこなうために、活用を検討してみてもいいかもしれませんね!