カルチャーでつながり「幸せのきっかけ」を世界中に届ける|シンラ(CINRA)

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たか

たか

かっこいいだけのモノをつくっても、それは本質ではない

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―自社メディア、クライアントワークを平行してこなし、クリエイティブチームを率いる井手さん、濱田さんのお話を聞かせてください。お二人の守備範囲の広さにはいつも驚かされるのですが、どのような経緯でCINRAに参加したのでしょうか? また、仕事の内容を教えてください。

濱田
音楽活動をしていたので、CINRAのことは知っていました。転職活動中、自社メディアを運営している企業を探し、2011年に参画しました。

キャリアとしては、グラフィックデザインからエンジニアリングへと徐々に役割が変わっていったので、デザインからJavaScript、PHP、WordPress、Node.js、インフラ構築まで、幅広くモノづくりに関わっています。インターネットが当たり前になったことで、ビジュアルが必要であればつくるし、デジタルで動かす必要があれば動かすし。芸術活動を自分の力で完結させられる環境に、今も大きな可能性を感じています。

CINRAでは、エンジニアリングを自分が担当することで、井手の仕事をバックアップして、より大きな価値を提供できると感じ、結果として自然と役割が分化していきました。担当はエンジニアリング全般ですが、根本にあるのは、技術や役割に関係なく“誰かが使ったり触ってくれて、コレいい!と思えるものをつくりたい”という想いです。

井手
10代からデザインが好きで、カルチャーやファインアートに関わる活動をしてきました。大学を卒業して一旦デザイン関連の会社に就職したのですが、杉浦に誘われ創業半年のCINRAに初の社員として参加しました。

昔から“自分でつくるモノで、世の中に何かしらの価値を提供したい”と考えていて、今でもグラフィックや絵を描くなどの個人的な活動もしています。個人で活動したことを仕事にいい影響として還元するということをやり続けています。

―エンジニアを統括している濱田さんが、元はグラフィックデザイナーだったとは驚きです。高い技術力を持ちながらCINRAらしさをどの制作物でも発揮されていると感じますが、これはお二人のクリエイティブの感覚が合うから実現できているのでしょうか?

濱田
必ずしもそうではないですね。CINRAとして世の中に出ている制作物は、主に井手を中心としたデザイナーが考えたことをメインにするようにしています。派手なことをやることだけがクリエイティブだとは考えていないので、レンダリングコストや運用コストなどのパフォーマンスもバランス良く組み合わせることが重要です。

かっこいいだけのモノをつくっても、継続するためのパフォーマンス設計や運営コストを加味した上で開発をしないと、それは本質的ではないと思うので。

―外部パートナーとお仕事をすることも多いと聞いたのですが、どこまでを外部にお願いするのですか?

井手
アートディレクションは社内ですべて対応するのですが、パートナー企業やフリーランスの方にデザインや実装をお願いすることも多いです。

現在(2015年9月)はクリエイティブチームとして、ディレクター8人、デザイナー4人、エンジニア4人の体制で制作をおこなっており、アートディレクションやコンセプト設計、演出方法を考える仕事は自社で設計し、それ以外は社外のパートナーを巻き込みながら進めています。

―早稲田大学のサイトは、ページ枚数が多く、非常に大変そうだと思いましたが、二次フェーズでのスペシャルコンテンツ『WHY WASEDA?』はCINRAらしさを存分に表現したデザインに驚きました。ビッククライアントでも自社の提案を押し出せるプロジェクト進行のコツを教えてください

井手
コンセプトをいかにシンプルにするかということを心がけています。また、クライアントと信頼関係を築き、それを大切にするのも重要です。早稲田大学のプロジェクトでは、はじめに“写真で伝達する”というコンセプトのサイトを制作し、クライアントにご満足いただきました。そのため、その後のインタラクティブに動くサイトをほとんど自由に進めさせていただくことができたんです。

担当者の方々が前例のないことへの挑戦に対して前向きであったこともあり、お互い信頼して任せることのできる関係性が、最終的な制作物に大きく影響したと思っています。

アートディレクターとしては、デザインの視点はもちろん、ディレクター的な視点、そしてプロジェクトの文脈、業界や競合の関係性など、視野を広げてWebサイトの見た目だけでは終わらせないことを大事にしています。

濱田
エンジニアチームとしては、どうすればディレクターやデザイナーがイメージしているものを実現できるかを常に第一に考えています。単にかっこいいモノをつくることや、新しい技術を使うということよりもプロジェクト全体の文脈を読み、一番価値の高いクリエイティブを発揮したいと思っています。

自分の役割として、クライアントやチームが想像していることを正しく翻訳し、メディアチームやデザイナー、ディレクターなど、必ずしもエンジニアリングに明るくないメンバーを巻き込みながら、プロジェクトが循環する一部として、最高のモノを作る環境をどうしたら整備できるのかを追求したいです。

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取締役の岩上です。主に制作、人事、その他諸々を担当しています。 経歴:学生時代にモバイルマーケティング、ITベンチャー企業数社に参加する。在学中からアーリーステージを対象とした独立系投資会社にて、投資業務、コンサルティング業務に従事。2007年、株式会社LIG創業。

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