こんにちは、なかみーです。
新人ディレクター向けシリーズ、第4弾です。
過去3回の記事では、法律や財務といったとってもカタイ内容でしたが、これも避けて通れぬ道。
Web制作における契約書の種類とその範囲
Web制作における契約成立の流れと注意点
Web制作における財務について(請求・入金・源泉徴収)
今回は新人ディレクターに回ってきがちな試験について書いてみようと思います。
僕は新人のころにエンジニアだったのですが、そのときは試験ばかりやっていました。
試験とは?
「テスト」とか「デバッグ」と呼ばれることもある試験。
たいていの人は毛嫌いしてしまう工程ですが、品質を上げるためには非常に重要なものでもあります。
あるとき、当時の先輩社員にこんなことを言われました。
- 「中水くん、テストって技術が必要なんだよ」
と。これは当時の僕には衝撃的な一言でした。
それもそのはず、当時の僕は「テストめんどくせー。全部OKってつけちゃおうかな」って思ってしまうくらい、テストが大嫌いでした。
でも、その一言を言われてから、試験についての考えを改め、ちゃんと試験についての勉強もするようにしました。やっぱり試験をちゃんとすると品質も上がるし、クライアントからの評判も良くなるんですよね。
クリエイターとしても、世の中に送り出すものがバグだらけだったら、いいデザインも台無しになってしまうし、そもそも作る資格さえない気がします。
新人ディレクター向け試験のすすめ
今回はそんな試験ついて、新人ディレクターが依頼されがちなところに絞って、ポイントを紹介してみようと思います。
ケースとしてはこんな感じなのをイメージ。
- 新人ディレクターのAさんが書いた企画書が好評で、キャンペーンサイトを作ることになりました
- 企画書を書いたのはAさんなので、Aさんがそのままプロジェクトを進めることに
- デザイン、実装と順調にすすみ、いざ動作確認するというところまで来ました
- さあいよいよ試験です
というケースです。
早速試験をしようと思いますが、なんの準備もなしに画面をポチポチと触っても何が正しいのか、何が不具合なのかがわからないですね。
試験の流れ
試験はこんな感じで進めます。
- 試験の目的を明確にする
- 試験するサイトの機能を洗い出す
- 試験する観点を洗い出す
- 試験仕様書を書く
- 試験を実施する
さらりと書いただけで、結構多いですね。一つ一つ分解してみましょう。
1. 試験の目的を明確にする
試験には目的が必ずあります。
観点の違いに近い部分もありますが、ざっとこんな感じです。
- そもそもバグがないかを確認する :機能試験
- サイトの処理スピードを確認する :性能試験
- サイトの処理の限界を確認する :負荷試験
- 不正なことができないかを確認する:脆弱性試験
とまだまだありますが、これだけあります。
目的が違えば、確認する観点も違ってきます。
試験仕様書は書くだけでも大変なので「何を確認するための試験なのか」という目的をハッキリさせておきます。
今回は新人ディレクター向けのケースなので、依頼されやすい機能試験に絞って説明を続けます。
2. 試験するサイトの機能を洗い出す
これもなかなか重労働です。リリース後に発覚するバグの多くは、ここでの洗い出しから漏れてしまうことが最も多いです。
この工程ではワイヤーフレームとか機能一覧とかの資料があれば早いのですが、それらがなければ一覧化しましょう。
例えばキャンペーン系で多い機能といえば、
- Twitterアカウントと連動する
- 投稿を受け付ける
- その投稿のレギュレーションも画像は20MBまで
- 申し込みフォームがある
- 投稿されたら即時で最新順で表示される
などなど。
要件として詰め込んだ機能を全部洗い出しましょう。
キャンペーン系は比較的機能が限られる場合が多いですが、Webサービスやゲームなどは機能が満載です。
その分労力もかかりますが、品質を上げるために踏ん張りましょう。
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