Webデザインスクール・デジLIG運営の清水です。
- デジLIG(デジタルハリウッドSTUDIO by LIG)とは
- 株式会社LIGとデジタルハリウッドが業務提携をし、運営しているWebクリエイター養成スクール。現在、上野・池袋・大宮・北千住・川崎・町田・柏にて受講生を募集していて、個別説明会は各STUDIOとオンラインで開催中!
本連載では、キャリアチェンジに成功した方のインタビューを通して、未経験からの学習方法や就職活動のノウハウ、スクール生活についての情報をお届けしています!
今回は、デジLIGで「Webデザイナー専攻」を受講後、50代でWebサイトの運用オペレーターに転職された山口さんにインタビューさせていただきました。
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人物紹介:山口さん【STUDIO池袋 2024年6月生/Webデザイナー専攻】 フリーで演劇全般・ミュージカルなどのスタッフをしていたが、コロナ禍で一時的に仕事がなくなったことをきっかけに将来について深く考えるように。長く続けられそうなWebの道に魅力を感じて入学を決意し、現在は資格情報サイトの運用オペレーターとして勤務中。 |
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「学歴では勝負できない」――そう感じながら、次の一歩を模索していた山口さん。美術や演劇を経て、たどり着いたのがWebデザインでした。
独学の挫折を経てスクールに入学し、50代で学び直しをスタート! 卒業後はWebオペレーターとして新しいキャリアを歩まれています。
今回は在学中のお話や現在のお仕事についても伺っておりますので、ぜひ参考にしてください。
美術と演劇を経て「やっぱりデザイン」

――Webデザインを学ぼうと思ったきっかけを教えてください。
前職を辞めようと思って次を考えたときに、真っ先に浮かんだのがデザインでした。高校では美術デザインコースに通い、父も美大出身で日本画や陶芸をやっていたので、芸術が身近な環境で育ったんです。
ただ、私自身は大学ではなく演劇の学校に進んだため、学歴では勝負できない。そうなると、自分にしっくりくるのはやはり身近な美術やデザインの仕事だと思いました。
高校時代はまだ手書きのグラフィックが主流でしたが、これからのことを考えるとグラフィックだけでは厳しいと感じて。Web制作か動画制作で迷いましたが、ホームページなど身近で仕事としてイメージしやすかったWebデザインを選びました。
――これまでの経験が繋がっていったという感じだったんですね!
独学の挫折とスクール選び
――学習方法がいろいろある中で、スクールに通おうと思った理由はなんでしょうか?
昔、ホームページビルダーが盛んだった頃に、独学でCSSを勉強しようとしたことがあるんです。でも本を見てもまったく理解できず、「これは太刀打ちできない」と挫折した経験があったので、今回は最初から独学は諦めていました。
デザインだけという選択肢もありましたが、作れるものの幅を広げるにはコードも書けたほうが良いと思っていて。いくつかスクールを体験しましたが、雰囲気が合わず続けられる気がしませんでした。
その点、デジLIGは講師の方がとても丁寧で、受講生一人ひとりに寄り添ってくれる印象があったんです。制作会社のLIGが運営している点も大きく、プロの目線で実務に近い学びが得られると感じて決めました。
――挫折の経験からスクールでの学習を選ばれたのですね。
そうです。実はスクールは、なるべく大変そうなところを選ぼうと思っていたんです。
――大変そうなところですか……! それはどういう意図だったんでしょうか?
何でも褒めてくれる優しいところではなく、ちゃんとプロの目線でダメなところは違うと指摘してくれる指導が良いなと思って。どうせお金をかけるなら、多少大変でも現場で太刀打ちできるよう厳しくやってもらったほうが良いと考えた結果、デジLIGにたどり着きました。
――なるほど、そこを評価いただきデジLIGを選んでくださったのですね。ありがとうございます!
学習は「自分だけの時間」
――実際に学んでみてどうでしたか?
学ぶという経験そのものが楽しかったです! 仕事を長くやっていると、教えられることは減り、教える側になります。教える立場は間違えも失敗もできず、人のこともたくさん考えなければいけません。
でも学ぶときは自分のことだけ考えていれば良く、間違えても失敗しても良い。その「自分のことだけを考えられる時間」が嬉しくて。しかも自分がやりたかったデザインやWeb制作を学べるのは、本当に楽しかったです。
もちろん大変なこともありましたが、Any(動画教材)やノートを活用しながら、わからないことを調べて進めました。
――勉強されているときは、働きながら並行して進めていたのでしょうか?
前にやっていた舞台の仕事は並行できないので、いったん辞めてアルバイトに切り替えました。事務のアルバイトをしながら夜はスクールの勉強、休日も勉強という生活です。
卒業制作の頃は「ちょっと大変かも」と思いましたが、たまたまアルバイト先がデジタル化で人員削減になって。勤務時間が削られるタイミングと卒業制作が重なり、うまくシフトが減ったぶんを制作に充てられました。
――なるほど。タイミングがうまく合ったんですね。生活のメリハリはどうつけていましたか?
アルバイトは17時半まで働いて、帰宅後は夕食とお風呂を済ませて寝る準備を整えて、21時から23時半まで勉強していました。
――働きながら学習するポイントとして、やはり学習計画をしっかり立てていたんでしょうか?

そうですね。最初に動画教材の一覧をプリントアウトして、推奨スケジュールと照らし合わせながら「1週間でここまで見る」と全部決めました。最初の段階で最後までの大きな計画を立てて、それを1週間ごとに配分して消化していく形です。
――すごいですね! 学習を進めていく段階では、ゴールが見えていて「ここまでやらなければいけない」と決まっていたわけですね。
そうすると遅れたときもすぐわかりますし、早く終わったら次に進むか復習するかを選べます。予定が入りそうなときは前倒しもできますし。たぶんフリーランスで長期の仕事配分をずっとしてきたから、自分でスケジュールを立てるのが得意なんだと思います。
――なるほど、計画通りにしっかり進められたんですね。でも、その通りに進めるのは大変ではありませんでしたか……?
いえ、それほどでもなかったです! 前の仕事が大変だったので、それに比べればずっと楽でしたね。
――すごいです。以前本でコーディングを独学されてみたときは、わけがわからなかったということでしたが、実際にもう一度スクールでコーディングをやるというのはどうでしたか?
やはりコードには警戒していましたが、Any(動画教材)の先生が非常にわかりやすかったです。
実際にやってみてわからないところが出てきても、今ではWebサイトで調べれば必ず解決策が出てきます。また、動画を見ながら「これは絶対忘れそうだ」という点だけは全部ノートに取っていました。動画をあとから見返すのは時間がかかるので、パッと見ればわかるようにしたかったんです。
ひたすらコードを書いて、頭に入っていないところだけをノートに書き留め、忘れたらノートを見返す。それでもわからないときはサイトで調べて、さらに悩むときは動画を見返す。この方法でほぼ解決できていました。
――コーディングはまずはひたすら手を動かしてみることが大事ですね。印象に残っている課題はありますか?
卒業制作で作った、ボーカルレッスンの先生のWebサイトですね。ちょっと大変だったのが、芸能関係なので著作権が関わってきがちだったところです。
ミュージカルのレッスンなので、先生はミュージカルのCDジャケットなどを使いたいと言うのですが、それも著作権で使えません。有名な作品を載せれば一発でわかりやすくなるのに、それが使えないとなると、どうやってそれっぽい形にするか工夫が必要でした。
――難しいテーマだったのですね……!
そうですね。先生は私を後輩として気遣って「何でもいいよ、好きなように作っていいよ」と言ってくださったのですが、それが逆に嫌で。「そうではなくて、クライアントとしてきちんと要望を言ってほしいです」という、そういう戦いもありました。
――要望を引き出すという感じですね。
デザインやコーディングだけでなく、著作権の確認や要望のヒアリングなど、クライアントとのやり取りがすごく勉強になりました。思った以上に難しかったですが、だからこそリアルな経験になりました。単なる課題制作では得られない学びで、今の仕事にも活きています。
コツコツ進めたポートフォリオづくり
山口さんのポートフォリオサイト:Mie Yamaguchi Portfolio Site
――ポートフォリオは、どのように作ったのでしょうか?
卒業制作が終わってから本格的に取りかかりました。
素材はほとんど揃えてあって、バナーなども作っていたので、最低限載せるものは揃っていました。授業の合間や通学のときにトレーナーさんに見てもらいながら修正もしていましたね。
あとは、父の陶芸教室をモデルにしたサイトを9月ごろに練習で作っていて、トレーナーさんに「いいじゃない、載せてみたら」と言っていただけたのでポートフォリオに加えました。
――在学中の空き時間にコツコツ作られていたんですね。
そうですね。ボーカルレッスンの先生から「生徒に配るクリアファイルを作ってほしい」と頼まれて作ったものや、昔自分のライブ用に作ったフライヤーもあったので、それも載せました。
2008年ごろのものでデータは残ってなかったんですが、現物が出てきて「せっかくだから載せちゃえ」と。1つでも多く見せられるほうがいいかなと思って。
――10個くらい揃っていると見栄えしますよね。
そうですね。勉強と並行して、暇があればバナーを作ったり。拙いものもたくさんありましたが、さすがに恥ずかしいものは出さずに……(笑)。
とにかく手を動かして学ぶようにしていたので、実績はありました。
派遣からスタートしたWebのキャリア

――卒業制作を終えて転職活動を始められたわけですが、どのような形で進められたのですか?
卒業式が終わってすぐくらいから本格的に考え始めました。式のときに周りのみんなに状況を聞いて「そろそろ自分も動かないと」と思ったんです。
いろんな求人サイトを見ていましたが、未経験でいきなり制作会社に入ろうとすると選択肢が狭くて。私自身、大きな会社より小規模な制作会社でいろんなことを任される環境がいいなと思っていたんですが、なかなか見つからなくて。
ちょうどそのとき、派遣の仕事を紹介してもらいました。Webオペレーターという名目で、更新だけでなく運営全体に携われそうだったんです。私は最終的に定年後も個人で仕事を続けたいので、運用を知っておくことは必要だと思いました。実務経験があれば、今後制作会社を目指す時にも選択肢が広がると考えて、応募してみました。
――なるほど。それで受かったんですね。実際に働いてみてどうですか?
まずはツールを覚える段階ですね。b→dashというツールを使っているんですが、まだ思うように動かなくて苦戦しています。「この余白が取れない」とか、「ここはもっと自由にできると思ったのに」とか。その制約の中でどう作るかを模索中です。
――大変な時期ですね……勤務時間はどのくらいなんでしょうか?
10時から18時までの7時間勤務です。勉強の時間を取りたかったのであえて短い勤務時間を選びました。収入は減りますが、今はスキルアップを優先したいです。
――スキルアップしてさらに挑戦したいこともありますか?
JavaScriptやWordPressはもっと学びたいですし、カメラにも昔から興味があるので写真も挑戦してみたいです。Webの世界は幅広いので、少しずつできることを増やしていきたいです。死ぬまで勉強ですね(笑)。
――実際に第一歩を踏み出されて、これから二歩目三歩目と積み上げていくわけですね。
そうですね。やればやるほど知らないことが見えてきます。その全部を潰すのは無理でも、身近なことからひとつずつ消化していけたらと思っています。
学び直しを考える人へメッセージ

――最後に、これからWebを学ぼうとする方や、同じ世代の方で学び直しにチャレンジしたいと思っている方へメッセージをお願いします!
勉強って「自分のためだけに時間を使える」すごく贅沢なことだと思います。
同じ年代の人たちは、職場でも少し上の立場で、ミスできないようなプレッシャーがある中で仕事をしていることが多いと思うので、同世代で挑戦をためらっている人には、まずは「勉強する楽しさ」を味わってほしいです。
キャリアチェンジやスキルアップを考える上でも、好きなことを学べる楽しさをやる気に繋げて原動力にしていくことをおすすめしたいですね。
あとは、やはり諦めたら終わりということです。続けることは難しいですが、イチロー選手が「習慣にしたければ15分でもいいから毎日やりなさい」と言っていたので、私はそれを実践していました。Any(動画教材)の動画を1本見るだけでも良いから、毎日やろうと決めていたんです。
疲れていると頭に入らないときもありますが、流し見でも良いから、とにかくやるという習慣付けも重要だと思います。
――学習を継続する上で、まずリズムを作ることが大事ですよね。本日はインタビューのお時間ありがとうございました!
まとめ
迷いながらも一歩踏み出して挑戦した山口さん。スクールでの学びを経て、未経験からWeb業界に進む道を切り開きました。
「勉強は自分のことだけを考えられる楽しい時間」というお話は、多忙な社会人だからこそ響くメッセージですね!
未経験から挑戦し、着実にキャリアを積み上げる山口さんの姿は、これから同じように挑戦される方への大きな励みになると思います。
デジLIGでは、Webクリエイター・動画クリエイターを目指す方を応援しております!
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