こんにちは、LIGブログ編集部です。
ビジネスにおいて守らなければならない基本のひとつに「席次」があります。さまざまな状況に応じた座席や立ち位置の並び順のことを指すのですが、席次には目上の方への敬意やもてなしの意味が込められており、とても重んじられています。
席次がわからない方やとっさの場面では戸惑ってしまう方に向けて、今回はさまざまな場面における正しい席次について紹介していきます。
【編集部からのお知らせ】
わからないことをすぐに調べる習慣のあるあなた。
実は「Webクリエイター」が向いているかもしれません。
作ることが好き、人に喜んでもらうのが好き、という方にはピッタリの職業です。
スクールで体系的に学んで、未経験からプロを目指しましょう! 気になる方はぜひスクール公式サイトを御覧ください。
目次
【大前提】上座・下座とは?
すべての席次・席順に共通していえることですが、目上の人やお客さまにはできるだけ良い席に着席していただく中で、その部屋においてもっとも良い席を「上座(かみざ)」といいます。それに対し、目下やおもてなしをする側がつく席を「下座(しもざ、げざ)」または「末席(まっせき)」と呼んでいます。
基本的には入り口からもっよも遠い席が上座となり、入り口にもっとも近い席が下座となります。以下、その原則にもとづき、各シーン別の席次を確認していきましょう。
以下、○内の番号の席順に目上の人が座る形になります。
基本となる席次
- ポイント
-
- 基本的には出入口に一番近い席が下座、一番遠い席が上座
- 出入り口が2つある場合は、人通りの多い出入り口から遠く、景色の良い席を上座とするなど臨機応変に対応
会議や接待などの種類を問わず、これが基本的な並び順になります。出入口に一番近い席が下座となり、そこから一番遠い席が上座となります。
ただし、上記の図の右側に窓があり、そこから見える景色がよい部屋の場合は、1・2が左側、3・4が右側、と位置が逆になります。目上の人に景色を楽しんでもらおう、という心遣いによるものです。
また、事務スペースの一角にある応接コーナーの場合は、デスクに近いほうが下席になります。目上の人がデスクに背を向けて座るかたちにならないように配慮しましょう。
ビジネスの各場面でにおける上座下座
お客さまを招いた際の会議室
- ポイント
-
- 会議室の入り口から遠い側の列の中央の席が上座
自社の会議室にお客さまを招いた場合はこのような席次になります。会議室の入り口から遠い側の列の中央の席が上座になります。自社側も同様の順で、入り口に近い側の列に座ります。
議長がいる場合の会議室(ロの字型テーブル)
- ポイント
-
- 出入口から一番遠い席を上座とし、以降は議長から近い席順で上席
議長席は上記の図の位置で固定となり、対面側には誰も座らないようにしてください。出入口から一番遠い席を上座とし、以降は議長から近い席順で上席となっていきます。
議長がいる場合の会議室(コの字型テーブル)
- ポイント
-
- 議長からみて右隣が上座
- 左側・右側と順に上席
対面席がない側の中央の席が議長席となり、議長からみて右隣が上座になります。以降、左側・右側と順に上席になります。
ロの字型と違い、コの字型のテーブルの場合は議長と同じ列の席が上席になるので注意してください。
応接室
- ポイント
-
- 応接室の出入口から遠い奥の席が上座
- 1人掛けの椅子よりもソファーの方が上席
- ソファーの場合は真ん中ではなく一番奥が上座
応接室の出入口から遠い奥の席が上座になります。そして1人掛けの椅子よりも、ソファーの方が上席になります。
会議室などにお客さまを招く場合と異なり、ソファーの場合は真ん中ではなく一番奥が上座となるので注意してください。
また、ソファーの種類にも格があるので、配置には注意するようにしましょう。
- 長椅子
- 一人用のひじかけ椅子
- 背もたれのみある椅子
- 背もたれのない椅子
という順番になります。
なお、自身が訪問先で会議室や応接室に通された場合、相手が来るまでは下座に座るか立って待つようにしてください。その後、相手から上席を勧められたら、指定された席へ移るようにしましょう。
エレベーター
- ポイント
-
- 操作パネルのある側の奥側が上座、操作パネルの前が下座
操作パネルのある側の奥側が上座で、次に操作パネルのない側の奥となり、下座は操作パネルの前となります。
エレベーターの乗り降りの際の正しい順番
とにかく乗ったらボタンを押す役をやらなきゃ、という意識は強くとも、意外に知らないのがエレベーターの乗り降りの際の正しい順番です。
- エレベーターのドアが開いたら、手でドアを押さえ、お客さまに先に乗ってもらうようにしましょう。エレベーターに先に乗って開閉ボタンを押そうとすると、先に乗ろうとしている人と押し合うような形になってしまうので、まずは乗ってもらうことを優先させましょう。
- お客さまや上司などが乗り込んだのを確認し、一番最後に乗り込み、下座となるボタンの操作盤の前に立ちます。
- 途中で誰かが乗り降りする際は開閉ボタンを押す役になり、到着後は一番最後に降りるようにしましょう。先に降りるような状況になった場合は、乗るときと同様に手でドアを押さえながら、目上の人が降りるのを待ちましょう。
もちろんエレベーターには自分たち以外にも多くの人が乗っています。混み合っているような場合などは、他の人の迷惑にならないように動くことを優先しましょう。
移動の各場面における上座下座
タクシー
- ポイント
-
- 運転席の後ろが上座
- 後部座席に3名で座るときは中央が下座
運転席の後ろが上座になります。後部座席に3名で座るときは、中央が下座となります。
また、上記が原則の席次ではありますが、特にタクシーの場合、後部座席に3名のときは上座が乗り降りしづらいという問題があります。そのため、乗車の前に本人の意向を確認しておくと、より丁寧な印象になります。
自家用車
- ポイント
-
- 助手席が上座
- 部座席に3名で座るときは、中央が下座
4〜5名で乗車するのであれば助手席が上座になります。後部座席に3名で座るときは、中央が下座となります。
また、上記が原則の席次ではありますが、運転手含めトータル3名で乗車するような場合には、後部は1名でゆったり座れるため、後部が上座という考え方もあります。乗車時に「後ろの席でよろしいでしょうか?」と尋ねるようにしましょう。
列車
- ポイント
-
- 進行方向側で、かつ窓側が上座
- 進行方向逆側の中央の席が下座
進行方向側で、かつ窓側というのがもっとも快適とされ、上座になります。3人掛けの場合、通路側よりも中央の席のほうが狭く不便なため、進行方向逆側の中央の席が下座になります。なお、寝台列車の場合は、下の段が上席になります。
道を歩く場合
- ポイント
-
- 目上の人が先に歩くのが正しい順番
- 車道を歩く場合は、自分が車道側を歩く
席次ではないのですが、道を歩く場合の順番についても紹介しておきます。
目上の人が先に歩くのが正しい順番となるので、目下の人のほうが後ろを歩くようにしてください。後ろに2人が随行する場合は、右後ろ側のほうが上位になります(もちろん、先導して目的地に案内するような場合は除きます)。
また、車道を歩く場合は、自分が車道側を歩くようにしてください。
食事の各場面における上座下座
丸テーブル・円卓
- ポイント
-
- 出入り口から一番遠い席が上座、出入り口に一番近い席が下座
出入り口から一番遠い席が上座となり、以降は上記の図になります。出入り口に一番近い席が下座です。
中華料理のレストランなどでは、主賓が席につくまでは出入口付近で待つのがマナーになるので注意してください。
和室
- ポイント
-
- 床の間に近い位置が上席、床脇が次席
床の間(掛け軸などがある方)に近い位置が上席という独特の決まりがあります。床脇(戸棚などがある方)が次席となります。
ただし、庭や風景が見える部屋では、それらが見える側を上座にする場合もあります。
Barや寿司などのカウンター席
- ポイント
-
- 大将やバーテンダーのなどの店員の前が上座、出入り口に近い席が下座
カウンター席の場合、出入り口から遠い場所でなく、大将やバーテンダーの前の席を上座とする場合もあります。上司やクライアントの方に「どちらに座られますか?」と確認するのがよいでしょう。また、下座の位置が出入り口から近い場所、という原則は変わらないので注意しましょう。
まとめ
- ポイントのまとめ
-
- 出入口から遠いほど上席
- 飾り棚や絵画のある方が上席
- 窓があるときは景色の見える方が上席
- 長椅子と肘かけ椅子があるときは長椅子が上席
ふだんきちんとできているつもりで、意外に知らなかったという席次もあったのではないでしょうか。
ビジネスマナーには慣習化しているものも多く、なかには「なぜ?」というものもあるかもしれません。しかしそれらがマナーとして定着した背景には、相手のことを敬うという気持ちがあったからこそです。
とくに、今回紹介したような席次に代表される「順番」に関するマナーについては、それがわかりやすく表れています。目上の人を最優先、身内よりも外の人を上として扱う、というところがきちんと守れていれば、基本的には問題ないでしょう。
相手を敬い、ルールを守ることで、きちんと評価をされるようなビジネスパーソンを目指したいですね。
それでは、さいごまでお付き合いいただきありがとうございました。
デザインの世界に飛び込んでみませんか?
新しいスキルを身に着けたい、クリエイティブな仕事がしたい……という方は「スクールでの勉強」もおすすめです。弊社のスクールでは、未経験から6ヶ月でWebデザイナーを目指せます。スクールでどんな内容が学べるのか、ぜひ一度詳細をチェックしてみてください!