こんにちは、LIGブログ編集部です。こちらはWeb制作者の健康に関する全4回のシリーズ記事です。
さて、毎日パソコンやスマホばかり見ていると、当然ながら目がとても疲れてしまいます。今この記事を読んでくれている皆さんも、目の疲れは相当たまっているのではないでしょうか。
Web関連のお仕事をしている人は特に目を酷使しがちですが、目の疲れは放っておくと痛みを感じはじめ、視界がかすみ、頭痛を引き起こしてしまうということも。
休憩や睡眠によって回復する「疲れ目」の症状のうちに早目のケアをしておかないと、もはや仕事どころではなくなってしまいます。
そこで本日は、目の疲れを感じた時すぐにできる効果的な対策方法、症状や原因などについて紹介していきたいと思います。いい仕事をするには、目の健康を保つことからです。
▼目次
疲れ目の改善によく効くツボ講座
まずは疲れ目の改善によく効くとされるツボを紹介していきます。
皆さんは目の疲れを感じたとき、無意識に目のまわりを揉んだり触ったりしていることはないでしょうか。それは既に、かなり目に負担がかかっている状態です。疲労回復のためには、正確なツボの位置を適切に刺激するようにしましょう。
目の疲れによく効くツボ講座
以下を参照にしながら、まずはおよその位置で軽く指の腹でおさえてみてください。ツンとした痛みを感じる箇所がツボになります。そして、それぞれのツボに対しての適切な方法で刺激をしていってください。
※眼球を強く押す、擦ったりするなどは目を痛めてしまうため、絶対に避けてください。
目の周りにある6つのツボ
目の周りには,疲れ目に効くとされるツボが6つあります。
- 睛明(せいめい)→鼻の付け根
- 攅竹(さんちく)→眼窩の眉間寄り先端
- 魚腰(ぎょよう)→眉の真ん中下の眼窩
- 絲竹空(しちくくう)→眉尻
- 太陽(たいよう)→こめかみの一番へこんだところ
- 承泣(しょうきゅう)→目の真ん中下の眼窩
これら6つのツボを、以下のように1. 〜6. の順番に押していきます。一つのツボを指で押した状態で5秒間ずつ押しながら、1周させましょう。3周以上させると効果的です。
首筋にあるツボ・風池(ふうち)
目の後ろにあたる首筋にあるのが「風池(ふうち)」というツボです。
両手の親指以外の指で、後頭部の首筋を挟むようにして、親指で左右の風池を同時に押してください。
10秒間ずつ押しては離しを10回ほど繰り返しましょう。
手の甲にあるツボ・合谷(ごうこく)
親指と人差し指の骨が合流するところの手間にあるくぼみにあるのが、「合谷(ごうこく)」というツボです。
親指の腹で強く押したり、
回すように捻転したりしましょう。
少し目が疲れたとき、その場でできる簡単エクササイズ
次に、この記事を見た後でもすぐに対応できる、目の疲労回復のための簡単エクササイズを紹介します。パソコンやスマホの画面など、一点を集中して見る作業を続けた後は、ぜひ試してみてください。
a. 眼球の“こり”をほぐす運動
- まず目を強く閉じて、ぱっと開ける
- 頭を動かさないまま、眼球だけ右→左→上→下の順番に動かす
- 再び1. へ
30分に一度、2~3回この運動を繰り返すだけでも目にかかる負担は軽減されるはずです。
b. 瞳を潤すためのまばたき運動
テキサス大学サウスウェスタン・メディカルセンターのEdward Mendelson医師が考案したのが、目の疲れを癒す「20-20-20-20」という運動です。内容は
20分おきに、20フィート(約6メートル)離れたところを見ながら、20秒間、20回まばたきしましょう
というシンプルなものです。
画面をずっと見ていると、まばたきの回数が4分の1程度になってしまうため、目が乾燥して傷つきやすくなってしまいます。
正確に20分おきでなくてもいいので、画面から目を離し、ちょっと遠くを見ながら20回まばたきをする習慣を身に付けておきましょう。それだけでも瞳は潤うため、目の疲れの回復につながるはずです。
C. ガムを噛む
北里大学医療衛生学部 浅川賢氏の研究によると、目の疲れを防ぐにはガムを噛むのが効果的という結果が出たそうです。
ガムを噛むことで、目の血行がよくなり、目の筋肉の“こり”が改善されるとのこと。
するめなどでも同様の結果になるようなので、とにかく噛み続けられるものをデスクに常備しておくといいでしょう。
目の疲れを軽減させるための、日頃のちょっとした対策方法
あわせて、目の疲れをゼロにすることはできませんが、日頃のちょっとした対策で目にかかる負担を大幅に軽減させる方法を紹介していきます。
どれも簡単ですので、さっそく今日から試してみてください。
a. パソコン使用時の姿勢を正す
1日に何時間も集中した状態でパソコン画面に向かっていると、不自然な姿勢で固定された状態になってしまいがちです。
しかし「姿勢のゆがみ」は、目の疲れの主な原因の1つ。実際、眼科に行っても回復しなかった目の疲れが整体で解消した、というのはよくある話です。以下の3つを日頃からよく注意しておきましょう。
前屈みになっていないか
キーボードをずっと打ち続けているとなりがちな姿勢ですが、肩・首などにとても負担がかかり、目の乾燥も進んでしまいます。多少意識的にでも、背筋が真っ直ぐな姿勢を保つようにしましょう。
モニター画面を見上げる配置になっていないか
画面を見上げる状態で作業を進めていると、常に目を大きく開けている状態になり、目の乾燥の原因となってしまいます。少し見下ろすぐらいの位置にモニターの高さを調整しておきましょう。
モニター画面や書類の位置を離しすぎていないか
作業上同時にチェックしている画面と画面、または画面と書類の位置を離していると、目の移動距離が大きくなり、疲れの原因となってしまいます。なるべく短い距離となるよう配置を工夫しましょう。
b. オフィスの湿度を適切に保つ
オフィスはエアコンが一日中ついていて、空気の入れ替えもあまりできません。特に冬場の暖房は目を乾燥させます。加湿器を使い、湿度の調節をするようにしましょう。
加湿器の使用が難しい場合、コップに水を入れて置いておくだけでも、ある程度の乾燥を防ぐことができます。
また、エアコンの風が直接当らないような工夫もしておきましょう。
C. 温・冷パックで目をケアする
目の疲れは、その症状にあわせ、温める/冷やすというケアをするのが有効です。オフィスの休憩時間でできればベストですが、夜寝る前などに軽くやっておくだけでも、翌日の疲労度がかなり軽減されるはずです。以下の2つの症状にあわせ、ケアをしてください。
目がしょぼしょぼする症状の場合
長時間パソコンの画面や文字を見続けた後、目が血行不良になっている状態です。市販の温パックで目を温めるようにしましょう。
蒸しタオル(小さめのハンドタオルを濡らし、電子レンジで30~60秒程度温める)で温める、という対応でもOKです。
目が充血している症状の場合
上記の状態がもう少し進み、目が炎症を起こしている状態です。市販の冷パックで目を冷やすようにしましょう。
氷水で絞ったor冷蔵庫で冷やしていたタオルで冷やす、という対応でもOKです。
知っておきたい頭痛の種類と対応について
パソコン作業をしているときに起こる頭痛は、主に「緊張型頭痛」であることが多いとされます。目の疲れは、この頭痛を引き起こしやすくなります。そのほかにも「偏頭痛」「群発頭痛」などがあり、ここではそれらの違いと対応について確認しておきましょう。
緊張型頭痛とは
緊張型頭痛とは、筋肉が緊張状態を強いられることが原因で起きる頭痛の総称となります。首こりや肩こりなども一緒に起こる場合がほとんどです。
パソコン画面など同じ場所をずっと見つめることによる目の筋肉の緊張、不自然な体勢による首・肩の筋肉の緊張などにより、血液の流れが悪くなることで発症します。あわせて、精神的なストレスも原因となりやすいです。
我慢すれば仕事はできる範囲の痛みかもしれませんが、無理をしても悪化・長期化するだけなので、痛みを感じたらできるだけすぐに休憩をとるようにしてください。
また、仕事の後半や夕方になるほど痛みが増す傾向にあります。これは、精神的・身体的に疲労し、仕事への集中力が低下してくるためです。
症状の軽い人は、後頭部をマッサージすると頭痛は軽減します。しかし、症状の重い人は一時的に痛みが和らぐものの、しばらくすると逆に痛みが強くなってしまうので注意してください。
緊張型頭痛の予防法
日頃から取り組むべき緊張型頭痛の予防法としては、以下の4つが挙げられます。いずれも、たまにではなく、日常的に取り組むことが大切になります。
- 緊張型頭痛になる人は几帳面で真面目な人が多く、パソコン画面に向かって長時間集中し続けている傾向にあります。30分~1時間に一回は休憩を取り、固まった肩や首、背中などをこまめにストレッチでほぐしてあげましょう。
- 毎日お風呂にゆっくり入ったり、蒸しタオルなどで目の周りを温めることで、血行を良くするようにしましょう。
- 枕の高さがあっていないことで、肩がこり、頭痛が出る場合も多いようです。自分にあった枕に変えてみることも大切です。
- 不規則な生活は、やはり血液の流れを悪くします。生活習慣を改善するだけで頭痛が解消されるケースも珍しくはありません。
また、すでに頭痛が起きているのであれば、我慢しないで頭痛薬を飲みましょう。
頭痛薬は、頭痛を感じた時点で服用するのかポイントですが、なるべく空腹時を避けて十分な量の水で服用します。用法、用量は必ず守り、アルコールと同時に飲んだりするのはやめましょう。そして、
- 月に何度も頭痛薬を飲む
- 妊娠中や授乳中である
- 薬が効きにくくなっている
というような状況であれば、服用は止めて、すぐに病院に行くようにしましょう。
緊張型頭痛以外の主な症状(偏頭痛と群発頭痛)
頭痛には、緊張型頭痛の他にも「偏頭痛」「群発頭痛」などがあります。
ただし、各症状で対処法が大きく異なるうえ、誤った対処は症状を悪化させてしまいます。気になるときは必ず病院で診断を受けるようにしてください。
偏頭痛とは
こめかみ周辺にズキズキとする痛みが起こります。
片側、もしくは両側に起こり、数時間から数日の間、痛みが繰り返します。特に、女性に起こりやすいのが特徴です。個人差がありますが、強い痛みのため日常生活に支障をきたす場合もあります。
血管が急激に広がることで、神経を刺激して痛みが発生するようです。血管が急激に広がる理由ははっきりしていませんが、緊張が解けたときや入浴中、さらには女性ホルモンの分泌量によるとも言われています。
偏頭痛の解消法
体を動かすと痛みが悪化するので、安静にしていましょう。あわせて、血管の拡張を抑えるため、目の周辺やこめかみを冷やしてください。
また、空腹のために起こる低血糖も原因の一つとされるので、吐き気が無い場合は規則正しく食事をするようにしましょう。発作の初期に関しては、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインを取ることで、少し楽になることもあります。
注意したい緊張型頭痛と偏頭痛の違い
緊張型頭痛のときは血管を広げ、血液の流れを改善するようにします。しかし偏頭痛のときは、血管の拡張を防ぐようにします。
つまり、緊張型頭痛のときは温める・偏頭痛のときは冷やす、というように全く逆の対処法が必要となります。間違った対処は逆効果となるので、まずは頭痛の種類を見極めることからはじめてください。
群発頭痛とは
目の後ろの血管の拡張が原因となり、季節の変わり目に集中して起こるようです。
群発頭痛は別名「自殺頭痛」とも呼ばれ、発作が起きると「スプーンで目玉を抉られる程」の激痛が一定期間、毎日のように続くといわれています。
とても耐えられる痛みではなく、仕事どころではなくなります。市販の鎮痛剤では対処は難しいので医療機関での治療が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
もちろん“しばらくパソコン画面をみない”というのが一番シンプルで効果的な方法になるのですが、それでは仕事ができない、という人も多いと思います。日頃からビタミンBやビタミンCを摂取する、たくさん運動をする、などの根本的な対策をとることも、なかなか難しいかもしれません。
でも、目を酷使する毎日が続くからこそ、目は大切にしなければいけません。上記の方法などを試しながら、予防・回復につとめるようにしましょう。
ただし、目に異常を感じるようなとき、頭痛が続くようなときは、すぐにお医者さんにいきましょう。体が資本になるのは、どんなお仕事でも同じです。
特に、頭痛まで起きてしまう場合、本当に深刻なケースも多々あるので、他の部位以上に注意が必要となります。
今回紹介したケースは、あくまでも一例。痛みに耐えながら頑張っては絶対にいけない箇所であることを、くれぐれもお忘れなく。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。お互い健康第一で頑張りましょう。
▼Web制作者の健康関連シリーズ記事
- PC作業から肩を守ろう!肩こり解消に効くツボ押し・ストレッチの対策方法まとめ
- 【GIFでわかる】デスクワークでつらい腰痛の解消に効くストレッチ・ツボ押し方法6選
- タイピング・マウス操作の腱鞘炎の症状に効く8つの部位別ストレッチとツボ押し方法
- Web制作者の目の疲れを軽減し、症状を改善するツボ・ストレッチなど9つの対策