僕の名前はコーディ。ニュージーランド生まれの24歳だ。LIGではデザイナーをやっている。
日本は不思議の国だ。日本の小説を読んでいると、ときどき「ん?」と思う表現がある。例えば、これ。

餅(もち)は餅屋
餅は餅屋のついたものがいちばんうまい。その道のことはやはり専門家が一番であるというたとえ。餅屋は餅屋。出典:goo辞書
餅は食べたことがあるけれど(コンビニで売っているから)、餅屋の餅は食べたことがない。

どれだけ美味しいの? 餅屋の餅。
だから餅屋に行った

電車に乗って、僕は餅屋に行くことにした。

電車の窓から景色を見るのは楽しい。東京の景色はSF映画の中に迷い込んだみたいだ。

前景の樹木と、後景のビルディング。この大胆なセッティングは浮世絵に通じるものがある。

着いた。

スカイツリー。どれだけ見上げても、頂上が見えないのがすごいね。

そういえば以前、歌川国芳の絵にスカイツリーが描かれていると話題になったことがある。

これ。もちろんスカイツリーじゃないんだろうけど、当時の人々も、今の僕と同じように見上げていたのかもね。

ちなみに僕が好きな浮世絵はこれ。前景(座敷でおしゃべりする女性たち)と後景(富士山)の大胆なセッティング。浮世絵の醍醐味だね。

エスカレーターに乗って、東京ソラマチ(スカイツリーの下にある商店街)の中へ行く。

休日のソラマチは観光客でいっぱいだった(僕もその一人)。

2Fのスイーツコーナーに目的の店がある(餅が電化製品のコーナーにあったら驚きだね)。

あった。

船橋屋。1805年から続く、老舗の餅屋だ。

この店の名物はくず餅。江戸時代から評判だったそうだ。

吉川英治、芥川龍之介、永井荷風もこの店の餅を愛したんだという。
芥川の「羅生門」は読んだよ。クロサワが映画にもしていたよね。

僕は考えていた。どれを買おうか。カップにするか、箱にするか。
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授によると、人は選択肢が多すぎると、逆にどれも選べなくなってしまうのだという。

うん。

カップにしよう。
*2種類だから迷わなかった
「餅屋の餅」を食べよう

スカイツリーのすぐ近くは川があって、エメラルド色に輝いていた。

路上にこうやってゴミ箱があるのは治安と衛生管理が良い証拠だね。

良い天気だ。ヴェネツィアの運河もこんな色だった気がする。

せっかくだから青空の下で、餅を食べよう。

きなこをかけて・・・(このきなこってやつは何を砕いているんだろう。甘い岩かな?)。

次は黒蜜を加える。

うん。

いいね。濃厚だけど、あっさりとした甘さ。食感が柔らかくて最高だ。

コーヒーも美味しい。

芥川も「羅生門」を書きながら、この餅を食べていたってわけだね。

芥川先生、ありがとう。面白い小説をたくさん書いてくれて。

さぁ、次は・・・。

どら焼きだ。美味しそうなので買ってみた。もはや「餅は餅屋」とまったく関係ないけれど、これも食べてみよう。

うん。

ホットケーキみたいだ。あんこのホットケーキだね。美味しい。

コーヒーも美味しい。
まとめ

天気が良いので、浅草までやってきた。餅屋をめぐる冒険はこれで終わりだ。

餅屋の餅は美味しかった。どら焼きもそう。和菓子は僕の口にも合うようだ。

初めての街。初めての食べ物。でも、同じ空で繋がっている。
知らないことを知る。その繰り返しが、良い人生なんじゃないかな。僕はそう思う。

Life is good.
きみはどうだい?
【I am Cody】
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