LIGでフロントエンドエンジニアをしているいとしゅんです。
Slackのtimesに、日々気になったWebサイトやWeb関連ニュースをメモのように残しているのですが、社内でも「参考になる」と言ってもらえることが多いので、月ごとにまとめて公開しています。
今回は2026年7月版として、気になったサイト・ツール・読みものをジャンル別にまとめます。Web制作に携わる方のインプットの参考になればうれしいです。
▼前回の記事はこちら 今月フロントエンドエンジニアが気になったWebサイト・ニュース26選【2026.6】
今月気になった「Webサイト・表現」
homunculus Inc. | 株式会社ホムンクルス
漆黒の空間に3DCGの人物の頭部がぬっと浮かび上がるファーストビューが強烈です。
背景にはたひらがなの記号がびっしり並び、顔にはワイヤーフレームのトラッキングが走るなど、緻密な作り込み。
モノクロ基調に有機的な色彩がにじむ耽美なトーンで統一されています。
核點 Nudot Studio
台湾発のクリエイティブ/デジタルデザインスタジオのポートフォリオ。
ブラック基調×モノクロのエッジの効いた世界観で、グリッチ風デコードテキストやスクロール連動演出が効いています。
WebGL(Three.js)+GSAPで作り込まれた、いわゆるAwwwards系の攻めたサイトです。
digitalists
オーストリア・ウィーンを拠点とするWordPress・Webデザインエージェンシーのサイト。
鮮やかなイエローを基調に、地下鉄を背景にしたキャラクターのファーストビューや、サービスごとの3Dビジュアルがスクロールで切り替わっていく構成が印象的です。
独自カーソルや「THE SCROLL GOES ON」といった遊び心のあるマイクロコピーも効いていて、WordPress製とは思えない作り込みでエージェンシーの個性がしっかり出ています。
めおと | ふたりで楽しむ暮らしのギフト
夫婦・カップル向けのペア・ギフトのブランドサイト。
白やベージュを基調にした落ち着いた配色で、「二人で過ごす大切な時間を」というコピーを軸に、包丁・弁当箱・ジョッキ・傘といったペアアイテムの写真が並びます。
二人の暮らしのワンシーンを切り取ったコピーが各商品に添えられ、パララックスを使ったアニメーションとあわせて、静かで生活感のあるトーンにまとまっています。
Santioni Spirits | Cocktails to Indulge Now, Atone Later
まるでマンガの世界に入り込んだかのような没入感とクオリティで、コマ割りされた誌面を読み進めるような構成になっています。
コマごとにマウスで触れて反応するギミックが満載で、読みながら遊べる作りです。
ほとりで|暮らしと学びの実験フィールド
UR都市機構と大阪公立大学が連携し、大阪・森之宮のビル1階に開設した「暮らしと学びの実験フィールド」の紹介サイト。
ノートを模したビジュアルで、ドラッグやスクロールで紙面を自由に動かしながら探索していく作りになっています。付箋や手書きのメモ、写真をコラージュのように配置した誌面的なデザインで、施設のコンセプトを一枚のノートを覗くように読み進められます。
株式会社COC
菓子ブランドのコーポレートサイト。
MVはお菓子が舞うCG動画で、各お菓子ブランドに合わせた色がカラフルにまとまっています。
Evian Gallery of Youth
https://celebrating200.evian.com/?locale=jp
エビアンが2026年に迎えたブランド創設200周年を記念した特設サイト。
WebGLを使った建物の中を巡りながら、これまでのブランドの象徴的な瞬間やキャンペーンビジュアルをギャラリーのように見ていく構成です。テーマカラーの淡いピンクをまとった、明るく若々しいトーンでまとめられています。
Haoqi Wen — Portfolio
デザインエンジニアのポートフォリオサイト。
WebGLを使った流体のマウスインタラクション、透過した背景の屈折表現、光の反射など、細部のこだわりを感じます。テーマ切り替え(THEME)やサウンドのトグル、GMT+8の時刻表示なども備えています。
Wonder Makers
https://www.wondermakers.digital/
チェコ・プラハを拠点にするデジタルプロダクトスタジオのサイト。
ライト/ダークの切り替えを備えた構成です。Web3案件のケーススタディが並び、3D・モーション・イマーシブ表現を軸にした実績を打ち出しています。
ロゴをモチーフにしたメインビジュアルが背景に置かれ、スクロールに連動して回転する演出が印象的です。
今月気になった「ツール・プラットフォーム」
Todrawn
スケッチ・図解・リアルタイム共同編集ができるオンラインホワイトボードのサービスサイト。
スクロールと連動して、ペンが手書きでテキストを書いていくアニメーションが特徴です。
Skills For Design Engineers
https://github.com/emilkowalski/skills
VercelやLinearでの経験を持つEmil Kowalski氏が公開している、デザインエンジニア向けの「Skills」集のGitHubリポジトリ。
Transhumans
無料のオープンソースイラスト集のサイトです。
パンクロック・トランスヒューマニズム・ミニマルな日本美術から着想した「生物的な限界を超えるキャラクター」がテーマで、CC0ライセンスで商用・個人利用ともに自由に使え、SVG/PNGでダウンロードできます。
今月気になった「ニュース・読みもの」
GitHub ActionsのOIDCトークンのsub(subject)クレームに、変わらないID(イミュータブルな識別子)が含まれるようになりました。GitHub ActionsとAWS・Azure・GCPなどのクラウド間の信頼をより安全にするための変更です。
WebGLの情報ポータル「WebGL総本山」による、Thorgalのオフィシャルサイトを取り上げた記事。
名探偵コナンの導入ナレーションを、UNIXコマンドだけで完全再現した「Gist大喜利」。 sudo新一が黒ずくめのrm -rf /を目撃し–no-preserve-rootに毒を盛られて$PATHから消される……という出だしから、killの時計型麻酔銃やfork爆弾シューズまで小ネタが満載で、シェル芸を知っている人ほど笑える名作です。648スターを集めています。
「プロンプトエンジニアリング」「コンテキストエンジニアリング」に続いて、今度は「ループエンジニアリング」です。AIに毎回指示を出す役目を人間から外し、目的だけ決めたらAIが達成まで自律的に反復する「ループ」そのものを設計する、という発想です。
2人・約2ヶ月で開発され世界的ヒットになったかくれんぼゲーム『めっちゃカメレオン』が、同時接続20万人規模でもサーバー代をほぼかけずに運営できている仕組みを解説した記事です。
AIの成果物を「敵対的検証(adversarial verification)」でチェックしようという記事です。
— こま|n8n × AI (@ai_yorozuya) July 14, 2026
元Google/Nikeのディレクターが断言、AIの代わりが利かない人材になる6つのステップ
今月のひとこと
今月は、ブランドや作品の世界観をWebの表現そのものに落とし込んだサイトが多く目に留まりました。
マンガの誌面を読み進めるものや、ノートを覗くように探索するもの、建物の中をギャラリーのように巡るものなど、「読む・見る」を体験に変換していく方向が目立った一方で、白やベージュを基調にした静かで生活感のあるトーンのサイトも印象的で、にぎやかな方向と静謐な方向の両極が並んでいたのが面白かったです。
ニュース面では、AIとの向き合い方をめぐる話題が引き続き多め。「敵対的検証」で成果物を叩く手法や、指示を出す行為自体を仕組み化する「ループエンジニアリング」など、AIをどう使いこなすかの議論がどんどん更新されていく印象です。ツールが揃っていくほど、人間側の「判断」や「構え」が問われていくのかなと感じています。
また来月もまとめます。それでは!
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