LIGでフロントエンドエンジニアをしているいとしゅんです。
Slackのtimesに、日々気になったWebサイトやWeb関連ニュースをメモのように残しているのですが、社内でも「参考になる」と言ってもらえることが多いので、月ごとにまとめて公開しています。
今回は2026年9月版として、気になったサイト・ツール・読みものをジャンル別にまとめます。Web制作に携わる方のインプットの参考になればうれしいです。
▼前回の記事はこちら 今月フロントエンドエンジニアが気になったWebサイト・ニュース25選【2026.8】
今月気になった「Webサイト・表現」
Charge, Chaos. | Goodpatch 15th Anniversary
Goodpatchが創業15周年を記念して公開した特設サイト。
スクロールするとページが波のようにめくれていく演出があり、めくれる瞬間にはキャラクター「ぱっちー」がサーフボードに乗って画面に登場します。
Kononenko Architectural Bureau
建築事務所のポートフォリオサイト。白黒2色のミニマル配色とタイポグラフィの精度で評価されています。
Awwwards SOTD + Developer Awardを8/23に受賞。
BUNQ LABS
デザイン&エンジニアリングスタジオのサイト。
Three.jsによるビジュアルが使われており、スクロールのトランジションでロゴが現れる場面があります。
TOPの各セクションにはそれぞれモデリングされたビジュアルが配置されています。
AI in Design Report 2026
900名超のデザイナー調査をPDFではなくインタラクティブなWeb体験として発信しています。データを持つ組織がレポートを「体験」として作る2026年の基準として参考になります。
Awwwards SOTD受賞(2026-08-26、スコア7.4)
Overworld Audio
ゲームやインタラクティブ体験向けの音声制作を手がけるスタジオのサイトです。
クリックやホバーの一つひとつに音が付いていて、ダークなRPGのような世界観を音でも表現しています。ドラッグまたはスクロールで操作するナビゲーション形式になっており、マーカーをクリックするとワープホールが現れる、壮大な世界観の演出になっています。
Decathlon Yestalgia
https://decathlonyestalgia.com/en/
デカトロン50周年記念、90年代スポーツウェア再解釈キャンペーンのサイトです。
WebGLを使わずGSAPとブランドの配色密度だけでDeveloper Awardを獲っていて、技術の新しさより要件への最適解が評価されるパターンとして参考になります。
Awwwards SOTD + Developer Award受賞(2026-08-28)
POP IS YOU SAKAE 2026
名古屋・栄で開催されたポップカルチャーの祭典の特設サイト。
MVは複数のオリジナルキャラクターが数秒おきに一部入れ替わる演出で、スクロールするとロゴが画面いっぱいに展開し多言語のティッカーが流れます。
USAvionix
航空電子機器(アビオニクス)メーカーのコーポレートサイトです。
WebGL・3D・Next.jsで計器やセンサーをビジュアライズしています。
東京KAWAII夏遊2026
https://asobisystem.com/natsuasobi/
アソビシステムの夏祭りブランドサイトです。ヒーローロゴをクリックすると紙提灯が吹雪きます。
ブランドの世界観をワンクリックの仕掛けに落とし込む発想が参考になります。
Warm & Fuzzy(LA拠点のクリエイティブスタジオ)
VFX・CG・VR・ARを手がけるスタジオの自社サイトです。Framer MotionでAnimationカテゴリの受賞で、スタジオ自身の作品世界観をサイトのインタラクションでそのまま体現しているのが参考になります。
Awwwards SOTD受賞(2026-09-12)
トンガルマン株式会社 採用サイト
https://recruit.tongullman.co.jp/
トンガルマン株式会社の採用サイト。
黄色マーカーで丸く囲む装飾(コピー・セクション見出し・写真内の人物輪郭)が全編で繰り返し使われているのが特徴です。
今月気になった「ツール・プラットフォーム」
React Three Fiber v10 alpha + Drei v11 alpha — WebGPU対応の宣言的Reactエコシステムが本格進行中
https://github.com/pmndrs/react-three-fiber/releases/tag/v10.0.0-alpha.1
state.glがstate.rendererにリネームされ、useUniforms/useNodesなどTSLシェーダーを宣言的に書けるフックが追加されています。
Three.js Conference Paris前にpmndrsの動きとして押さえておきたいです。
Hugging Face、ブラウザ内AI推論向けに207個のWebGPUカーネルを公開
https://huggingface.co/blog/webgpu-kernels
Apache-2.0で公開された行列積・活性化関数などのGPU演算カーネル集です。
Three.jsのWebGPU Rendererと同じGPUコンテキストでML推論を動かせる可能性が見えてきていて、注目しています。
今月気になった「ニュース・読みもの」
技術周りのトピックス
Google I/O 2026での発表で、Three.jsにはすでにHTMLTextureクラスが統合されています。アクセシビリティを保ったままシーン内にUIを埋め込む長年のワークアラウンドが解消されそうです。
断片的なチュートリアルが多い中、TSLの全体像を掴むのに良さそうなガイドです。GLSLとの構文対比も載っていて移行の参考になります。
PreModelSwitch/PostModelSwitchフックでAuto modeのモデル切り替えを制御できるようになり、/costでキャッシュヒット率まで見えるようになりました。台本作業のキャッシュ効率を確認するのに使えそうです。
これでChrome/Edge/Firefox/SafariがそろってWebGPUを安定サポートになり、WebGLフォールバックが実質不要になりました。Three.jsのWebGPURendererを本番投入しやすくなりそうです。
日々の開発活動をAIが判断して、実質的な変更がない日は投稿を見送る設計だそうです。書くこと自体を自動化してストック化する発想が、このtimes運用にも通じていて参考になります。
BashコマンドやバックグラウンドタスクのAI返却上限を最大128Kまで設定できるようになりました。Linuxでアイドルセッションが CPU 100%に張り付くバグ等も修正されていて、毎朝のtimes収集のようなスケジュール実行タスクの安定性に直結する更新です。
OpenAIが新モデル「GPT‑6 Astra」を発表。コンピューター操作・コーディング・科学・サイバーセキュリティ領域で高い性能とアラインメントの改善を打ち出しており、ChatGPT・API・Azure・Bedrock経由で順次提供されるとしています。
TypeSafe AIのJevは、AIが処理の流れまで決める従来のLLM+AIエージェント構成と異なり、AIは分類・確率判定のみを担い、その後の処理はプログラム側の条件分岐に委ねるモデルです。
取り組み・カルチャー紹介
AIコードレビューが進むほど、次のボトルネックは要件定義そのものに移るという指摘です。
創業者のAdam Wathanが、Tailwind CSSを長期的に維持できる体制としてShopify傘下入りを発表しました。新規サインアップは停止しますが、既存ユーザー向けのTailwind Plus・ui.shは維持されるとのことです。フロントエンドの標準ツールの持続可能性を考えさせられるニュースです。
AIエージェントのコンピュート枠を持て余していたチームが、半年の試行錯誤でどう活用の幅を広げていったかを振り返る記事です。AI活用の実践知として読み物枠に入れました。
プログラマーの仕事が減り、テスターの役割も変わって、以前10人でやっていた作業が1人+AIでできるようになってきたという実感記です。ペパボの記事(8/3紹介)と近い構図で、現場の肌感が言語化されていて参考になります。
今月のひとこと
今月残した読みものは、AIでコードを書くところが速くなったあと、詰まる場所がどこに移るかという話ばかりでした。レビューの次は要件定義だという指摘、以前より少ない人数で回るようになってきたという実感記、コンピュート枠を持て余していたチームが半年かけて使い道を見つけた話。書く速度の話はもう前提になっていて、その先をどう組み立てるかに話題が移っている印象です。使っているツールが今後も維持されるかどうか、という話も同じ月に入っていました。
集めたサイトのほうは、そういう文脈とは無関係に、単純に触っていて手が止まったものが並んでいます。クリックすると提灯が降ってくるもの、音が一つひとつに付いていて世界観が変わるもの、黄色いマーカーの装飾だけで通しているもの。効率の話を読んだあとにこういうサイトを開くと、作る理由はここにもあるよなと思えて、バランスが取れている気がします。
来月もマイペースに集めていきます。
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