AI驚き担当の新卒、せなです。

AIのサブスクをやりすぎて、金欠です。給料でAIを養うことになりました。
今まで書いてきた記事でもAIをいろいろ使ってきたわけなんですが、ほぼ制限なしでやりたい放題やっていました。しかしながら現実問題、業務で使うなら気をつけるべきことはたくさんあるはずです。
LIGにはAI推進事業部という部署があり、実は僕は入社前からそこでインターンとして関わらせていただいていました。4月に正式入社してからは、いよいよ外部の案件にも関わることに。改めて、業務でAIを使う際に気をつけるべきことって何だろう? と思い立ちまして。
そこで今回は、AI推進事業部のAIコンサルタントであるかけるさんに相談してきました(ナウい事業部と役職なので、まずはここから見ていきましょう)。
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かけるさん新卒8年目(本人談)。AIコンサルタント。LIGに入社したきっかけは、ロマン(面白さ)と算盤(売上)のバランスの良い会社だったから。最初に触ったAIツールはMidjourney(当時生成した画像を見てみる)。 |
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目次
LIGのAI事業について
そもそもAI推進事業部とは?
我らがCTO・づやさんにDMをして確認しました。
ざっくり言うと、社内外のAI活用を推進していきます。
LLMを活用して新規の案件や業務効率を改善する目的のチームです。生成AIのコンサルティングや、勉強会、ワークショップ等もやっています。
AIコンサルとは?
正直コンサルとAIコンサルの違いがわからなかったので、こちらもかけるさんに聞いてみました。
AI領域に特化した、AIを活用した業務設計やアドバイザリーを行う専門コンサルです。
具体的な業務は以下の3つ。
1. 業務改善のコンサル
「AIを使いたいけれど、何を使えばよいかわからない」という企業様に対し、業務内容を丁寧にヒアリングしたうえで、最適なAI導入プランをご提案する業務改善サービスです。プランニングのみにとどまらず、AIツールの選定からレクチャー、フィードバックに至るまで、長期間にわたって伴走しながらトータルでサポートします。
2. 特定のプロジェクトへのAI導入
業務に対してAIサービスを作るときに「どのモデルを使う」とか「どういうふうに実装するのか」などの設計をしていきます。
3. AI研修
長期伴走型のコンサルだけではなくて、特定の課題や短期でのインプットを目的としたAI研修も実施しています。また、企業ごとにオリジナルで一から作るので企業の特性に合ったスタイルの研修を実施できます。
今回はそんなかけるさんに、AIを業務で使ううえでの心得から、コーディングの未来まで、AIとの向き合い方をざっくばらんに聞いてきました! それではどうぞ!
業務でAIを使うときに気をつけること
個人で楽しむ程度ならOK! でも、会社で使うとしたら利益や価値があるものを作らないといけないという現実に目を向けなければなりません。
かけるさんに聞いてみると、「現場レベルに耐えられるか」という観点で、大きく以下の3つの基準があるとのことです。
① クオリティ:顧客の期待に応えられるか
アウトプットがお客さまへ提供する価値に見合っているかが重要。お客さまや世の中に出したとき、恥ずかしくないものになっているか。
ここに関してはAIコンサルらしい視点だと思いました。個人開発だと好き勝手にやってしまいがちで、クオリティに関しては自分自身が満足すれば良いですが、社外の案件だと、クライアントの目線も気にして開発する必要があります。
② セキュリティ:情報の入出力は安全か
社内のルールに違反していないか、入力した情報が問題ないか、出力したものが問題ないか。
AIツールごとに「入力データが学習に使われるか」「データ保持期間はどれくらいか」「削除依頼ができるか」が結構変わってくるので、「契約レベルで守られている経路かどうか」をまず確認したうえで、守られない場合は個人情報を入れない、という判断が重要です。
また、著作権的に問題がないかも確認が必要です。特にMidjourneyのような画像生成AIや、音楽生成AIは、学習データの出自や出力物の権利関係が議論になりやすい領域。そのまま世の中に出して問題ないか、特に注意が必要です。
コンプライアンス的に問題ないかの判断は、必ず人間の目でチェックが必要ですね。
③ 効率:自分の手でやるより本当に速いか
プロンプトを書いて出力結果を見て、ブラッシュアップさせるその工数対効果が、自分で作るより速いか、クオリティが上回るかどうかを見定めることが重要。
これ、僕も実感があって、「この小さな修正なら自分でやったほうが早いな……」といった瞬間はあるので、そういうときは使わないようにしています。
とは言いつつも、まあ開発環境開くの面倒だし、やらせるか……とやってしまいがちです(気をつけねば)。
ハルシネーション(AIの生成した事実ではない情報)への対策
これは結構気になっていたところです。プログラムを出力させると、存在しないバージョンや、無効化された機能を使おうとして、困ることがよくあります。
そもそも何に気づけていないかも気づけない、みたいなことってあるじゃないですか。新卒の観点だと、AIを使えるスキルっていうよりも間違いに気づくための「基礎スキル=地力」が重要ですね。僕も常々思っているのですが、ぶっちゃけた話、AIの出力を疑って調べるしかないと思います。
今でこそ、AIはソースを添付してくれるようになりましたが、文脈を考えずに連結した出力もまだまだあります。一次ソースを確認して情報の正確性を確保しましょう。
結局、AIを使いこなすには「地力」が必要
僕もAIを使い始めたころ、いろいろ試していたのですが、思ったような定義ができなくてどこかで脱線したり、制御するためのコードが動かずAIが好き勝手に振る舞う、AIが勝手にプロジェクトを消した、などAIを使ったことがある人が遭遇しそうな現象はひととおり経験しました。
知らない技術が出てきたときに、「なんとなくAIがやってくれるだろう」と思って丸投げすると、運がいいと動きますが、だいたいよくわからない実装になります。結局どういう技術かをAIに要約させて、必要な情報を自分で得てから方向性をインプットするという作業が必要になります。
LIGの生成AI戦略顧問・梶谷さんの記事でも紹介されているように、「クリエイターとして意識すべき4つの領域」はクリエイターだけでなく、全職種、総合職の人にも言えます。
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- 地力となる各領域の具体スキル
- コラボレーションスキル
- 言語化力
- 生成AIツール力
→デザインやコーディング、ライティングといった基礎的なスキル
→人とコラボして仕事を進めるスキル
→人やAIを思いを伝える、動かすために言語化するスキル
→個別の生成AIツールを使いこなすスキル
一番最初に必要なのは「地力となる各領域の具体スキル」。まずはそこに対する知識を持っておきましょう。
やはり使う側の知識がある程度ないといけない。AIはあくまでプログラミングを解決するためのツールである、という認識を持つことが重要だと感じます。
ぶっちゃけコーディングってどうなる?
最近はAIにコーディングさせているせいで、どんどん書けなくなります。ここってどうなんでしょうかね。
X(旧Twitter)ではたけのこ・きのこ合戦よろしく、レビュー必要・不必要論争が絶え間なく続いています。元GitHub会長のThomas Dohmke氏は「コードレビューは終焉を迎えつつある」と以下のポストで発言しており、リプ欄が凄まじいです。
tl;dr Today, we’re announcing our new company @EntireHQ to build the next developer platform for agent–human collaboration. Open, scalable, independent, and backed by a $60M seed round. Plus, we are shipping Checkpoints to automatically capture agent context.
In the last three… https://t.co/uWRGcGX2tQ
— Thomas Dohmke (@ashtom) February 10, 2026
- The concept of understanding and reviewing code is a dying paradigm.(超意訳:コードレビューはほぼ死にかけである)
※コードレビュー自体がなくなるわけではなく、人間が一つひとつ中身を理解してレビューするという概念がなくなる、という意味合いが強いそうです。
ところで、XでTL;DR(「長すぎるよな、読みたくないよね」的な意味でサマリーとして使われます)を初めてみました。
ここまで長いならもう、技術ブログであげてもいいんじゃないでしょうか? 懐古厨の僕は、Xは140文字制限でいいんじゃないかと思うんですけどね。
改めて、コーディングの未来についてかけるさんに聞いてみました。
重要なことは、コーディングの前段階である本質の勘どころとか、クライアントの要望に沿ったAIの設計ができるといった、アーキテクチャの設計とコミュニケーションに集約されていく。ここに意識して仕事している。
ここには僕もかなり同意できるところがあって、AI関連のセミナーや講演にはたびたび参加していますが、「AIによって低コストで高速にアウトプットできるようになった結果、目的や手段などをこれまで以上に考えなければいけなくなった」という話をよく聞きます。
AIを作る側とAIで実装する側に分かれる、「国民総PM時代(皆がAIを使い各々の欲しいプロダクトを作る)」が到来するのも、もうすぐそこなのかもしれませんね。
まとめ
AIを使ううえで業務的な観点からも、そもそもの心得としても得るものがあったと思います。
最後にかけるさんから新卒の皆さんへ向けて一言をいただいたので、ここで共有させてください(AIを使うエンジニアの皆さんにとっても、良いマインドだと思います)。
ある意味仕事でAIを使わない時間が贅沢だと思うんだよね。せなくんは1年目の今だけは、あえてAIに頼りきらず、自分の手で丁寧にコードを書く時間を作ってみても良いかもね(笑)。2年目以降は嫌でもAIフル活用になるから、今のうちにAIをより使いこなすための「地力」を育てる期間にしてほしいですね。
AIを使いこなせるエンジニアになれるよう、まずは自力でコードを書く速度を上げるところから始めたいと思います。
- 日本・海外(フィリピン)での活躍チャンス
- 最先端技術と多言語環境での成長
- 入社後はメンターがそばで支える安心の成長環境
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