「いつか海外で働きたい」
そう思って就職活動をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし実際に社会に出てみると、上司から「もっとキャリアを積んでから」「将来的にタイミングが来たら」なんて言われてしまい、夢が先送りになることもしばしば……。
でも、LIGには「海外チャレンジ制度」という仕組みがあります。 そしてそれを、新卒1年目・2年目という早いタイミングで活用し、フィリピン・セブ拠点へ飛び込んだ社員がいます。
- 💡海外チャレンジ制度って?
- TOEIC800点以上で、誰もがLIGの海外拠点・セブ勤務に挙手できる社内制度。
今回お話を聞いたのは、制度を活用してセブに赴任したメイさんとなごみんさん。
入社時から「海外で働く」ことを目指し、上司と対話しながら、その覚悟を形にしていった二人です。本記事では、彼女たちの対談を通して、
- どんな素質やマインドを持った人が制度を活かせるのか
- 海外赴任のリアルな苦労と、そこから得た成長
- 若手こそ、なぜこの制度を使うべきなのか
を掘り下げていきます。
「本当に海外に行けるの?」「行けたとしても活躍できるかどうか不安」と感じているあなたにこそ、読んでほしい。そんな記事です。
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LIG Global事業部 永井 美和(メイ)2022年新卒入社、2022年10月渡航。学生時代をシンガポールで過ごした帰国子女。LIGインターン時代から「海外で働く」が明確な軸に。現在はセブ拠点でプロジェクトマネージャー兼アカウントマネージャーとして幅広く活躍中。👉️メンバーページ |
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LIG Global事業部 浦山 和実(なごみん)2023年新卒入社、2024年10月渡航。入社直後から制度活用を志願し、1年越しの交渉の末セブ赴任を実現。現在はブリッジ兼プロジェクトマネージャーを兼任し現地チームを支える。技術習得にも意欲的で、ブリッジテクニカルディレクターを目指して奮闘中。👉️メンバーページ |
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なお今回は、送り出す側の視点として、二人の上長であるNoah(ノア)さんにも話を伺っています。
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LIG Global事業部長 岩田 憲昭(Noah)セブ拠点長。現地チームの組織マネジメントに手腕を発揮する頼れる上司。当時二人のチャレンジを支えたキーパーソン。「2人への褒めコメントは一切記事に入れるな」という照れ屋な一面も。👉️メンバーページ |
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行きたい。でも、どうやって?
――「海外で働きたい」と思ったのは、いつ頃からなんですか?
▲LIG Global事業部 プロジェクトマネージャー メイさん
メイ:4歳から10歳までシンガポールに住んでいた経験があって、当時から多国籍な環境がすごく好きでした。中学からずっと英語系の学校に通っていて、明確に「英語を使って海外で働きたい」という思いがありました。
▲LIG Global事業部 テクニカルディレクター なごみんさん
なごみん:私は中学生の頃から海外の映画や音楽が好きで、「いつか海外で生活してみたい」と思うようになりました。好きなアーティストの動画を見ているうちに、自然と英語も話せるようになって。就活中にLIGの会社説明会で海外拠点の話を聞いて、「この会社なら海外に行けるかも」と思ったのがきっかけです。
――お二人とも学生時代から英語の素養があったんですね! 入社後はどう動かれたのですか?
メイ:私が入社した頃は、今のような「海外チャレンジ制度」はなかったんです。でも社内でセブ赴任の公募が出たときに、すぐに応募して、2ヶ月後には渡航が決まりました。家の解約からパスポート更新、予防接種まで、ぜんぶ一気に準備しましたね(笑)。
なごみん:私は制度の存在を知っていたけど、当初は「どう動けばいいかわからない」状態でした。当時の上司に「行きたい」と伝えても、「まだタイミングじゃない」と言われて。英語力はあっても、技術的な理解や自分の立ち位置が曖昧で、それを納得して一度は引き下がりました。
――その後、なにがきっかけで状況が動いたんですか?
なごみん:2024年4月の全社キックオフのときに、メイさんや同じプロジェクトのメンバーたちが「今こそじゃない?」と背中を押してくれたんです。セブ拠点長のNoahさんに直談判して、当時の上司の承認をもらって、やっと行けることになりました。今自分が何をするべきか、ようやく見えてきたと思ってもらえたのが大きかったと思います。
メイ:なごみんがずっと「行きたい」って言っていたのを知っていたから、みんなで「どうやって工藤さん(当時のなごみんの上司)を説得するか」を作戦会議してたよね(笑)。なごみんが続いてくれて本当にうれしかった。
――渡航の可否を判断するNoahさんさんとの面談では、どんなことを話したんですが?
メイ:面談では「セブでしかできないことは何か?」みたいなことを聞かれました。私は当時、翻訳や通訳中心のブリッジ業務をしていたんですが、ブリッジ以外のスキルも身につけたいと伝えました。とくに、Noahさんのクライアントハンドリングを間近で学びたいと思っていたので、そこも正直に話しました。
なごみん:私はNoahさんとの面談で「今行くべきか迷っている」と正直に伝えました。そしたら、「完璧な準備が整うのを待っていたら、いつになるかわからない」と言っていただいて。それで覚悟が決まった感じです。

なごみんも同じく「行きたい」とは言っていたけれど、当時はプロジェクトで手が離せなかった。だから、正式に手を挙げてくれたときは「ようやく決断してくれたな」と感じました。
セブで見えた、仕事と自分の変化
――セブでの仕事内容を教えてください。
メイ:プロジェクトマネージャーとアカウントマネージャーを兼任しています。クライアントの要望ヒアリングから提案・契約・進行管理まで、一貫して担当しています。エンジニアの評価やキャリアの相談など、メンバー管理も任されています。
なごみん:私はブリッジ業務がメインですが、プロジェクトマネージャー的な立場も担っています。今後は技術寄りのキャリアを目指しているので、現地のテクニカルディレクターの方の横で学ばせてもらっています。
――セブで感じた文化や働き方のギャップはありますか?
なごみん:一番驚いたのはオフィスのにぎやかさです(笑)。日本のLIGオフィスは静かで集中できる環境だったんですが、セブはとても活気があり、チーム間でも頻繁に声をかけ合う雰囲気です。最初は慣れずに戸惑いましたが、今では心地よいBGMのような感覚になっています。
メイ:私は、仕事とプライベートの切り分けをどうするかに悩みました。セブメンバーとは仲が良くて、オフではすごくフレンドリーなんですが、業務上で厳しいお願いをしないといけない場面もあって。線引きにはすごく気を使いましたね。
――現地に行って得た気づきや変化はありますか?
メイ:現地で直接コミュニケーションを取るようになってからは、エンジニア一人ひとりの強みや特性をより深く見られるようになりました。以前は「セブのエンジニア」とひとくくりにしていた部分もあったけど、今ではプロジェクトに応じて誰をアサインすべきかを判断しやすくなりました。実際にプロジェクトの結果にも生きていると感じています。
また、日本では見えなかったすれ違いの原因が見えてきて、お互いが気持ちよく働くためになにをすべきかが見えるようになってきました。
なごみん:たしかに、現地でのやり取りを通して見えてくることって多いですよね。私も、問題解決に対するアプローチの違いに直面したときの対応力が少しずつついてきたかな。最初は「なんでそうなるの!?」って思うことも多かったですが、今は「自分の伝え方にも改善の余地がある」と試行錯誤して、意図を丁寧に伝える工夫をしています。
――「行ってよかった」と思える瞬間を教えてください。
メイ:翻訳だけではなく、クライアント対応・チーム運営と幅広い経験を積めたことも大きいです。Noahさんのフォローもあり、若いうちにこの経験ができたのは本当に良かったと思っています。
なごみん:エンジニアとの距離が近くなって、コミュニケーションのスピードが格段に上がりました。また、フィリピン人の明るくポジティブな国民性に触れることで、以前よりも前向きに毎日を楽しめています。セブにいると、いつもより開放的な自分になれるんです(笑)。

なごみんは外部ベンダーとのやりとりが必要なプロジェクトをPM兼ブリッジとして担い、初回トライアルから継続契約へとつなげる成果を上げました。その後もしっかりやり遂げ、プロジェクトを円滑に推進してくれました。
両者とも共通しているのは、「いちいち指示を待たない」「自分で動ける」点ですね。それがプロジェクトの円滑な進行につながっていると思います。
「やりたい」を叶えてくれる
――海外チャレンジ制度は、どんな人に向いている制度だと思いますか?
メイ:なんでもやってみよう、と思える人ですね。異文化のなかで、自分から飛び込んでいける行動力がある人。英語力だけじゃなくて、技術やマネジメントなどの+αを伸ばしたいと思っている人にこそ、この制度は向いていると思います。
なごみん:自分の常識が通じないときに、頭ごなしに否定するのではなく、「そういう考え方もあるんだ」と一度受け入れて、ベターな伝え方を模索できる人。環境の違いや思い通りにいかない状況を、「どうしたら伝わるか」と工夫しながら前向きに取り組めるタフさが求められると思います。

――さいごに、お二人にとってLIGはどんな会社ですか?
なごみん:若手にチャンスをくれる会社だと思います。制度にしても、「スキルが足りないからダメ」って線引きされることはなくて、「やりたい」と言えばちゃんと耳を傾けてくれる。挑戦の意思がある人にとっては、すごくありがたい環境です。
メイ:そうですね。制度が整っていない部分もあったりと、まだふんわりしてるところもあるなって感じることはあります。でも、それって裏を返せば、若手でもポジションや役割を自分から掴み取れるチャンスが多いってことだと思っていて。
大きい会社だとどうしても順番待ちみたいになりがちだけど、LIGにはそういう上下の固定概念があまりない。自分の「やりたい」があれば、挑戦できる環境がある。それがすごくいいなって思います。
若手こそ、手を挙げてほしい
▲写真左:なごみんさん、中央:Noahさん、右:メイさん
LIGの海外チャレンジ制度は、「スキルが揃った人」ではなく「挑戦の意思がある若手」のための制度です。
そして、制度が整っていても、それを活かすかどうかは自分次第。メイさんとなごみんの自走力があったからこそ、異国の地でも成果を出し、現地チームを動かし、LIGのプロジェクトに貢献することができたのだと思います。
「行きたい」と言葉にする勇気。「やってみたい」と前を向く姿勢。その一歩が、未来の働き方や自分のキャリアを、大きく切り拓いていくのだと、二人の姿が教えてくれました。