絵が下手でもWebデザイナーになれる?現役デザイナーに聞いてみた

絵が下手でもWebデザイナーになれる?現役デザイナーに聞いてみた

Takafumi Kubo

Takafumi Kubo

こんにちは!

Webクリエイタースクール「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG(通称デジLIG)」で受講生の学習フォローや就転職サポートをおこなっている、久保と申します。

受講生のうち、未経験からWebデザイナーを目指す方が8割ほどいらっしゃるのですが、よく「絵心がないんです……」「絵は描けないけどWebデザイナーになれますか……」と聞かれることが本当に多いです。

そこで今日は、絵を描くスキルがなくてもWebデザイナーになれるのか、そもそもWebデザイナーの仕事でどれくらい絵を描くことがあるのかなど、現役デザイナーの見解を交えてまとめてみました。

Webデザイナーになりたいけど絵が描けくて自信がない……という方が、この記事を読んでWebデザイナーを目指す1歩を踏み出すきっかけになればと思います!

結論:絵が下手でもWebデザイナーになれる!その理由は?

結論、たとえ絵が下手でもWebデザイナーになれます。なぜならWebデザイナーの仕事は絵を描くことではないからです(この記事の真理……!)。

Webデザイナーの仕事とはそもそも、「課題を解決するためのWebサイト全体のレイアウトを考え、クライアントの想いを形にする」ことです。

それは動画や写真などイラストを活用しなくてもできますので、絵が苦手でもWebデザイナーにはなれるといえます。

絵を描く仕事はイラストレーターに依頼することが多い

また、制作物にイラストを活用したい場合でも、その道のプロであるイラストレーターにお願いすることがほとんどです。

Webサイトの制作工程では、それぞれの分野ごとに分業されている会社も多いので、自分の得意領域を伸ばしていくことが、未経験からデザイナーを目指すうえではポイントになってきます。

フリー素材を活用できる

あとは、自分が絵を描けなくてもフリー素材やサブスク利用ができる素材集のようなサービスもありますので、用途に合わせて素材を購入してサイト制作をすることもできます。

もちろんプロのイラストレーターにお願いするよりも経費として安く済みますし、クライアントと相談して素材を活用することも、現場ではよくあることです。

シンプルなデザインや操作性が求められる

Webデザインの仕事が「サイト全体のレイアウトを考える」と書いたように、絵を描くような専門スキルではなく、シンプルな思考性やデザインを求められることも多いです。

専門性の高い絵を描くスキルよりは、レイアウトやフォントなどデザインの細部にこだわったり、「お客様やユーザーはそもそもサイトを通してどうなりたいんだっけ?」と、気持ちを汲み取ることの方が重要になってきます。

ただし、絵が上手いと重宝されることはある

ここまで書いてきたように、Webデザインの仕事は絵が下手だと感じている人でも十分に就ける仕事です。ただし、仕事に直結するようなイラストが描けることで、現場では重宝されることもあります。

イラストが描ければイラストレーターに依頼する手間が省けますし、クライアントからすればコストや時間を削減できます。また、汎用性の高い素材に近しいイラスト(ロゴ・人物・シルエットなど)が描ければ、制作過程で活かすこともできます。

絵が下手な人が差をつけるためにできること

では、絵が苦手な人が他のWebデザイナーと差をつけて重宝される人材になるには、どのような意識をもっておくべきでしょうか?

体系的にWebデザインを学ぶ

「Aの場合はBをする」といったような経験則も大切ですが、Webデザインを一定のルールや原則に従って学ぶことで「知識が定着しやすい」「再現性がもてる」など
さまざまなメリットがあります。

体系的に学ぶことで効率的にいち早くWebデザインを習得することができますし、他人への指導にも役立つためキャリアの幅が広がるかもしれません。また、デザインの考え方を理解できていると、テーマや背景が異なる場合でも自分で考えてアウトプットができるようになるため、現場でも案件に合わせて実務をこなすことができるでしょう。

インプット量を増やす

ここは何事にも言えることかもしれませんが、インプットする(また、その継続)ことは重要です。理由は、引き出しが多いとクライアントの課題を解決するための選択肢が増えるためです。

自分の中で「これだ!」と思った案が案外お客様にウケなくて、ほどほどに作成した案が採用されることがざらにあります。

引き出しの多いデザイナーはそれだけお客様に刺さる可能性を見出すこともできるし、準備の「参考探し」の時間も少なく済むため、デザイナーの質を左右する要素と言えるでしょう。

マーケティングや動画編集などのプラスアルファのスキルを身につける

上記の通り、課題解決するための方法(引き出し)は多い方が良いです。マーケティングの知識があれば「このデザインにした理由」の裏付けが取れるため信憑性が増します。

また、クライアントはWebサイトを通して売上の獲得を目指すことが多いです。

そのため、以下の2つのサイトがあった場合、クライアントに喜ばれる(選ばれる)のは2のサイトです。

  1. イラストがたくさん描かれており可愛くオシャレ。だけど売上が伸びないサイト
  2. シンプルな作りだけど、ユーザーの求めていることがすべて分かりやすくまとめられていて、購入や成果に繋がるサイト

また、以下の2つのサイトの場合でも、同じく2のサイトの方が良いといえます。

  1. 商品ページが写真のみ。入力しなければならない項目が多く煩雑なサイト
  2. 商品の使い方や実際に使用している動画がたくさんありイメージしやすい。入力項目が少なく、購入までが簡潔なECサイト

これらの内容を踏まえても、絵が描けるか否かでデザイナーの質が問われることはないと思えるのではないでしょうか。

現役Webデザイナー・講師に聞き込み調査

デジLIGの講師を務める現役Webデザイナーの大石トレーナーに、実際のところ、絵が描けないWebデザイナーはいるのかを調査してみました。

Webデザイナーに絵が下手な人はいる?

大石トレーナー:結論、います。そもそも絵が描けるデザイナーって僕の周りだと半分は絶対いないです。

ーー別の方だと絵が描けるデザイナーは2割くらいと伺ったことがあるので、やはり絵が描けるデザイナーの方が希少ということが分かりますね!

絵が得意だと得すること・下手だと損することはある?

大石トレーナー:元々趣味でやってたり、絵を描くことが好きな人は得するかもしれないですね。シンプルに仕事の幅が広がり、クライアントが求める仕事を広く請けることができるので収入も上がってくると思います。クライアントの予算によってはデザイナーが見様見真似で描くことも……。クライアントが求めるものによっては重宝するスキルです。

イラスト=素材そのものを作ることができ、それはオリジナル作品なので版権のこととか気にしなくてもいいのは強いと思います。

また、言語化が難しい先方の気持ちを汲み取りたいとき、こちらの意図を伝えたいときにはラフ画を活用することがあります。お互いのイメージをすり合わせるためにイラストを活用できると重宝しますね。

ーー絵が得意だと重宝されることはあるんですね。

大石トレーナー:絵が下手だと損するのか、ということについては絵が下手だとヘタウマというジャンル(ニーズ)があるくらいなので、勝負する領域が変わるだけで損することは思い浮かばないです。

ーー絵が下手だからといって仕事が減るということはなく、活躍する場はありそうですね。ありがとうございました!

Webデザイナーになるために必要な能力・スキル

デザインの基礎知識

これまで何度か出てきた、デザインの基礎・考え方はとても重要です。ただ言われたように制作するのではなく、デザインの原則やお客様の目的に叶うデザインを考えてWebサイトが作れるようになりましょう。

各ツール・ソフトの操作スキル

自分の頭の中にあるデザインを形にするのは、デザインソフト無くしてできません。基本的な操作はもちろん、ショートカットキーを覚えておくと効率・効果的です。

具体的には現役デザイナーにとって必需品である「Illustrator」「Photoshop」などのAdobeツールの使い方はマスターしておくとよいでしょう。Webデザイナーの求人でも「Illustrator・Photoshopが使用できること」という条件をよく目にします。

コーディングやプログラミングスキル

デザインでお客様の意向を汲み取り形にしたあとは、それをそのままWeb構築ができるコーディングスキルがあるとよいです。サイト制作の一連の流れを自身で請け負うことができれば、クライアントにとってもありがたい存在になれるし、単価も上がるためお互いWin-Winですよね!

コミュニケーションスキル

高度なプレゼンスキルが必要というわけではなく、どちらかというと流暢に話すよりも「傾聴力」の方が重要です。理由は、判断の基準が自分ではなく相手(クライアント)にあるためです。

「自分が好きなように制作をした結果、一部のクライアントに喜ばれる」。これはデザイナーではなくアーティストの仕事ですね。相手の目的や求めているモノを正しく理解するために質問をしたり、認識に間違いやズレがないか確認を取ることがデザイナーとして必要なコミュニケーションと言えます。

まとめ

冒頭でお伝えした通り、絵が上手くない・自信がない人でもデザイナーを目指すことができると思っていただけたのではないでしょうか。

もちろん、絵を描くことが好きな人であれば、それが仕事につながる職種でありますので、Webデザイナーは適職と言えます。ただし、Webデザイナーとイラストレーターでは仕事として求められることがまったく違うため、絵が描けないからと言ってWebデザイナーという目標を諦めることはしてほしくないなと思います。

みなさんと同じく「未経験からでもWebデザイナーを目指したい」と意欲を持っている方がデジLIGにはたくさんいます! 実際にWebデザイナーに転職した、フリーランスとしてデザイン1本で独立しているという卒業生もいます。

「どうやったらWebデザイナーになれるのか」「どんな人たちがWebデザイナーになっているのか」少しでも興味のある方はぜひ、個別説明会にて具体的な事例・実績だけでも話を聞きにきてください!

デジLIGの公式サイトへ

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Takafumi Kubo
Takafumi Kubo Digital Education / School Adviser / 久保 貴史

1992年広島県出身。山口大学経済学部卒業後、新卒で地方銀行へ入社。その後人材業界に転職し、営業・キャリアアドバイザーとして人事領域の課題解決に従事。2022年LIGへ入社。WEBクリエイタースクール「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」にてお客様のカウンセリング、スクール生のキャリア支援を担当。

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