「ディグる」体験をデザインで表現。「TBS Podcast」サイト制作秘話

「ディグる」体験をデザインで表現。「TBS Podcast」サイト制作秘話

Hajime Okabe

Hajime Okabe

こんにちは、ディレクターの岡部です。

このたび、TBSラジオ様の「TBS Podcast」サイトのリニューアルを担当しました。

https://www.tbsradio.jp/podcast/

「Digる (深掘る)」というコンセプトのもと、自分好みの番組を探す過程を楽しめるようにさまざまな工夫を凝らしています。今回は担当デザイナーの石田とともに、TBSラジオ様がサイトリニューアルに込めた思いや、制作過程のエピソードなどを伺いました。

サイト制作をご検討中のみなさま、ぜひご一読ください。

若者向けに、新たなラジオ体験を

LIG岡部:まずは、サイトリニューアルを依頼するまでの背景を聞かせてください。

▲TBSラジオ 井上さん

井上:ことの始まりは、「新たなリスナーを獲得すること」「デジタルを活用した新たなビジネスモデルを確立すること」を目的に、2022年秋からPodcastに本腰をいれ始めたことでした。Podcast自体もともと運営していたのですが、それまでは地上波のラジオ番組を転用していただけなんです。現在はPodcastオリジナル番組も配信していて、地上波のアーカイブもあわせると番組数は100を超えています。

いったん大急ぎで作ってもらったシンプルなサイトがありましたが、20〜30代の若い方にも浸透させるためには「新しいブランドイメージを打ち出す」必要があると思い、リニューアルを決意しました。LIGさんにはいつもサイトの保守運用でお世話になっていたので、「若者向けにサイトをリニューアルできないか」と今回も相談させてもらいました。

▲TBSラジオ 上之家さん

上之家:長らくLIGさんと一緒に仕事をしてきて、その実績やスキルを信頼していたので、細かな要望はあえて出しませんでした。そのため最初は「かっこいいサイトをお願いします」という、ふわっとした依頼内容でしたね。

「吹っ切れたデザイン」だからいい

▲LIGデザイナー 石田

LIG石田:ご相談いただいて私が最初におこなったのは、「かっこいいサイト=誰にとってのかっこいいなのか?」を定義することでした。「ああしたい」「こうしたい」というみなさんのお話を掘り下げながら、並行してさまざまなデザインパターンを出し、形にしていきました。

最終的には、「下北沢のイベントなどに遊びにいくような、カルチャーや音楽に興味関心が高い20~30代の男女」が求めるターゲットであるとわかりました。そのためカルチャーポップ感やライブ感、イベントフライヤーっぽい要素などをわかりやすくデザインに落とし込んでいます。

また、今回のサイトは「Digる」というコンセプトだったので、毎日見にいきたくなるような、もっと番組を探したくなるようなデザインを考えて提案しました。

井上:私たちはニュアンスしか伝えられなかったのですが、LIGさんからたくさんデザインをご提案いただくなかで、抽象的なイメージがどんどん具体化されていきましたね。

最終的にいまのデザイン案を選んだのは、これまでのTBSラジオにない、吹っ切れたデザインだったからです。今回のサイトリニューアルの目的は「新しいブランドイメージを打ち出すこと」なので、ガラッと変わったデザインにしようと決めました。

矢ヶ崎:「イメージを一新したい」という目的を社内でもしっかり共有できていたため、とくに大きな反論が出ることもなく、比較的スムーズに意思決定できました。

「Digる」体験にとことんこだわる

▲タグ検索機能

LIG岡部:今回のサイトでは、番組探しを楽しんでもらうための「検索機能」についてかなり議論を重ねましたよね。いままでは「バラエティ」「政治」といったカテゴリでしか検索できませんでしたが、「前向きな気持ちになりたい」「寝る前に」など、気持ちやシーンに合わせて番組を選べる「タグ検索機能」をメインに置きました

▲LIGディレクター 岡部

LIG岡部:また、タグ検索機能の実装にともない、運用の手間が増えないよう意識して開発しました。もともと導入されていたCMSをそのまま活用することで、新しい操作を覚える必要なく、タグの管理をおこなっていただけているのではないかと思います。

上之家:おかげさまで、番組は毎日増えていますが、負担を感じることなく運用を続けられています。これは、LIGさんが私たちの業務を解像度高く把握してくださっているおかげですね。5年以上の長いお付き合いがあるからこそだと感じます。

▲TBSラジオ 矢ヶ崎さん

矢ヶ崎:検索機能のなかでも、タイトルを直接入力して番組を探す「ダイレクト検索」をいれるかどうかは、最後まで迷いましたね。私は最初、「絶対にあったほうがいいでしょう」と思っていたんです。ですが、「ダイレクト検索をする人はSpotifyに任せて、このサイトでは、まだ聞いたことのない番組との新たな出会いを提供しましょう」と提案いただき、感激しました。サイト単体ではなく、ユーザーの体験全体を考慮した意見がもらえて、とても参考になりました。

女性リスナーが増加し月間2,100万回再生突破!

▲番組の概要を紹介するポップアップ

LIG岡部:嬉しいコメントの数々、ありがとうございます。サイトリニューアル以降、なにか変化はありましたか?

井上:再生回数は右肩上がりに伸びていて、現在は月間2,100万回再生を超えています。狙いどおり若い層のリスナーさんも増えていて、手応えを感じていますね。

矢ヶ崎:地上波ラジオのリスナーは30〜50代前後の男性がメインで、いままでなかなか女性リスナーを増やすことができませんでした。なので若い女性リスナーが増えたのは、特に嬉しいポイントです。

上之家:タグを並べることで、バラエティ豊かな番組ラインナップを一層アピールできるようになりました。私はこれが再生回数の増加に寄与しているのではないかと思っています。番組を探す体験を、ぜひ楽しんでほしいですね。

LIG岡部:リニューアルの効果が数字にも現れているようでなによりです。引き続き貴社のパートナーとして、サポートしていきます!

さいごに

LIGではサイトリニューアルの目的にあわせたサイト制作を提案しています。

TBSラジオ様のように、デザイン性と機能性を兼ね備えたサイト制作をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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1994年生まれ。大学でメディア社会学を専攻し、ゼミで映像制作を少しかじる。大学卒業後、Web制作会社にWebディレクターとして入社。クレジットカード会社に3年間常駐し、Webサイトの運用や新規サイトの立ち上げ、既存サイトのリニューアルを担当。2022年にLIGにWebディレクターとして参画し、Webサイトの新規・リニューアル案件に従事。深夜ラジオリスナー。

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