フリーランスから会社員へ。子育てを経て組織に属して学んだこと

フリーランスから会社員へ。子育てを経て組織に属して学んだこと

Emiko Iwamura

Emiko Iwamura

はじめまして。ディレクターとして2021年12月に入社したエミグラです。映像制作会社、Web系コンサル会社を経てフリーランスからチームワークを求めてLIGに。

価値観が多様化し、組織に所属しなくても生き抜いていける「個の時代」と言われる中で、フリーランスだった私がなぜまた組織というチームを選んだのか、組織に入りあらためて何を上書き、学んだのかをお伝えしたいと思います。

リモートワークが当たり前になり、企業を辞めフリーランスを検討している方も多いと思います。また逆に安定を求めてフリーランスから再就職を検討している方も。

Web業界は職種的にも個の力を活かしやすく多様な雇用形態が選べます。そんな多様な個が活かせる職種だからこそ、あらためてチームワークの大切さと、組織に入って苦労する前にやっておいたほうが良いことを、子育てブランクとフリーランスの孤独でもがいた私の経験をもとに書きます。

フリーランスになったきっかけ

”保活”というワードに震え上がる

現在私には10歳(小4)と8歳(小2)の男児の息子がいます。サラリーマンだったかれこれ10年以上前の話に遡ります。

出産を意識したときから”保活(子どもを保育園に入れるため保護者が行う活動)”と聞いただけで震え上がり、会社員として働きながらそんな器用なことは自分にはできない! 会社員として仕事を継続することと子育ては両立できないものと自分で判断してしまいました。

リモートワークという働き方も定着しておらず、育休や時短など制度として活用できているロールモデルを見つけることもできず。そこで「もしも子供が生まれ、手がかからなくなったらもう一度社会復帰しよう」と決め、会社を辞めて自分の時間で働けるフリーランスとしてずっとやってきたWebの仕事を行うことにしました。

メモ
LIGのWebディレクターはほぼフルリモートです。子育て中の方も十分働ける素敵な時代になりました。

フリーランスという荒波

フリーランスを辞めるときはAdobe CCを解約するときだ!と決意

開業届を出し手探りではじめた個人事業主も、幸いなことに過去にお世話になった方、仕事仲間から声をかけていただき順調なスタートを切りました。

企画、営業、LP制作、サイト制作、映像制作など声を掛けていただいたものは全部チャレンジし仲間と案件毎にチームを組み、フリーランスって自由で楽しい♪と浮かれた状態に。

しかしながら出産を期に、保育園に預けていない乳児と向き合う日々。深夜に作業を行うこともしばしば。積極的な営業活動をする気力も体力もゴリゴリに削られ、LINEスタンプ、バナー、デジタルサイネージ、CMS更新といったプロダクトを作って終了と案件規模も予算も縮小傾向。

世の中はCMSでサイトが作られページの単価もできることもどんどん減っていきました。ニーズのある卓越したエンジニアでもなく、最高に尖ったデザインを得意とするデザイナーでもない”自己流の何でも屋ディレクター”は息子達の寝顔を見ながら理想の仕事を夢みて悶々ともがき苦しんでおりました。

コロナ禍においては売上ゼロも続く日々。そんな状態でもAdobeのcreative cloudの請求は容赦なくmaxプランで襲い掛かります。何度もプラン変更、解約を検討するも「ここで解約してしまったら、Web業界の仕事は終わりだ、良いのか自分!」と赤字でも払い続け気持ちを鼓舞してきました。

メモ
仕事が無くても経費は発生。売上の波が激しいと心が乱れます。

子育ても落ち着いてきたのでもう一度完全に社会復帰をしよう!

子育てブランクを埋めるためにしてきたこと

いただいた案件をこなしつつも、フリーランスの孤独と時代から取り残されて行く不安は常に付きまといます。子どもの成長と共に自分の年齢もどんどん上がります。容赦なく歳をとります。

会社のシーンが出てくるドラマを意図的に避けてしまったり、バリバリ働く私、お疲れ様というCMを直視できないことも。このままではいけないと一念発起し、幸い世の中はフルリモートが推奨され子育て中でも復活は可能と判断し、組織への憧れを強く抱いた私は復帰活動に突き進みました。

下記に子育てブランクを埋めるためにしてきたことをご紹介します。

復帰に向けて行ったこと
  • いただいている仕事を全力でやる(フリーランスの仕事、育児、PTA、習い事の世話人、学校の委員なんでも)。
  • 転職サイト・エージェント登録し、ニーズのあるスキル、ツールを調査。担当して頂いた方とコミュニケーションを活発に行う。
  • 自分の市場価値を自分で決める。
  • 本屋に行きWebに関わる最新と思われる本をとにかく購入。
  • Webフォーラムのような情報サイトは常にチェック。
  • Udemyの気になる講座に申し込む。
  • イケてるサイトはデベロッパーツールでソースをチェック。
  • Googleアナリティクスを徹底的に学ぶなど、ディレクターに必要な武器を一つでも多く持つ。
  • Adobe CCは解約せず、最新ツールのキャッチアップを怠らない。

LIGに入社して上書きしたこと、学んだこと

完全に自分を「無」とみなし、スポンジ状態だと覚悟する。

LIGに入社後、業務やコミュニケーションにおいてフリーランスから組織に戻って来ることはキャッチアップ量が半端では有りません。

過去の自分は頑張った! と認めつつ、自分の知識、経験を一旦捨てて心を軽く「無」にして情報をインプットしている最中です。「この人知らないこと、わからないことが多いんだな」と思われても良いのです。どんなに小さなことでも疑問に思ったことを一つずつ確認して潰していくことが大切だと実感しています。

フリーランス時代は情報が漏れないようにということに注力していたため、案件や進行状況を共有することに当初戸惑いを感じましたが、セキュリティに考慮したうえで実に効率的な方法で業務が遂行されています。

もしもLIGと一緒にお仕事を予定しているフリーランスの方、これから組織に復活をお考えの方の参考になればと下記に一部ではありますが業務ツールなど明記します。

LIGで上書きした事、学んだ事
  • チャットワーク、メールからSlackによる爆速レスポンスへ
    →とにかく社内のコミュニケーションスピードが速く、スピード感のあるテキストメッセージ、スタンプ文化が盛んです。
  • 個人で調べ悩んでいた時間から社内ナレッジで即解決へ
    →社内にはブログを始め、Tips、ナレッジの共有が日々量産されています。
  • エクセルで作成していたガントチャート、スケジュール管理はasanaへ
    →プロジェクトの可視化がasanaというプロジェクト管理ツールで日々行われています。
  • 時間をかけて作成していた議事録は会議終了時に完成へ
    →「人の話は目を見て良く聞く」と育った世代には中々ハードな課題でしたが、議事録を会議参加中に共有し意見がある方はどんどん書き込み会議終了時には完成されています。

最後に

フリーランスを経て社会の歯車から外れたことで、組織というものを見つめ直せました。あらためて組織という存在、チームで働くことのありがたみを実感しています。

組織が努力を惜しまず提供してくれている最適なプラットフォームで個のパフォーマンスを最大限に発揮できれば、その先にはきっと”強力な個”を持つ集団が生み出されると思います。

組織を維持するためにはコストが掛かっていることを常に意識し、強いWebディレクターになるためこれからも多くの学びを得て、共有していきたいと思います。

LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。

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慶応義塾大学総合政策学部在学中に、朝日新聞社にてネット配信のアルバイトからデジタルの世界に20年以上従事。映像制作会社、Webコンサル会社を経て子育て期間はフリーランスとしてWeb制作に携わる。制作ディレクションから保守運用まで細やかな運用を得意としている。映像分野への関心が強くafter effectで自ら制作を行い、最近ではドローンへの興味も日に日に増している。

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