マネジメント型デザイナーがリーダーになって1年間売上目標を達成するためにやった13のこと

マネジメント型デザイナーがリーダーになって1年間売上目標を達成するためにやった13のこと

arisan

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こんにちは! ありさんです。私はデザイナーですが、LIGで唯一チームを持っているデザイナーです。

2019年10月にリーダーになってから丸1年が経ちましたが、この1年間、無事売り上げ目標を100%以上達成し続けることができました。

えらい! えらいぞ私! えら〜い!

最初はめちゃくちゃ大変でしたが、だんだんと余裕もできてくるようになりました。この機会にデザイナー&チームリーダーとしてやってきたことについてまとめようとおもいます。

なぜデザイナーがチームリーダーになったのか

通常LIGではディレクターさんが売上管理や進行管理を行います。なので、デザイナーが売上管理を行うリーダーをすることはレアケースです。

そんななか私がリーダーになった理由は、LIGでも独自のポジションを担当していたことにあります。

「リニューアルは予算上できないけど改善したい」というお問い合わせをいただくものの、LIGには「サイト改善だけ」のプランはありませんでした。そのニーズに応えたいと思い、サイト改善運用を行う新プランづくりを(勝手に)行うことに。実際に新プランを受注できるようになってからは手応えも感じ、サイト改善やコンサルを行う自分のチームを作りたいと思うようになりました。

運用件数がそこまで多くなかったこともあり、新プランの運用を担当しつつ、自社のクリエイティブチームのリーダーとしてデザイナーの教育を兼務することになりました。

そして2019年10月、ありーダー爆誕!

メンバー体制

2019年10月時は、同期のJonaさんと後輩のななみん、インターンの大学生まいまいナガレダの5人チームでした。

全員デザイナーのチームです。自社のデザイナーのため、4名は売上目標を持たず、リーダーの私の売上目標=チームの売上目標でした。

 

ミッション達成のためにやった13のこと

リーダーとして達成しなくてはいけないことは、大きく3つありました。

チームリーダーとしてのミッション
  • チームの売上目標の達成
  • LIGブログのクリエイティブ管理
  • チームメンバーの教育

自分の売上目標にさらにチームメンバーの教育があったので、正直最初のクオーター(四半期)は超大変でした……。いっぱいいっぱいすぎて働き詰めだったあのころから、いまのようにブログを書ける余裕ができるまで、なにをしたかを紹介します。

まずはじめにやったこと

赤裸々にチーム情報共有

3つのことを達成するにあたり、まずはじめにやったことは、大変な状況をチームメンバーに共有することでした。

私がやりたいこと、チームの売上をどう達成していく予定なのか、現状の売上状況、メンバーの教育体制、チームメンバーに求める期待値をまず共有しました。

当時話したときのメモがありました。

めっちゃわちゃわちゃしてますね。これからブログに書くようなことを説明しています。チームメンバーに関係ないかもしれないけど、すべて赤裸々に話そうと決めました。

なぜなら、私はぜんぜん器用にできないから!!!!!!!!

私がなにを頑張ってるのかが見えないと、メンバーもやり方に納得できないなと思ったからです。赤裸々に状況を話して、協力してもらう必要がありました。言いづらいかったのは、私が一番やりたいことはみんなの教育ではない、ということです。

私の一番は、Webコンサルを行うチームを作ること、大きくすること。そして二番が、社内制作チームの教育と成長。その気持ちを正直に伝えました。

いまとなっては、最初にちゃんと話すことができてよかったな〜〜〜とおもいます。いまでも毎クオーターごとに、今クオーター達成したいこと、数値目標、現状の案件やの共有、みんなに求めることを共有するようにして、私がなにをやってるか知ってもらうようにしています。

チームのメンバーは私がなにをやってるのかとか、ざっくりどういう動きをしてほしいかを共有すると、いろいろ気を使ってくれたり、自発的に動いてくれます。本当に素晴らしい子たちすぎて、甘えたおしています。笑

チームの売上目標の達成のためにやった7つのこと

一番大事なのはお金です。よ〜く考えよ〜お金は大事だよ〜です。

売上目標を達成するためにやったことを紹介します。

見込みの収支表をつくる

これがないと始まりません。上司への報告は、自作の見込み収支表で報告していました。

会社が管理している収支表は外部ツールと連携して更新されるため、タイムラグがあってわかりづらいと感じていました。そこで、自分用に更新しやすく、修正しやすい見込み用の収支表を作成しました。

これをみながら、どれくらいお金たりないのかな〜? と計算していました。

新規のヒアリングや提案に行く

デザイナーしかいないチームの課題は、「ディレクターさんがいないチームが仕事をどうとっていくのか?」でした。

そこでチャレンジしたのは、新規お問い合わせにガンガン行って自分でヒアリングや提案し、受注すること!

LIGには営業さん(アカウントプランナー)がいますが、自分が担当したい案件は一次対応からさせてもらっていました。自分がつくった運用プランの案件を増やしていきたかったので、LIGにくるお問い合わせのなかから相性のよさそうな案件を選んで、ヒアリングに行き提案をしていました。

不安な案件は上司に相談して一緒に来てもらうか、営業さんと一緒に行ってましたが、1人でも大丈夫そうなものは1人でも行っていました。今考えると、めっちゃ無知なのに営業領域に入ってきて迷惑だったろうなとおもいます。それでも許してもらえた環境に感謝です。

自分の受注率を把握する

次のクオーターで何件提案をしなくてはいけないか計画を立てるために、自分の打率を毎月計算していました。

提案が獲得できる月もあれば、なかなか取れない月もありました。そんなときはひと月ではみないで、長いスパンや提案内容の種類からみてみると、そんなに落ち込まずにいられます。おすすめです。

もちろん自分の提案を反省し受注率をあげる必要があるので、提案内容の反省とこれまでの経験からお問い合わせ情報の見極めをするなど、受注率改善の工夫をしていきました。

戦略設計弱さを痛感し、有給を使って他社に修行へ

私がつくった月額プランは、半年間の目標設定を行い、目標達成のためなら広告クリエイティブ作成、サイト改善、SEO内部施策、コンテンツインハウス化など、なんでもやりますプランです。

しかし自分の経験値が足りなかったためか、どんな方法で目標達成するかはわかるけど、数字目標を明確に定めることができないという課題がありました。

そんな自分を変えるために、3ヶ月間、週1回有給を使ってLIGOBそめひこさんのデジタルマーケティング会社株式会社MOLTS(モルツ)に勉強にいかせていただきました!!!
(豪華なOBOGがいるLIGならではですね……ありがたい……)

戦略の考え方や成果のためにどうするか実際に仕事の進め方をめちゃっくちゃ学ぶことができ目標設計や提案にも強くなりました。

大型のWeb制作案件の提案、戦略設計を担当

他のSEOや広告運用の会社さんと、お客様のWebサイトの改善を行うプロジェクトが多く、プロジェクトマネージャーとして他社さんを取りまとめる役割をすることがありました。

社内では珍しいポジションだったので、広い知見を生かした大規模なサイト制作の提案の戦略部分を担当させてもらう機会が増えてきました。それまではほぼ一人チームだったので、契約書作成や経費処理、調査、デザインからコーディングまでやってしまうことが多かったのですが、大型のプロジェクトが受注できるようになってからは、設計や戦略部分に専念できるようになってきました。

大規模プロジェクトの制作から運用までのディレクションを担当することで、売り上げも安定していきました。

もちろん責任も重いので、いままで以上に頑張っていかなきゃなとおもいます。「とりあえず自分でなんでもやる」という泥臭さがよかったのかなとおもうので、これからも目標のためになんでもやっていこうとおもいます。

デジLIGでフォント・配色・レイアウト学ぶ新しいLIVE授業を開始

LIGにはデジタルハリウッドSTUDIO by LIGというデジタルハリウッドと提携したクリエイター養成スクールがあります。

デザインを教える授業がなかったので、いざ作るときに困るフォント・配色・レイアウトの基礎知識を学べる授業を作り、チームの成果にしていました。

受講生さんのアンケートでもありがたい感想をいただけてとてもうれしかったです! ありがとうございます!

今はチームのメンバーに引継いで見守りつつ、新しい企画授業のお手伝いを行っています^^

※ LIVE授業とは?
STUDIO by LIG受講生に向けて対面式で行う講義やワークショップのこと。Web制作会社LIGが運営をするデザインスクールならではのカリキュラムがたくさんあります。LIG社員による授業では、Web制作会社で働くうえで必要な視点や知識など、実践的な内容が多いです。

ウェビナー開催

認知拡大や新規案件獲得のため、ウェビナーを定期的に開催していました。

時間がなくて資料作成が大変でしたが、人前でたくさん話す機会を設けられたのは本当によかったです。最初は緊張で不安でヤバかったんですけど、数をこなすたびに前日にしっかり眠れるくらいになりました。笑

LIGブログのクリエイティブ管理のためにやった3つのこと

プロジェクト管理ツールAsanaの導入

社内制作チームのタスクはそれまでスプレッドシート管理でした。Web制作事業部はプロジェクト管理ツール「Asana」で管理していたので、社内制作チームもAsanaに移行することに決めました。

Asanaを使うことによって、作業工数の明確化ができてタスクの割り振りもしやすくなりました。

制作依頼する側のメディア制作チームには、Asanaを使用したことのないメンバーも多くいたため、依頼方法のマニュアルを作成し円滑に浸透するように工夫しました。

「デザイナー対レビュワー」という1対1のレビュー体制を作る

私がメンバー全員のデザインのレビューを行うことが時間的に難しかったため、他のチームのデザイナーに可能な限りレビューをお願いしていました。

他のチームのデザイナーは売上目標を持っているため、レビューを行ってもらう代わりに稼働工数を売上に換算してお支払いしていました。この仕組みを作ることでめちゃくちゃ贅沢な1対1のデザインレビュー体制が実現し、メンバーにとってたくさんの学びを得る機会を作ることができたと思います。

ただ、自社のクリエイティブを作れば作るほど赤字になってしまう仕組みのため、それを見込んで売上を担保する必要がありました(これについてはまたあとで詳しく話します)。

1回のレビューに払える金額が決まっているので、「この金額でレビューできる範囲でいいから!」と伝えていましたが、レビュワーのみなさんは教育のためにとかなり多くの時間を使ってくれたと思います。それにめちゃくちゃ甘えてました!泣

まじでいつもありがとうございます!

デザイナーと広報でLIG広告の仮説検証、振り返り会を行う

LIGには背景ジャックと呼ばれるブログの上部に表示される広告があります。その広告の結果の改善を行うために、毎月振り返り会を行うようにしました。「作って終わり」ではなく、ちゃんと立てた仮説の検証を行うようにしました。

最終コンバージョンまで追うことができることは、自社の制作チームだからこその強みです。自社のクリエイティブを向上するため、デザイナーや広報のメンバーの理解を深めていきました。

チームメンバーの教育のためにやった2つのこと

メンバーの幸せゴールからちゃんと努力値をつたえる

これは先輩デザイナーのもりぐさんから教わったことです。

「仕事をどれだけ頑張るかを決めるには、その子その子の将来なりたい像から逆算していくことが大事」と教わってからは、それぞれの目標や努力値を定義しています。

30歳で月収30万円が目標の子もいれば、100万円の子もいます。それぞれやらなきゃいけないことの量も変わってきますよね。私ができることは、まだどれだけ努力したらそこに行けるのかわからない子に対して、これくらい頑張らなくちゃいけないよと伝えることです。

たとえば最終ゴールが「30歳でフリーランスで好きな場所で仕事ができて月収は50万円」とかの場合は、そこから半年ずつ逆算してそれぞれ目標を設定してもらっています。その目標が正しいのかを確認するのが私の役割です。それを伝えた上で、その子がまた目標を修正したりしなかったりすればいいと思います。とはいえ私は仕事が趣味なタイプなので、できる限り圧迫しないように気をつけています。笑

「LIGでやりたいこと」ではなくて「自分がやりたいこと」を考えてもらうことで、いい意味で会社をうまく使ってもらえればいいなと思っています。

社内でチームメンバーのプレゼンをして社内営業を行い、実績と成長に繋がる案件をマッチングする

LIGには「締め会」と呼ばれるクォーターごとに売上の成績や実績を発表する場があります。

社内で自社チームのクリエイティブを「可愛い」とか「面白い」とか褒めていただくことも多いのですが、他のチームからすると誰が何を作っているのかはわからない状況でした。そこで、締め会でメンバーそれぞれの得意分野をプレゼンし、社内営業を行うことにしました。

こんなこともできるんだと知ってもらうことで、社内から案件を紹介していただくことが増えました。わーい。チームのメンバーが実績や成長につながる案件や人々と関わることで、より本人の目標に近づいてくれればいいなと思います。

こちら締め会のあとのチームのやりとりです。

はい、ノロケです。ほんとにいい子たちすぎてかわいくないですか? まじかわいすぎてつらい。

大事だとおもったこと

ここからは1年間リーダーをしてみて、大事だなぁと思ったことをまとめます。めちゃくちゃマインドの話です。

かっこつけない

赤裸々にチームに状況を話そうと決める前に、すごく反省した出来事がありました。

さきほど話したように、他のチームのデザイナーに稼働費を払って、チーム制作物をレビューしてもらっていたのですが、実は最初お金を払っていることをメンバーに伝えていませんでした。自分が作ることで赤字が発生してしまう状況に気負ってしまうと思いましたし、そもそもわたしが頑張ればいいし言わなくてもいいかな〜と。これはとんでもないかっこつけです。

というのも、他のデザイナーにみてもらっているのにもかかわらず、どうしても気になるときは口を出してしまうことがありました。そんな状況にメンバーは「最初からありさんが見てよ!!!」となってしまったんです(今思うと当然ですね、人に任せてるのに口出してくるなんてw)。私はそれを聞いて、「こんないっぱいいっぱいのなかやってるのに! わたしだってみれるものならみたいよ!」と怒りの感情が出てしまいました。

でも冷静に考えるとわかるのですが、私がなにをそんなに頑張ってるのかメンバーは知らなかったし、不満が出るのはしょうがないな思いました。

そこからは、かっこつけてもかっこつかないので、正直にいまやっていることや助けてほしいこと共有するようにしました。そっちの方がずーっとうまくいきますね。

正直に話す

正直に褒める。正直に怒る。です。

悪いことじゃなくても誰かから聞いたとか、隠しごとは一番の不信感に繋がると思ったので、基本まったく隠さずしゃべります。

自分でも冷たいと思っていても、言わなきゃいけないことは、その場で言う。よく言うのは「LIGの環境は生ぬるいから自分でもっと厳しくしないと。もっと頑張ってる人はいっぱいいるよ」ということです。

怒るときは笑いでしめる

地味に大事だと思っていることです。

時には厳しいことを言うこともあるのですが、まあ空気が悪くなるので。一回言いたいことを言えば伝わるので、厳しいことを言ったあとはできるだけ笑いで収めるようにしています。気まずいもんね……。

気のせいかもしれないですが、厳しい話をしたあとって空気がただ下がってるんで、そのぶん笑いが起きたら振れ幅が大きくってめっちゃウケた気持ちになりません?笑 あれ、めっちゃたのしいですよね。

メンバーを優先する

メンバーからの相談は、「忙しいのをわかっていて話しかけづらいはずなのに話しかけてくれている状況」なので、めちゃくちゃ優先します。

そういうときに話ができなくなると、「もう相談しなくていいかなー」と思われてしまう可能性があるので、超優先事項です。

自分で入り口をつくり、忙しさをコントロールする

自分が提案できるようになる入り口をつくることで、忙しさのコントロールができるようになりました。

提案できること、受注できることは、なによりも大事なスキルだとおもっています。これがないと他の人頼りになってしまうので。

自分で入り口を作れるようになることが、達成の大事ポイントだったと思います。

今後やりたいこと

2020年10月からは、社内制作チームだけでなく、Webサイトの改善やコンサルを行うチームのリーダーにもなります。つまり2つのチームのリーダーを兼任することになりました。

より大変になると思いますが、やりたいことがどんどんできるようになっているので、楽しんでがんばろうとおもいます。

立場が変わることで人は成長する(可能性がある)ってCTOのづやさんが言っていました。いま思うとそのとおりで、私はリーダーになったことでかなり成長ができたなと思います。本当にありがたいです。

この記事を読んですこしでも「デザイナーでも売上を管理したり、リーダーになったりするのありだなー」と思ってくれる人が増えたらいいなと思います。

もっと余裕できるようにがんばるぞ〜!

 

LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。

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事業企画ビジネスデザイナー。武蔵野美術大学彫刻学科卒業後、カメラマンとして活動。会社起業を行い清算終了後、2018年LIGに入社。 営業提案・戦略設計・実行・効果検証・改善運用を行う。現在は、事業企画として新規事業や既存事業の推進を担当。

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