こんにちは。LIGで人事をしております、あきとと申します。プライベートでは音楽レーベルの運営やDJをしております。
こんなエピソード聞いたことありませんか?
「カジュアル面談だと聞いていたのに、めちゃめちゃ深堀りされてただの面接だった」
採用担当としては、ドキっとしますよね。
かくいう私も失敗はたくさんあります。面接のつもりじゃなかったのに、なんだか面接の雰囲気になってしまった……などなど。
世の採用担当のみなさんは、そういうときどうしているのでしょうか。
今回は、中途採用のカジュアル面談時に、私自身が実践していることをシェアしたいと思います。なにかお役に立てることがあれば幸いです。
目次
そもそもカジュアル面談とはなにか
まず結論から言うと、「面談=個別会社説明会」だと思いましょう!
少し補足すると「応募するかどうかを決めてもらう場」ですね。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、どうしても「面接」っぽくなってしまうと悩みを抱えている方には、このくらいの方がわかりやすいかなと思いこう表現しています。本来の意味合いは「情報交換の場」なんですが、これだと「面接」に近くなってしまうんじゃないかなと思っております。
そもそも、面接っぽくなってしまう原因は「この人採用になる可能性があるか知りたい(ジャッジしたい)」って思っちゃってるからなんですよね。でも会社説明会だと、そもそもジャッジしないですよね? もちろん質疑応答の時間で、質問がするどかったから、あの人ちょっと気になるな、くらいはあるかもしれませんが、選考のジャッジとはまた別かと思います。なので、この思いを抑えるには知りたいという気持ちを我慢することが必要です。
となると「え! 面接に進むかどうかわからない人に、わざわざ時間取るの? そんな無駄なことできない!」って思われるかもしれません。
もしそう思ってしまったとしたら、まずその意識を変えちゃいましょう! そうなんです。時間がかかるんですよ。でも必要なプロセスなんです。
候補者の不安を取り除く場
意識を変えましょうと偉そうにいいましたが、「世の中にある無数の会社の中から、自社を選んでもらうのはすごいことだ」という意識をどのくらい持てるかが、採用担当には必須のスタンスだと思っています。採用担当の方は、ついつい自分が相手を選ぶ側、と思いがちです。でも当たり前ですが、相手もめちゃくちゃ選んでいるんですよね。
(このあたりのテーマについては、こちらの記事で書いているので興味ある方は読んでみてください) なぜ人事担当者は「上から目線」になってしまうのか?そうならないために、私が気をつけていること
いったん、相手の立場に立って考えてみましょう。
「ここの会社なんかよさそうではあるけど、実際のところどうなんだろう。実際に働いている人と話して雰囲気知りたいな。評価制度とか気になるな、入社してからもちゃんと給料あがるのかな」などなど、応募したい気持ちはあるけど、知りたいことも不安もそれなりにあるという状態の方がほとんどだと思うんですよね。ここを解消するのが「カジュアル面談」の場なのです。
説明会をやってるから面談は不要?
「うちでは会社説明会しているからカジュアル面談なんて不要だ! すでに説明しているだろう!」という考え方の会社もあると思います。
それも一理あるのですが、転職ってとてもプライベートなライフイベントですよね。そうすると、大人数が参加するような場ではなかなか個人的な質問ってできなかったりするわけです。ましてや、個人的な事情・背景・意図も踏まえた質問なんてもっとできない。だからこそクローズドな「面談」が必要になるわけです(会社説明会がマンツーマンで実施できたら問題なさそうですね!)。
ちなみにカジュアル面談したあとは、選考がとてもスムーズに進みます。内定承諾率も高い傾向にあります。なぜなら、候補者の不安が解消され、安心して応募してくださっており、志望動機も高まっているからです。
たとえば、面接のドタキャンが多い、次の選考前に連絡が取れなくなる、などの課題を抱えている採用担当の方もいると思いますが、それはほぼ「魅力づけ(アトラクト)」ができていないから、と言っていいと思います(もちろん弊社もゼロではないので、情報発信など広報活動に、真摯に向き合っているつもりです)。
つまり「結局応募したいかどうかわからないな、なんかめんどくさいな、やっぱいいや」みたいなことが起きているわけですよね(とはいえ、きちっと辞退連絡は欲しいものですよね……)
カジュアル面談でしっかりと情報を訴求できれば、こういった課題も解決されるはずです。
最後にちょっとだけ、具体的なフレーズを用いて、カジュアル面談のスムーズな進め方を紹介します。
すぐに使える便利なフレーズ
実際に私がカジュアル面談で話しているセリフをほぼそのまま文字起こししました。
始め方
最初に言いましょう。これはマストです。この場が「面談」なのか、「面接」なのかの確認があるだけで、候補者の方も安心するはずです。
まずはここを実践しましょう。
終わり方
と確認をいれます。もしくは……
って感じで終わりましょう。まずはこの始まりと終わりで「今日は選考ではなく、あくまで面談であること」をしっかり伝えることが大事です。
とはいえ、もっとも大切なのは面談の内容。ここでもう一つ示すべき態度があります。それは「今日はあなたの不安を解消したいと思っているよ、知りたいことお話ししますよ」というスタンスです。
相手が知りたい情報をヒアリングする
こちらとしても転職の検討理由をお聞きすることで、のちのちのアトラクトの際に必要な情報収集にもなるわけです。あとは、頭の中ではつねに「この人は不安解消できているかな? 知りたいことをちゃんと伝えられているかな? この面談終わりにぜひ選考に進みたいです、って言ってくれそうかな」ということを考えておきましょう。
相手にプラスアルファの情報を伝える
上記に加えて、面談のなかで大事なことをお伝えします。
「質問では聞かれていない、プラスアルファの情報を伝えること」
これがめちゃくちゃ大事です。これは、会社のアピールにもなりますし、長い目で会社のファンになってもらうために非常に重要なことです。
これはみなさんも使えるフレーズではないのですが、私は「役員漫才の話」で会社の雰囲気を知ってもらうようにしています。実際に話しているのはこんな感じです。
と、こんな感じです。なんとなく、会社の雰囲気が伝わりますよね。
(@ゴウさん @づやさん、文字にするとスベって見えますけど、面談の場ではちゃんと雰囲気伝わっているはずなので、許してください、すみません。あとジャイアンとのび太の例えも本当にすみません)
これは一例ですが、質問にただ答えるだけでは、本当に相手が知りたいことは伝えられないと思っています。それよりも、「へー、そういうのがあるんだ意外!」とか「そういうことが聞きたかったんです!」とか「これはカジュアル面談だったからこそ聞けたな、よかったな」などなど、知ろうと思っていた以上に会社のことを深く知れたな、と思うような体験をしてもらえるといいですよね。
もちろんいいところばかりを言うわけではなく、課題について伝えるときも同様ですね(ここはちょっと営業的な要素かもしれませんね)。
まとめ
まとめると……
- カジュアル面談=個別会社説明会=応募するかどうかを決めてもらう場
- ジャッジしようとせず、相手の不安を解消しきる
- プラスアルファの情報を伝える
かくいう私も、思うようにうまくいかないこともありますし、反省することも多々あります。自身も気をつけながら、引き続き採用活動に邁進していきたいなと思います。
最後にお知らせになりますが、LIGでは、人材の募集を引き続き行っております。すべての方にお会いすることは難しいのですが、ぜひ気軽にエントリーいただければと思います! どうぞよろしくお願いいたします。