こんにちは。広報室のあやまんです。
みなさんは「デジタルハリウッドSTUDIO」をご存じですか?
全国に23拠点あるWebクリエイター養成スクールで、そのうちSTUDIO上野と池袋は株式会社LIGが運営していたりします。Webデザインやプログラミング、動画編集の技術を学ぶことができる、デジタル領域に特化した専門学校です。
デジタルハリウッドSTUDIOに通っている方の背景はさまざま。学生、社会人、主婦etc……なにもかも違う人たちが集まっているけど、転職、キャリアアップ、フリーランスとしての独立など、自由に、自分らしく生きるためという目的はみんな同じです。
ふつうだったら一生交わることのない他人同士が、同じ方向を向いて学んでいるというのは、なんだか不思議ですね。
▲デジタルハリウッドSTUDIO渋谷
今回はみなさんにデジタルハリウッドSTUDIOがどんなところなのかをもっと知っていただくために、オシャレ〜なSTUDIO渋谷でふたりの卒業生にお話を伺いました。面識があるということで、自由な対談形式でお互いの話をしてもらうことに!
それぞれがどうやってデジタルハリウッドに出会って、どんなふうに成長していったのか、自由に語ってもらうことで、よりリアルな話が聞けるのではないかと思います!
それでは行ってみましょう!
今回対談してもらったのはこのおふたり
人物紹介:奥村さん現役女子大生。実践女子大文学部の3年生で、デジタルハリウッドSTUDIO渋谷とダブルスクールをしていた。2019年の6月末に卒業したばかり。 コース名:Webデザイナー専攻 |
人物紹介:小西さん現役フリーランス。デジタルハリウッドSTUDIO渋谷を卒業後、ヤフー株式会社に新卒で入社。その後独立し、現在はWebデザインだけでなく、CG制作やアパレルデザインなど幅広い分野に携わっている。最近では「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」や、国際空港に展示されるデジタルアートの制作を担当した。またSTUDIO渋谷のトレーナーでもあり、女子大生時代にデジタルハリウッドSTUDIOに通っていた。 コース名:Webデザイナー専攻 |
――もともとおふたりは面識あるんですよね?
そうですね! 小西さんがトレーナーで私が受講生という関係で、デジタルハリウッドSTUDIO渋谷で出会いました。雑談や将来の相談もよくしていました。
――では今日はいつもどおりな感じでお願いいたします!
現役文系大学生・奥村さんが、「したいこと重視」で仕事を選べるようになるまでの話
「私、おもしろい人間になりたいんです」笑顔で語ってくれた奥村さんは、デザインとは関わりのない現役文系大学生。今年の6月にデジタルハリウッドSTUDIO(以下STUDIO)を卒業したばかりで、現在はさらに技術を磨くために企業でインターンをしたりしているそう。
そんな彼女が、どうしてSTUDIOに通ようと思ったのか、そして実際通ってみてどうだったのか、お話を聞いてみましょう!
STUDIO by LIGにも学生でWスクールをされている受講生さんは多いのですが、奥村さんの場合はどんなスクール生活だったのでしょうか?
デジタルハリウッドSTUDIOに出会うまで
奥村さんはSTUDIOに入る前はどんな感じだったの?
ずっと前から美術とか絵とか書くのは好きだったんですけど……
でも美大には入らなかった?
はい!
一緒だ!
興味はあったんですけど、それを職業にする勇気は高校生の時点でなくて。みんな勉強してるし、いい大学に入って、普通に生きるのがいいんだろうなって思って、大学に入りました。
大学では友だちもできて楽しいし最初は充実はしていたんですけど、やっぱり「自分が何したいのか」の部分で違うなって思うようになって。
それわかる。
その思いがどんどん強くなって、「どよーん」て落ち込んだり「ダメだなー」って思ったりしてたんです。小西さんそういうのありました?
ありますあります。「何がしたいんだろう……このままいったら終わる」みたいな(笑)。私もこのままだとつまらない人間になってしまう、っていう焦りがあった。
まったく同じです!
つまらない毎日から脱却したい
STUDIO入学のきっかけはなんだったの?
私文学部の英文学科なんですけど、毎日毎日、「授業つまんないな」って思ってたんですよ。
やば(笑)。
ある日、アメリカの文学の授業で、ラルフ・ワルド・エマーソンっていう作家さんが出てきたんです。それまで興味なかったんですけど、ほんとに急に、おもしろそうだなって興味が湧いてきて。授業終わったあとに図書館に行って、その人の本を読んだんです。
そしたらすごくいい言葉が書いてあったんです。「どうせ自分なんて何もできない」ってふてくされてた自分に対して言われているような言葉。
え、なんて書いてあったの?
たくさん載っていたんですけど……まとめると、「みんなと同じである必要はない。他人に流されずに、自分を信じて自分のしたいことやりたいことをして、前に進んだほうが良いよ」みたいな。
響くね。わかる。
あー。すごい。って感動して。そこから「自分は何がしたいんだろう」って考えるようになって、それまでずっと閉ざしていた創作意欲が湧いてきました(笑)。
「大学じゃない勉強をしたい」とキャリアセンターに相談
気づいたらキャリアセンターの人に、大学に通っているのに大学じゃない勉強をしたいっていう相談をしに行ったんですよ。本気の顔で。
そうしたらたまたま相談を受けてくれたキャリアセンターの人の知り合いにSTUDIOに通ってた人がいて、その人に紹介してもらって……という感じです。
すごいいいキャリアセンター!
わたしの大学のキャリアセンターの人優しくて。
そうだよね。紹介してもメリットなさそうなのにね。
女子大ってけっこう面倒見良いんですよね。
え、女子大? 一緒!
私が小西さんを真似したみたいになっていますね(笑)。
企業が奥村さんに行列を作る!? 「クリオ」って?
そういえばクリオ(クリエイターズオーディション)で企業の行列できたんだって?
- クリエイターズオーディション(通称:クリオ)とは?
- デジタルハリウッドが受講生の就業を目的に主催しているジョブマッチングイベント。全国の校舎から選出されたデジタルハリウッドの受講生や卒業生が企業の採用担当者の前で自身の作品をプレゼンテーションし、採用担当者側は「この人いいな」と思った人をスカウトする。年に4回開催される。
クリエイターと企業の架け橋に!デジタルハリウッドが主催するジョブマッチングイベント『STUDIOクリエイターズオーディション』をご紹介します
たくさん名刺はいただきましたね!
すごいじゃん! 奥村さんが作ったサイトすごく良いよね!
ありきたりな企業のサイトだと、つまらないなーって。もっと違うおもしろいことをしたいなって思いまして。自分が本の言葉を読んで力をもらったので、同じように作ったもので人を元気にできるサイトを作りたいなって思いました。自分でイラストを書いたりして。って、なんか恥ずかしいな……。
- 奥村さんが実際に発表した作品
- ▲ゼロからここまで作れるように!
ことばのちから
言葉の力と新しい名言・格言サイトをオリジナルで作りました。偉人の名言とかって堅苦しいイメージあるじゃないですか。既存のサイトとかも白ベースで、偉人の白黒写真が出てて、堅苦しい言葉が並んでいるような。
これはもったいないなって思ったので、親しみやすい色合いを考えて作りました。
コーポレートサイトを卒業制作で作ると、どうしてもお金の匂いがしちゃうかもしれないね。「私はこういう仕事をしてお金が欲しい」みたいなのをダイレクトに感じるけど、奥村さんの作品は、本当に楽しくてやってるんだなっていうのが伝わってくる。その気持を忘れないでほしいなって思います(笑)。
あはははは(笑)。勉強になります。初心を忘れずに。
「こっちの方がおもしろい」を軸に考えて良くしていったほうがいいよね。コーポレートサイトだと、「ここをこうしてください次はここを直してください」「はいっ、はいっ、できました!」ってなる。
でもそういうクライアントワークもきっと大切ですよね。
そうだね。でもいずれやるから……。できるうちにやりたいことをやったら良いと思う。時が来ると、おもしろいと思う方をやらなくなってしまうから。
でも小西さん、めっちゃおもしろいデジタルアート作るじゃないですか。
わたしはもうおもしろい方に、全寄せしてる(笑)。フリーランスになりたてのときは、クライアントワークを死ぬほどやって、胃が痛くなって、夜中仕事して……っていう時期があったので。
下積みというか、絶対に通らないと行けない道ですね……。がんばります……。
がんばって(笑)!
「したいこと重視」の就活ができるように
学生って、学生に囲まれて生活しているじゃないですか。でもSTUDIOに通っていると、大人の方だったり、いろいろな経歴やバックグラウンドだったりする人とお話ができて。
たしかに、めっちゃある。
Web業界だけの話じゃなくて、いろいろな社会の話を学生のうちから教えてもらえるので、すごいおもしろい。大人の友だちがすごい増えました。新鮮ですし。
「就活しなきゃいけない」って思わなくなったかもしれない。まわりのみんなは有名な企業の話ばかりしていたけど。
企業の知名度とかじゃなくて、自分がしたいこと重視で仕事を選べるようになりました。みんな食べるために働くから、就活やだなーって思ったりするんでしょうけど……。
楽しいよね、いっぱい(オファーが)来るし。選び放題。
そんなことないです(笑)。
あれ、まだ来年も大学生なんだっけ?
今3年生なので、そうですね。
それまでバイトしてグンと技術磨きたいね。
そうですね! おもしろい人間になりたいですから。
1年あれば力つくね。
また近況をお話ししたいです!
相談して! 「わたしできる!」って思わせてあげられる絶対。もっとすごいとこ行きなよーとか言っちゃうと思う!
元文系大学生だった小西さんが、フリーランスCGデザイナーとして活躍するまでの話
当時奥村さんと同じように大学生受講生で、現在はフリーランスとして働いている小西さん。Webデザイナーとしてキャリアをスタートされましたが、現在は映像関係のお仕事が8割くらいだそうです。取材中も、小西さんが作ったロッキン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)の映像を見せてもらいました。
- 小西さんの映像作品
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小西さんのほかの作品はこちらからご覧いただけます。
そんな小西さんのストーリーを伺ってみましょう。
デジタルハリウッドSTUDIOに出会うまで
小西さんは、STUDIOに入るまではどんな感じだったんですか?
わたしも奥村さんとけっこう似てる。女子大で、文学部で、哲学科で。何の仕事があるんだろう、って思ってて。
ただ、父がアパレルのブランドやっていて、バッグとかTシャツとかのデザインをしていたんです。そのイラストを書いていて、Illustratorを使える社員の人に起こしてもらったのに感動して、「できるようになりたい!」って思いました。
きっかけは「1ヶ月通い放題キャンペーン」
その当時デジタルハリウッドで「1ヶ月PhotoshopとIllustrator講座通い放題」っていうキャンペーンをやっていたんだけど、試しに通ってみたらすごく楽しくて。
トレーナーの人に、「小西さんオタクっぽいからコーディングも好きだと思うよ」ってすすめられて、「じゃあやります」って(笑)。そのときスタバでバイトしてたんですけど、バイト代を貯めて入学しました。
入学後もすごく楽しくて。入ってよかったな〜って思っていました。
STUDIOじゃないところも検討していたのですか?
ほかもいろいろ見たんですけど、やっぱり「1ヶ月通い放題」があったので、とりあえず行ってみようっていうのがありました。
いまも作って欲しい……。
1ヶ月しかないから毎日朝から晩まで通って勉強しました。STUDIOのおかげで、いまではアパレルブランドのデザイン全般を担当させてもらっています。
STUDIO卒業後、フリーランスになるまで
いまのフリーランスに至るまでどんなキャリアだったんですか?
STUDIO卒業後はテレビ朝日のメディアプレックスっていう会社で大学生アルバイトしていました。そのあと新卒でYahooに入って一生懸命働いて……。
どれくらい働いたんですか?
大学生のときのバイトは1年間、そのあと新卒のときもジャスト1年働いて辞めたから、計2年働いた。
意外と短いですね。
そうそう。クライアントワークの経験は積めたから、それこそやりたいことやらないとって思って。このまま歯車の一部になっていても、作りたいものを作れないな、っていう思いがあって。でもその時期じゃないと勉強できなかったことも多かったから、絶対働いておいてよかったとは思うんですけどね。
そのあとフリーランスになって、2年くらいWebデザインで生きていました。途中からモーショングラフィックス来るわ、って思って勉強をはじめて、それからモーショングラフィックスやってたらCGやらないといけないという思いに囚われて……
すごい、常に勉強し続けていますね。Illustrator、Photoshopからどんどん。
でも、CGもIllustrator、Photoshop、After Effectsも使うから、もともとの素養がないと、そっちに勉強の時間がとられちゃう。だから、やっててよかったなとは思います。
たまに忘れないようにWebの仕事をやって、(週に1回トレーナーとして)STUDIOで受講生と話して、初心を取り戻して、頑張ろうって思って、CGをやるっていう。というふうに生きていこうと思います(笑)。
STUDIOは人生の分岐点
デジタルハリウッドSTUDIOは人生の分岐点になりました。通ってなかったらつまらない毎日を送ってたと思う(笑)。
就活もそうですけど、なんの肩書もないまま生きていくのは無理だなと思って。手に職というか、コーディングしている人をみてカッコいいって思って、やりたくなったので。
そういうのありますよね。
Macかっこいい! Mac開きたい! みたいな。
私も最初Windowsだったんですけど、絶対Mac買うって思って。あれ、でもいま小西さんMacじゃないですよね?
そう、CGはゲーミングPCじゃないと……OMEN(オーメン)ていうやつで。去年の10月くらいに出たやつ。
▲小西さんのオーメン
MacのグラフィックボードだとCG作れないんです。やばいオタク状態です。
「デジタルハリウッドSTUDIOあるある」も聞けました
取材中とくに盛り上がった、“デジハリあるある”についてもご紹介します。
通っていて大変だったことは?
同期の人たちと終わったあとに飲みに行って、いまの状況を話したりするのがすごい楽しかったですね。それがなかったらダメだったかも……。
ありますね〜。HTML、CSSの授業に入ったときに、みんな心がくじけるんです(笑)。
カリキュラムがすごい進んでる人がいたりすると、「やばい、ぜんぜん終わってない」みたいな。
「マージンってなに?」みたいな。
ちょっと知ってる人ってすごい知ってるように言うからさ、あせるよね。
比べちゃってあせりますよね。あせってがんばるみたいなところはあるあるです。ほんとうにすごい人はPhotoshopとIllustratorを2週間くらいで終わせたりするから。
いるよね〜。「あの人仕事辞めて毎日来れるからずるいよな〜」って思ったりもしてた。
どうやって乗り越えたんですか?
トレーナーの人に辛い話をすると、励ましてくれるよね。終わらなくてずっと見てると、何が良いのかわからなくなってくるんですよね。私も今受講生さんにもよく相談されるけど。
「一回休憩して見るのやめて、別のものをみてみるといいよ」ってアドバイスすることもありますね。自分もそうだったからすごいわかります。とりあえず話せばスッキリするかなって。
わたしも同じような境遇の人をみつけて、「HTMLとCSSやばいですよね」って。
やばそうな人を探すんだ。
わかるんですよね。見た目で。「いまどんな感じですか〜? わたしも……」
悪い悪い。
トレーナーさんに共有するのもいいんですけど、やっぱり同じ苦しみを味わっている人だと共感度がすごいですね。で、仲良くなって一緒にトレーナーさんに聞いたり。わからないときはトレーナーさんに聞くのが一番はやいですよね。家で2時間悩んでたことが2秒でわかったり。
そうそう。「え、昨日夜ずっと悩んでたんですけど、それだけなんですか?」「うん、おわるよー」みたいな。
え、ここチェックするだけ? みたいな。やっぱりお気に入りの先生を見つけるのが一番いいですよ。
わたしも通っているときに、この先生好きだな〜っていうのはありました。
入学を検討している人に伝えたいこと
さいごに、これから入学を検討されている方に向けて一言もらいましたよ。
CGは自分で勉強しているので、今の時代的に自分で勉強しようとすればできると思うんです。でも学び始めは絶対心折れるんですよね。でも一回スクールに入っちゃえばやるしかないので、入ってよかったなって思いました。期限に責められて、周りに煽られて……
それがないと自分でできないし甘くなっちゃいますよね。
強制力があるのがスクールのいいところだよね。
わたし毎日千葉から満員電車に乗って学校に通っているんですけど、会社員の方が疲れた顔してつまらなそうにしているの見て「絶対にこうなりたくない」って思うんです。
めっちゃわかる〜〜。
そういうふうに悩んでたりしたら、まず自分で行動を起こして、変えてほしいなって。まだぜんぜん成功した身とかじゃないんですけど……! 後悔しながら生きるよりは、自由に生きたいなって思ったので入学しました。これからも自由に生きれるように頑張りたいです。
めっちゃわかる。ドッペルゲンガーかもしれない!
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ご本人たちもびっくりするほど、似た境遇のふたりでした。デザインとは無縁だったけど自分らしく生きるために選んだ選択肢が、デジタルハリウッドSTUDIOだったわけですね。
ふたりを見ていると、卒業生の現在と未来が見えたような気がしました。まさに小西さんは奥村さんの未来の姿みたいですよね!
大学生が就職のために学ぶ、社会人が転職などのキャリアアップのために学ぶ、スクールに通う理由にはさまざまありますが、タイミングを逃すということはないなと感じました。年齢や職業問わず自分がどんな状況にあっても、デジタルハリウッドSTUDIOのようにいつでも学べる場があるというのは、なんだか心強いですね!
「今はまったく違う仕事をしているけれど、クリエイターとして別の人生を歩んでみたい」、「自分を生きたい、自由に生きたい」という思いがある方は、ぜひお近くのSTUDIOに見学に行ってみてはいかがでしょうか?