おいキミ、彼はいったいどこで!?
おいキミ、彼はいったいどこで!?
2019.05.27
#56
【Webライター・編集者】最初の一歩

SEOもマーケティングもわかる!Web編集者におすすめの教科書【2019年版】(後編)

きょうこ

若いエディターのリクエストに応えて、自宅でできる編集力の筋トレにおすすめの本をご紹介する記事の【後編】です。

【前編】はこちら。

エディターユニットの集合写真エディターユニットのメンバー、屋上で記念撮影!

Webマーケティングを学ぶ

④ 『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』

2015年に出た本なので、情報が少し古くなっている部分もありますが、方向性を理解するうえでは、とても勉強になります。

私はこの本を読んで、広告というもののあり方が、マスメディアでの広告や大規模なキャンペーンから、コンテンツマーケティングへとシフトしていることがよく理解できました。

いまは誰でも、何かほしいモノがあれば検索して価格やスペックを調べてから購入するし、売り込み型の広告は嫌われるようになっていて、それよりも信頼できる人の口コミやレビューのほうを信じる。

そんな時代に、企業が信頼されるブランドとして存在するためには、企業の価値観や姿勢を誠実に伝えていくためのコンテンツマーケティングが大切なんですね。

そして、企業がコンテンツマーケティングに力を入れるということは、コンテンツメーカーである私たちエディターのニーズが高まっているということでもあります。ビジネスチャンス!

コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値のあるコンテンツの制作・発信をとおして見込み顧客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法です。

出典:『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』

企業が運営するオウンドメディアは、コンテンツマーケティングの最たるものです。すべての企業がメディア化する時代になり、コンテンツマーケティングを理解したエディターのニーズが高まっています。

私自身もこの本を読んでから、自分の強みを「編集者としてのスキルと経験×コンテンツマーケティングの知識」にしようと戦略的に考えるようになりました。

Webメディアのあり方を学ぶ

⑤ 『MEDIA MAKERS 社会が動く「影響力」の正体』

こちらも2012年に出た本なので、今読むとやや時代遅れな部分がありますが(IT業界の変化のスピードを実感します!)、不易流行の「不易」の部分、つまりメディア・ビジネスを成功させるために必要な考え方について、たいへん勉強になる本です。

繰り返し書かれているのは、メディアの成功のカギとなるのが「信頼」だということ。

一般の人がメディアに対して感じる価値、そしてコンテンツに課金しようと思う根源にあるのは、コンテンツを発信するもの(個人でも法人でも)への信頼と、それが受け手へ与える影響力であること。

加えて、私がハッとしたのは、以下の部分です。

「オウンドメディア」には、深刻な構造的欠陥が埋め込まれています。「編集権の独立」が担保されるような仕組みや組織風土が薄弱なところがほとんどではないでしょうか。つまり、オウンドメディアは、魂を欠き牙を抜かれたサラリーマン編集者が、下請けマインドで生ぬるい提灯記事ばかりを山盛り掲載していく三流メディアになってしまいがちなのです。
出典:『MEDIA MAKERS 社会が動く「影響力」の正体』

いまも、このパラグラフを書き写しながら、背中に冷や汗が……。

メディアを運営するためには、スタッフに支払う人件費やコンテンツ制作のための費用が必要ですから、当然ながら、売上や利益も考えなくてはなりません。なおかつ、編集権の独立が損なわれることがないように、バランスをとりながら最善を尽くすことが求められていることを、クライアントのオウンドメディアの運用を任されることが多い私たちエディターは、忘れてはいけないのです。

「北欧、暮らしの道具店」の青木耕平さんのお話

もう1つ、本ではないんですが、若いエディターにぜひ読んでほしいWebメディアの記事を紹介します。

「『MilK』『北欧、暮らしの道具店』が語る、成功するコンテンツ」

(「VISUAL SHIFT」2017年8月2日掲載)

ここで語られている「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムの代表取締役・青木耕平さんのお話が、とても勉強になります。

「北欧、暮らしの道具店」は、みなさんもご存じの通り、通販サイトから出発してWebメデイアとして成長したコンテンツマーケティング界のお手本的存在ですね。最近は動画コンテンツにも力を入れて、現代のパブリッシャーとしてますます存在感を発揮しています。

その会社を率いる青木さんのこと、発想も施策も参考になることばかり。

とくに、コンテンツ制作で大切にしていることとして語っている部分は、二重に赤ペンでマーキングした部分なので、一部、引用させていただきます。

青木:どれくらいたくさん読まれるかという観点では、コンテキスト(文脈)の薄いもの、つまり予備知識がなくても楽しめるコンテンツの方が多くの人に届きやすいのは事実です。(略)

でも、まだ同じ文脈を持つに至っていないお客様は、私達の商品を買ったり、他の人に薦めたりという、事業に対してインパクトを与える行動を取ることがほとんどないんですね。

その点でたとえコンテンツのPVが少なくなったとしても、ハイコンテキストなコンテンツを一定割合盛り込みながら、文脈・価値観を共有できる人を増やしていくことを目指しています。

出典:「『MilK』『北欧、暮らしの道具店』が語る、成功するコンテンツ」

「文脈・価値観を共有できる人を増やしていくこと」が、ロイヤルカスタマー(常連顧客)を増やすためには不可欠なんですね。

ほかにも、「商品と会社そのものがコンテンツ」だから、その商品の説明をまっとうに面白く話せばそれがいいコンテンツとなること、逆に、いちばん嫌われるのが「嘘と退屈」で、押しの強い営業とつまらない話というのがもっともダメなコンテンツであることなど、青木さんが現場の経験から得た極意がいくつも語られているので、これは参考にしない手はありません。

まとめ:いちばん大事なことは「いい師匠を選ぶこと!」

⑥ 『先生はえらい』

最後に、「学ぶ者の心構え」として、この本を挙げておきますね。

『先生はえらい』というタイトルですが、これは逆説的で、本当にえらいのは、学んだ本人です。「イワシの頭も信心から」と同じで、師が優れていようとなかろうと、あなたがそこから自分で発見したり考えたことこそが尊いのです。なんですが、心から尊敬できる師と出会えると、そこから人生の扉がどんどん開いていくんですよね。

今回は編集ビギナーに向けて役立つ本を紹介しましたが、エディターのスキルは、本だけでは学べません。仕事の肝心な部分は、職場で実際に働きながら、いい先輩やいい上司から学ぶもの。

ここで「いい」という形容詞をわざわざつけたのは、「誰に学ぶか」が大事だからです。同じ内容を教えられたとしても、尊敬する先輩や上司から言われたら説得力があるし素直に耳に入ってきますが、口先だけの人に言われてもぜんぜん心に響きません。

もちろん、反面教師というのもあります。不幸にもヤバい上司に当たったとしても、「ああいうことをしてはいけないんだな」と他山の石として、ポジティブに学べることもあります。

がしかし、若い人に心からおすすめしたいことは、尊敬する先輩や上司から学ぶこと! 仕事ができて、人格的にも信頼できるロールモデルを見つけて、その人の優れているところをどんどんマネしていきましょう!

今回、紹介した本は、私の机の上に置いておきますので、エディターユニットのメンバーは、自由に手にとって読んでくださいね!

数年前の本が多くて「最新」感がないですね……(汗)。新しい本もいろいろ読んだんですが、おすすめしたい本を絞ったら、こういう結果になりました。

新人エディターにおすすめの本

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ではまたお会いしましょう。きょうこ(@cloverbooks)でした。

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