BiTT開発
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2019.03.08
#2
ブランドづくりの話をしよう

ブランドづくりの話をしよう#1「長野のくらしをハイブランドにする話」

ゆっち

長野の片隅からこんにちは! 長野県信濃町にある、LIG野尻湖オフィスで働くWebディレクターのゆっちです。

LIGが会社として取り組んでいきたい大きなテーマのひとつが「地方創生」。野尻湖にオフィスを設けているのも、長野という地域を盛り上げていきたいという思いがあるからです。

そんな野尻湖オフィスで働く私・ゆっちが、これから「ブランドづくりの話をしよう」と銘打ち、長野を盛り上げるさまざまな会社に取材していく企画をお届けしていきます!

▼第0回はこちら

この第1回では、長野で建築設計をおこなう株式会社サンプロさんにお邪魔してきました。

長野県の約140,000世帯のうち60%以上が持ち家という統計があるぐらい、長野では「家を建てる・家を持つ」ということが身近なようです。そんななかでサンプロさんは、Jリーグ松本山雅FCのホームスタジアム「サンプロアルウィン」に企業名が冠されていたりと、長野では非常に知名度の高い会社となっています。

 

こちらは塩尻市にあるモデルハウス。ダイニングテーブルが作業台のようなグランジスタイルで味があります。全体がモダンでアトリエのような雰囲気があって、「こんな家に住みたいな〜!」と妄想が膨らみます。

家族構成や職業・趣味など細かなペルソナが決まっており、「その家族(夫婦)が建てるならこんなお家」というコンセプトがしっかりしているので、どことなく生活感があって、住むイメージが付きやすいと感じました。

(このモデルハウスはアクティビティ好き・多趣味なご家族で、建築士のお父さん、お料理・おもてなし好きのお母さん、小さなお子さまの3人家族をイメージしているそう)

同社の青柳弘昭社長にお話を伺ってきたので、その様子をお届けしたいと思います!

 

ico 株式会社 サンプロ代表取締役 青柳弘昭さん2000年にサンプロを株式会社として法人化。リフォーム事業に続いて新築事業へと参入し、2017年に自社のリブランディングを行う。「信州のくらしをデザインする」をスローガンにしたトータルでのくらしの提案力が強み。
https://www.sunpro-style.jp/

目次

  1. 意思と行動力に裏づいた「企業成長」
  2. 「長野・信州」という地域にこだわるワケ
  3. リブランディングをなぜ行ったの?
  4. 「くらし」をハイブランドにする今後の事業
  5. まとめ

意思と行動力に裏づいた「企業成長」

ico
青柳社長、本日はよろしくお願いいたします! モデルハウスの見学ありがとうございます。素敵なお家で住みたくなりました。
ico
よろしくお願いします。そう言っていただけて何よりです。
ico
ここ数年、名前を見ない日はないと思うほどの知名度かと思っていますが、昔からある会社さまなのでしょうか? 株式会社サンプロさまの成り立ちを教えていただきたいです。
ico
はい。21歳の時に住宅業界に入り、24歳の時に資本金を準備して前身の株式会社を設立して、その後「住宅全般の仕事をしたい!」という思いから30歳で多角経営(新築・不動産・リノベーションなど)をはじめました。ちょうどそのときからブランディングを意識するようになり、フラッグシップブランドとなる新築事業を始めたのが、その後の事業領域を広げていったきっかけですね。今は社員数100人を超えました。
ico
す、すごいですね。順風満帆と言いますか……一代で、しかも短期間でここまで成長させた秘訣ってありますか?
ico
うーん……「小さくても存在価値が高く、強い会社」を目指したのと、経営者としていつも「やりたいこと」をしてきたからかもしれません。大手の住宅メーカーさんができない、地域に根ざした家づくりもそうだけど、地域の社会問題にも積極的に関わるようにしています。地域の人に選ばれないとその土地での会社の成長って難しいですから。
「経済と道徳のバランス」が大事で、住宅って永続的なものだから、建てていただいた以上は会社が無くなってはいけない。利益をずっと得てないといけない…だけど、例えば利益だけ得て地域のことを考えない会社だったら、住んでいる人から選ばれない会社になりますよね。

ico
なるほどです! やりたいことだけ、会社としての利益だけ。それでは地域での存続が難しいというのは、私も長野に住んでいるので説得力を感じる言葉です。

「長野・信州」という地域にこだわるワケ

ico
これまでの事業展開と「地域」という意味では、県外への進出も可能だと思うのですが、今後はそういった考えもあるのですか?
ico
全国ではなく、あえて「長野・信州」にこだわっています。地元に育ててもらったからこそ恩返しがしたい。民間企業として長野の社会問題や課題に取り組むことが成長に繋がる、と考えています。
2017年に企業理念を「信州のくらしをデザインする」に決めたのも、信州限定で住宅だけでなく、人のくらしや地域のくらしをデザインしたいから。「デザイン」というのは形や色を決めることを指しいるだけじゃなく、地方創生、つまり地域を盛り上げていくことで人を幸せにすることだと思います。

▲建築設計会社さんらしいおしゃれなオフィス。長野にいるのを忘れるようなセンスの光る空間に、選ばれる理由を感じます。

リブランディングをなぜ行ったの?

ico
2017年に企業ミッションやロゴ、サインなどをすべて刷新し、リブランディングを行ったのはなぜですか? そのままでも十分な成長をされているかと思ったのですが……。
ico
「地域の工務店」というイメージから次のフェーズに行くには、ブランドを持つのが大事。ブランドを確立すれば、それは模倣できないですから。そのほかにも、財務体質や組織力も大切です。そこから他社にできないビジネスモデルが生まれます。
ブランドを「見える化」するには、たくさんの方に知ってもらうことが重要で、例えば「サンプロマルシェ」はサンプロのブランドを体験してもらうイベントです。当社で家を建てた人だけでなく、地域の様々な年代の方々に集まっていただき、お店を出店していただいています。
当社の商品を知ってもらおう・買ったもらおうということだけが目的ではなく、あくまで体験してもらうことで「わくわく」「楽しい」という気持ちを感じてもらいたいですし、お祭りとして地域貢献もできているのではないか、と考えています。
ico
「確立したブランドは模倣できない」――かっこいいですね…! 自社だけでなく、地域のお店が集まるイベントだとみんながわくわくして楽しめる空間になりそう。家を建てたり、探すときってわくわくしますし、ブランドイメージとイコールになっていますね!
ico
「わくわくする」ということを通じて共感してもらうことは、ブランディングにとても大切です。それが「引力」となって人との繋がりが生まれます。人材難が問題になっている現在ですが、県外からも就職の応募がとても多いですよ!
ブランディングは一朝一夕にはいかないもので、積み重ねの連続ですが、体現するのは人なので、どう思われているかを知り、どう思ってもらいたいかを日々言葉や行動で実践し続けていくことですね。

「くらし」をハイブランドにする今後の事業

ico
最後に、今後の事業展開って何かお考えですか?
ico
それは……ツーリズム事業ですかね!
ico
ツーリズム!?……くらしや家づくりと全く別の事業ですね。
ico
いやいや!「くらし」ってツーリズムにも関係しますよ。旅行に行ったらどこかのお店に寄ったり、宿泊したりするでしょ?
建築物に泊まったり、滞在することはその人にとって「くらしの一部」。信州は広いから自然やアクティビティ、地域ごとの異文化などなど……たくさんの資源があります。それを発掘して再定義してあげることで「地産『外商』」を目指しています。県外・国外へ信州ブランドを広めていきたい。「ハワイに行ったら楽しい!」みたいに「信州に行ったら楽しい!」にね。
ico
地産地消ならぬ、地産「外商」。国外にも目を向けているのはすごいですね!
ico
「信州を世界ブランドへ」をテーマに海外の方に滞在してもらう仕掛けを考えています。信州を世界的なブランドへ引き上げたい、そのために不足しているものは、長野県の地域資源のポテンシャルを引き上げる戦略・戦術です。その土地に住んでいると、意外と知らかったり、その価値に気付いていないことも多いですからね。信州には素晴らしい自然だけでなく良い古民家があったり、異文化があったり……キラーコンテンツになる要素が溢れていますよ。
ico
「キラーコンテンツ」っていうのはいいですね。たしかに長野に住んでいても知らなかった土地や建物を発見したり、新たな魅力を感じることがよくあります! 資源の引き上げと考えると、長野に色々な可能性を感じます。
ico
私たちは地域にあるブランド資源の価値を引き上げて、信州でくらすという「コト」の価値を高める仕事を続けていきたい。働き方・暮らし方も都市部から地方に転換してきていると思います。「地元にもこんなかっこいい会社があるじゃん!」って思ってもらえる会社を目指します!

まとめ

地元に還元したい! という熱意と、会社を唯一無二のブランドへ引き上げようとする推進力。これからの流れを掴むことに長けた青柳社長のお話に、さらなる発展の余地や「わくわくする気持ち」を感じました!

ブランド構築をして、数年で結果が出せるのはブレない指標と波及力によるものかと思います。社員さん全員がサンプロブランドに共感していることによって、その魅力が多くの方に伝わっていると感じました。

冊子やクレドなどから感じるのは「共通の認識」。そのときどきで使う単語や言葉は多少違えど、共通の認識があるのはとても強いブランドとなります。

「長野にもこんなイケてる企業があるんだ!」と、誇らしい気持ちになる取材でした!

 

おまけ

長野市にあるモデルハウスにもお邪魔しました。

 

か、かわいい……!持ち帰って飾りたい……!この模型のお宅が実際に建っていると思うと不思議な感じがします。建つ前に模型があると「わくわく」が増幅されそう!