ブランドづくりの話をしよう#2「愛され続ける長野のお茶の話」

ブランドづくりの話をしよう#2「愛され続ける長野のお茶の話」

ゆっち

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長野の片隅からこんにちは!ゆっちです。

野尻湖オフィスのある雪国、長野県信濃町。ここに長野県民にはお馴染みのロングセラーを続けている、お茶のプロダクトブランドを持つ企業さんがあります。

今回は愛され続けるプロダクトを持つ、株式会社和漢薬研究所の狩野(かのう)社長のお話を伺って、ブランドの秘訣を学んでいこうと思います!

株式会社 和漢薬研究所代表取締役 狩野 土さん昭和40年に株式会社として法人化。観光土産ルートでの販売から、健康に関心が集まる時代背景もあり全国の百貨店健康食品売り場などで販売もされるように。
自然素材で作られた健康茶やハーブティーなどの商品を展開。代表的な商品として「えんめい茶」がある。株式会社 黒姫和漢薬研究所 | えんめい茶、三七人参花エキス湯、玄米珈琲

「優しさ」が詰まったお茶の製造現場へ

ゆっち:狩野社長、本日はよろしくお願いいたします! 黒姫和漢薬研究所さんのお茶は子どもの時に祖母がよく出してくれていたので、とても懐かしい味です!


▲香ばしく甘い香りのする「えんめい茶」。クマ笹、ハトムギ、クコ葉、ハブ茶、エンメイ草の5種から作られたお茶は、風味が豊かで優しい味わい。ノンカフェインで体に優しく、お通じ改善や血圧・血糖値を下げる効果も。

なんとなく薬草が入っていると苦かったりクセがあったりしそうですが、えんめい茶は香ばしくて深い味わいで、最後に甘い香りが抜ける感じで、後味がスッキリして飲みやすいなと思っています!

狩野社長:どうやってお茶が製造されているのか知るには、工程を見るのが一番だと思います。案内しましょう!

 

▲「実物焙煎」という400度以上にもなる高温で、種・実をローストする機械。焙煎師の経験やノウハウでその日の環境や原料の状態に応じて、種類ごと丁寧に焙煎されます。

 

▲ローストされた原料は攪拌しながら冷却されていきます。香ばしい良い香りが充満する工場内は、何度も深呼吸をしたくなります。

狩野社長:僕、焙煎するのが社長業より好きなんです。経営も仕事のうちですが、焙煎する時や、そのレシピを考えている時のワクワクは24時間ずっと思考できる。

「相手を想い、味を想像する…」焙煎技術や道具をコントロールできるようになると自分が出したい物を作れ、その中で偶然の産物があったり。より良いものが生まれる瞬間でもあるので、ワクワクする。

それに気付いたのは50代に入ってからで、妻に「あなた、焙煎向いてるわよ」と言われたのがきっかけです。「道具を我が手中にする」それが焙煎の極意ですね。

ゆっち:50代でも現場に立つのはスタッフさんから見ても頼もしいですね!道具を我が手中にする=ものづくりの根本で、相手への想いと技術があるから思い通りのものが作れるんですね。

 

▲配合作業をして、商品の比率になるようにブレンドをします。その後は、ティーパックへ充填・包装。 長野の旅館で客室用として使われているそうで、特に海外の旅行者さんに好評なんだとか。

 

▲検品・箱詰めされて、出荷されていきます。昔から変わらない、おなじみのパッケージ。

企業は「地域」から生まれる

ゆっち:普段、製造現場は見る機会なんてないので、ワクワクしました!

狩野社長:はい。新しい商品「玄米珈琲」を召し上がってください。今朝、焙煎してきたんですよ。

 

▲お米の消費が伸び悩む昨今。消費を増やすべくどうにかできないか相談されて開発したのが「玄米珈琲」。狩野社長自ら焙煎や改良研究を行った飲み物は、元がお米とは思えない珈琲のような色と芳ばしい香りが広がります。

 

▲珈琲と違ってノンカフェインなので、妊婦さんでも飲める。

ゆっち:玄米なのに、色はコーヒーのようですね! 香ばしくスッキリした味わいで美味しいです。どういう理由でこうしたプロダクトは生まれてくるのでしょうか?

狩野社長:そうですねぇ。個人の欲も大切だけど、それ以上に地域に喜んでもらおうとする気持ちが大事なんじゃないかと思っています。

「玄米珈琲」の誕生もそうですが、全国的だけでなく地域としてもお米の消費が減り、余った分をどう活用していくのかが、難しい問題になっています。そこで相談を受けて、どうしたら喜んでもらえるか? を考えて、開発していますね。

ゆっち:なるほど……! 珈琲なら若い方にも受け入れてもらいやすい気がします。日本人に馴染み深い「お米」というところ、珈琲と違ってノンカフェインだし体を冷やさないのも良いですね! やはり女性からの意見を大切にされたりしたんでしょうか?

狩野社長:女性ってリアリストが多いと思うんです。特にお母さんになると自分だけでなく家族のことも考えますよね。お茶は口に入るものですし、スタッフや地域で協力してくれる方々の意見を大切にしています。

 

愛され続けるブランドは、共通の認識がある

ゆっち:創業から70年以上「えんめい茶」を製造・販売されていていますよね。スーパーでもよく見かけます。長く親しまれ続けるにはどんな要素が必要なのでしょうか?

狩野社長:やはり、自然のもの・自然の味を大切にしていますね。昔は品質に少しばらつきがありましたが、焙煎機械や技術のおかげで安定した品質の商品を送り出せています。

体を通過するのではなく、お茶が体に染み込んでいくイメージを大切にしています。「日常の健康」「日本らしい健康」を実感してもらいたいですね。

ゆっち:大人になってから、健康を意識することも増えてきたので、ただ飲むだけでなく体にとって良いものは嬉しいですね。

狩野社長:身も心も健康で安らかにいたいというのは、万国共通の考え方で世界に通用しますから。商談で海外に行くことも多いですよ! 一番嬉しいのは、世界中の人が健康で平和でいることですし、そのことをいつも念頭に置いていますね。

ゆっち:世界にも通じる「共通認識」だからこそ、地域や日本だけでなく世界にも通じるプロダクトになるんですね! そしてピースフルなお考えをベースに「地域を良くしたい」「喜んでもらいたい」というスケールの大きな思いも大事なわけですね。

 

まとめ

地域のため、誰かのため、という思いから生まれたプロダクトだからこそ、長く愛されるブランドになっていくということなのでしょうか。

最初は小さなスタートでも、「世界で共通して愛されるものってなんだろう?」と考えるところから、様々なつながりが生まれていく、ということなのかもしれません。長野の自然の豊かさ・優しさが育んだロングセラーブランドは、今後も様々な広がりを見せていきそうです!

私自身、身近な感覚をまず大切にしてみることが大事なんだと改めて感じました。好きなもので、ワクワクすることが仕事でもできるって素敵ですよね!

以上、ゆっちでした。

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長野の片隅からこんにちは!WEBディレクターのゆっちです。 ものごとや人、様々なことに思いを寄せながら生きています! いつかその思いが形となって、誰かに届いたらいいなーと考えるのが幸せです。どうぞ、よろしくお願いいたします!

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