第6回
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なるほど労務

社労士・勝山が斬る!「これって違法?前職のコネを利用し、仕事と従業員をGETだぜ!問題」

勝山


社労士・勝山が斬る!「これって違法?前職のコネを利用し、仕事と従業員をGETだぜ!問題」

いつもニコニコ! いつも幸せ! 社会保険労務士の勝山です。

労働法とか労務関係の法律って難しいですよね。分からないことは僕に聞いて解決するのが一番です。

当連載「なるほど労務」では皆さんからいただいた質問に対し、社会保険労務士としての見解、アドバイスを加えてできるだけ分かりやすくお答えします。

 

今回いただいた質問はこちらです。

 

退職後の行動について悩んでいます
勝山さん、こんにちは。

私はエンジニアなのですが、近々、会社を辞めて独立&起業する予定です。

ここで質問なのですが、在職中に繋がったクライアントに対し、退職後に連絡して仕事を貰うのはダメですか?

また、退職後に同じ志を持った仲間をその会社から引き抜くことは許されますか?

違法になるか、ならないのか? お答えください。

 

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なかなか暴れるね〜。

ここまでストレートに己の欲望をぶつけてくる質問者も珍しい。

それでは質問の内容にお答えします。

 

法律と倫理の両面から考える

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社員は会社で働くにあたり、競業避止義務が課せられています。

競業避止義務とは
在籍する会社と競合する会社や組織に就職したり、競合する会社を自ら設立したりする等の競業行為を行ってはならないという義務のこと。
一般的な会社員は、労働契約における信義誠実の原則にもとづく付随的義務として「競業避止義務」を負うと考えられている。

 

また、取締役は会社法375条により、在任中は取締役会の承認なしに会社の営業の部類に属する業務を行うことを法的に禁止されているのです。

 

しかし、ここで肝心なのは退職後の話!

 

退職後においては、職業選択の自由の観点から競業禁止義務は生じないとされ、会社が退職後の社員にもこれを課す場合は就業規則などに必要かつ合理的な範囲で法的根拠を明示する必要があります。

 

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憲法によって我々には、基本的人権が保障されており、自由に経済活動を営んだり、稼いだ財産が守られる「経済活動の自由」があります。

奴隷的拘束を受けたり、強制労働をさせられないように「身体的自由」が認められているんです。これがいわゆる、職業選択の自由。

つまり、今回の質問者さんの欲望の全ては、憲法によって基本的人権を保障されている範囲であり、「退職後の競業行為」については、基本的制限ができないという事です。

 

…ただし、会社によっては「在職中および退職後も含めて競業を禁止する条項」をつくり、社員から誓約書をとるケースも最近では多くみられます。

これは、入社時、退社時のどちらのタイミングでもあり得る話です。

もし、質問者さんが退職後の競業避止条項のある誓約書を取られていた場合、競業避止義務違反を理由に損害賠償請求をされる可能性も出てきます。

 

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ただし、会社側がそういう旨の誓約書を書かせようとしてきた場合、拒否することもできます。

「誓約書を書かないと減給するぞ!」とか、「退職金は払わないぞ!」とダダをこねて制裁措置を取ろうとしても、正当な理由が無いので認められません。

 

…一方、企業としては守るべき特殊な技術やノウハウもあるので、従業員と秘密保持契約を結ぶ場合があります。その上で、業務上知り得た知識やノウハウを利用して競業行為に及んだ場合は、不正競争防止法の適用によって法的措置を取られることも十分に考えられるでしょう。

しかしそれは、その社員の地位が会社内にて相応に高く、重要な企業秘密等を把握するような場合の話です。一般的な社員には、ほぼ適用されません。

 

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つってもさ〜

いくら法的に問題がないからといって、むやみに仕事を奪ったり社員の引き抜きをするというのは、これから仕事をしていくにあたっての信用が得られないよね。

 

業界によってはすぐに干されるんじゃないかな。

 
 
会社に対して少しでも恩義を感じているのなら、気を遣って欲しいよ。少なくともスマートじゃないよね。(立つ鳥、跡を濁さずって言う言葉は、どこにいっちゃったんだろう…)

法は許しても人間の倫理的にどうなんだろうって話。

それに、独立するということは今後は事業主になるんだから。そういう仕事の仕方をしていると、いつか同じことをやられると思うよ。(実際、そういうケースを結構見てきたし!!)

 

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それでは今回の質問に対する回答ですが、法律的な見解から申し上げると

相応の企業秘密を握っていない限り、「退職後の競業を禁止する」という制約を受けることはない。

ということになります。

 

その会社のお得意様から仕事を貰うのも、社員を引き抜くのも自由です。

 

とはいえ、なるべく在籍していた会社に迷惑をかけるような行いはしないで欲しいですね。倫理的に。

因果応報ではないですが、いつかしっぺ返しがあるはず!

また、会社としては培ってきた技術やノウハウ等を盗まれないよう、入社時から秘密保持契約や誓約書を取り、就業規則等でも合理的な範囲で根拠条項を記載しておきましょう。元社員による退職後の競業行為の全てを防ぐのは難しいですが、抑止効果はあるはずです。

そして、社員達と普段からコミュニケーションを取り、共通の理念のもと仕事ができる環境を構築することが重要ですね。謀反を起こすような考えを持たせないためにも!

以上、参考になりましたでしょうか。

 

これからも労務に関する様々な問題、悩みについてお答えしていきます。

何か僕に質問してみたいという方は、気軽にメールしてください。(どうしても労務に関する質問が思いつかなかった場合は、労務に関係なくても大丈夫です)

社労士・勝山への質問はこちらまで

 

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勝山
この記事を書いた人
勝山

社会保険労務士

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