こんにちは、エリー(@__erI_)です。
昔々、太陽を司る女神アマテラスが姿を隠したとき。乳も陰部もあらわに踊った巫女に神々が大笑いをして、気になった女神が再び姿を現したそうな。
そんな神話が残るように、昔の日本は性に対してもっとおおらかで、性を「聖なるエネルギー」として扱っていました。そんな名残を現代でもとどめているのが、いわゆる「奇祭」です。
日本各地で度々開催されているのですが、どうにも日程を忘れて行きそびれてしまう。そんな自分のためにまとめました。
目次
性にまつわる日本の奇祭
奇祭評論家・杉岡幸徳著『日本トンデモ祭』と、イラストレーター・みうらじゅん著『とんまつりJAPAN』を参考にしています。
本当はもっとたくさん奇祭があるのですが、今回は特に「なんで?」と思ったものをピックアップしました。
「おんだ祭り」リアルな夫婦の営みショー(2月)
天狗とお多福がステージ上で夫婦の営みを披露する「おんだ祭り」。奈良県で毎年2月に開催される、子孫繁栄と五穀豊穣を祈った伝統行事です。
キス、婚礼を経て、天狗がお多福を床にそっと寝かし、お多福の両足をグッと開いて……と、世にも生々しい行為がつづくのだとか。そのなかの「汁かけの儀式」をイメージで描いてみました。
男根に見立てた竹筒へ酒を注ぎ、高く盛ったごはんの上にぶっかける。みうらじゅん氏はその儀式を「パンク行為」と評しています。
開催日 | 2月第1日曜日 |
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開催場所 | 奈良県高市群明日香村、飛鳥坐神社 |
アクセス | 近鉄橿原神宮前駅の東口から飛鳥周遊バス「飛鳥大仏前」下車、徒歩5分 |
参考サイト | 飛鳥坐神社|奈良県観光[公式サイト] あをによし なら旅ネット|明日香村|山の辺・飛鳥・橿原・宇陀エリア|神社・仏閣|神社・仏閣 |
「田縣豊年祭」長さ2mの男根神輿(3月)
直径60cm、長さ2mの男根神輿を厄男たちがかつぐ「田縣豊年祭」。毎年あたらしいヒノキから神輿を新調していて、年々大きくなっているそうです。
(出典:豊年祭 of 田縣神社公式サイト)
奇祭評論家の杉岡氏が「日本にセックスの祭りはいろいろあるが、これほど男根一本に賭けた祭りはほかにない」と断言するほど、ワンテーマに特化した奇祭。
開催日 | 3月15日 |
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開催場所 | 愛知県小牧市田県町、田縣神社 |
アクセス | 名鉄小牧線田県神社前駅下車、徒歩5分 |
公式サイト | 豊年祭 of 田縣神社公式サイト |
「かなまら祭り」ピンクの男根神輿でピースフル(4月)
川崎大師の近くを男根神輿が練り歩く「かなまら祭り」。とある女装クラブが寄贈したピンクの「エリザベス神輿」が特に海外メディアで人気があるそうです。
この祭りは一度見に行ったのですが、着いたときにはすべてが終わっていました……。杉岡氏いわく「ピンクの男根が空に元気にピストンしているように見える」とのこと。
(※チェブラーシカは私物です)
開催日 | 4月第1日曜日 |
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開催場所 | 神奈川県川崎市、金山神社 |
アクセス | 京浜急行大師線川崎大師駅下車、徒歩3分 |
参考サイト | 若宮八幡宮|川崎大師観光案内センター |
「鍋冠祭」関係した男と同じ数の鍋をかぶる(5月)
7〜8歳の少女たちが頭に鍋をかぶり、琵琶湖周辺をぞろぞろ歩く「鍋冠祭」。この祭りがなぜ性にまつわる奇祭なのかというと、その起源に秘密があります。
遠い昔、この地域で「性の乱れ」が起こっていたころ、女性たちの品行を正すため、自分が関係した男と同じ数の鍋をかぶせて祭りに参加させていたそうです。いま同じことをしたら大変なことになるでしょうが、当時もそんな屈辱に耐えられず入水をした女性がいて、そこから幼い少女たちに鍋をかぶせるようになりました。
そうなるともう趣旨が変わるのでは? と思わなくもないですが、無垢な笑顔を浮かべて鍋をかぶる少女たち……そのアンバランスな姿に釘付けになってしまいそうです。
開催日 | 5月3日 |
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開催場所 | 滋賀県米原町、筑摩神社 |
アクセス | JR米原町駅下車、徒歩30分 |
参考サイト | 鍋冠祭保存会 ホームページ |
「尻つみ祭り」暗闇の中でとなりの尻をつまむ(11月)
「源頼朝と八重姫が逢引した」といわれる静岡の音無神社でおこなわれる神事、「尻つみ祭り」。完全に光を遮断した社殿のなか、巫女が祝詞を唱え、男たちはお神酒を回し飲みます。
その回し飲みの際、となりの人のお尻をつねって合図することから「尻つみ」の名がつきました。
さらに昔は祭りのあいだ中、男も女もお尻さわり放題。現在では時代の変化にともなって「お尻のさわり合い」から「尻相撲」に代わっているそうです。
開催日 | 11月10日 |
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開催場所 | 静岡県伊東市、音無神社 |
アクセス | JR伊東線伊東駅下車、徒歩15分 |
参考サイト | 尻つみ祭り/伊東市 |
さいごに
「どういうこと?」と突っ込みたくなるような奇祭が多くありましたが、それらのレポートを読んでみると、どれもポジティブな感想ばかりでした。
「おしりを出した子、一等賞」。それもあながち間違いではないのかもしれないと思いながら終わります。