スローガンは女子ゲー革命。大ヒット作『夢100』開発の裏側とは|ジークレスト

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スローガンは女子ゲー革命。大ヒット作『夢100』開発の裏側とは|ジークレスト

『ポケットランド』『アットゲームズ』など、オンラインゲームの最先端を走る株式会社ジークレスト

同社の取締役を務め、100人以上の王子様との恋愛を楽しめる大人気のヒット作『夢王国と眠れる100人の王子様』(以下、夢100)の総監督である佐野哲也氏は、「スマホの女子ゲー市場でNo.1を目指している」と語ります。

今回は『夢100』のお話を中心に、ジークレストのサービス開発及び、総監督の役割について伺いました。

Poole:アイコン_ジークレスト様 人物紹介:佐野 哲也
ジークレスト取締役、『夢100』の総監督。2003年 同志社大学卒業後、大阪にて友人2人と起業。2004年にオンラインコミュニティ&ゲーム系の会社(東京)へ転職。2009年にモバイル動画配信のベンチャー企業を経て、2010年ジークレスト入社。2012年同社取締役に就任。

女子ゲー革命がスローガン「男性キャラに対する女性の萌える熱量がすごい」

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─ 今日は2015年の3月9日にリリースされた人気作『夢100』について伺いながら、ジークレストさんのサービス開発の全貌を探っていきたいです。早速ですがどのような目標のもと、『夢100』の開発が始まったのか教えていただけますか?

これまでにない革命的な女子ゲーを開発し、20〜30代の女性を元気にすることを目標に『夢100』の開発が始まりました。 “女子ゲー革命” というスローガンを掲げています。

 
─ プロデューサーから企画を提案されたときには、どんなことを思いましたか?

まず、スローガンの “革命” というのがいいなと思いましたね。これまでにない女子ゲーを作るということは、失敗だって多いにあり得る、大きなチャレンジだと思いました。
これまでの女性向けゲームは読み物に近かったのですが、『夢100』は、 “読む” という良さを残しながらも、キャラクターを際立たせるリッチなキャラゲーにすることを軸に置きました。

『夢100』を作る前に、あるゲームタイトルを運用していたんです。それもキャラゲームで、ユーザー層の7割が女性。そのときの男性キャラに対する女性ユーザーの熱量、いわゆる “萌え” がすごいなと感じ、『夢100』もいける可能性が高いと思っていました。

 
─ 萌え要素として、『夢100』の声優は赤羽根健治さん(リド、アルマリ役) 、増田俊樹さん(ジーク役)宮野真守さん(カイリ、セフィル役)など、 非常に豪華なキャスティングです。声というゲーム要素にこだわっていますよね。

そうですね。キャスティングもかなりこだわったポイントです。主役である1人1人のキャラクターに合う声優さんにお願いをしました。また、『夢100』はキャラクターが重要なゲームです。性格やプロフィールといった、キャラ設定を細かく固めることが最優先にやったことでしたね。

例えばキャラクターの性格を決めるときには、誕生日ごとの性格を示している本を参考にしたり、日常生活からアイデアのストックを貯めたりしていました。土台となるキャラクターの性格が決まると、着るべき服装や取るべきポーズまで決まっていきます。

「おじさまが好きな女性もいる」ユーザーの “萌え” をどこまで追求できるか

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─ 『夢100』には、イラスト、パズル、ストーリー、声という4つの要素があると思います。『夢100』を作っていくにあたって、外せないポイントはありますか?

パズルですね。オーソドックスなゲーム手法ではありますが、ゲームに奥行きを持たせます。パズルの中でキャラクターが登場することで楽しさが生まれたり、得意技の演出効果があれば表現も豊かになります。かつ、一般的にパズルゲームのユーザーは、女性層が多いです。

あとは「 “萌え” をどこまで追求できるのか?」という要素。そのためにキャラの設定から始まって、イラストやストーリー性までこだわっています。
これらは作り手の自己満足で終わったらダメです。アニメやゲームを本当に好きなメンバーが集まっているので、似ていながらも異なる趣味嗜好のメンバー間で、意見交換や議論ができることは強みだと思っています。自分が推したい企画が自己満足なのか、ユーザーに刺さるのか、一定以上の基準を社内で測ることができます。

 
─ 異性の好みは人それぞれ。だからこそ、キャラクターの多様性が重要なんですね。

20〜30代女性の趣味嗜好は、本当にさまざまです。自分の好みの男性がなかなか見つからないという人でも、『夢100』をプレイしたら、絶対に好きな王子様が見つかります。

 
─ 王子様の中でも、人気キャラクターになるために必要なポイントってあるんですか?

爽やかで、頼れるリーダー気質のタイプ、いわゆる正統派が人気の傾向があります。でも『夢100』の場合、こういう優等生は少数派。むしろひと癖ある、言い換えれば “女性それぞれのフェチ” が詰まったキャラクターだらけです。キャラクターごとに非常に細かい差が出るので、一概に言えないのですが、おじさまのキャラクターやおネエのキャラクターが好きな女性もいます。

「腹を括って、ゲームの世界で勝負する」総監督は事業のまとめ役

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─ 佐野さんご自身は、総監督としてどのような役割なのでしょうか?

ひとことで言うと、事業のまとめ役ですね。売上利益や組織の管理をしています。『夢100』には女性のプロデューサーがいて、ゲームの世界観やキャラクタープロデュース、PR周りの業務は、彼女が責任を持ってやっています。

 
─ そうなんですね。佐野さんは前職からゲームの開発に関わっていたのですか?

前職ではモバイルオンラインゲームのプロデューサーをやったり、モバイル動画配信のベンチャー企業で働いたりしていました。その動画配信企業では、アニメや実写の音楽著作権処理を担当していました。

そのときに、権利を借りて商売するのではなく、自分でモノづくりをしたいという気持ちが芽生えてきました。それから誰かが作ったものを販売代理するのではなく、自分で何か企画して生みだすほうが性に合っていると思うようになり、腹を括って「ゲームの世界で勝負する」と決めたんです。

 
─ ちなみに、オンラインゲームのプロデューサー時代にはどのような仕事をしていたのですか?

最初はオンラインコミュニティに関するマーケティング全般をしたりプロモーション企画立案のディレクターでしたが、新規事業をやりたくてモバイルオンラインゲームのプロデューサーになりました。
当時はフィーチャーフォン上で、3DのPCオンラインゲームを移植して開発運用していましたね。オンラインコミュニティとオンラインゲームは、非常に似ていました。ユーザーが自発的にゲームを介してコミュニティを形成し、ゲームの中でヒエラルキーを作り、情報発信するなどです。

社内で夢中になっている男性もいる「作り手の自分たちもターゲット」

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─ 女子ゲーの市場は、今後どう成長していくのでしょうか?

今は、一定以上の盛り上がりを見せていますから、新しく女子ゲーを開発する会社が増えてきていますし、これからも増えると思います。
もし、女子ゲーが10個あったら、その中からプレイするゲームを選ぶのが普通ですよね。自分に合ったものとか、より楽しいものに。だから私たちは、より楽しく、質の高いゲームを作る必要があると考えています。

 
─ これからも市場環境は変化し続けると思いますが、どのような対応策をお考えですか?

より表現力を豊かに、シナリオやゲーム性をリッチにしていこうと考えています。例えばキャラクターの表情が変化したり、身体が揺れたりする静止画の演出をアニメーションにする。動的になれば、手を振ったり、足を上げたり、キャラがくるくる回ったりする表現ができます。そして、アニメーションによってもっと人間らしく動くようになれば、キャラそれぞれの個性を際立てることができます。

私たちの目標は、「スマホの女子ゲーでNo.1を獲ること。」常に最もユーザーが萌えるゲームであり、最もユーザー数を抱えているゲームであることができるよう、改善を積み重ねていきたいですね。

 
─ 今後どのような人に楽しんでほしいですか?

私は、女子ゲーでNo.1を目指すといいつも、実は男性にもプレイしてほしいなと思っています(笑) 
私自身も遊んでいてすごくおもしろいと感じますし、かなりハマっています。他にも社内で夢中になっている男性がいて、やっぱりみんなおもしろいと言うんです。萌え要素ばかりを熱く語ってきましたが、『夢100』の世界観からパズル、ストーリー性まで、全ておすすめしたいです。

 
─ 佐野さんが自社ゲームの一番のファンであることが、素敵ですね。

ありがとうございます(笑) 今後も作り手であるメンバーが、ワクワクするようなモノづくりをしたいです。

作り手の自分たちもターゲット。ゲームを作ったら、それを自分たちで使うことが前提です。だからこそワクワクしながら開発する。「こういうゲームができたら私は楽しいし、みんなもきっと喜ぶだろう」と思います。

インタビューを終えて

「自分たちがやりたいことを追求すること、そして事業を成功させることの両方の視点から、バランスをとるのが役員の仕事だと考えています」と、佐野さんは言います。

言い換えると、プロデューサーなどの開発メンバーが、自分の “好き” をとことん追求できる環境であるということでしょう。同社が創る女子ゲーの今後が、非常に楽しみです。

 


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