『ワールドトリガー』で注目したいのは「集団戦」
本作におけるバトルの醍醐味は、王道の1対1ではなく「集団戦」にあります。
三門市に襲来するネイバーとの戦いはもちろん、ボーダー隊員同士による模擬戦闘訓練「ランク戦」も、チームで戦うことを前提として描かれています。
修は「一人だけ」ではろくに戦うこともできませんが、遊真という相棒や、わけあってボーダーに入隊した幼馴染の少女・雨取千佳(あまとり ちか)とともに戦うことで「チームとして」輝くことができるのです。
チームで戦っている以上、修だけが一人で戦って勝利する必要などありません。遊真や千佳が戦いやすいような戦略を組み立て、彼らのサポート役として立ちまわるのが、修の「戦い」となっているんです。
彼の戦いに派手さはありませんが、自分の持てるものを最大限使って戦う姿は、本当にかっこいいんですよ!
まとめ
冒頭で「めちゃくちゃ弱いのにカッコいい」と言った理由、分かってもらえたでしょうか。
わたしが思うに、バトル漫画のキャラの格好良さって、結局はそのキャラの人格とか振る舞いとか、そういうところに表れるものなんじゃないかなと。
戦いにおける強さ弱さはそれを際立たせてくれるというだけで、「強いから格好良い」「弱いから格好良くない」という感じ方をしている人は実はそんなに多くないのかもしれない。そう思います。
実際、修は『ワールドトリガー』読者の人気投票でも1位に輝いています。こんなに弱いのに、すごく愛されているんですよね。多くの人が「修は弱いけどカッコいいよ!」と思っているからこそなのだと思います。
というわけで、今回は修という主人公の魅力に焦点を当ててお話しましたが、次回は『ワールドトリガー』が描く「集団戦」の面白さについて、さらに詳しくご紹介したいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに!
ライター紹介:ほあし 関西に住む、少年マンガをこよなく愛する男。とりわけ『BLEACH』については尋常ではない思い入れがある。『BLEACH』についてひたすら語るための個人ブログ「Black and White」を更新中です。よろしければこちらもぜひ! |