どうも、ライターのほあし(@hoasissimo)です。
バトル漫画のキャラクター、とくに主人公の格好良さって、多くの場合はそのキャラの強さに比例するものだと思うんです。戦いに勝つ姿はそれだけでカッコいいですし、実際僕も「強くてカッコいい」主人公は大好物です。
しかし、今回紹介するのは、「めちゃくちゃ弱いのにカッコいい」という、かなり珍しいタイプが主人公の漫画です。
本日の紹介作品『ワールドトリガー』
『週刊少年ジャンプ』誌上にて好評連載中、葦原大介先生によるSFアクション『ワールドトリガー』(通称『ワートリ』『ワルトリ』)です!
- あらすじ
- 28万人が住む三門市に、ある日突然異世界への「門(ゲート)」が開いた。門からは「近界民(ネイバー)」と呼ばれる怪物が現れ、地球上の兵器が効かない怪物達に誰もが恐怖したが、界境防衛機関「ボーダー」を名乗る謎の一団が近界民を撃退、事態を沈静化させた。
それから月日が流れること、4年余り。
見習いの訓練生として「ボーダー」に所属する中学三年生の少年・三雲修(みくも おさむ)と、自ら「近界民」を名乗る謎の転校生・空閑遊真(くが ゆうま)との運命的な出会いをきっかけに、物語は大きくうねり始める……。
この作品、基本的には修と遊真のダブル主人公スタイルでお話が進むんですが、その片割れである修がとにかく「弱い」んです。もう一方の遊真は最強レベルに強いんですが。
とにかく「弱い」主人公・修
作品世界の人間はネイバーと戦うために「トリガー」という特殊な武器を使用するんですが、その性能は生まれ持った「トリオン能力」の高さに大きく左右されます。
修はこのトリオン能力が一般的な水準よりもかなり低いため、どんなトリガーを使ったとしても、基本的には他のボーダー隊員の「下位互換」的な性能しか持てません。
彼は遊真をはじめとした仲間が助けてくれるおかげでギリギリ戦えているという状態で、彼個人の戦闘力には何の期待もできません。
……あらためて言葉にすると気の毒すぎて泣けてきますが、それほどまでに彼は「弱い」。
修が持っている愛されるべきポイント
しかし、私は本作のキャラクターのなかでは修が一番好きです。彼はたしかに弱いんですが、それを補って余りあるくらいカッコいいんです。
彼はとにかく真面目で誠実で、自分の目の前に現れた不正義や悪意には絶対に屈しない「正義漢」そのもの。
個人的には、ここが一番大事なポイントだと思います。修がどれだけ弱かろうとも、人間的に尊敬できるキャラクターであればそれだけで十分愛されるよね、と。
しかも修は「自分は弱い」「仲間のおかげで戦えている」ということを自覚しており、仲間の助けなしでも一人前に戦えるように努力を重ね続けています。
この姿が本当に健気で、私はもはや息子の成長を見守る親のような心境になってしまっています。「どうか幸せになってほしい……報われてほしい……」と願わずにいられません。
ただ、そんな貧弱な修でも「全く戦えない」というわけでもないのが、『ワールドトリガー』のすごいところ。