「コンテンツマーケティング=ブログ記事」ではない。コンテンツをマーケティングに活用するための考え方

「コンテンツマーケティング=ブログ記事」ではない。コンテンツをマーケティングに活用するための考え方

じつかわ

じつかわ

ブログによるコンテンツマーケティングの失敗パターン

ブログは単一のフォーマットで記事作成が可能なので、一度やり方が決まってしまえば比較的簡単に更新し続けることが可能です。そういう意味でブログは一番始めやすいコンテンツマーケティング手法だと言うことができますが、手軽であるがために失敗しているケースもよく見かけます。

例えば、

  • アプローチしたいターゲットとは外れた記事を書いてしまっている
  • どこにでもある記事を量産しているがために読まれない

というのは、本当によく見る失敗パターンです。

一例を挙げると、とあるECサイトでハウツー記事を大量に書き、PVは稼げるようになったが購買に繋がらなかった、というケース。ユーザーがサイトに来るときの気持ちと、購買という行動の間に差がありすぎるために売上につながらなかったというパターンです。

本当にその記事が自社に必要なのか、ユーザーに必要なのか、を深く考える必要があるでしょう。

ナイルの事例:SEO HACKSブログ

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SEO HACKSブログでは、「信頼できるSEO記事」を求めるWeb担当者向けに、作りこんだ記事を公開しています。

更新数はせいぜい月1~4本程度ですが、新しい発見や再認識ができる、同業のプロが見ても納得できる記事を時間を掛けて書いています。
ほとんどPVは追っておらず、クオリティと更新本数をある程度担保するという形で実施していますが、反響は大きいです。

ミニマムのリソースでコンテンツマーケティングを実施するのであれば、効果のあるやり方にしぼり、丁寧にやっていく必要があるでしょう。

コンテンツマーケティングを成功させるために

コンテンツマーケティングに関する話ではよく「ユーザーの役に立つコンテンツを作ろう」というテーマが出てきますが、それは実際には「ユーザーの課題解決」→「ユーザーの態度変容」→「企業のマーケティング課題解決」というプロセスをたどることが前提になっている、と考えるべきです。

マーケティング課題とユーザーの悩みをコンテンツによって同時に解決する

コンテンツが、ユーザーの悩みとマーケティング課題の両者をつなぎ、同時に解決するというイメージを持っておくとわかりやすいかもしれません。

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「マーケティング課題」「ユーザー課題」どちらかが成り立たなくなると、「たくさんPVは稼げたが売上には全くつながらないコンテンツ」や、「ユーザーの役に立たないゴミの山」が出来上がってしまいます。まだ前者の方がユーザーにとってはマシですが、マーケティング担当者としてはどちらに対してもシビアになるべきでしょう。

この観点をバランスよく実現するために、マーケティングサイドからは次のようなポイントをおさえておきたいところです。

  • 現状のマーケティング課題が何なのかを正しく把握する
  • マーケティング課題の解決に繋がる正しいKPIを設定する

現状のマーケティング課題が何なのかを正しく把握する

自社が今抱えている課題は何なのか、ということを正しく把握しましょう。

  • 集客ができていないことが問題なのか?
  • 来ているユーザーを逃していることが問題なのか?
  • リピートやリテンションが低いことが問題なのか?

それに対して適切な手段を取りましょう。その答えはそもそもコンテンツマーケティングではないかもしれません。コンテンツの配信と、それによるユーザーのリアクションがマーケティング課題を解決できるという場合に、コンテンツマーケティングは効果を発揮します。

マーケティング課題の解決に繋がる正しいKPIを設定する

KPIは、確認したマーケティング課題の解決に紐づくKPIを設定しましょう。PVは各記事のパフォーマンスを測るのには便利ですが、PVだけを追ってしまうようになると本質からズレてしまいます。
サービス理解が重要なのであればサービス紹介のページがどれだけ見られたかを指標とするなど、地味でも目的に正しく紐づく有効なKPIをベースに計測していくべきです。

記事クオリティの指標として「あの〇〇さんがTwitterで紹介してくれるレベルの内容」など、ある程度定性的な指標を設けても構いません。目的から軸をずらさないで済むような指標を設定しましょう。

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1990年生まれのSEOコンサルタントです。ナイル株式会社におります。燻製をつくるのが好きです。 Twitter Facebook

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