はじめまして! 10月に株式会社LIGへ入社したデザイナー兼ディレクターをしているのんちゃんです。今年の3月に大学を卒業したばかりの23歳です!
わたしは新卒として働くまでに、インターンとしてさまざまな職種を経験してきました。日本の企業のみならず、ときにはインドの企業で、営業、ディレクター、デザイナーなどとして、3社のベンチャー企業に全部で2年間ほどお世話になっています。
そして、営業職として大手に新卒入社しましたが、半年で退職することにしました。そんな私がいま、感じていることを赤裸々にお伝えします。
1. 正解はどこにもなさそう
大学時代にベンチャー企業でインターンをしていたわたしは、「大きななにかに取り残されている」という漠然とした不安な気持ちを抱いていました。
大手に入れば正解を知っている人がいる気がした
お恥ずかしい限りですが、わたしは成功への正しい道のりや、営業の正しい仕方といった「仕事の正解」があると思っていました。しかも、大きな組織であればあるほどその正解に近づけると思っていました。たしかに大手の方が社会への影響は大きいですし、ノウハウも貯まっているかもしれません。
でも、実際に大手に入ってみましたが、正解はないと思いました。
誰もが自分の頭を使って考え、考え抜いた結果をなんとか正解にしようともがくのです。ベンチャーにも大手にも正解などなく、みな暗闇の中で一生懸命、光を探し求めて歩いているように感じました。
だから、小さい会社だろうと大きい会社だろうと何も関係ありません。ただ必死に、自分の頭を使って考え、それを行動するしかないのです。
2. 年齢よりも経験
若い人が多いベンチャー企業で働いていると、彼らより多く人生を生きている人はどれだけ優秀になれるのだろうと思っていました。ある種の憧れです。
時間は人を優秀にはしてくれない
多くの会社で「働くおとな」を見てきて、誰もが「時間をかけているから優秀になれる」というわけではないことに気がつきました。どんな会社に属していようと、仕事がデキる人もいればそうでない人もいる。
「継続は力なり」という諺が存在するように、時間を使ってやり続けることももちろん大事ですが、それは方向性が合っているときに限るのかなと思います。
インターン時代に、上司から「若いときに流さなかった汗は、老いてから涙になって返ってくる」という言葉をいただいたことがあります。まさしくこれに尽きると思うのですが、自分の目指す方向の中で、どれだけ毎日必死になって、失敗もして成功もしてそこから学べるか、質の高い経験をどれだけ早く積むことができるかが大事だと思いました。
ここで勘違いしていはいけないのが、「ベンチャーだから裁量を持って仕事ができる」「いろんな経験ができる」という考えです。必ずしもそうとは限りません。会社の規模は仕事の質には関係なく、結局は自分自身のやる気や勇気や素直さといったことが大切になってくるように、すべて自分次第なのだと思います。
3. どこにいても自分は自分のままである
インターンなので、転職や就職ほど大ごとではないですが、これまでわたしは2人しかない職場、30人規模の職場、2000人規模の職場、日本の職場、海外の職場などさまざまな会社に関わったことがあります。
環境が変わっても、自分は変わらない
環境を変えると、仕事の内容はもちろん、働く場所や一緒に働く人も変わります。自分の気分も変わりますし、まるで自分が別の何かに変わったかのような感覚になります。でも、勘違いしてはいけないことは、やっぱりわたしはわたしのままなのです。高校デビューをしたって大学デビューをしたって、しばらくするといつもの自分のキャラに戻るなんてあるあるですよね。ただ、本当にデビューしきった人もいることを忘れてはいけないのですが。
もちろん、身についたスキルもあれば考え方が変わったこともあります。でもそれは、「転職」によるものではありません。むしろ、転職によってスキルをそれ以上伸ばせなくなることもありますし、また新たな考え方に出会って混乱することだってあります。つまりは、今自分が属している場所で、どれだけやれるかに尽きると思うのです。
環境はすごく大事です。悪い噂は瞬く間に広まっていくように、マイナスな要素は伝染し、自分に悪い影響が及ぼされることだってあります。逆に、自分が鼓舞され、プラスな気持ちにしてくれる環境だって存在します。
ただ、いかなる状況でも「自分」は同じで、環境によって自分のどの部分が多めに引き出されるのかが違うのだと思います。
4. 働く中でなにに価値を見出すのか
人はそれぞれ違う価値観を持って働いていると思います。それが仕事内容なのか、一緒に働く人なのか、対価なのか……。自分だけのバックグラウンドや夢を持ち、そこから価値観が生まれているのだと思います。正解も不正解もありません。
わたしの場合は、対価ももちろん大事ですが、それよりも「質の高い経験をどれだけ早く積むことができるか」を重視していました。
高い給与はわたしを不安にさせた
大手だったので、平均的な新卒よりは若干多い給与をいただいていたのですが、その高い給与がわたしを不安にさせました。明らかにわたしの仕事に見合うものではないと思ったからです。高い給与をもらっても、見た目ばかりがどんどんキラキラしていくのに、わたし本人の能力はそれに見合っていないような感覚でした。また、このままでは現状に甘んじてしまうと思い、夢を追いかけ転職を決意しました。このように、価値観があると行動の基準ができます。
もちろん、まだ価値観が形成されていない人もいると思います。就活で無理やり考えた価値観は、もしかしたら一度忘れてもいいのかもしれません。たくさんの人に出逢い、初めての経験をたくさんしたら、きっと徐々に価値観が形成されていくのだと思うので、焦らなくてもいいと思います。
5. 誰もわたしの人生に責任を負ってくれない
転職するかどうか、たくさん考えたりさまざまな助言をいただいたりしました。親をはじめとして、これまでお世話になった方々の顔が浮かんできましたし、申し訳ない気持ちだったり、誰かを裏切っている気持ちだったりといったあまり味わったことのない感情が湧いてきました。
でも、思ったことはただひとつで、自分の人生に責任を負えるのは自分だけだということです。スティーブ・ジョブスも言っているように、他人の人生を生きてはいけないと思います。
あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマ(教義、常識、既存の理論)にとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。(引用元)
でも、感謝すべき人は想像以上にたくさんいる
だからといって、自分のために時間を使ってくれて、考えてくれた人をないがしろにするのは絶対にやってはいけないと思います。思っていたよりも、感謝してもしきれない人は本当にたくさんいるものです。
きちんと自分なりの理由があって、それを伝えて感謝さえできれば、辞めることと裏切ることは同義にならないと思います。
おわりに
久しぶりに高校時代の同級生などに会うと、みんな口を揃えて「辞めたい」と言っている現実が悲しくなり、書きました。
辞めたい理由は人それぞれで、大多数はそれほど本気でない状態で言っているかもしれません。わたしはその状態が一番悲しいと思います。なぜなら、この先何年も毎日8時間、「つまらない」と思いながら解決策も見出せずに過ごすと思うからです。土日を待ち遠しく思い、日曜の夜は憂鬱な気持ちになり、また同じ1週間が繰り返されるなんて、もったいないと思うのです。
でも、だからといってそういう方々は転職すればいいってことではないとも思っています。いくら環境を変えたって、人が劇的に変わることなんてないからです。
青臭いですが、夢がある人は本当に強いなと思います。
同じ境遇で悩んでいる人のなにか糸口になれれば幸いです。
【わたしの仕事観】 何度も泣いた。自社サービスを育てるにあたって絶対に大事だと思うこと ゆとり世代が考える、組織で働くうえで絶対に大切なこと。