「ちょっと変わったパッケージ」の理由
ところで今回紹介したビールの多くはクラフトビールと呼ばれています。別にクラフトビールをわざと選んだわけではないんですけど、ビールの売り場を眺めていて、「おっ」と目が止まるのがクラフトビールだったみたいです。
日本ではクラフトビールの明確な基準はないようですが、一般的には小規模な醸造所でつくられているビールを指してこのように呼ばれています。
アメリカではブルワーズ・アソシエーションという団体がクラフトビールを以下のように定義しています。
An American craft brewer is small, independent and traditional.
引用元:BREWERS ASSOCIATION
https://www.brewersassociation.org/statistics/craft-brewer-defined/
訳すと「アメリカのクラフトビールは、小規模で、独立していて、伝統的なもの」ということのようです。
以前から地ビールと呼ばれる形で小規模醸造のビールは各地にたくさんありましたが、それが今なぜ人気が出ているのか、「クラフトビール東京」というメディアの記事ではこのように説明されています。
- 技術の蓄積、追求により醸造技術が向上し、高品質なビールが生産可能になった。
- 低レベルの醸造業者は淘汰されていった。
- ベルギービールの普及などにより、高品質なビールなら、それなりに対価を支払ってもいいと考える人が増えた。
ひとことで言えば、
- 品質を重視したビール造り
によって、小規模生産ビールは、確実に復権してきました。
引用元:クラフトビール東京
http://craftbeer-tokyo.info/about-craftbeer/
まあ真偽の程は私には判断しかねますが、各地でオクトーバーフェストが開催されるなどビールへの注目がここ数年高まっているのは確かだと思います。
そしてかつては大手飲料メーカーの商品がずらっと並んでいたビールの棚に、クラフトビールと呼ばれる、それらのメーカー以外の醸造所でつくられた商品も並ぶようになり、醸造所の大小にかかわらず消費者の選択肢の一つとなりました。
生産が小規模だからこそ、他の商品と差別化をはかりブランドを確立させるため、パッケージにも品質へのこだわりを反映させているのではないでしょうか。
その結果、「おっこのパッケージちょっと気になる!」とビールを飲まない私が楽しむことができるようになったわけです。やったね。
ついでに……
せっかくなので、このパッケージもいいなあ!と思ったクラフトビールをご紹介します。
羽田スカイエール
地域じゃなくて、羽田空港限定のクラフトビールです。羽田空港じゃないと飲めないし買えない! 飛行機が描いてあるだけでグッと来ちゃうのはなんででしょうね。
http://allabout.co.jp/gm/gc/444213/
ノースアイランドビール
北海道のクラフトビール。麦穂と雪の結晶を合わせたようなロゴマークがかわいい。ツートンカラーの組み合わせでシリーズのバリエーションを出しているのも、まとまりがあっていいですね。
http://2002cb.co.jp/beer.html
湘南ビール
緑の瓶とラベルがなんとも言えないレトロ感と、海の怠惰な午後を思わせてくれるパッケージです。晴れた夏の午後にこれを飲みながら海辺でダラダラしてみたい。
http://www.kumazawa.jp/shonan-beer/
道後ビール
道後温泉に旅行したとき友達がひたすらこれを飲むぞと言っていたのを覚えています。「道後」の文字だけが書かれたシンプルなパッケージですが、それがロゴのかわいさを引き立ててます。
http://www.dogobeer.co.jp/product03.html
せっかくなので
缶は保存に適さないですし、私の手元にあっても一生飲まれることはないので、メディアディレクターのあきとエディターのまゆに「水曜日のネコ」をちょっと飲んでもらいました。
やっぱビールを注いでる絵面って幸せな感じがしていいですね。
飲んだら感想よろしくお願いします。
……どうですか?
「うまっ」
「甘くてめっちゃ美味しいです! 爽やかな味でビール苦手な人も飲めると思いますよ」だそうです。
いい笑顔をありがとう、あき! まだ残業するのにお酒飲ませてごめんね、あき!
次はまゆ、お願いします。
どうですか?
……お、美味しい……?
美味しかったそうです。
残りのビールはデザイナーのビールチームがミーティングをするときに提供しようと思います。
みんな、呑んだら感想教えてくださいね。
それでは、もりたでした。