実家のケーキ屋でまさかのWebプロモーションを担当することになった奮闘記(1)

実家のケーキ屋でまさかのWebプロモーションを担当することになった奮闘記(1)

Shido

Shido

ケーキ屋を経営する両親がWebの活用に消極的な理由

IMGP5172

菓樹工房ユーカリプティースは、私が4歳のときにオープンし、今年で24年目。地元に根づいた営業をおこなっています。

小さな街なので、みんなが「しどうちゃんはあのケーキ屋さんの娘」と知っていました。みんなが「美味しいね」と言うケーキ屋さんが自分ちであることを誇らしく思い、私自身も絶対的に美味しいと信じているため、小学生の頃からいたるところで宣伝活動をおこなっていました。

たとえば、友達と一緒に近所のマンションにチラシを配りにいったり、学級新聞の左下には勝手に広告コーナー、教室の後ろの黒板には季節のおすすめケーキを書いたりしていたのです。なんて営利的な子供なのでしょうか。そんな私がWebでのPRに興味を持つのも当然かもしれません。

でも、両親は「Webの活用」には非常に消極的でした。個人店にはよくあることかと思いますが「気にはなってるんだけどねぇ……ネットなんかやってられないよ」という状況だったのです。これは、なぜなのでしょうか。

Web上ではお詫びをすることができない!

実名制のFacebookの登場により少しずつ変わってきたようにも思いますが、Web上において匿名でさまざまな情報がやり取りされていた時代のイメージもあり、非常に怖い印象があるようです。

なぜ怖いのかと聞くと、その理由は「お詫びができないから」とのこと。お店にクレームを直接言われる場合であれば、自分たちのミスを詫び、事情を説明し、フォローすることもできます。でも、Web上で「あのときの◯◯がひどかった」などと書かれてしまうと、一体どこのどなたにしてしまったことなのかもわからず、もちろんお詫びに伺うこともできません。つまり、お店側としては「手の尽くしようがない」という諦めと、「お客様に嫌な思いをさせてしまった」という罪悪感だけが残ってしまうのです。

それが両親が感じるWebに対する怖さなのでした。特にSNSなんか使ってお店を露出させたら、そういう出来事がより増えてしまうのではないか。そのように警戒し、最終的には「Webプロモーションなんてやるとろくなことがない」という結論に至ってしまったのです。

Webをやっている暇なんてないくらい忙しい!

お店をやっている人にとって最優先事項は、お店に足を運んでくれたお客様です。

その日その日で異なるお店の状況やお客様の要望などに対応しているうちに、あっという間に1日が終わってしまいます。そのため、パソコンを触る暇なんて、なかなかないんですね。

だから、「今だってできていないことがたくさんあるのに追加でSNS? とんでもない!」と思ってしまうのも仕方がないことなのかもしれません。

この記事のシェア数

大学卒業後、新卒入社した会社にてECサイト新規営業を2年経験したのちLIGに転職。バックオフィス業務として経理、総務、事務、労務、法務、など環境の整備に努め、出産と育児のために休職。復帰後は営業事務として管理ツールの導入プロジェクトに参画。2022年1月営業企画室が立ち上がり、営業管理と会計のための情報管理方法を模索中。

このメンバーの記事をもっと読む