社員みんなで自ら作り上げたオフィス
—会議室、個性的な色ですね! 会議室の名前も特徴的ですが(後述)、これらはどうやって決まったんですか?
- 高谷
- 実は、2012年までは六本木ヒルズに入居していました。オフィス環境的にはとても優れていて、何も不便のない恵まれた状況でした。
しかし、そういった環境から脱却して、「自ら作り上げていくチカラ」を大切にしていかなくてはいけないとも考えていました。そのため、新しいオフィスについては、入居したときにスケルトン状態だったものを社員たちで自ら作っていったんです。
—え!? 社員さんたちが自ら作られたんですか!?
- 高谷
- そうなんです! 2階受付フロアに関してはニューヨークの設計事務所さんに入っていただいたのですが、3〜7階の執務スペースエリアは別です。各階にいる社員が代表になって、「どういうオフィスにしたいか?」「パーテーションは何色にしようか?」「会議室エリアの椅子はどういったものがいいか?」などを、すべて自分たちで決めました。社員みんなでオフィスを、会社を作っていこう。そんな一体感のもと、考えていったんです。
—すべてですか。。。すごいですね。各階ごとに色々な意見が出たと思いますが、社員の声を拾うためにはどんな取り組みをされていたのですか?
- 高谷
- アンケートをとったり、目安箱みたいなものを作って意見を集めたり。できるものから対応していきました。
質のいい椅子を使うなど、ある程度、基本的な部分は決められていたのですが、それ以外の「会議室の名前」「内装デザイン」「小物の選別」だとかは、各階に予算を渡しつつ「うまく見繕ってね〜」とお願いしてしまう感じでしたね。
—そこまですると、社員としてもオフィスに「愛着」が湧きますよね?
- 高谷
- はい。それも狙いとしてありました。例えば、会議室の名前に「若草」というものがあります。これは毎年行っているクリスマスパーティーの商品に会議室の命名権がありまして、新卒3年目の社員がそれを手にして決めたものです。
試行錯誤した上で社長にプレゼンし、何度もブラッシュアップしながら、作り上げていきました。ちなみに、会議室にはどれも自然由来の名前がつけられていて、「大地」「牡丹」「桔梗」「向日葵」「橙」などがあります。
—会議室ひとつを取っても、社員の想いがしっかり込められているんですね!
- 高谷
- そうなんです。2階の受付を進んでいただくと、左手にサイバードグループのデザインがあるんですが、あれも当時の新卒社員たちが「どういったデザインがいいか?」ということを考えて、文字を切り抜いたり、スポンジを使ってポンポンポンと叩いたりしてデザインしていきました。みんなで作り上げていこうとの想いが詰まったものになっています。
—素敵ですね! 手形がデザインに使われているところもありましたが、あれは社員さんたちの手形ですよね?
- 高谷
- はい、入居当時はよくやっていました。来客された方にも手形をつけていただいたりして、思いの丈をぶつけていましたね!(笑)コメントとかも書き加えたり。
あの部分はもともと壁面緑化にする予定だったのですが、「このままでもデザインとしてなかなか面白いよね!」ということで、あのままで。会社のキービジュアルのひとつといった感じで、あえて残しています。