こんにちは、メディア事業部のエリーです。
前回の記事では、「SEOに強いブログを作りたいなら、WordPressが超いいよ!」ということをお伝えしました。
今回は、実際にWordPressでブログを運営している人にとって大きな悩みの1つであろう「ブログが重い!」問題を解決したいと思います。
「なんだか最近、ページの表示が遅いなあ」と感じたことはありませんか?
わたしもそう感じてたんですが「死ぬわけじゃないし別にいいや」と思って放置してました。でも、それがいけなかったんです・・・。
ということで、WordPressに最適化された超高速サーバー「Z.com for WordPress」を展開する「Z.com byGMO」さんに、サイトの重さを改善するための方法と、それによって得られるメリットをお聞きしました。
目次
本当に「重い」のか確かめてみましょう
そもそも運営しているブログは本当に重いのでしょうか?
「重いな・・・」と感じていても、他のブログと比べてどれぐらい重いのか、ってなかなか分かりませんよね。
そんなときに便利なのが、ブログの重さを計測し、スコアで表してくれるサービスです。いくつかサービスがありますが、今回はGoogleが提供している「PageSpeed Insights」を使います。
PageSpeed Insights
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/?hl=ja
このツールは、あなたのブログの表示速度を計測し、数値と解決策を提案してくれるなんとも便利なツールなのです。
スコアが60以下なら要注意!
「PageSpeed Insights」では、ブログの表示速度についてデスクトップ版のスコアとモバイル版のスコアを見ることができます。このスコアが60以下になると、背景が真っ赤になります。そのときは積極的に高速化の施策を行ったほうがよいでしょう。
Googleのコンテンツ開発者Paul Lewis氏は、デスクトップで90以上、モバイルで85以上が好ましいと述べています。
ただ実際このスコアを狙おうとするとリッチなコンテンツの削除も検討しなくてはならないため、なかなか実現は困難です・・・。まずは70前後くらいのスコアを目指していきましょう!
参考:Googleはなぜモバイルに力を入れるのか?これからのWebパフォーマンスで注力すべきポイント
http://html5experts.jp/furoshiki/8582/
ブログは早い方がいいの?
感覚的にもブログがサクサク表示されるのは気持ちがいいですね。でも「気持ちいい」っていう他にもメリットがあるのです。
今回はその中でも4つのメリットをご紹介します。
1. 離脱が下がる
サイトの表示速度と、ユーザの離脱率は綿密な関係があります。
せっかくユーザがあなたのブログを見つけてクリックしてくれたとしても、ページがなかなか表示されないと離脱したくなりますよね。
実際にあった事例で、表示速度が2秒遅くなるだけで約50%のユーザが離脱したそうです。Google AdSenseの公式ブログでは、モバイルで5秒以上ブログが表示されないと、約74%のユーザが離脱しているとも伝えています。
そう考えると、ブログが重いとかなり機会損失をしてしまいますよね。そういった事態を防ぐためにも、サイトを高速化することで、本来あなたのブログを見てくれていたはずの大勢のユーザを引き止めましょう。
参考:サイト表示が2秒遅いだけで直帰率は50%増加! DeNA事例から学ぶWebの自動最適化手法/日本ラドウェア
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2014/07/08/17757
参考:モバイル デバイス対策の第一歩、ご自身のウェブサイトを検証しましょう – マルチスクリーンへの対応第2弾
http://adsense-ja.blogspot.jp/2013/11/2.html
2. SEO対策につながる
あなたのブログには、人間だけでなく検索エンジンのクローラーも訪れています。
クローラーが訪れた際、表示速度の早さはポジティブに評価され、場合によっては検索結果に影響することもあるようです。劇的に変わるほどのものではないのですが、それでも遅いよりも早い方がいいですよね。
参考:モバイル検索の上位表示にページ速度はどのくらい重要なのか
https://www.suzukikenichi.com/blog/is-page-speed-a-ranking-factor-in-mobile-search/
3. サーバーのコストカットができる
もしあなたがサイト運営のために複数のサーバを使用しているのであれば、その台数を減らすことができるかもしれません。サイトの高速化の施策として、「コンテンツ容量の軽量化」とこれに伴う「データ通信量の低減」という要素が含まれるからです。
個人ブログ運営であれば、多くの方は単一のレンタルサーバーを利用しているかと思います。ですが、そういった方でもデータを軽量化することで、サーバのプランを下げてコストカットできる可能性があります。
4. 広告収益が増える
ブログの読者が増えていき、広告運用を始めた際にもサイト高速化は重要な要素です。前述した「離脱率が下がる」というメリットから派生して、広告収益部分にも下記の好循環が生まれるからです。
「離脱率が下がる → 一人あたりのPVが増える → 広告表示回数が増える → クリックが増える」
というような流れで、広告のクリック数が驚くほど増えることがあります。逆にサイトが重くなることで、青ざめるぐらい収益が下がることもあります。
どうしてサイトは重くなるの?
そもそも、どうしてサイトは重くなるのでしょうか?
ここでは、サイトを重くしている主な原因とその解決策をご紹介します。
対策を実践する前に、先ほど紹介したツールで施策前と施策後のスコアを見比べてみると、違いが分かってやりがいがありますよ。
1. 高速化の施策を何もしていない
ブログの記事が増えていくほど、データが溜まって表示が遅くなってしまいがちです。長年WordPressでブログを運用していながら高速化の施策をまだ何もしていない方は、まず初めに高速化に定評があるプラグインを導入してみましょう。
WP Super Cache
https://wordpress.org/plugins/wp-super-cache/
「WP Super Cache」は、サイトを静的なHTMLとして一部キャッシュしてくれるプラグインです。キャッシュすることによって、ユーザがサイトを訪れた際に読み込むデータ量を減らすことができます。日本語化されたプラグインで、設定も簡単なのでWordPress初心者の方にもおすすめです。
他にもいろいろな高速化プラグインがありますが、まずは一番お手軽な「WP Super Cache」を試してみましょう。
2. バナー画像が多すぎる
自分で用意したバナー画像や、アフィリエイトASPから取得したバナー広告などがサイトを重くしている場合があります。効果が出ていないバナー画像は、思い切って外してみましょう。そうすることでサイトの表示速度が上がり、結果的に広告収益が増える可能性もあります。
また大量にバナー広告を設置しているサイトの場合、Googleからペナルティを受けたり、ユーザビリティの低下により離脱率向上にもつながったりすることもあるので注意しましょう。
3. サイト内の画像が重すぎる
記事内などでフリー素材を使用している場合、フリー素材サイトの画像をそのまま貼ったら意外に容量が大きかった!といったことがよくあります。
フリー素材に限らずブログに使う画像は、一度軽量化してみると良いかもしれません。
EWWW Image Optimizer
https://wordpress.org/plugins/ewww-image-optimizer/
「EWWW Image Optimizer」は、サイト内にある画像を一括で軽量化してくれるプラグインです。1クリックで全ての画像を軽量化してくれる機能があるため、大量の画像を掲載しているサイトなどではかなり重宝します。
また、合わせ技として下のプラグインも効果的です。
Unveil Lazy Load
https://wordpress.org/plugins/unveil-lazy-load/
「Unveil Lazy Load」はサイトの読み込み段階で画像を表示させず、ユーザのスクロールに合わせて画像を展開します。初期段階で画像の読み込みを少なくすることで、サイト自体の表示速度を高めてくれる効果があります。
4. 読み込みデータ量が多すぎる
ユーザの読み込みデータ量を減らしてくれる、いわゆるキャッシュ系のプラグインは高速化に非常に有効です。
先ほどもご紹介したHTMLをキャッシュしてくれる「WP Super Cache」の他にも、以下のようにデータをキャッシュしてくれるプラグインがあります。
SNS Count Cache
https://wordpress.org/plugins/sns-count-cache/
ブログに表示されているFacebookいいね!数や、ツイート数などのSNSシェアカウントをキャッシュするなら「SNS Count Cache」がオススメです。
SNSシェアカウントは高頻度で各サービスに通信する必要があるため、ブログを重くしてしまいがちです。でも、このプラグインを導入すると、カウント数をキャッシュでユーザーに表示してくれるため、頻繁に各サービスと通信する必要がなくなり、ブログが重くなることを防げます。
ただ、その分SNSシェア数のカウントがリアルタイムでなくなるので要注意です。
WP Widget Cache
https://wordpress.org/plugins/wp-widget-cache/
「WP Widget Cache」は、ブログのウィジェット部分をキャッシュしてくれるという珍しいプラグインです。ウィジェットを多用している人は、このプラグインを入れてみると良いでしょう。
5. アクセスが集中している
常時高いアクセス数を誇るブログであったり、今後ある程度アクセスのあるブログにしていく予定があれば、CDNの検討もおすすめします。
CDNとは「Content Delivery Network」の略称で、動画・画像などの重たいコンテンツをメインサーバとは分散してユーザに配信する手法です。
Jetpack by WordPress.com
https://wordpress.org/plugins/jetpack/
「Jetpack by WordPress.com」はCDN設定に対応したプラグインです。
ちなみに「Jetpack by WordPress.com」は、WordPressを開発・運営しているAutomattic社のもので、WordPress公式のプラグインとも言えます。このプラグイン内の「Photon」項目を設定することによりCDNが利用できます。
参考:手軽に使えるCDN、WordPress「Photon」プラグインを使ってブログを高速化
http://nelog.jp/jetpack-photon
5. ウィジェットが多すぎる
お手軽にコンテンツが追加できるウィジェット機能ですが、ついつい入れ過ぎてしまい重くなりがちです。一度、本当に必要なウィジェット以外を消してみましょう。
アクセス解析から、あまりユーザに使われていないプラグインを割り出すこともできます。ウィジェットからリンクしているページのアクセス数や、経路を確認してみましょう。
例えば、カレンダーウィジェットから遷移する月間アーカイブページなどのアクセス数が低い場合は、カレンダーウィジェットを除外することも検討していいかもしれませんね。
6. ソースが最適化されていない
公式テーマなどでブログを作っている方であれば、ある程度ソースは最適化されていると思いますが、度重なるカスタマイズでHTMLやCSSを継ぎ足していった場合、不要なセレクタが増えてそれがサイトを遅くしているケースがあります。
不要な<div>タグなどは記載せず、使っていないCSSセレクタは消しましょう。
Chromeブラウザ専用ですが、こちらの方法で現在どこにも効いていないCSSを割り出すことができます。
7. サーバースペックが合っていない
あらゆる施策を試したけれど、どうしてもサイトが遅い!というときは、ブログがサーバースペックのキャパを超えている可能性があります。
もし月々のPVがそれなりにあるのであれば、一度スペックの高いサーバーに変えてみるのも高速化の手段の1つです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
わたし自身、今回教えていただくまで知らなかったことばかりで、冷や汗がでてきました。お金がないのでサーバースペックは上げられないですが、画像を軽量化したりキャッシュを活用したり・・・というところから見直したいと思います。
そんなわたしと同じように迷える子羊へ。
WordPressに最適化された超高速サーバー「Z.com for WordPress」
「Z.com for WordPress」は、WordPressに最適化された超高速サーバーです。
ブログを高速化するために、以下のような機能が盛り込まれています。
- 超高速SSDをフル採用し、通常のHDDに比べ2倍以上の処理速度を実現
- 突然のアクセス増加時に自動でサーバーリソースをコントロール
- オリジナルのキャッシュシステムを搭載し、柔軟な運用ができる
今ブログを運営している方や、これからブログを大きくしていきたいと考えている方におすすめのサーバーです。
もちろん、これからブログを始める方でも素早く簡単に導入できるので、ブログを開始するうえでハードルを感じている方でも使いやすいですよ。
みなさんのブログがサクサクになれば、わたしのネットストーキングも捗るのでうれしいです。それでは、また!
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