こんにちは!
LIGフィリピン支社代表のせいと(@seito_horiguchi)です。
突然ですがみなさん、EJSってご存じですか?
EJSっていうのはですね、なんかもう、こう、すんごいツールでして! とにかく、使うとコーディングがめっちゃ早くなるんですよ!!
今回はそれを使って、爆速でコーディングするテクニックの入門編を紹介したいと思います。
EJSとは?
EJSはテンプレートエンジンと呼ばれるツールの1つで、JavaScriptのような書き方を取り入れつつHTMLが書けるという特徴を持っています。
ざっっっっくり言い表すと、SassとCSSの関係に近いです。
「EJSデータでより楽な書き方をして、HTMLに変換して出力する」ことができます。
これが使えるようになると、例えばheaderやfooterなどのパーツを分割して共通化させたり、JSのfor文のような命令がHTML上で使えます。
つまり!
- 何度も同じようなコードを書かなくて済む
- headerとかfooterとかを後から修正することになった際に、一箇所書き換えるだけでよくなる
といった恩恵を受けることができます。
そんなに難しくないので、JSがわからない人も最低限の使い方を押さえることができます。
そんなEJSを、今回はタスクランナーGulpを使って動かしてみようと思います。
Gulpわかんねーよという方、ご安心ください。我が師匠がわかりやすい記事「Gulp.js入門 – コーディングを10倍速くする環境を作る方法まとめ」を書いています。
また、今回の記事に合わせてサンプルデータも用意しました。こちらも合わせてご覧ください。
※動作させるにはnode.js、Gulp.js、Sassを事前にインストールする必要があります。(ソースを見るだけなら不要です)
https://github.com/seito2014/demo-sample
1. EJSが使えるよう環境を作る
まずは、Gulp.jsでEJSが動く環境を作りましょう。そのために、gulp-ejs使います。
以下のコマンドをターミナルorコマンドプロンプトで実行します。
npm install gulp-ejs --save-dev
//または
sudo npm install gulp-ejs --save-dev
参考:gulp-ejs
https://www.npmjs.com/package/gulp-ejs
つづいて、gulpfile.jsにgulp-ejsのタスクを追記します。
ひとまずサンプルデータに沿って書くと、以下のようになります。
gulp.task("ejs", function() {
gulp.src(
["app/dev/ejs/**/*.ejs",'!' + "app/dev/ejs/**/_*.ejs"] //注1
)
.pipe(ejs())
.pipe(gulp.dest("app/public")) //注2
});
注1にはEJSファイルの参照先ディレクトリ名、注2にはEJSファイルをHTMLに変換/出力する先のディレクトリ名を入れます。
ちなみに、「/**/*.ejs)」この部分は「/*.ejs)」でもいいです。
- /**/*.ejs ・・・対象ディレクトリ内以下の全ての.ejsファイルを監視対象にする
- /*.ejs ・・・対象ディレクトリ直下の.ejsファイルのみを監視対象にする
という違いがあります。
また、「’!’ + “app/dev/ejs/**/_*.ejs”」の部分で、「_(アンダーバー)で始まるejsファイルは参照しない」という設定を行っています。こうしておくことで、HTMLとして出力したくないファイルにはアンダーバーをつければよくなります。
ひとまず、これで環境は整いました。
2. EJSをとりあえずHTMLに変換/出力してみる
では次に、EJSで書いたデータがHTMLにちゃんと変換/出力されるかどうか、やってみましょう。
EJSファイル(index.ejs)を作成
任意の参照先フォルダ(サンプルデータでいうと“app/dev/ejs”)にEJSファイルを作成します。
名前はなんでもいいですが、ここではとりあえずindex.ejsとします。
普段、HTMLファイルを作成するのと同じ容量で作っていただいて大丈夫です。その後、拡張子を.ejsに変更して保存してください。
index.ejsの中身を書く
続いて、中身を書きます。
中身はとりあえず適当なHTMLで構いません。HTMLなら何でもいいですが、間違ったコードだとエラーになるのでご注意ください。
HTMLに出力
中身が書けたら、ターミナルorコマンドプロンプトでコマンド「gulp ejs」を実行します。
すると、任意の出力先フォルダ(サンプルデータでいうと”app/public”)にindex.htmlが吐き出されているはずです。
ひとまず、ここまででEJSを使うことができるようになりました。
3. EJSの基本テクニック「include」を使ってみる
さて、EJSが動くようにはなりましたが、これだけだとHTMLで書くのと変わりません。そこでEJSの簡単な命令である「include」を書いてみましょう。
include文を使うと、一部のHTMLを別ファイル化して、複数のページで共通で使いまわすことができます。
これだけ覚えるだけでも、だいぶ効率が違ってくるはずです。
とりあえずサンプルデータに沿いつつやってみましょう。
_head.ejsを作成
まず「/ejs」ディレクトリ内に新たに「/common」ディレクトリを作成し、_head.ejsファイルを作成します。
_head.ejsはindex.ejsに読み込ませるためだけのパーツにすぎないので、_(アンダーバー)をつけてHTMLには出力しないようにします。
_head.ejsの中身を書く
_head.ejsの中身を書きます。
<!DOCTYPE html> <!--[if lt IE 9]> <html lang="ja" class="no-js lt-ie9" prefix="og: http://ogp.me/ns#"> <![endif]--> <!--[if gt IE 9]><!--> <html lang="ja" class="no-js" prefix="og: http://ogp.me/ns#"><!--<![endif]--> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>EJS DEMO PAGE</title> <meta name="description" content=""> <meta name="keywords" content=""> <meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge"> <meta name="viewport" content="width=device-width, minimum-scale=1, maximum-scale=10,initial-scale=1.0"> <meta property='base_url' content='./' id="base_url"> <link rel="stylesheet" href="./css/common.css"> <!-- build:js js/init.min.js --> <script src="lib/modernizer/modernizr.js"></script> <script src="js/load.js"></script> <!-- endbuild --> </head>
index.ejs内に_head.ejsを読み込ませる
index.ejs内に以下を記述します。
<% include common/_head %>
「<% include "参照したいEJSファイルのパス" %>」を書くことで、そのEJSファイルの中身を呼ぶことができます。また、拡張子.ejsは省略できます。
HTMLに出力
さて、ここでもう一度コマンド「gulp ejs」を実行してみてください。
どうですか? 出力されたindex.htmlを見てみると、_head.ejsに書いた内容が含まれているはずです。さて、せっかくなのでhead以外にも分割してみましょう。
ejs/common/_header.ejs
<body> <div class="wrapper" id="js_wrapper"> <header class="header"> <div class="header_inner"> <div class="header_logo"></div> <div class="header_module"></div> <div class="header_module"></div> <div class="header_module"></div> </div> </header>
ejs/common/_footer.ejs
<footer class="footer"> <div class="footer_inner"> <small>copyright</small> </div> </footer> </div> <!-- end wrapper -->
ejs/common/_script.ejs
<script src="lib/jquery/dist/jquery.js"></script> <script src="js/animation.js"></script> </body> </html>
でもって、これらをすべてindex.ejsにincludeします。
ejs/index.ejs
<% include common/_head %> <% include common/_header %> <!-- start contents --> <div class="main_visual"> <div class="main_visual_inner"> <img src="http://placehold.it/980x520" height="520" width="980" alt=""> </div> </div> <!-- start contents --> <div class="contents"> <div class="contents_inner"> <div class="main"></div> <aside class="side"></aside> </div> </div> <!-- end contents --> <% include common/_footer %> <% include common/_script %>
改めてコマンド「gulp ejs」を実行してみてください。
出力されたindex.htmlのソースを見てみると、すべてが合体していることがわかると思います。4. include応用 一部の値を変えてみる
さて、includeでheaderやfooterを共通化できたまではいいですが、実際の制作ではページごとに一部の値を変えたい場合があるかと思います。
たとえばtitleタグ内のテキストや、metaタグのdescriptionなどはユニークにしたいですよね。というわけで、includeをちょいと応用してみましょう。
index2.ejsを用意&編集
先ほど使用したindex.ejsをまんまコピーしてindex2.ejsを用意します。
そして、ファイルの1,2行目を以下のようにします。<% var title = "Index2"; %> <% include common/_head2 %>
_head2.ejsを用意&編集
同様に、先ほど使用した_head.ejsをまんまコピーして_head2.ejsを用意します。
その上で、titleタグの部分を以下のように編集します。<title><%= title %></title>
出力してみる
再度、コマンド「gulp ejs」を実行してみましょう。
index2.htmlを確認すると、title部分が“Index2”に変わっているはずです。ここでは、“title”という引数を用意した上で、index2.ejs上では“Index2”という値を渡すように、また_head2.ejs上では値“Index2”を受け取る処理をしています。
これを利用すれば、titleやdescriptionなど、一部の値をユニークに設定しつつ、共通パーツを複数のページで使いまわすことができます。
まとめ
いかがでしょうか??
EJSを使うとコーディングが楽になる理由が、おわかりいただけたかと思います!
ぜひ積極的に利用して、爆速コーディングライフを満喫してみてください。
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