※本記事はYouTube動画「クリエイターが市場価値を高めるために取るべき行動【ZIZO DESIGN 坂口さんコラボ】」を元に編集しています。
こんにちは、LIG CHディレクターのりこぴんです。
「クリエイターとして市場価値を高めたいけど、具体的にどうすればいいの?」
「生成AIが進化する中で、どんなスキルを磨けば評価されるんだろう?」
「自分の市場価値って、どうやって測ればいいの?」
など、クリエイターならではのキャリアに関する悩みは尽きないのではないでしょうか。
今回はそんなクリエイターの市場価値のあれこれを、株式会社ZIZO DESIGNの坂口さんをスペシャルゲストにお迎えし、深掘りしてお話を伺いました。
クリエイターとして活躍されているデザイナー・エンジニアの方や、これからクリエイターを目指す方はぜひ最後までご覧ください!
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株式会社ZIZO DESIGN 代表取締役 坂口 隆俊 氏プログラマー/テクニカルディレクターとして多岐にわたるプロジェクトを手がける一方、京都精華大学メディア表現学部メディアイノベーション専攻では講師として次世代クリエイターの育成にも尽力。 |
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目次
クリエイターとして市場価値を高めるために必要なスキル
① ひたすら手を動かし、成長し続ける力

僕は『ザ・ファブル』という漫画が大好きなんですけど、その中に出てくる一説で「経験は思考から生まれ、思考は行動から生まれる」という言葉があります。
考えてから行動するってことは皆さんすることだと思うんですけど「行動することで行動に対してフィードバックがある。そのフィードバックに対して自分は考える。それが経験になる。」っていう繋がりがあると思っていて。
特に若い時代に、このサイクルをいかに回せるかということが重要だと思います。
市場価値を高める上での重要な姿勢は、成長し続けること。クリエイターに限らず、どのような職種であっても大切な基本姿勢ですね。
若いうちは、「とにかく手を動かし、制作物を世の中に晒し、それを繰り返す」ことで人よりも多くの経験を掴むことができれば自ずと市場価値は高まります。
まずは、とにかく経験を積むことを意識してみると良いでしょう。
② 一見まったく関係ないことにも飛び込んでみる行動力

ただ、ピボットだけだとどうしても行ける範囲が限られちゃうんで、自分の範囲じゃないところにジャンプして行動してみることも重要だと思います。
そのピボットで広げた領域と、パッとジャンプして飛び込んだ領域が離れ小島みたいになっちゃうんですけど、どっかで絶対繋がってくる。すぐには結果に結びつかないという行動でも、長い目で見れば絶対繋がると思います。
まず自分の中に「軸」となる得意分野や興味関心事を持ち、それを中心に少しずつ方向性を変えていく「ピボット」が基本。
このように少しずつ領域を広げていくと、結果的に「できることが増えていく=経験値が上がる=市場価値が高まる」というサイクルになっていきます。
ただ、ピボットだけで領域を広げるだけでは見える景色には限界があります。
時には、その軸とはまったく関係ないように思える分野へ「ジャンプ」するような行動も大切で、一見バラバラに見える点と点が、あとになって必ずどこかで繋がり、自分の価値を広げてくれます。
③ 生成AIの時代だからこそ求められる「人の心を動かす」力

iPhoneが出て10年でとんでもない変化が起きたように、今の生成AIはそれぐらいの変化を3年ぐらいで起こすんじゃないか、と言われています。そうなると、AIを使いこなす必要すらなくなるかもしれない。
そんな時代になったときに、やっぱり「いかに人として関わる意味があるのか」。
最終的にWebサイトも何かも、人の心をどう動かすかっていうところに集約されてる気がしていて、そこは10年経っても人に求められる部分だと思います。
急速に進化する生成AIの登場は、クリエイターの仕事のあり方に大きな変化をもたらしていますよね。
若手のクリエイターの方や、これからクリエイターを目指す方にとっては「この先の将来、クリエイターはいらなくなる?」と不安に思う方もいるかもしれません。
坂口さんは、技術がどれだけ進化しても変わらないのは、「人の心をどう動かすか」という部分だと指摘します。
デザインやエンジニアリングは、最終的にはユーザーの行動を促したり、感情に訴えかけたりするための手段。この本質的な部分を追求し続けることが、AI時代におけるクリエイターの存在意義であり、市場価値の源泉になるといえそうです。
④ 客観的な視点を取り入れ、ユーザーを理解する力

Webサイトを見るのは多くの場合1回きり。その1回でどれだけ情報が伝わるか、心に引っかかるかが勝負です。
「人の心を動かす」ためには、作り手自身の主観だけでなく、客観的な視点を持つことが不可欠です。
作り手は何度も作品を見るうちに客観性を失いやすいものです。
ベテランデザイナーがご家族に初稿を見せるのは、利害関係のない「第三者の目」を借りるためです。
これは、ターゲットユーザーに近い初見の意見を取り入れることで、より伝わるクリエイティブをつくるという狙いがあります。
先ほど触れた生成AIの話にも通じますが、どれだけ技術が進化しても「人の心を動かす」ことの本質は変わりませんし、生成AI時代を生き抜くにはユーザーを理解する力は一層求められるようになってきます。
SNSで公開してフィードバックを得るなど、自分なりにぶつける相手を見つけて、引き出しを増やしていくことは、自身の価値を高めていく有効な方法のひとつです。
⑤ 自分をご機嫌にするスキル

例えばデザインでも、渾身の出来だ! と思ったものがケチョンケチョンに言われることもあります。
そんなときに不機嫌になるんじゃなくて、リセットして「もう一回作ってみよう」「誰かにフィードバックをもらいに行こう」とか、そういうムーブができると成長のチャンスが増えるし、単純に得だと思います。
不機嫌でいることがNGだとしても、常に無理にポジティブでいる必要はありません。大切なのは、「自分で自分のご機嫌を取る」スキルを持つこと。
クリエイターの仕事は、時に厳しい指摘や困難な状況に直面します。そんなときに気分をリセットしたり、周囲に助けを求めたりできるかどうかが、成長の分かれ道になります。
自分なりの「ご機嫌スイッチ」を見つけることが、心身の健康を保ち、結果的に成長につながります。
ちなみに、このご機嫌スイッチはなんでも良いと思います。コーヒーを飲んでみたり…… 猫を吸ってみたり…… 自分なりのポイントを見つけられると良いですね。
まとめ
株式会社ZIZO DESIGNの坂口さんをお迎えし、「クリエイターが市場価値を高めるために必要なアクション」について深掘りしました。
今回の対談から見えてきた、評価されるクリエイターになるための秘訣は以下の通りです。
- ひたすら手を動かし、成長し続ける力を持つこと
- 一見まったく関係ないことにも飛び込んでみる行動力を持つこと
- 生成AI時代だからこそ「人の心を動かす」というクリエイターの本質的な価値を追求すること
- 客観的なフィードバックを取り入れ、作り手のバイアスを意識すること
- そして何より、「ご機嫌」でいるスキルを持つこと
変化の時代を生き抜くクリエイターにとって、これらの視点は日々の業務のヒントになるのではないかと思います。ぜひ、今日できることから実践してみてください!
対談本編では、さらに具体的なエピソードや深い議論が展開されています。ぜひYouTubeの本編もあわせてご覧ください!
撮影協力
Casa ZIZO (公式サイトはこちら)
東京メトロ銀座線 外苑前駅 1a出口より徒歩1分、約1,000本のワインとプロ仕様のキッチン、バーカウンターがあるスタジオ。撮影、配信、イベント、ミーティングなど幅広い用途でご利用いただけます。
気になる方はぜひチェックしてみてください。