ベンチャー企業の社長に提案するとき、タイミングを意識してほしい理由

ベンチャー企業の社長に提案するとき、タイミングを意識してほしい理由

まつうら

まつうら

こんにちは。LIGで外部ライターをしています、イシンのまつうらです。

これまで自社で発行している「ベンチャー通信」の取材で3,000人以上の社長にお会いし、また自分自身が社長の近くに10年以上仕えている経験から、今回はみなさんが社内外で提案をするときに押さえておくべき、ベンチャー企業の社長の気持ちを解説させていただきます!

「タイミング」を見計らう

皆さんが営業職の方でなくても、何かしらの形で(取引先や、上司)に提案をしたことがあると思います。
その際に、柔らかい断り文句として、「タイミングが合えばやりたいね」などと言われたことはないでしょうか。

タイミングが合った提案とは?

さて、ここで言う「タイミング」とはどのようなものでしょう。

「お金」の余裕度もあるかもしれませんが、タイミングで一番大切な要素は会社の状況です。すなわち、投資する時期かどうかということ。

仕事柄、私は、社長に提案する機会が多いです。
提案する際、私が特に注意するのは、「提案するタイミング」です。

社長の関心事を把握する

社長の関心事は、その時々によって、刻一刻と変わっていきます。

特に仕事に関しては、人事・営業・財務・商品開発など、あらゆる部門の最終的な責任者として意思決定を下すだけでなく、自身も業務に携わっている場合もあるので、その度に頭を切り替える必要性があります。
社内の人間でもなかなか「今、社長が何を考えているか?」はすぐに理解できないかもしれませんが、おおよその仮説を立てることはできます。

それは、「今、会社が置かれている状況」を把握することです。

会社が置かれている状況を把握する

会社には、大きく分けて以下の3つのステージがあります。

  1. 事業をつくろうとしているとき
  2. 事業を伸ばそうとしているとき
  3. 事業を安定させようとしているとき

1つずつ見ていきましょう。

会社における3つのステージ

1. 事業をつくろうとしているとき

事業をゼロから新たに生み出そうとしていて、社長自身が「次に何をするべきか」を考えているときです。
この時期は、積極的に新たな投資をしようとはあまり思いません。

一見、今の事業に興味を失ったかのようにも見えたり、内にこもっているように見えたりすることもありますが、実は、次の一手をじっくり思案している場合が多いでしょう。余白の時間をつくろうとする方もいらっしゃいます。

そのタイミングであれば、今の事業をスケールさせる提案より、新しい事業に関する提案の方が受け入れられやすいと考えられます。

2. 事業を伸ばそうとしているとき

一番、投資意欲も旺盛なタイミング。
ある程度、拡大できる目処やゴールも見えて、そこに向かって走っている状態です。

そのため、事業拡大にまつわる提案(採用、提携、新商品開発、移転、ブランディングなど)であれば、比較的、話もスムーズだと言えます。
社長もエネルギッシュになっていることが多く、新規事業の話が出てくることもあるでしょう。

3. 事業を安定させようとしているとき

「事業を伸ばすために挑戦する」という時期を越えて、「安定と成長」に関心が移っている状態。
社長主導だった状況から、他の人に権限を委譲して現場から距離を置いていることもあります。事業面よりも、効率化、スリム化、もしくは次のビジネスチャンスに関心が向いていることが多いと思います。

つまり、効率化やコストカット、スリム化につながる提案がしやすい状況と言えるでしょう。

会社ごとのステージを見極めること

このように、会社の置かれている状態によって、社長の関心事も変わっていきます。そのため、会社の状態に合った提案をしなければ、提案は受け入れられにくくなるでしょう。

スタートアップの場合

スタートアップの会社や、一世一代の勝負をしている会社は、事業を創る・成長させるの狭間にいるので、ほぼ100%事業に集中していて他のことに目を向けづらいかと思います。

設立年数3年以上の場合

一方、設立年数3年以上の会社は、少し余裕もでてきて、社長も中期的な未来に関心が湧く頃です。

設立年数5年以上の場合

設立年数5年以上の会社であれば、「事業をつくり、発展させ、安定」させてきたことで、この3つをバランスよく保つことに関心を持ち始めるでしょう。

まとめ

社長に新規の提案をするのならば、会社のタイミングに合っているかを事前に見直しましょう。
社内・社外の人間でも、会社の置かれている状態を理解して、社長の立場に立って提案する人は重宝されます。当然、提案も通りやすいです。

自分の提案がどんなときに役立つ提案なのか、改めて整理してから提案しましょう。

 

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イシンM常務。「ベンチャー通信」「経営者通信」「Tech通信」「IR通信」「自治体通信」。多くの業界誌を展開するイシン社の創業メンバー。 強みは、誰よりも「ベンチャー企業の社長の気持ち」が分かる!? LIGさんを通じて、「社長の考え方をもっと多くの人に知ってもらいたい」と思っている。

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