神の河
お次はさつま白波で有名な薩摩酒造から神の河(かんのこ)シリーズ。
一目惚れしたのはこの神の河の720mlボトルでした。
業務用でしか買えないのでここでは紹介しませんが、神の河ブラックのパッケージも通常版とは違ったクールさがあってかっこいいです。
神の河 720ml
なんで300mlのボトルと分けたのかと言われれば、そうしたかった以上の理由はないんですが、720mlと300mlではボトルの形もラベルのデザインも異なるのでやはり分けてご紹介するのがここは筋でしょう。
全体的にレトロな雰囲気の紙ラベルの中央には、焼酎のラベルによくある筆の文字ではなく、やや扁平の掛かった活字体で大きく商品名が書かれています。
この整っていながらも抜けのある雰囲気は、焼酎を「日本のウィスキー」というポジションに置いた上で、「ウィスキーのパッケージを日本らしくする」というコンセプトで創りだされたのだと思います。
麦を意匠化した模様がボトルにエンボスで加工されているのもそれらしいですね。
しかしウィスキーを真似てばかりではないのです。
焼酎ではあまりみかけない直径の大きいタイプのボトル。
このボトルの低めでなだらかな肩とずんぐりとした風体が、ウィスキーよりもはるかに淡い金色の液体を優しく包み込みます。
これが背が高かったり、肩のいかつかったりするボトルだったらきっとお酒の淡い色がボトルとラベルの印象に負けていたんじゃないかと思います。
あと封をされたどうやって開けるのかわからない(開けたことがないから)蓋が大好きです。絶対開けたくない! でも開けてみたい! でも開けたくない! 好き!!!
神の河 300ml
いいちこパーソンと同じくポケットボトル型です。
720mlとは違い、ロゴ部分は紙ラベルではなくボトルへ直接印刷されています。
720mlボトルのラベルの模様を簡略化したようなロゴですが、この最小限で美しい省き方! 素敵でしょう!?
720mlのラベルにもある両脇のラインが何を表しているのか私にはわかりませんが(川の流れでしょうか)、このラインがあることで、ラベルを簡略化していると伝わるんですね。
デザインはこれ以上足すものもなく、これ以上引くもののない状態にするのがもっとも美しいといいますが、そのとおりです。
またロゴの真裏に720mlボトルにもあった麦の意匠のエンボスがあって、中身を透かして陰影が見えるのも胸キュンポイントです。
これが色んな角度で見たときに奥行きをもたせ、金色のお酒に複雑な陰を落としていてうっとりします! ね!
あと裏側のバーコードもシールなどではなく印刷なんですね、これ。
どんなに透明度の高い素材を使っても、接着剤があるためにシールと瓶の境目が絶対に見えてしまうものなんですが、印刷することでそういう無粋な段差をなくし、バーコードや原材料表示まで含めて一つのパッケージデザインとして完成させているボトルです。
だけどちゃんと表のラベルでバーコードは隠れます。にくい。
清里
http://www.kiyosato-shochu.com/
清里焼酎醸造所から清里です。これも酒屋で見かけたわけではなく、ネットで購入しました。なんの奇も衒わず、素直にきれいなパッケージを作ろうとした感じがグッと来ます。美しいです。
この肩の位置が高いボトルはスカートの長いワンピースを着た女性のような雰囲気がありますね。
清里焼酎醸造所のサイトを見てもらえるとわかりますが、写真の商品の他に<樽>と<原酒>があり、それぞれボトルデザインが異なります。
私にとってはパッケージが目当てなので、買うときに散々悩んだんですが、この透明感に青いロゴは太陽の光に透かしたらさぞ美しいだろう……と飾ったときのことを考えて無印を買いました。それは後悔していません。
だけどやっぱりこの透明・金・白のパッケージ3つ、全部揃えたいですね〜!!
並んで撮られている写真がとってもきれいなんです。原酒に透明ではなく白いボトルをあてたその判断の正しさを讃えたい!
お酒に陽を当てないためなのかもしれませんが、3本揃って並んだときのバランスの良さはやはり白いボトルが生み出しています。
惜しむらくはやはりバーコードのためのラベルが裏側にあることですね。
これを剥がさないと全体の透明感を損なってしまうのがやはり残念です。
(写真では剥がした状態で撮影しています)