こんにちは!WebクリエイタースクールデジタルハリウッドSTUDIO by LIG(通称:デジLIG)運営スタッフのるりです。
今やSNSは幅広い年齢層の間で欠かせない存在になっていますが、その中でも特に動画に関するコンテンツは最も主流となっていますよね。
また、その流れで動画がかなり身近になったことから、最近では社内の事業紹介や今後の展開についてのミーティング、イベントなどビジネスに関することでも動画を制作・利用することを検討されている方も多くなっています。
今回は、実写・アニメーション両方における動画制作における流れを具体的な3ステップでご紹介していきます。
制作のポイントも記載しておりますので、動画を見るのが好きで動画制作に興味が湧いている方や、今後動画コンテンツを活用したい方、動画制作をする必要に迫られているが何からはじめたら良いのかわからない方は、ぜひこの記事をご活用いただけますと幸いです!
目次
動画は大きく2種類ある!
動画は、大きく分けると2種類に分けられます。
①アニメーション
②実写
アニメーションは、いわゆるアニメやゲームに関するものやイラストを使った動画のことを指します。
たいして実写は、テレビ番組やドラマ、Vlogなど実在する人物やペット、景色などを撮影して制作する動画のことを指します。
では、早速それぞれの動画制作の流れをご紹介します!
アニメーション動画制作の流れ
まずは、アニメーション動画です! 動かすイラストや画像などを制作する工程も入ってきます。
大きく分けると工程は、「①構成・②素材制作・③編集」の3ステップ。制作する動画によって、細かな順序は変わってきますが大まかな流れは下記になります。
①構成
ヒアリング・企画
ここは1番時間がかかることも多い部分です!
まずは、なぜその映像が必要なのか、誰に向けた映像なのかを確定する必要があります。クライアントさんや上司・同僚などから「ヒアリング」をしましょう。
それを元に「企画」として、目的に応じてどんな方法で形にしていけばいいのか、なるべく時間をかけて計画を立てます。
・目的/目標
・ターゲット
・配信メディア(掲載先)
・コンセプト
・予算/納期
ここが曖昧だと、あとから大幅な修正を依頼されたりなど、決まっていた予算や納期では収められなくなってしまうこともあるため、必ずはじめの段階でしっかり固めておくことが重要です。
動画制作を受ける予定の方がこの記事を読んでくださっていた場合は、予定よりも日にちがかかる修正の場合は別途料金をもらうなど、予め契約をしていくことも重要ですね。
修正でかなり膨大な時間を費やさねばならなくなった……ということになりかねません。
まずは何がいいたいのかをまとめて、それをベースに制作をしていくイメージです。
つい、ついでにこれも……と言いたいことを付け加えてしまいがちですが、結局何がいいたいのかわからなくなってしまうおそれがあるため、決めた軸からブレないように注意しましょう。
シナリオ・コンテ
上記で決めた企画を元に、制作する映像の流れ・カット割り・秒数・簡単なイラストなどを書き出し、制作物のイメージがつきやすいようにします。
アニメーションでは、この絵コンテをもとに必要な素材を制作するため、しっかり準備しましょう。
ナレーションを入れる場合は、ここで台本(シナリオ)も決めておきます。
②素材制作
いよいよ素材を制作する段階です。
自分で動きをつける素材を制作したり、素材を自分で用意したりすることもあるため、ここも時間がかかるパートです。
フリーサイトやテンプレートを使うのもありですね。考えた絵コンテをもとに制作していきましょう。
ナレーション
声優さんなどにお願いする前に、一度簡単に自分たちで台本を読んで動画に入れてみてイメージを掴み、その後に声優さんに頼む事が多いです。
最近だと求めるイメージのAIにナレーションをお願いすることもできます! 本番でAIにナレーションをしてもらっても、声優さんにお願いする前にAIに読み上げてもらってもいいですね。
③編集
絵コンテ通りに、After Effectsなどアニメーションに強いソフトで素材をつなげて編集をしていきましょう。
イラストを動かす場合などは、いかになめらかに動かせるかなども重要なポイントになってきます。
テロップもこの段階で入れていくため、伝えたいことを簡潔にまとめられているか、読みやすい位置やどんなフォントを選べばより効果的なのかも重視しながら編集しましょう!
音入れ(BGM・SE・ナレーション)
アニメーションでは、音は融通がきくため最後の調整となることが多いようです。
盛り上げたいところをBGMベースに考えるのではなく、盛り上げたいところを明確にして編集した上でそこにBGMを合わせるイメージです。
ただし、音楽が主役になるようなミュージックビデオの場合などは、企画の時点で音楽をメインに考えていく必要があります。
また、録音しておいたナレーションや効果音(SE)もここで入れていきます。
試写・納品
クライアントや職場の方などから、制作した映像の最終チェックをしてもらいます。
納期後の修正を求められた場合は、「ヒアリング・企画」の段階でも記載したように、別途料金をもらうなどの契約にしないといつまでも案件を引きずることにもなりかねないので注意しましょう。
実写動画制作の流れ
続いて、実写動画の流れを見てみましょう!
流れについてはアニメーションとそこまで相違ありませんが、撮影が入ってくる点が大きく異なります。
大きく分けると工程は、「①構成・②撮影・③編集」の3ステップです。
①構成
ヒアリング・企画
基本的には、アニメーションと同様です。
ただし撮影がある分、スタジオを借りるのか、外で撮影をするのかなど事前に確認しておくべきことも多くあります。
予算によっては希望通りにはいかないこともあるため、アニメーション同様十分にすり合わせておきましょう。
シナリオ・コンテ
この時点で、実写の場合はキャスティング(必要な場合はオーディションも実施)やロケ場所の手配、別モデルでロケハン(ロケーション・ハンティングの略で撮影場所の下見・どのように撮影できるかの下調べ)をおこないます。
だいたい現場に2回は行くそうですが、3回行くこともあったり、予算が少ない場合はロケハンなしで撮影にうつることもあります。
絵コンテにはカメラワーク(アングルや出演者の立ち位置)や秒数も記載し、台本(シナリオ)も決めて、当日の撮影がスムースに進むよう準備をしておきましょう。
②撮影
ロケハンしていた場所で実際に撮影をします。出演キャストがいる場合には、メイクさんやスタイリストさんも連れていくこともあります。
撮影では決めていた台本通りに進めていきます。編集の際には様々な画角の動画を繋いでいくため、全体の引きの画角、出演者に寄った画角などいくつかの視点から撮影をする必要もあります。
また、カメラだけでなく、照明やマイク、演出用の小物や背景なども忘れずに用意しましょう。
また、社内で自分たちで動画を制作する際には、統一規格で撮影するようにしておくよう注意も必要です。カメラの機種や縦横の撮影の向き、画質などを揃えないと、編集で繋いだときにバラバラになってしまいます。
デジLIGでは7月に新しく撮影について実践的に学べる「動画撮影スキル実践講座」が開講しました! 動画撮影スキルを身につける新コース「動画撮影スキル実践講座」が誕生!
撮影に関する知識・技術を身に着けたい!という方は、ぜひ下記記事をご確認ください◎
素材制作
もし、モーショングラフィックスを加える場合などは、撮影と同時進行で素材も制作します。
撮影後に制作する形だと、納期に間に合わなくなってしまうこともあるので、企画や絵コンテの段階でしっかりスケジュールもすり合わせておきましょう。
短めに派手な演出をしたい部分は、アニメーションを入れ込むことも多いようです。テレビのバラエティ番組や、結婚式のムービーのオープニングなどをイメージするとわかりやすいかもしれません。
③編集
編集の中でも「構成→加工」という流れを踏みます。イメージとしては、構成でおおまかなストーリーを作り(仮編集)、加工で不要な部分をカットし繋げていきます。
撮影時には、いろんな画角から撮影をおこなっているため、シーンに合わせて効果的なカットを使い、必要に応じてインサート(商品のアップやイメージ映像、解説動画など)を入れましょう。
また、テロップもこの段階で入れていきます。ただ、話していることの書き起こしではなく、話題をピックアップして簡潔にまとめる意識や、読みやすさも重視しながら編集しましょう!
音入れ(BGM・SE・ナレーション)
ナレーションが必要な場合は、アニメーション同様に対応しましょう。
実写の場合は、テレビ番組を想像するとわかりやすいですが、ロケの後にナレーションを入れることが多いかもしれませんね。
BGMも撮影した雰囲気やコンセプトに合わせて選びましょう。音質が悪いと視聴者の不快感にもつながるため、音声の準備に関しても事前にしっかりチェックしておく必要があります。
試写・納品
アニメーション同様、クライアントや職場の方などから最終チェックをしてもらいます。
以上が、アニメーションと実写の撮影の流れです!
それでは、これらをどのように使い分けをしていくのがよいのでしょうか。
実写とアニメーションの使い分けは?
大前提、クライアントさんがいる場合は、クライアントさんの選択次第のため、一概に「〇〇のときはアニメーションが良い!」と言い切ることはできません。
現場でも、実写やアニメーションなどいくつか企画と予算を出して、クライアント要望に応えることもありますし、実写で企画を出してもクライアントさんがアニメーションが良いとなればそっちになることもあります。
そのためここでは、一般的にどんなときにアニメーションが適していて、どんなときに実写が適しているのかという点から一部ご紹介していきます。
アニメーションが適してるとき
- ①物理的に撮影ができなそうなものを扱う場合
- ②グラフなどの数値をわかりやすく説明したい場合
三権分立などの抽象的な概念や目には見えない細胞や規模が大きすぎる宇宙の仕組みなどにはアニメーションは使われます。
建築予定の不動産の外観・内観、ものの仕組みなどにもよく使われますね。
そのほかにも、スマホアプリの使用法などを実際に使っている様子を撮影するのではなく、スマホ内部の操作をアニメーションで説明しているものもありますよね。
円グラフや棒グラフなど、アニメーションで表現するほうがひと目で理解できるので視聴者に親切です。
そのほか、みなさんがよく使われる地図関連のアプリなども実写で撮影した道のりを見せるよりは、図や矢印で案内したほうがシンプルでわかりやすい印象があるためアニメーションが使用されることも多いです。
実写が適してるとき
- ①サイズ感や使用感を表現したい場合
- ②共感を促したい場合
とくにCMなど、髪や肌への化粧品のアプローチ結果や、商品の大きさをはっきり伝えたいときには実写がわかりやすいですよね。
食品や化粧品、旅行・テーマパークのCMなど、それを見ることで食べたい・使ってみたい・行ってみたいと、視聴者に同じような感情を抱かせて行動に移させたい場合は実写が適しています。
人間が写っていたり、実際の商品を映す方が感情移入しやすく効果的です。
上記を参考にしながら、目的に合わせて提案や選択をしていきましょう!
脱!イケてない動画
現役動画クリエイターであるデジLIGの動画トレーナーさんに、動画・映像制作において「ここは抑えておきましょう」というポイントをお伺いしました! まずは、このポイントを抑えて、イケてない動画から抜け出しましょう!
共通する点も多かったので、まとめて4つご紹介します。
テロップの位置は違和感なく
テロップを入れても良い位置は、一般的にある程度決まっています(下、左右、ど真ん中)。
あまりにも端すぎたり、左右幅が揃っていない微妙な位置だったりは避けて、視聴者が違和感なく見やすい位置におきましょう。
背景の色選びは重要
背景は殆どの場合広い面積を有するため、壁紙と同じ扱いです。
主にアニメーションの映像制作に関わるものですが、蛍光色など目がチカチカするような色使いは避けましょう。
無駄なエフェクトを付けない
新しく知ったエフェクトをとりあえずたくさんつけてしまう方も多いようです。
エフェクトはただつければ良いものではなく、「なぜここでつけるのか」の意図が制作において最も重要です。
自分で意図を言語化できるのであればたくさん入れても良いですが、無意味にたくさんつけるのはむしろダサくなってしまったり、「頑張って作りました感」が出てしまったりするので避けましょう。(つけるか迷った場合は、「いっそ何もつけないほうが無難」とのことです……!)
日常でのインプットを心がけよう
テロップのレイアウトやフォントの選び方、配色などは、大前提クリエイティブ関係全般のデザインに関わる要素です。この要素の選び方や組み合わせ方によって、制作物のクオリティが変わってしまうということを上記3つのポイントでお伝えしました。
では、どうやって良いとされるものを取り入れ、組み合わせていけば良いのでしょうか?
デザインに関しては、正解がなく「良いもの」を判断するのがなかなか難しい部分もありますが、
日常でのインプットから、良いデザインの「基準」となる、制作物により合った色やフォント、レイアウトを取り入れる感覚を身につけていくことは可能なため、ぜひ下記を意識して過ごしてみることをおすすめします!
たくさんの映像・動画を見る!
好きなジャンルだけでももちろん良いですが、できればジャンルを問わず幅広く見てみましょう。YouTube動画でも、バラエティ番組などでもサムネイルのレイアウト、テロップの入れ方など参考になるはずです!
雑誌や広告などの映像・動画以外のクリエイティブをみる!
例えば、ファッション誌のレイアウトや配色なども、制作に取り入れていくことが可能です。
日頃からよく読んだり、見たりされている場合は、無意識的に配色の部分などで自分の制作に落とし込んでいく形に繋がっていきます。
これまで見てきたものから制作のヒントをもらえることは多々あるため、日頃からたくさんのクリエイティブにふれて目を養い、引き出しを増やしておきましょう!
主に動画に関わるデザインルールをしっかり学習したい!という方には、デジLIGの「実践テク!AEアニメーションデザイン集中講座」もおすすめです! After Effectsでの表現力を強化する「実践テク!AEアニメーションデザイン集中講座」開講!
まとめ
今回は、実写とアニメーションそれぞれの制作の流れを主に解説してきました。
実写とアニメーションのどちらも対応できると、提案できる幅が広がりますが、まずは自分が興味がある分野から入るのもおすすめです!
デジLIGでは、アニメーションも実写もそれぞれ得意なトレーナーさん(現役クリエイター)が揃っております。現場目線の話を聞きながらスキルアップしたい!、本格的に動画・映像制作にチャレンジしたい!という方は、まずはぜひ個別説明会にご参加ください◎
実際に未経験から入学され、獲得したスキルでキャリアチェンジに繋げている方もたくさんいらっしゃいます。
説明会はオンラインでもオフラインでも毎日開催中です! お気軽にご相談ください!