LIG・Web制作チームの本音座談会〜あるある!からこっそりお願いごとまで〜

LIG・Web制作チームの本音座談会〜あるある!からこっそりお願いごとまで〜

Ayano Sajiki

Ayano Sajiki

ふだんなかなか聞けない、Web制作の舞台裏。案件がスタートしてからサイトが完成するまで、それぞれの職種はどんなことを考え、どんな工夫をしているのでしょうか。

今回は、LIG Creative事業部で活躍するディレクター・デザイナー・エンジニアの3人に集まってもらい、ふだんは言葉にしづらい、制作のリアルな本音を語ってもらいました。

ico LIG Creative事業部 ディレクター:リコ (Dir)グラフィックデザイナーから地域情報誌ディレクター、Webディレクターへとキャリアを重ね、2023年3月にLIG入社。制作会社での6年間で培った豊富な経験を活かし、ブランディングから保守まで幅広く担当。チームが安心して作業できる環境作りを心がける、LIGの元気印。2023・24年度LIG「元気で賞」受賞。👉️メンバーページ
ico LIG Creative事業部 デザイナー:シバ (Des)服飾専門学校卒業後、アパレルのECサイト企画運用を経てWeb制作会社に転職。出産・育休を経て、デザイナー兼フロントエンドとして復帰後、2022年よりLIGにデザイナーとして入社。上流工程から戦略的なデザイン提案を行う。社内のBeautyチャンネルでコスメの有益な情報を発信してくれる美容通。👉️メンバーページ
ico LIG Creative事業部 フロントエンドエンジニア:レンツ (FE)バックパッカー&フリーター時代にLIGと出会い、コワーキングスペース「いいオフィス」でイベント運営や顧客獲得に尽力。その後社内でエンジニアに転向し、フロントエンド開発を担当。LIG歴10年、さまざまな部署を経験しLIGを知り尽くした、みんなの頼れる少年。プライベートではテクノを主体にDJ活動を行っていてかっこいい。👉️メンバーページ

制作チームの連携、つまずきがちなポイント、そしてふだんは面と向かって言えない「こっそりお願いごと」まで……Web制作に関わる人なら「あるある!」と共感できるエピソードが満載です。

まずは自己紹介!ふだんどんなふうに案件に関わってる?

——みなさんはふだんどのように案件に関わっているんでしょうか?

▲株式会社LIG Creative事業部 ディレクター リコ

リコ(Dir):私はディレクターなので、本当にすべての人・すべての工程に関わっていますね。問い合わせの精査から提案書・見積もり、契約、要件定義まで。コンセプト作りはデザイナーさんと一緒に、機能要件はエンジニアさんと一緒に進めて、制作進行からリリース、保守まで全工程に関わり続けています。

——全工程! 問い合わせの段階から関わるということですが、Creative事業部で担当する案件はどのように決まるんですか?

リコ(Dir):ブランディング要件やロゴ・VIの作成のご要望があったり、デザイン要件が高い案件は、Creative事業部で受けるように声をかけますね。

面白そうな案件はなるべく関わりたいので、問い合わせチャンネルはぜんぶ通知オンにして、すぐ拾うようにしています。以前、犬のサイトで犬好きが集まって取り合いになったこともあるんです(笑)。

——取り合いが起きるほど、やりがいのある案件が多いんですね。デザイナーのシバさんはどの段階から参加されるんですか?

▲株式会社LIG Creative事業部 デザイナー シバ

シバ(Des):基本的には、案件がスタートするクライアントとのキックオフから参加することが多いです。要件定義フェーズでは、どういうサイトを作っていきたいかをヒアリングを通して調査、分析をしてビジュアルの方向性を、ディレクターさんと一緒に詰めていきます。

ワークショップでは企画から入り、ファシリテーターになることもたまにあります。案件によってはワイヤーの作成から、デザインコンセプト、サイト全体のデザインまで担当します。制作しながらアニメーションについてはエンジニアさんに相談させてもらっています。

——フロントエンドエンジニアのレンツさんは、いつ頃から登場するんでしょうか?

▲株式会社LIG Creative事業部 フロントエンドエンジニア レンツ

レンツ(FE):特別な技術が必要でない限りは、デザインが決まってからですね。デザインをもとにブラウザ上で動作するUIとして実装するのが主な仕事なので、デザイナーとバトンタッチ的なイメージです。もちろん開発に入る前に技術について相談を受けたり選定もします。

案件スタート時は「迷わせない、不安にさせない」

——案件がスタートしたとき、キックオフや要件定義の段階でとくに気をつけていることはありますか?

リコ(Dir):メンバーを迷わせない、不安にさせないことに尽きますね。チームメンバーもお客さんもそうなんですけど、出だしで少しでも不安を感じると、その後ずっと不安を抱えながらデザイン、実装していくことになっちゃうんで。

シバ(Des):たしかに、不安になったことないかも。

レンツ(FE):本当に気遣いがすごいんだよな。

——具体的にはどんなことをされているんですか?

リコ(Dir):不安に感じる要素って、主に3つあると思うんです。役割分担、スケジュール、難易度。だからそこをクリアにする。「あなたの役割はここからここまで」「いつからいつまでにやる」「こういう難易度の設計にする予定」「お客さんはこんな感じ」っていう情報を渡します。

——最初の段階から見通しを立てるのって難しくないですか?

リコ(Dir):ディレクターは最初に見積もりや計画を立てているので、ある程度の見通しは立てられると思います。わからない部分があっても、「ここが未確定です」ということを伝えるようにしていて。途中からアサインされてくるメンバーは前の経緯がわからない状態なので、そこをカバーするのがディレクターの役割かなと。

——頼もしすぎる……。キックオフから参加されるシバさんは、どんなことを心がけているんですか?

シバ(Des):キックオフ前に情報収集と企業理解を必ずしておきます。提案資料、企業のWebサイト、事業内容をしっかり調べてインプットしておくのと、チームの役割把握も重要ですね。ディレクターさんが複数いる場合は、どの人にどんな相談をすればいいかを確認したり、先方の出席者についても、役職や性格を把握するようにしています。

——レンツさんは、自分が参加する段階で気をつけていることはありますか?

レンツ(FE):元のサイトや参考サイトをよく見て、そこで使われている技術が自分に使えるかどうかを判断しておきます。新しい要件がある場合は、期間内にできるかを正確に理解したいので、時間があれば簡易的なテストコードを書いて「できる」という確証を得てから判断しますね。

あと、降りてきた資料とお客さん側の要望が合致しているかを確かめながら進めることも意識しています。もちろんディレクター、デザイナーのフィルタリングは信頼しているので基本的にはそれに従うんですが、プラモデルを設計書を見ながら組み立てる感覚に近くて、「ここがおかしいかも」といち早く気づくのもフロントエンドの役割だと思っています。

――一番ユーザーに近い立場で、先入観なく見ることができるんですね!

エンジニア、どの段階からアサインする?問題

——制作を進める上で、他の職種の方と連携したいと思うタイミングはありますか?

シバ(Des):早い段階でエンジニアさんがアサインされているとありがたいです。今はインパクトのあるアニメーションが普通になっているので、デザインコンセプト提案のときに実現可能性などを相談できると、いざ実装のときに困らなくて済むんですが……エンジニアさんも忙しそうで、なかなか相談しにくいのが現実で。

あとはエンジニアさん視点での面白いアイデアもあると思うので、早い段階から一緒に制作できたら心強いなって。

——なるほど。一方で、工数や予算の兼ね合いで、エンジニアさんをどのタイミングでアサインするかは悩ましい問題でもありそうですが……。

リコ(Dir):そうなんです。案件次第ではありますが、私はけっこう序盤からエンジニアさんをアサインすることが多いですね。相談が発生するのはわかっているので、見積もりに入れてしまいます。

お金をいただいておけば正式にエンジニアさんのリソースを確保できるので、双方の負担なく相談できますよね。お客様視点で見ても、できる・できないの判断が早く正確にできたり、設計が強固になって実装段階でのトラブルを避けられたりとメリットのほうが大きいかなと思っています。

シバ(Des):時間を取るのってけっこう気を遣うので、相談の心理的ハードルがだいぶ下がります。

レンツ(FE):もちろんアサインできればベストですが、毎日の朝会や週次のチームミーティングみたいな場で「こういう技術ってどうですか?」っていう話をカジュアルにできる環境があると良いですよね。関係ないメンバーも「この案件でもそう考えていいんだ」という発想になって、全体の知見として持つことができると思うんです。

——このアサインのタイミング問題は、どこの制作会社でも悩みどころなのかもしれないですね。

つまずきは、チームで乗り越える

——制作を進める中で、つまずきがちなポイントはありますか?

リコ(Dir):難しいこと……なんだろう。つまずかないように、みんなの作業の邪魔になりそうなものを、どかし続けるようにしていますね。

マリオのゲームで例えると、上にドッスンがいるときにちょっと支えておく、穴があったら埋めておく、落とし物があったら拾うといった感じで。落とし物あるあるでいえば、ファビコン作ってないとか(笑)。

シバ(Des):あるある(笑)。

レンツ(FE):僕は新しいことをやるときの工数見積もりでいつもミスします。「これくらいでできるでしょう」と思って見積もりを出すのですが、実際にやってみると要件が違っていたり、新しいことだから見えていない派生ポイントがたくさんあるんです。

経験不足もあって、言われたことをバシッとやればいいという考えになってしまうので、そこが課題ですね。ただ、「言われたとおりにやりました」というエンジニアにだけはなりたくないんです。LIGでこういう人に出会ったことは99%ないんですけど(笑)。

——シバさんは、つまずきがちなポイントってありますか?

シバ(Des):資料やデザインを展開する際に、クライアント向けと社内確認用、エンジニア共有用でどの方法が最適なのか毎回悩みます。フィードバックをもらう方法(スプレッドシート、Figmaなど)、使用可能ツール、アクセス権限設定などが案件によって変わるため、その都度柔軟に対応していますが、まだまだ模索中です。

レンツ(FE):コミュニケーションツールも案件によって違いますもんね。

シバ(Des):Figmaとスプレッドシートを使うのが一番やりやすいと思うんですが、管理をちゃんとしないと「どれが最新なのか」がわからなくなったり、ディレクターさんに負担がかかったりしますしね。

――社内でコミュニケーションのズレが発生することはないんですか?

リコ(Dir):ないと思います。あったらごめんなさいですが(笑)。

レンツ(FE):僕も心配性なので、本当に何回も聞くんですよね。「ここはこうでいいんですよね?」って。「ごめんなさい」と「不安です」が言いやすい環境なんです。

シバ(Des):デイリーで顔合わせてミーティングしたりもしているので、気軽に確認できますよね。

――素晴らしいチームワークですね!

ふだんは言えない本音座談会

——では、ふだんは面と向かって言いにくい「こっそりお願いごと」があれば聞かせてください。

ディレクター・リコからのお願い

  • デザイナーさんへ:何パターンか試してくれたときは、些細な違いでもぜんぶ残しておいて欲しい!
  • エンジニアさんへ:依頼内容の大変さを都度教えて欲しい!(次の見積もりに活かしたい)

リコ(Dir):お客様から、すでに試して没にしたものに近いフィードバックをいただくことがあるんですよね。没案を残しておくことで「一回考えたけどこういう理由で没にしました」という主張がすぐにできる!

シバ(Des):たしかに! 検証した事実を見せることもできますもんね……残します!

 

デザイナー・シバからのお願い

  • ディレクターさんへ:
    • ワイヤーフレームの説明を口頭でしてもらえたら嬉しい!(先方の思いを反映しているのか、こちらの提案になるのかが知りたい)
    • もし……これはめっちゃいい! があれば、ピンポイントで褒めて欲しい♡
    • ブレスト時間が欲しい(でも忙しそうで言えない……)
  • エンジニアさんへ:アニメーションのアイデアがあれば遠慮なく共有して欲しい! 試してみたい! も、ぜひ聞きたい!

シバ(Des):単純なので、褒めてもらえると嬉しくて頑張れるんです(笑)。あと、ブレストタイム本当に欲しいけど、時間もらうの気まずいときがあります……。

リコ(Dir):忙しそうに見えちゃってるのよくない! 恥ずかしい! ブレストします!!! させてください!!!! !

 

エンジニア・レンツからのお願い

  • ディレクターさんへ:インフラやバックエンドの要件を詳細にヒアリングして欲しい
  • デザイナーさんへ:ざっくりとした仕様のルール感があると良い(レスポンシブ、読み物・LPの場合のフォントサイズなど)

レンツ(FE):たまに何も決まってないことがあるんです(笑)。ただ、決め切りすぎると「こういうやり方もできるね」みたいな遊びもなくなるので、バランスが大事ですね。

リコ(Dir):すみません……(笑)。

——お互いへの期待や感謝の気持ちが伝わってきますね!

だからこのチームで働きたい!

——あらためて、LIG Creative事業部の良いところを教えてください。

リコ(Dir):全員優しい。本当に優しい。みんな怒らないよね。

レンツ(FE):僕はよく怒っちゃうんですけど、みんなを見ると落ち着こうとなります(笑)。

シバ(Des):ポジティブな人が多いのかな。大変な案件だったときに、「どうせやるなら楽しくやろう」って励まされて、すごく気分が変わったんですよね。ありがたかったです。

リコ(Dir):あと、みんなものづくりが好きですよね。仕事として割り切ってるんじゃなく、趣味も混じって「これやってみたい」とか「これ好きだからやってみよう」って姿勢だから、チャレンジングな相談もしやすいです。

シバ(Des):エンジニアさんは本当によしなにやってくれる方が多くて、行き届いていない部分を察知して対応してくれたり、アニメーションのアイデアを出してくれたり。本当にありがたいです。

レンツ(FE):予算制約と最大限やりたいことのバランスをしっかり考えているところがすごいなと思います。ディレクターさんが適切に「それは予算オーバー」「過剰です」という判断をしてくれるので、提案しやすいんです。

——さいごに、どんな人にこのチームは向いていると思いますか?

リコ(Dir):柔軟で、ものづくりが好きな人ですね。

シバ(Des):私はチャレンジ精神がある人。こだわりを持ってる人。あと、コミュニケーションが苦じゃない人。ミーティング多いので(笑)。

レンツ(FE):お客さんの要望に対しても、ちょっとでも良いものにできるんじゃないかっていう提案ができる人がいいと思います。チームだけでなく、お客さんのこともちゃんと考えて行動できる人。

——みなさん、本日はありがとうございました!

さいごに

Web制作の舞台裏には、それぞれの職種ならではの視点と工夫がありました。ディレクターの「迷わせない、不安にさせない」チーム作り、デザイナーの上流工程からの参加意識、エンジニアのユーザー視点での品質チェック。

そしてなにより印象的だったのは、3人の信頼関係と、お互いの専門性を尊重し合う姿勢でした。「優しい」「ポジティブ」「ものづくりが好き」というキーワードが示すように、Creative事業部メンバーには技術力だけでなく、一緒に働きたいと思える人間性が溢れています。

Web制作に携わる方なら「あるある!」と共感できるエピソードばかりでしたが、同時にLIG Creative事業部の働きやすさと、チームメンバーの人柄が伝わる座談会でした。

一緒にものづくりしませんか?

座談会の3人のように、柔軟性とチャレンジ精神を持ち、お客さまのことを第一に考えながら、チームで協力してより良いものを作りたいという方をお待ちしています。

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渋谷の荒ぶるベンチャーにて採用人事として揉まれたのち、「文章が得意そう」という理由でスタートアップにライターとしてジョイン。メディアのノウハウを「LIGブログ」で学ぶ。読者でなく運営として携わりたいと考え、LIGへ入社。現在はLIGブログの企画、ライティング、編集を担当している。どんな記事でもそれっぽく仕上げるWordPress芸に定評がある。

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