【2025最新】Geminiの何がすごいの?特徴や活用例、使い方を解説

【2025最新】Geminiの何がすごいの?特徴や活用例、使い方を解説

Kakeru Yanagi

Kakeru Yanagi

こんにちは、LIGの「生成AIコンサルティング」チームのかけるです。

最近はChatGPTをはじめ、ClaudeやDeepSeek、Grokなどさまざまな対話型AIモデルが話題を集めています。なかでも、Googleが開発する生成AI「Gemini」は、その高い性能と使いやすさから、とくに注目を浴びています。

実際に私も生成AIのコンサルティングをおこなうなかで、クライアントにGeminiをオススメするシーンがかなり増えてきました。

というわけで、本記事ではGeminiの主なモデルや料金プラン、基本的な使い方、具体的な活用事例についてご紹介したいと思います。

「Geminiについて詳しく知りたい」
「AIサービスを構築する上で、最適なモデルを模索したい」
「さまざまな生成AIモデルがあるなかで、なにがおすすめか知りたい」

など、Geminiを検討してる方はぜひご覧ください!

Geminiとは?

「Gemini(ジェミニ)」は、2023年12月にGoogleが開発したマルチモーダル生成AIモデルです。

「マルチモーダル生成AIモデル」とは、その名の通り、テキストだけではく、コードや音声、画像、動画など、さまざまな形式の情報をシームレスに理解・処理可能なモデルのことを指します。ChatGPTも同じくマルチモーダル生成AIのひとつです。

Geminiは、ChatGPTの登場から約1年遅れて発表されましたが、その高い機能性やクオリティから、当時最新モデルだったChatGPTの対抗馬として大きな注目を集めました。

ちなみに、こちらは当時Googleが公開したGeminiの紹介動画です。

オリジナル動画はもちろん英語なので、生成AIを使って日本語に翻訳してみました。内容が少しキャッチアップしやすくなると思います。

(数秒で簡単に作成したので、少しイントネーションや言葉が聞きにくいところがあります。ご了承ください……!)。

Geminiの4つの基盤モデル

Geminiには4つの基盤モデルがあり、それぞれに特徴があります。ふだん使用する際、基盤モデルを意識する機会は少ないかもしれませんが、現在開発中のバージョンには基盤モデルの名前が含まれています(例:「Gemini 1.5 Pro」「Gemini 1.5 Flash」など)。

なので、各モデルの特徴を知っておけば、「このタスクはこのモデルが合いそう」といったイメージが沸きやすいかなと思います。

モデル名 特徴 主な用途
Gemini Ultra ・非常に高性能な大規模モデル
・テキスト、画像、音声、動画、コードなど、多様な情報を高速処理
・「Gemini Advanced」で提供
高度な推論や創造的なタスク、マルチモーダルな情報処理が求められる場面
Gemini Pro ・汎用性の高いモデル
・高度な推論や創造的タスクに強み
一般的な生成AIタスクや、複雑な推論が必要な場面
Gemini Flash ・Proモデルの性能を維持しつつ、処理速度を向上
・コスト効率に優れる
高速な応答が求められるアプリケーションや、コスト効率を重視する場面
Gemini Nano ・デバイス上での実行に最適化
・特にGoogle Pixel 8 Pro向けに設計
モバイルデバイス上でのAI処理や、リソースが限られた環境での利用

※ちなみに、モデル「Gemini Experimental 1206」はこれらの基盤モデルとは異なるより実験的な位置付けとされているため、分類されていません。

Geminiの安全性について

ChatGPTやDeepSeekなど、過去にセキュリティに関するトラブルのニュースや懸念が語られるなかで、Geminiの安全性への取り組みとしては、主に以下です。

  • GoogleのAIモデルのなかでもっとも包括的な安全性評価を実施
  • Secure AI Framework (SAIF)を通じたセキュリティリスクの軽減
  • 信頼できる外部の専門家によるレッドチームテストを実施

出典:Introducing Gemini: our largest and most capable AI model

など、Googleのセキュリティ基準に則った取り組みを行っています。

GeminiとChatGPT、Claudeを比較

主要な生成AI、3モデルの特徴を比較してみました。GeminiはChatGPTやClaudeより後発ですが、その性能や機能は決して劣っておらず、むしろ一部の機能では上回っています

Gemini ChatGPT Claude
特徴 ・最新モデル:Gemini 2.0 Flash
・Googleサービスとの強力な連携
・高品質な画像生成(Imagen3)
・マルチモーダル処理に優れる
・最新モデル:GPT-o1 Pro
・優れた自然言語処理能力
・プラグインによる機能拡張
・DALL-E 3による画像生成
・最新モデル:Claude 3.5 Sonnet
・高度な文脈理解
・優れた視覚認識能力とOCR
マルチモーダル 画像、音声、動画などを直接処理できる プラグインを介して対応 画像処理に対応
リアルタイムWeb検索 「Grounding with Google Search」で検索可能 「ChatGPT Search」で検索可能 不可
処理能力 1Mトークン 128Kトークン 200Kトークン

ChatGPTと比較すると、どちらもマルチモーダル生成AIモデルではありますが、現時点でGeminiでは画像の直接処理が可能です。

また、利便性の高い「リアルタイムWeb検索」では、現状ChatGPTとGeminiで利用が可能です。

いずれのモデルも基本機能は無料で利用可能で、より高度な機能は有料プラン(Gemini Advanced、ChatGPT Plus、Claude Pro)で提供されています。

Geminiの性能ランキングは1位

Geminiと他のLLMの性能を比較すると、見出しのタイトルの通り、ChatGPTやClaudeの最新モデルをおさえ、現時点で1位を獲得しています。

私がLLMの性能ランキングを知りたいときは、Chatbot Arenaと呼ばれるLLMを評価するためのオープンソースプラットフォームをチェックします。

Chatbot Arenaは、人間の実際の使用感や好みを反映したより実用的なLLMの評価&投票が特徴で、言語はもちろん、画像生成やクリエイティブ、数学、コーディング、推論などあらゆる基準で生成AIのランキングを行います。

▲Chatbot Arena Overview (Language)

2025年1月31日時点でのランキングは上記画像のとおりで、1位はGemini Flashの最新バージョン「Gemini-2.0 -Flash-Thinking-Exp-01-21」となっています。

Geminiが使える4つのプラットフォーム

Geminiを実際に使うためには、さまざまな方法があります。ザッと思いつく方法を挙げると以下の4つです。

  1. Web版 Gemini(一般ユーザー向け)
  2. Google AI Studio(開発者向けテスト環境)
  3. Gemini API(アプリケーション開発向け)
  4. Vertex AI(エンタープライズ向け開発環境)

1. Web版 Gemini(一般ユーザー向け)

「Gemini」と検索すると、一番上に表示されるこちらのサイトです。

Googleアカウントを登録すれば無料で使うことができます。

また、有料版の「Gemini Advanced」では、Geminiの上位バージョンのモデルや追加機能(Deep Researchなど)、Gemini for Google Workspaceの利用、トークン数上限の増加などさまざまなメリットが存在します。

対話型のチャットとImagen3を活用した画像生成は無料で利用できるので、シンプルにアウトプットの精度を試すのであれば、Web版の利用をオススメします。

2. Google AI Studio(開発者向けテスト環境)

Google AI Studio」は簡単に説明すると、Gemini APIの試用や開発テスト向けとして、ユーザーに公開された実験的な場で、最新のバージョンのモデルや機能を体験することができます

Google AI Studioの魅力は、なんといってもすべて無料で使うことができること。

前述した性能ランキング1位の「Gemini-2.0 -Flash-Thinking-Exp-01-21」はもちろん、データファイル、画像、動画、音声の認識機能もすべて無料で試すことができます(ただし、画像の生成だけは不可)。

初めてGeminiを使うとき、1のGeminiとGoogle AI Studioの違いに困惑しやすいですが、あくまでGoogle AI Studioは実験的なスタンスで利用すると良いでしょう。注意点としては、会社の機密情報や非公開情報のデータはGoogle AI Studioで利用しないようにしましょう。

Google AI Studioは、サクッとGeminiの新機能やモデルを使いたいときにオススメのプラットフォームです。

3. Gemini API(アプリケーション開発向け)

「Gemini API」は開発者向けに設計されており、Google CloudのAPIを利用します。

無料プランと有料プランがあり、有料プランでは上位モデル(例:Gemini Ultra)が利用でき、より高品質な生成や高速処理が可能です。

また、課金自体は入力・出力トークン数に基づく従量課金制で、無料枠も提供されています。

ソフトウェア・アプリケーション開発でGeminiを組み込むための方法なので、簡単に扱える方法ではありませんが、こういったAPIを通してGeminiを使うことが可能です。

4. Vertex AI(エンタープライズ向け開発環境)

「Vertex AI」は、Googleが提供する「マネージドな機械学習プラットフォーム」で、Google Cloud(GCP)に内包されています。

このプラットフォームでは、機械学習APIの利用、AutoMLやカスタムトレーニングによるモデルの作成、モデルの保存、デプロイ、予測のリクエストなどを行うことができます。

Vertex AIの特徴は、MLモデルとAIアプリケーションのトレーニングとデプロイを行い、大規模言語モデル(LLM)をカスタマイズできる点です。つまり、その企業やチーム、サービス独自の生成AIを作成することができます

Vertex AIは、Geminiモデルを柔軟にサポートしているので、Vertex AI経由でGeminiの最新モデルを安全な環境で利用できます。

気になる方は公式ページを確認してみてください!

Geminiの活用例をご紹介 

以下4つのシーンでのGeminiの活用例をご紹介します。とくに業務効率化や情報収集の面でかなり役立ちます。

  1. Google Workspace
  2. 情報収集
  3. 動画解析
  4. 画像生成

1. Google Workspace

一つ目はビジネス向けオンラインアプリケーションセット「Google Workspace」でGeminiを活用する例です。

これまでGoogle WorkspaceでのGeminiの利用は有料だったのですが、2025年の1月から無料で使えるようになりました。つまり、GmailやGoogleドキュメント、Googleスプレッドシートなど、ふだん使いのGoogleアプリで、誰でもGeminiの機能を活用できるようになったということです。

具体的に、Geminiが利用できるアプリケーションは以下の通りです。

Googleドキュメント 文章作成、要約、提案、推敲、画像生成が可能
Googleスプレッドシート データの分類・整理の自動化が可能。表やグラフの作成、数式の提案、データ分析もサポート
Googleスライド 画像作成、新しいスライド生成や画像の背景削除、プレゼンテーションの要約も可能
Google Vides 関連ドキュメントを指定して動画を生成、動画にテキスト、画像、音楽の追加などが可能
Gmail メール文の下書き作成、返信文の提案、スレッドの要約、ドライブ内の情報検索、Googleカレンダー情報の取得、作成が可能
Google Meet 背景画像の生成、画面のライト位置、明るさ、色の調整、高音域の再現、会議メモの生成が可能
Google Chat メッセージの要約や過去の会話からの情報検索もサポート
Google ドライブ ファイル要約、ファイルから数値、時刻、人物、手順、例などの情報取得、PDFの要約、検索などが可能
Google Keep リストの生成
Google フォーム フォームの生成

※参照:Google Workspace Labs を使ってみる – Google ドキュメント エディタ ヘルプ

ざっと挙げてみるとこんな感じです。Geminiを活用することでかなり業務効率化につながるのではないでしょうか。

いくつか実際に使ってみた様子をお見せしますね!

Googleドキュメント:テキストの生成

GoogleドキュメントでGeminiを使う方法

まずはPCで、Googleドキュメントで任意のドキュメントを開きます。文書内で、書き込みたい場所をクリックします。

続いて、右上にあるGeminiのマーク(「Geminiに質問する」)をクリックして、入力欄にプロンプトを書き込みます。

試しに、「GoogleドキュメントにおけるGeminiの操作方法ガイドを作成して」と指示をしてみると……

このようにテキストが作成され、ドキュメントに反映できました。なお、生成されたテキストは、再試行したり、Google検索をさせてからもう一度再試行させたりできます。

Googleスプレッドシート:テキストの生成

スプレッドシートでGeminiを使う方法

Googleドキュメントと同じく、任意のスプレッドシートを開いたら右上にあるGeminiのマーク(「Geminiに質問する」)をクリックします。

Googleスプレッドシートでは、プロンプトを入力してゼロから生成させることできますが、「事前構築済みの表」のテンプレートから作り始めるのも便利です。

Geminiのサイドパネルでも、業務内容ごとにさまざまなテンプレートが用意されています。

 
今回は試しに、ゼロから「新製品開発に向けたアプローチを比較する表を作成して」と指示してみます。すると……

新製品開発に向けたアプローチを比較する表が生成されたスプレッドシート

このように、各アプローチごとのメリット・デメリットなどがまとめられた表が5秒ほどで生成されました。

その他にも数式の提案やデータ分析も可能なので、かなり使い勝手は良さそうです。

Google ドライブ:ファイルの検索

業務で「どのファイルのどこに書いてあったっけ……?」と探すのが大変なこともあるかと思いますが、Geminiを使えばファイルの検索や要約も簡単です。

前例と同じく、こちらもGoogleドライブを開いたら右上にあるGeminiのマーク(「Geminiに質問する」)をクリックします。

試しに、「社内にあるマニュアル・ドキュメントを出して」とプロンプトを入力すると、社内関連のマニュアルドキュメントをまとめてくれました。

ちなみに、ある特定のファイルを指定してその中身を要約したり、抽出したい場合は、プロンプト入力欄に「@」を入力し、その後にファイル名またはフォルダ名を入力することもできます。

セキュリティは大丈夫?

Google Workspaceはビジネス向けのサービスなので、当然セキュリティ面も気になりますよね。公式ページでは以下のような記載があります。

We know that data security, confidentiality, and compliance are top priorities for business leaders when adopting AI, and we are committed to helping you keep your data safe.
・Your data is your data: We don’t use your data, prompts, or generated responses to train Gemini models outside of your domain without permission. We don’t sell your data or use it for ads targeting.

・You are in control: We built Gemini with enterprise-grade controls to help you roll out Gemini while protecting your sensitive data. Gemini only retrieves relevant data that the user has permission to access, and your existing Workspace data security and sovereignty controls are automatically applied.

・You can stay compliant: Gemini for Workspace and the Gemini app are one of the first generative AI productivity solutions to attain a comprehensive set of safety, privacy, and security certifications, including SOC 1/2/3, ISO 27001/17/18, and ISO 42001, and can help you meet HIPAA compliance.

箇条書き部分を翻訳して整理すると……

データの所有権とプライバシー保護
・あなたのデータはあなたのものであり、許可なしにAIモデルのトレーニングには使用されません。
・データの販売や広告ターゲティングには利用されません。

データ管理とアクセス制御
・企業向けの制御機能を備えており、機密データを保護しながら導入が可能。
・ユーザーがアクセス権を持つデータのみ取得し、既存のセキュリティとデータ主権管理が適用される。

コンプライアンス対応
・Gemini for WorkspaceとGeminiアプリは、SOC 1/2/3、ISO 27001/17/18ISO 42001などのセキュリティ・プライバシー認証を取得。
・HIPAAコンプライアンスにも対応し、医療データの取り扱いにも適した設計。

つまり、Google WorkspaceでGeminiを活用する企業にとって、データの安全性とコンプライアンスを確保しながら活用できるよう設計されているということを強調しています。

2. 情報収集

続いて、Geminiを活用した情報収集です。世界でもっとも使われている検索エンジンを持つGoogleでは、Geminiでリアルタイム検索が可能です。

Geminiでの情報収集の方法は、主に以下2パターンあります。

  • ①「Grounding with Google Search」を活用する
  • ②「Deep Research」を活用する(Gemini Advanced限定)

①「Grounding with Google Search」を活用する

「Grounding with Google Search」とは、APIや開発向けに公開されたGoogle検索の結果を活用して、モデルの回答精度を高める機能です。

基本的に開発向けに公開されている機能ではありますが、前述の「Geminiの使い方」で紹介したGoogle AI Studioを使えば、サクッと試すことが可能です。

 
Google AI Studioでの使い方は至ってシンプル。

Google AI Studioから右のサイドパネルより、「Grounding with Google Search」のトグルをオンにした画像

Google AI Studioから右のサイドパネルより、「Grounding with Google Search」のトグルをオンにします。これだけ。

あとは、知りたい情報を入力するだけで回答してくれます。

 

試しに日本時間で今日の国内ニュースをピックアップさせてみると、最新の情報を集めて教えてくれました。

②「Deep Research」を活用する(Gemini Advanced限定)

2つ目は、「Deep Research」です。「Deep Research」は、有料版のGemini Advancedで新たに追加されたリサーチ特化型の新機能です。

Deep Researchの特徴は、複雑なテーマを多段階で調査、情報収集して大規模なレポートを自動生成できること

 
試しに、Deep Researchで「GoogleのGemini 2.0について概要をまとめて」と指示を出してみると……

アウトプットを始める前段階で、「I’ve put together a research plan. If you need to update it in any way, let me know.」と、入力されたプロンプトを分析してリサーチプランを自動で作成してくれます。

そして作成したレポート全文がこちらです。

全文を見ていただくとおわかりになるかと思いますが、最後に引用文献もすべてまとめてくれています。まさに検索エンジンのGoogleが本気を出してリリースした新機能です。

3. 動画解析

3つ目は動画解析です。動画の要点をまとめたり、音声を書き起こしたりするときにもGeminiが役に立ちます。

 
試しにLIGで公開している以下の動画をGoogle AI Studioで読み込ませます(動画URLを貼り付けるだけでOK)。

 
「カメラ撮影で気をつけるべきことについてまとめて」と指示を出してみると……

回答

カメラ撮影で気をつけるべきことは、次の4つです。

1つ目は、事前準備をしっかり行うことです。
具体的には、次の4つです。

・カメラ機材の充電をする
・メモリーカードの空き容量を確認する
・レンズなどの清掃をする
・その他機材の充電をする

2つ目は、カメラ設定は基本をおさえることです。
具体的には、次の手順で設定します。
・F値を設定する
・シャッタースピードを設定する
・ISO感度を設定する

3つ目は、ライティングに気を配ることです。
具体的には、次の3つです。

・ダウンライトとスポットライトは要注意
・会社のロゴの前で撮影する場合は、ロゴの照明を調整する
・窓の近くで撮影する場合は、自然光を活かす

4つ目は、コミュニケーションを大切にすることです。
具体的には、次の4つです。

・撮影前に撮影イメージを共有する
・アイスブレイクで被撮影者の緊張をほぐす
・撮影中は声をかけながら、表情や角度などを調整する
・下を向きながら話す癖がある人には、顔を上げてもらうようにする

これらの点に気をつけて撮影することで、より良い写真が撮れるようになります。

きちんと内容を把握して読み取ってくれました。

 

ちなみに、この動画で話している内容をすべて文字起こしさせてみると、このようにすべての話をタイムスタンプと一緒に書き起こしてくれます。

全文はこちら

固有名詞など多少の間違いはあるものの、AIによる文字起こしのなかでは、Geminiはほぼ完璧で驚くほどクオリティが高いです。Google AI Studioを使えばこういった文字起こしも無料で使えるのでぜひ活用してみてください。

ちなみにGeminiの動画認識のすごいところは、「動画をきちんと動画として認識している」ところにあります。つまり、動画内の声だけを分析しているのではなく、動画に映されている人や文字も同時に認識しています。

試しに、「この動画はどんな服装した女性がどこで話している?」と質問をすると……

回答

この動画では、襟付きの淡い水色のシャツに黒いベストを重ね着し、黒縁メガネをかけたショートボブの女性が、真っ白な壁を背にして話しています。また、女性の背後には、木製のローテーブルが置かれ、その上には複数の額縁や観葉植物が飾られています。さらに、女性の背後には「LIG」というロゴが確認できます。

話している女性は、画面から見て右側に座っており、時折カメラを手に取りながら、そして身振り手振りを交えながら説明をしています。カメラは固定されており、女性の上半身が常に映し出されている状態です。

服の色やデザインや語り手の後ろに観葉植物やテーブルが置いてることもしっかり認識してくれています。

この技術を活用すれば、たとえばプレゼン動画をアップロードして、講師の話の文字起こしと、写しているプレゼン資料に書かれている内容を同時に認識して、内容を教えたり、記事レポートを作ることもできたりします。

4. 画像生成

最後4つ目は画像生成です。Geminiでは、同じくGoogleが開発した「Imagen3」という画像生成AIを使うことができます。

Imagen3が発表された当時は、「ImageFX」というプラットフォームでの利用しかできませんでしたが、 昨年の10月からGeminiでも使えるようになりました。

画像生成は、Web版の「Gemini」を使っていきます(現在、Google AI StudioでImagen3は提供されていません)。

生成はとてもシンプルで、プロンプトで指示を出せばOKです。

「神聖な雰囲気を纏った日本の神社の画像を生成して」というプロンプトに対して、神社の画像が生成されている画像

注意:生成した画像の商用利用について

気になる生成画像の商用利用ですが、ImageFXやGeminiで生成された画像の商用利用は明確に許可されていません

なので、Googleからの公式発表があるまでは、なるべく社内資料やデザインイメージでの利用に留めることをオススメします。

まさに「AI戦国時代」

今回はGeminiの特徴や使い方についてまとめてみました。少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しいです。

いま生成AIはまさに「AI戦国時代」です。本記事ではGeminiがChatbot Arenaで1位であることをお伝えしましたが、明日にはそのランキングが変わっている可能性も十分にあり得るぐらい生成AIの競争が激化しています。

日々進化する生成AIに対して、常にアンテナを張って情報を集めたり、実際に使ってみたりするのは大変ですが、ぜひ根気強く取り組んでいきましょう。

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大学卒業後、IT系上場企業に新卒入社したのち、2021年にLIGにジョイン。メディアディレクターとして、おもしろ企画からCVを狙ったストレートな企画まで幅広く担当。現在は生成AIコンサルタントとして、生成AIの社内推進・生成AIコンサルティング事業を担当。

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