こんにちは。Webディレクターのちぐさです。
新しく立ち上げたサイトやリニューアルを実施したサイトが1〜2年も経ってくると、担当者は見慣れてしまい、なんとなく改善した方がいいのでは……と不安になることがあるかもしれません。
とくに運用フェーズでは適切な年間予算を算出するのが難しく、何から手をつけていいかわからないというお悩みの声もよく聞きます。
弊社LIGでは、そんな企業様のお悩みを解決すべく、Webサイト改善のコンサルティングをおこなっております!
「現状のサイトをどうしていいのかわからない」「コンサルでは一体なにをしてくれるの?」そんな方に向けて、ふだん私たちがどのような流れで改善提案をおこなっているのか、注視すべきポイントや事例を交えてご紹介していきます!
目次
💡サイト改善の5ステップはこちらの記事から
サイト改善のポイントは「まず仮説を立てること」
「分析」となると、すぐにGoogle アナリティクスを開きたくなってしまいますよね。
しかし、先に課題や仮説を立てていないと、セッション数や直帰率などの「数字」を確認しただけの解析・分析結果になってしまう可能性が高くなります。意味のある分析を行うためにも、まずは「課題」と「仮説」から検討していきましょう。
分析には大きく「仮説検証型」と「仮説生成型」の2つの型があります。それぞれについて解説していきます。
「仮説検証型」とは
仮説検証型とは、はじめに仮説を立ててから分析データを裏付けていく方法です。
仮説検証型のメリットは、分析の結果がある程度予測できるため、データ解析をピンポイントに行うことができ、短時間で実施が可能です。
デメリットは、適切に仮説を設定するために知識やスキルが必要なことです。また、仮説を重視するあまり、新たな気付きを見逃しやすかったり、主観によるバイアス(思い込み)がかかりやすくなったりする場合があります。
「仮説生成型」とは
仮説生成型とは、分析データを元にしてあとから仮説を立てていく方法のことです。
仮説生成型のメリットは、さまざまな観点で分析するため、新たな気づきを得られる可能性があることです。
デメリットは、あらゆる分析を行うため時間がかかることです。また、網羅的に分析できるスキル・解析の専門的な知識が必要になります。
自社で分析をする、またはコンサルタントに依頼する場合でも、課題の抽出と仮説を元に分析する「仮説検証型」をおすすめしたいです。
共通認識を持ち合わせた上で分析することで、すぐにできること/じっくりやるべきことの具体的な施策を打ち出しやすくなります。
サイト改善コンサルの流れを3ステップで解説
サイト改善コンサルティングではどんなことをおこなっているのでしょうか? ここでは、仮説の立て方から分析、改善アイデアを生み出すまでの流れをポイントとともにご紹介いたします。
不安やお悩みはたくさんあると思いますが、できるだけ具体的に整理し、順序立てて改善していきましょう。
1.仮説を立てる
まずは把握している「課題」を抽出し、「仮説」を立てていきます。
例として、「デザインの問題」と「効果が出ない」2つのケースをご紹介します。
デザイン面に課題がある場合
「デザインが古い」とは具体的にどういう状態が考えられるでしょうか?
- 企業の事業内容や伝えたいメッセージと乖離がでてきた
- SDGsや採用活動など新たに注力したい分野がある
- スマホ対応していないなどユーザビリティがよくない
- 商談をしてみると、ユーザーが企業やサービスを理解していないと感じる
ここから考えられる「仮説」は以下のとおりです。
- ターゲットを見直す必要があるのではないか
- デザインコンセプトを刷新することで業界でのポジションを取れるのではないか
- サービスをわかりやすく伝えるために別の切り口が必要ではないか
効果が出ていないと感じる場合
続いて、効果が出ていない場合の課題を探ってみましょう。
サイトリニューアルによって得られる想定だった結果と、どんなギャップがあるでしょうか?
- PV数が減少している
- お問合せが増えていない
- 記事作成にコストがかかっており予算カットの対象になってしまう
- SEO対策をしてもなかなか検索順位が上がらない
- 担当者の効率化につながっていない
- そもそも効果測定のやり方がわからない
上記の課題をもとに「仮説」を立ててみましょう。
- アクセス数の増減とお問い合わせ数はどのように関係しているか
- ユーザーがコンバージョンするまでの動線が想定と違っているのではないか
- 業務フローや予算を見直す必要があるのではないか
ポイントは、なんのために分析をするのか方針を明確にすることです。これらの仮説を軸に、分析やリサーチをしていきます。
2.分析・リサーチ
「課題」や「仮説」を解決する糸口を見つけるために、分析・リサーチを行います。数値分析、デスクリサーチ、業務フロー分析の3つのアプローチをご紹介します。
数値分析
Google アナリティクスなどのアクセス解析ツールを使い、行動分析を行います。
主に下記の観点で見ています。
- 検索流入キーワード
- 着地ページ(ランディングページ)
- 流入数・流入経路
- PV数・エンゲージメント率・離脱率・コンバージョン率
- 回遊率(経路図)
また、同時に競合サイトも比較することで、自社のポジションを確認することも大切です。
以下の記事で競合調査の方法をご紹介しています。
SEO対策の第一歩!競合サイト分析の方法をコンサルタントが解説します
デスクリサーチ
デスクリサーチでは、とくにデザイン面での課題に対して、多くのWebサイトやアプリを観察し、改善アイデアにつながるヒントを見つけます。
主に下記の観点で見ています。
- コンバージョン(お問い合わせや資料ダウンロード)しやすいサイトはどんな工夫をしているか
- デザインやコピーから受ける印象
- “らしさ”(差別化)はどこで感じられるか
競合や業界に縛られず観察すること、日頃自分が良いと感じているものを観察することで、「成功体験=なぜこのサイトは機能しているのか」を分析するのがポイントです。
業務フロー分析
Webサイトの運用に関わっている人やコストを整理し、改善余地のある部分を洗い出します。
現在困っていることを、どのような仕組み・体制・予算であれば解決できるのかを想像し、必要なツールやシステムについてリサーチを行います。
ちなみに、この「課題を解決してくれるサービスを探す」という体験が非常に重要で、どう調べたか、どのような印象をもったか、何を判断したか、を語れるようにするのもユーザーの気持ちを理解するのに役立ちます。
3.戦略を立て、改善施策を検討する
仮説と分析結果をもとに、改善アイデアを出していきます。
まずは、どういった状態をゴールとするか、どこを重点的に改善していくかという方針=戦略を立てます。その上で、ここまでの仮説・分析を通して本当にやるべきことを取捨選択し、必要なリソース(人・予算)を確保していくのがポイントです。
すぐできる=短期施策/じっくり取り組む=中長期施策という時間軸と、優先度を考えたロードマップを引くことも大切です。
以下は改善施策の一例です。
マーケティング戦略
- カスタマージャーニーマップを作成する
- 効果測定の指標を決める(KPI設計など)
- MAやSFAなどの導入
デザイン戦略
- ビジュアルやコピーの刷新
- マルチデバイスへの最適化
- コンバージョンに繋がるUI改善
コンテンツ戦略
- SEO対策
- 新規コンテンツ立ち上げ
- 運用・制作体制の刷新
LIGのWebサイト改善コンサルティングとは
「サイト改善でなにから手をつけて良いのかわからない」「リニューアルの参考にしたい」という企業様に向けて、LIGではWebサイト改善コンサルティングをおこなっています。
「仮説検証型」のアプローチにより、プロ目線で課題整理を行い、分析・リサーチを通して具体的なアイデアに落とし込んでいきます。
LIGの強み
弊社のコンサルティングの強みは、マーケティング/デザイン/SEOなどそれぞれのスペシャリストが、分析〜リサーチ〜アイデア出しまでおこなえることです。
お客様の業種・ビジネスへの理解はもちろん、クライアント視点とエンドユーザー視点の両方を行き来することで、あらゆる観点でクリエイティブなアイデアを可視化していきます。
サービスの流れ
1.キックオフ
課題・仮説をヒアリングし、分析の方針を決定します。
- 業界やビジネスモデルについて
- 日頃の業務内容
- 競合やベンチマーク
2.分析・リサーチ
分析・リサーチ結果をレポートでご納品します。
- Google アナリティクスによるアクセス解析
- デスクリサーチ
- 業務フロー分析
3.改善プラン作成
各職種(ディレクター、プランナー、デザイナーなど)のプロ目線で、現行サイトの課題抽出と改善プラン(アイデアラッシュ)をご納品します。
4.施策の実施
改善プランをご検討いただき、実施する施策に応じてお見積りやスケジュールを作成させていただきます。
料金・期間
ご予算に応じて、分析・リサーチや改善プラン作成の規模を調整することが可能です(約2週間 50万円〜)。
事例紹介
LIGでリニューアルをご支援したメディアサイトの事例をご紹介します。
「運用は軌道に乗っているが、これから記事や資料が増えたときに備え、ユーザー体験をより良くしていくためにはどんなアイデアがあるか知りたい」というニーズに応えた改善プランを作成させていただきました。
分析・リサーチ例
Google アナリティクスでの分析は、「ユーザーの行動分析」を重点的に行いました。
「よい記事」とは、コンバージョン率が高い、あるいは回遊に貢献していると定義し、効果が出ている記事と出ていない記事ではどのような違いがあるかを分析しました。
デスクリサーチでは、小規模〜大規模のWebサイトを網羅しそれぞれ採点方式で比較することで、段階的に参考にできるよう、レポートを作成しました。
改善プラン作成例
ユーザビリティ(使いやすさ)の観点でサイトの課題を洗い出し、すぐできる短期施策を中心にUI改善のアイデアラッシュを行いました。
また、運用面で改善すべきポイントとして、コンバージョンさせる記事の書き方、タグの付け方、記事の分類についてもご提案しました。
クライアントからのコメント
「分析の視点が自分たちとは違ったので、新たな発見がありました」
「今からでも手を入れられる部分がたくさんあることがわかり、まずは自社でできることから取り組みます」
といったコメントをいただきました!
機能面と運用面の両方で成果検証しながら、より良いサイトにするべく引き続きご支援をさせていただきます。
LIGでは、課題の設定から分析、戦略策定まで「Webサイトが形になる前」の段階でのご支援も可能です。
現在のWebサイトをどうすればいいか迷っている、サイトリニューアルを任されたけどなにから手をつけていいかわからない、というご担当者様もぜひご相談ください。