「前も言ったのに……」がなくなる!後輩に仕事を教える際の3つのポイント

「前も言ったのに……」がなくなる!後輩に仕事を教える際の3つのポイント

Ayuko Fujita

Ayuko Fujita

みなさんこんにちは!

デジタルハリウッドSTUDIO by LIGの運営担当のまるこです。

デジタルハリウッドSTUDIO by LIGとは
株式会社LIGとデジタルハリウッドが業務提携をしてはじめた、クリエイター養成スクールのこと(以下「デジLIG」)。Webデザイナーや動画クリエイターを目指す方向けのカリキュラムを展開している。無料説明会は、上野・池袋・大宮・北千住・川崎にて毎日開催中!

デジLIGもどんどん拡大していて、新入社員やアルバイトスタッフもたくさん増えてきました。そんな時期によく聞く、「まるこさん、教えといて〜」という言葉。どこの職場でもあるかと思います。

まるこは気付きました。「教える」って言われてもそもそも「教え方」って誰にも教わったことないなぁ……、と。教えるくらいできるでしょ〜と当たり前のように思われている方もいらっしゃるかと思いますが、本当にその教え方って正しいのでしょうか?

ということで今回は改めて「教える」を学んでみました! ぜひ皆さんの生活やお仕事のなかでも活用していただけたらと思います。

教えるということ

まず初めに、「教える」というのは設定したゴールに相手を運ぶために、知識・技術を付与し、意識を高めるということです。

ただ業務について相手に伝えることではなく、相手が理解しその仕事ができるようになることが最終的なゴールとなります。そのため「教えたのにできていない」というのは、きちんと教えられていない指導者の責任なのです。

仕事を教えるなかで、教える内容は3つに分けることができます。知識・技術・意識です。

例えば、「スムーズな電話対応ができるようになる」という目標を立てたとします。

  • 知識=電話に出る一連の流れ、セリフの内容
  • 技術=相手に聞き取りやすく伝える、セリフの使い分け
  • 意識=気持ちを込める

3つに当てはめると上記のようになります。

セリフを言えるようになったから、スムーズな電話対応ができるかと言われたらそうではありません。いくら気持ちを込めても、的を得ていない対応をしていたら意味がありません。

この3つのうち、どれが欠けても目標達成にはならないということなのです。また、3つそれぞれは教え方も異なるため下記で詳しく見てみましょう!

1.知識を教える

自分の持っている知識を相手に伝えることティーチングといいます。

「デジLIGというスクールの運営について理解してもらう」という目標を立てたとしたら、まずデジLIGとはどういうスクールか説明したり、資料を読んでもらったりします。しかし、それだけで相手にすべての知識が伝わるわけではありません。

テーマ設定・動機づけ

まずは、今から何について教えるのかというテーマを伝えることが必要です。

また、「このテーマを教えることによってどういうメリットがあるのか」を先に伝えていくと、教えてもらう側も何のために覚えなくてはいけないのか意識しながら話を聞くことができます。

「今からデジLIGのスクールの全体像についてお話します。この内容を知っておくとデジLIGのスクールの大枠を理解することができ、自分自身の立ち位置を把握することができます。」などと伝えておくと、実際に話を聞きながら全体をイメージすることができますね。

全体像から話す

教える際にやりがちなのが、ではやってみましょう! と業務のやり方をどんどん教える方法です。

「運営業務はまず電話対応やデータの入力をします。」と業務について共有するより、まずは「デジLIGはWebデザインや動画制作を学べるスクールで、受講を希望されている方からお電話がかかってきます。」と、全体像や大枠を伝え仕事内容を把握してもらうと、業務をスムーズに伝える近道となります◎

また、「共有事項は3つあります。」などと先に伝える内容について数を提示しておくことで聞く側のモチベーションも持続しやすいです!

結論から話す

質問をされた際に、理由を先に述べるのではなく結論から伝えることが重要です!

「電話は何コールで出ますか?」という質問に対し、「2コール目で出ましょう」と伝えると質問に対しての答えを聞けたため、第一の欲求が満たされます。

次に出てくるのが、「なぜ2コールめなのか?」という疑問です。結論→理由の流れで話すと、相手側の興味も引き出しつつ理由が分かり欲求が満たされるという流れが生まれます。

自分のなかから生まれた興味や質問は、ただ聞いた話より忘れにくいと言われているので、結論→理由の流れを作り相手の興味を引いていきましょう。

実際に覚えたかのチェック

ある程度伝えたら、きちんと理解しているかチェックが必要です。

やりがちなのが「わかりましたか?」と理解したかを質問することです。自分のなかではわかっているつもりだったり、よくわからないのにわかったとその場だけ答える人もいます。

理解しているかをチェックするには、教えたことのなかで解決できる質問をいくつか投げてみましょう。わからない場合は答えを教えるのではなく、段階的にヒントを出し思い出してもらうということが重要です。

また、指導しているなかでも一方的に説明をするだけでなく、「なんでだと思う?」とところどころ質問を投げて考えてもらう時間を設けるのもオススメです。

2.技術を教える

技術を教えるということは、自分の持っている技術を相手に伝えて実際に相手も同じことができるようになるということです。そのためには、トレーニングを行い、スムーズにできるようになるまで何度もやってみることが必要です。

例えば、デジLIGの運営スタッフの場合は受講生さんの情報をスプレッドシートにまとめています。スムーズにデータの入力ができるようになるには、やり方を説明するだけではなく実際に何度も入力をしてみて慣れることが必要です。

もちろん、先ほどお伝えした方法でシートの使い方や入力方法についてティーチングし、知識を理解してもらったうえでトレーニングに移ります。

実際にやってみせる

百聞は一見にしかずということわざがあるように、聞いたものを自分で理解して実践するよりは、一度どうやっているのか先輩の仕事を見せるほうが的確です。

その際説明しながらやるのではなく、いつものスピードでやってみせることが一番イメージがつきやすいのでオススメです。

できるようになったら、やり方を説明してもらう

ここがとても重要で、教わったことを実践することはできても実際に言語化して人に伝えようとすると意外にも難しいのです!

「人に教えることで自分も理解する」とよく言いますが、人に分かりやすく教えるためには、学んだことを頭のなかできっちりと整理しなければならないということです。

その整理する時間がとても大事なポイントです◎

褒めつつフィードバック

よく陥りがちなのが、フィードバックではなくダメ出しになってしまうことです。どうしても指導する側は間違っている部分を見つけて、「ここが違うからダメ」などと言ってしまいがちです。

まずはできているところを褒めて相手のモチベーションをあげましょう。

そのあと、できていない部分や教えたことと異なる部分について伝えましょう。伝える際のポイントは、あくまでも「こうなっていたよ」と本人が実践したことに対して伝えるということです。

見届ける

教えて終わりではなく、実際にできているかチェックすることも指導者の役目です。

しばらく放っておくと自分のやり方になってしまい、間違っている方法のまま進めてしまっていることもよくあります。定期的にチェックし、しっかり教えたことが実践できているか見届けましょう。

3.意識を教える

意識とは人それぞれ考え方が異なるため、自分の考え方を押し付けるのではなく相手から引き出すということが重要です。

例えば「気持ちのいい接客対応をしよう」という目標の場合、下記の項目を本人から聞き出していくことをコーチングといいます。

  • 自分がレストランやお店に行ったときにどういう対応を受けたのか
  • その対応をされてどういう印象を持ったのか
  • どういう対応だったら気持ちがいいと思うか

しかし、ただ質問するだけでは相手の気持を聞き出すのは難しいと思います。そこで下記を意識してみましょう!

アクティブリスニング(傾聴)

傾聴とはカウンセリングの世界で生まれたもので、言葉や表情・動作に気を配りながら聞くスキルのことを表します。

そのなかでもポイントになるのは目を見て聞くということと、相手のペースに合わせてあいづちを打つということです。

どちらも当たり前のように思いますが、スマホやPCの画面を見ながらお話をしていたり、「あー、うんうん」と相手が話している途中であいづちを打っている方をよく見かけます。まずはそういうところを意識して改善し、相手の気持ちを聞き出してみましょう。

傾聴に関してはプライベートでも使えるスキルなので、ぜひ日頃から相手の話を聞く際に心がけてみてください!

質問

「最近どう?」とただ質問するだけでは「まぁぼちぼちです……」のような回答が返ってきてしまい、あまり意味がありません。

「今問題だと思うことは何?」「原因は何だと思う?」「今後どうすればいいと思う?」と、自分自身で問題と回答を見つけさせることがとても重要です。

その際、「なぜそうなったの?」とWhyで質問してしまうと責められているように感じてしまうので、できるだけ「何が原因でそうなったの?」とWhatで質問することがポイントです。

これらの知識・技術・意識を教え、相手が実際に同じようにできるようになったところで初めて「教えられた」ということになります。

まとめ

自分自身教える際に「なんで覚えてくれないんだろう……」「この前も言ったのに……」などと思うことが多かったのですが、今回学んでみて、知識だけを伝えていたことや褒めつつフィードバックできていたかな? と教え方について見直す機会になりました! 実際に教え方を意識して現在指導中です◎

もちろん、仕事だけでなくプライベートや子育てでも使えると思うので、ぜひこの記事を読んで参考にしていただけたらと思います。

参考文献

今回参考にした本はこちらです。

とても読みやすく、すぐにでも使える指導方法がたくさん記載されている素敵な本です◎本日ご紹介したこと以外にも、下記のようなタメになることがたくさん載っています。

  • 相手がメモを取らない理由は?
  • 何度教えても覚えてくれないのはなぜ?
  • リモートワークでの教え方

ぜひ見てみてください!

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Ayuko Fujita
Ayuko Fujita Digital Education / School Operator / 藤田 綾友子

大学を卒業後、京都のホテルにて6年間フロントスタッフとして勤務。国内外のお客様への接客や観光案内を経験。関東に戻るタイミングで学生時代の友人であるDigital Education部 部長・林の紹介でLIGに入社。現在は同事業部にてクリエイタースクール「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」の運営を中心に受講生のサポートをおこなう。

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