リーダーを育成する「役職チャレンジ制度」とは?導入した目的と結果を公開

リーダーを育成する「役職チャレンジ制度」とは?導入した目的と結果を公開

Koji Murata

Koji Murata

こんにちは! COOのコージです。

今日はLIGが昨年から取り組んでいる、「役職チャレンジ制度」を紹介します。読んで字の通り、自分がいる役職から次の役職にチャレンジできる制度で、この制度の詳細と取り組んだ結果をお伝えしたいと思っています。

役職チャレンジ制度とは?

読んで字の通り、次の役職(役割)にチャレンジできる制度です。例えば今あなたがリーダーであれば、マネージャーのポジションに、マネージャーであれば部長にチャレンジできる制度です

その仕組みはシンプルで、自らチャレンジしたいポジションへの立候補をして、なぜチャレンジしたいのか、自分がそのポジションであればどのように成果を出すつもりなのかをプレゼンテーションしてもらいます。

プレゼンテーションと上司(部門長と担当役員)との面談を経て、まずは「役職チャレンジができるかどうか」が決まります。チャレンジ期間は3〜6ヶ月で、上司と話し合ってチャレンジ目標を決定し、その期間は仮のマネージャー(またはリーダー)として、実際にその業務に着任します。

その際、必ず上司と週次の1on1ミーティングを行ない、行動結果と課題の共有を細かく行ないます。チャレンジ期間が終わる1ヶ月前にあらためて面談を行ない、結果の振り返りを行なって正式に役職に昇格するかどうか、結論を出します。

詳細

制度の詳細は以下の通りです。みなさまの会社で導入する際ぜひ参考にしてください。

  • 自分の意思で役職にチャレンジすることで、部署や会社のことを真剣に考える機会ができます。
  • チャレンジ期間を設けることで、正式に役職に就任する前に、必要な能力や経験値を積むことができます。
  • 役職チャレンジ制度への公募を募ることで、チャレンジしたいという本人の意思を尊重することができます。
  • あくまでチャレンジなので、もしチャレンジ期間で役職が合わないと感じた場合は、元の役職に戻ることができます。

導入の目的と背景

導入に至った背景としては、以下の3つです。

  1. 成長する組織に対して圧倒的にリーダーが足りなかった
  2. アンケートを行なった結果、役職者のモチベーションが低く、仕事を自分ごととして取り組めていない実感があった
  3. 評価制度や昇給制度が不明瞭で、どうすれば次のポジションに上がれるのか、給与が上がるのかが不明瞭で、上を目指す人が少なくなっていたから

これは、とても残念ですが事実です。私がLIGにジョインした2021年1月から1年以上が経ち、本当に大きな変化が起こり続けており、メンバーの動きや考え方が変わってきていると日々感じています。ただ、1年前はネガティブなことを言う人が多く、「やらされ仕事」をしている人が多くいたことは周知の事実でした。

その問題は根深く、リーダークラスの人材が会社の課題や問題について、部下に愚痴を言ってしまうような状況で、不安を感じていたメンバーも居たと思います。

当たり前のことですがメンバーが不安になったり、わからないことがあった時、リーダーは説明をする責任があります。もし、わからないことであれば、一旦上司やその事柄を理解している人に聞いたうえで、責任を持って部下に説明する必要があります。ただ、そのような状況にはなっていませんでした。

導入した結果、早速応募が来る

昨年、実際に役職チャレンジ制度を初めて使い、ある部門でリーダーを募集したところ、下記のような【志望動機】で応募がありました。

自身のスキルアップの一つとして、リーダー業務の挑戦を希望します。
 
将来は●●●●●の運営に携わりたいと思っており、店舗を運営していくためには、数字を理解し、どのようなサービスをユーザーが求めているのかを分析し、空間を作るディレクション能力など、多くの知識が必要になります。
 
会社という組織の中で、チームを動かす経験をし結果に繋げ、苦手な部分を克服し、将来の自分の武器にできる知識を実践で習得していきたいと思っています。
 
自分が得た知識はメンバーにも共有し全体の知識量を上げ、会社の掲げる目標をチームで達成出来るよう、まずは私が運営のリーダーとなり、メンバーを先導しチーム全体を支えていきたいと思っています。
 
2018年にLIGに入社し4年目に突入します。この3年間、●●が増えたり、本社の引っ越しがあったり、メンバーの増減など、本当に色々なことがありました。メンバーの●●とは何度も意見を重ね多くの時間を使い、より良い●●●を作り上げるにはどうすればいいかを考えてきました。
 
昨年■■■がリーダーになるとき、何の不安もなくメンバーとして走ってきましたが、現在は更に●●も増え、メンバーも増え、これまでの「なんとか頑張る!」ではまわりきらず『管理』や『仕組み化』が必要になってきたと感じています。
 
そのような中で、■■■がマネージャーになり、その近くで支えるには、私自身のスキルを上げる必要があると感じました。与えられた環境に甘えず、私自身も責任感を持って決断できるよう、運営のリーダーとしてメンバーと協力しながら、マネージャーの思いを形に出来るように支え、チーム全体で目標を達成したいと考えています。

いかがでしょうか。固有名詞は変換させていただきましたが、これが原文そのままです。このメンバーのサービスへの愛情、チームを良くしたいという想いが伝わってくる内容で個人的には感動しました。

とてもポジティブで、事業全体の課題感だけでなく、これまでの3年間の経験を踏まえて、新たにマネージャーになった同僚を支えたいと言ってくれました。

実際、応募してくれて現在チャレンジ中です。もちろんですが、このメンバーのこれまでの活躍は素晴らしいもので、自ら課題を見つけてタスクを作り、メンバーと一緒に目標を達成するために取り組んでくれています。2月末までのチャレンジの結果が楽しみです。

最後に

今日、お伝えしたかったこととしては、3点になります。

  • 組織を作るとは、リーダーを作るということ
  • リーダーを一方的にアサインする時代は終わった
  • 自律する組織は自律するリーダーが作る

今日は、弊社で活用している「役職チャレンジ制度」についてご紹介させていただきました。今、色々なHRテックのサービスが乱立していますが、本当の意味で社員が前を向いて仕事をする環境を作るためには、ツールを入れるだけでは不十分です。

昨年は、MVV・クレドの策定、評価制度のリニューアル、適性検査、リファレンスチェックツール、リファラルツール、新卒採用開始、社内公募制度などなど、多くの人事における新しいトライをしました。

中でも、今日紹介させていただいたリーダーを育成する制度が一番と言ってよいほどのインパクトがあったと感じています。ツールなどを導入したり、費用をかけたわけではありません。これぞ知恵と工夫です。

役職チャレンジ制度をとおして頼りになる若手のリーダーがどんどん生まれており、頼もしい限りです。是非、試してみていただければと思います!

では、また!

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Koji Murata
Koji Murata 海外事業部部長 / CODY CEO / LTV Chairman / 村田 浩二

新卒で入社したエン・ジャパン株式会社にて、事業責任者を歴任後、ベトナムで最大手の求人メディアを買収後赴任し、戦略的な事業管理をおこない、新規事業開発・APACでの事業開発後、インドへ赴任。買収した子会社のPMIを実施しながら、4000名規模のIT企業の買収の成功。2020年にGOKIGEN株式会社を創業。2021年よりLIGに参画。2021年10月より現職。

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