こんにちは、ブリッジディレクターのやすです。LIGで働き始めたと思ったらもう半年が経とうとしています。時の流れは早し……。
そんなことはさておきIT業界の現場にいると”業務委託”いう言葉を耳にしたり業務委託の方と密接に関わっていることがあると思います。何気なく業務委託を聞いたり言ったりするけどそもそも業務委託って何? どんな契約? と知らない人も多いのではないでしょうか。
今回は業務委託とその契約について誰でもわかるように簡単にご説明します。
そもそも業務委託とは?
業務委託とは、雇用関係のない企業から仕事を依頼され、特定の業務を行うことで報酬が支払われる働き方です。そして当たり前ですが業務を依頼する/される関係から契約を結びます!
業務委託の契約の大きな特徴は、仕事を依頼する側に指揮命令権が発生しないことです。指揮命令権とは労働者(依頼された側)に対して業務上の指示や命令を行う権利です。
業務委託と言葉にしますが、実は法律上にそんな用語はなく、定義もない実務上で使われているものです。 すこーし固い話になりますが民法で業務委託の概念は「企業が業務を依頼し、その業務と引き換えに報酬が発生するもの」と規定されています。
多くの業務委託は「請負」と「委任(準委任)」のどららかの種類に当てはまります。請負契約と委任(準委任)契約のこの二つを簡単に説明していきます。
業務委託にも種類がある! 「請負契約」「委任契約」
請負契約
請負契約は「製作」に関わる業務で頻繁に用いられることが多いです。請負人(業務を依頼される側)は仕事を完成させることを約束し、その成果物に対して報酬が支払われる契約です。
請負人は、依頼された仕事を完成させる義務があり、完成しなかったり、依頼主の要求レベルを満たしていなかったりする場合は、報酬を請求することができません。
仮に完成物を納品しても、ミスや欠陥が見つかった場合には請負人は仕事の修繕をしたり、場合によっては損害賠償を払わなくてはいけないです!(*契約内容によっては報酬を請求できる場合もある)
- わかりやすい例
- 依頼人が建築会社にマイホームの建築を依頼した場合、「家を完成させること」を条件に、成果物(マイホーム)に対する報酬額や具体的な納期などを取り決めたうえで請負契約を結びます。
IT業界の例でいえば、企業が「ECサイトの制作を依頼したい」と検討をした際、システム開発をする企業と請負契約という形でサイト製作を依頼します。ただし製作に関わる業務のすべてが請負契約とは限りません。ケースバイケースですが、IT業界における請負契約は、システム設計やプログラミングといった「製造工程」で結ばれることが多いです。
委任契約(準委任)
「委任契約・準委任契約」とは、特定の業務を遂行することを定めた契約です。すごーく簡単に言うと特定の業務に対して必要な労働力を得るために依頼主は委任契約・準委任契約を結びます。そして契約期間中の業務全般を遂行していれば報酬が発生するのが特徴です。
委任契約と民法上同じルールが適用される契約類型に、準委任契約というものがあります。
委任契約と準委任契約との違いは、委任契約は法律行為を委託する契約であるのに対し、準委任契約は、事実行為(事務処理)の委託をする契約です。
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法律行為: 弁護士や代理人契約などの業務
事実行為: セミナー講師としての講演、商品の広告宣伝業務、研究・調査業務など様々
実際の取引においては、委任契約よりも準委任契約のほうが、広く用いられている契約です。
請負契約と委任(準委任)との違い
請負 | 委任(準委任) | |
---|---|---|
契約の目的 | 成果物の完成 | 業務の遂行 |
報酬の対象 | 成果物と引き換え | 業務遂行時 |
委託企業からの指揮命令権 | なし | なし |
請負とは、「成果物を完成させることで報酬を受ける」契約形態のこと。期限内に成果物を納品することで初めて報酬が発生。受託側は「成果物に対する責任」を負います。
委任(準委任)とは「業務の遂行に対して報酬を受ける」契約形態です。契約期間中の業務全般に対して報酬が発生。委任(準委任)の場合、原則として「成果物の完成責任を負わない」という点が請負とは異なります。
最後に
今後も契約についてご説明できればと思います~。最後まで読んでくださりありがとうございました!