こんにちは。ディレクターのリリィです。
今日はディレクター歴がそろそろ2年になる私が、しばらくの間つまずいていたディレクターのデザインチェックについて記事にしたいと思います。
目次
デザインチェックとは?
さて、そもそもの「デザインチェック」というイベントですが、会社や案件によって色々な粒度での確認があると思います。
今回ここで取り上げるのは、デザインを作成後、クライアント提出前の社内確認時です。案件にもよりますが、LIGでは基本的にディレクターが提出前の確認をします。
私自身は当初未経験でディレクターになったこともあり、自分の責任でクオリティを担保する確認フェーズに苦手意識を持っていました。
ちなみに私がディレクターになった経緯はこちら。 未経験からWebディレクターにキャリアチェンジ!デジLIG卒業生にスクールでの学びと転職活動のリアルをインタビューしてみた
ディレクターのチェックで求められていることは?
一言で言ってしまうと、クオリティの担保だと思っています(そしてそう教わってきました)。
ちなみに、私がことあるごとに参考にしている「Webディレクターの教科書」では以下のように定義されています。
デザインモックのチェックポイント
- 色数を使いすぎていないか
- 写真を「目的に沿って」補正・加工しているか
- フォントを使いすぎていないか、使用フォントがコンセプトに合っているか
- 強調するべきところを強調しているか
- 装飾にレギュレーションを設定しているか
- レギュレーションの優先度がユーザービリティを超えていないか
- 「流行り」を意識できているか
- ワイヤーで定義した目的を達成しているか
- オペレーターになっていないか
- すべてのデザインに根拠を持っているか
引用元:中村 健太,田口 真行,高瀬 康次 著『第一線のプロがホンネで教える 超実践的Webディレクターの教科書』(マイナビ出版、2015年)
これ全部、本当にチェックできていただろうか……という焦りは一旦横に置きます。すみません。上記の内容をもっと知りたいよ、という方はぜひ本家の書籍でご確認ください。
アートディレクターが入ることもあるかもしれませんが、基本的には社内の最終確認者はディレクターである己のみ。ここからは、そんななかで「デザインについてわからない!」と思いながらも私がこれまで実践してきたことをご紹介します。
確認の精度を上げるためにやったこと
1.あえて一般人の目線を大事にする
「デザイナーではないからデザインのことはわからない」
「デザイナーではない自分がデザインについてどこまで口を出していいのだろうか」
ディレクターになってからしばらくこんなふうに思っていましたが、これが実はかなり致命的だったと後から猛省しました。
デザイナーではない自分から見て、何かしら気になる箇所があった場合、それは大体ユーザーから見ても気になります(そしてほぼ確実にクライアントからもフィードバックとして返ってきます)。
当然のことすぎて見落としてしまいがちですが、いま作っているデザインを最終的に目にするのは一般ユーザーです。クライアントのためでも、ましてデザインに目が肥えた専門家のためのものでもありません。
プロとしてデザインの知見を持つことももちろん重要ですが、まず大前提としてユーザー目線で「わかりやすいか?」「使いやすいか?」をレビューすることが何よりも重要です。
専門的なデザインのことはデザイナーさんのほうがよく知ってるから……などと思わず、いちユーザー目線で「見やすい」「使いづらい」「違和感がある」など正直な感想をまずはどんどん出すようにしていきます。
それによってよりプロジェクトメンバー間でのブラッシュアップが進むでしょう。
2.デザインの意図を言語化すること
上記1にも関連しますが、「なぜそのデザインなのか」の意図はデザイナーが理解しているだけでは不十分で、ディレクターもデザイナーとしっかり認識を合わせるようにしています。
すごく簡単に言うと、「よくわからないけどデザイナーがこれを出してきたので」と言ってクライアントに出せないですよね。そのため、社内レビューの段階で「このデザインにしてる意図」をしっかり確認し、なぜそれがベストなのか理由も提示できると自分も安心です。
ちなみに余談ですが上記のような社内レビューをしていて、「なんでこのデザインなのですか?」という質問が出てくる時点で、大体の場合は意図が伝わらないデザインになっていることが多いのでクライアント提出前にちょっと再考が必要な可能性があります。
3.参考サイトをよく見る
基本中の基本かもしれませんが、引き出しを増やす目的でこれも地道にやっていました。闇雲に眺めていると時間だけが過ぎ去っていくので、確認するポイントは絞ります。
例えば、
- コーポレートサイト
- BtoBの製造業の企業サイト
などおおよその業種を絞ってどのような系統のサイトがあるか、見ておくだけでも勉強になります。
自分がデザインレビューを依頼された際に、「いいんだけど、何かが足りないような気がする」といったフィードバックはデザイナーさんを大変困らせてしまいますが、参考サイトがあると一気にメンバーとのイメージ共有もできて、全員が大助かりです。
どこかで誰かが言っていましたが、Webサイトはそこら中にお手本があって、かつ無料で見放題なので活用しない手はありません。どんどんアイディアを勉強させてもらいましょう。
個人的には、何件も参照先をストックしておく必要はないかなと考えているので、PinterestやSANKOU!を参照することが多いです。
4.先輩の意見を聞く
それでもどうしようもないときはやはりあると思います。
そんなときは、思い切って先輩や他のメンバーに頼ってしまうのも手だと思います(そのような環境がある方は)。
先輩方は、私のやる気やマインドだけではどうしても埋められない経験値という頼りになる武器を持っているからです。しかしこちらは最終手段なので、自分でもできる手は尽くした後に残しておくようにしています。
まとめ
いかがでしょうか?
何を見ればいいのか全くわからない……! という状態はこれで脱却できると思います。
しかし、まあここまで書いてきましたが自分自身、正直まだまだデザインの理解が足りないなと思うことばかりです。デザイナーさんと最大限協力しつつ、よりいいものをつくっていきたい今日この頃です。
それではまた!
LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。