みなさんこんにちは。LIGの経営企画室のきゃしー大西です。
今日は「総務・経理バックオフィス職のお困りごと・悩みあるある」をお話ししたいと思います。
新型コロナウイルス感染症の広がりとともに、リモートワーク・テレワークなどさまざまな働き方が浸透してきました。総務・経理やバックオフィスの業務をされている方は、出勤しなければいけない、むしろやることが増えた……など、さまざまな悩みを抱えているかと思います。
今回はその中でもずっと変わらなさそうで、共通していることを抽出してお伝えできたらと思っています。きっと、「あるある! そうそう! これこれ!」と言っていただける内容なのではないかなーと思っています。
バックオフィスの業務ではない皆さまにも、私たちのちょっとした悩みを聞いていただけると嬉しいです。
それでは、バックオフィスならではの悩み、聞いてください。
目次
バックオフィスのお困りごと・悩みあるある5選
100点が120点になる評価方法が少ない。常に評価は減点方式
個人的にバックオフィスの一番の悩みはこれだと思っています。
数字で成績が決まるいわゆる定量評価の職種の方たちは、数字を積み上げれば積み上げるほど評価は上がっていきます(もちろん簡単なことではないことは重々承知です)。
しかしバックオフィスはどうしても評価が数字では決まりません。評価は「いかにミスをしないか」なので、常に減点方式。100点満点がスタートで、そこからミスをすれば減点されていき、評価期間の間にいかにミスをせず仕事をこなせるかが評価基準になります。
もちろんミスをしないことは重要なことです。どんな職種であれ、ミスはお客様にも周りの社員にも迷惑がかかります。ですからバックオフィスは、ダブルチェック機能を設けるなどして日々ミスを減らす努力をしています。
しかし、ミスを減らす努力はできても、加点する方法はなかなかありません。人間ですからミスは誰だってします。そういうとき、「ほかの仕事でカバーしよう! 挽回しよう!」ということができればよいのですが、バックオフィスは「次は同じミスを絶対にしないようにしよう……」と心に誓うことしかできません。
唯一あるバックオフィスの加点評価として「今ある業務の効率化・改善」「経費の削減提案」などがあげられます。もちろんこれはこれで素晴らしいことですし、常にバックオフィスが仕事をする上で頭にいれておかなければいけないことではあります。しかし、「日常業務をミスなく(またはミスを少なく)こなしてくれる人への加点評価はなくていいのか」と思うのです。
私は長い間「バックオフィスの加点評価」について考えてきましたが、いまだに正解は見つかりません。どなたか解を持っている方がいらっしゃったらぜひ教えていただきたいです。
名もなき仕事が多すぎる
これはとくに総務をされている方に多いお悩みだと思います。
いわゆる「雑用」と呼ばれるような仕事、いえ、雑用ですらないような仕事も含まれます。名前のつかないような仕事が多いために「今日1日なにをしていたのかよくわからない……」ということが多々発生します。
- 名もなき仕事の一例
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- コピー用紙など事務用品の補充(購入ではなくあるべき場所へのセッティング)
- 昼食時の電話番
- シュレッダーのゴミ捨て
- シュレッダーのゴミ袋の補充
- シュレッダー周りの紙の掃除
- コーヒーメーカーの掃除
- お茶出しした際のコップ洗い
- 誰かのパソコンの不具合(インターネットがつながらない、メールがおかしい、プリンタが接続できない、などなど)
- 郵便物の配布
- 誰宛でもない郵便物をどうするかの処遇
名もなき仕事の一番つらいところは、他の社員があまりその大切さに気づいてくれていないところです。
「知らないうちに誰かがやってくれてる」というのが当たり前になっていませんか? 勝手にオフィスが綺麗になっていたり、事務用品が補充されているわけないんですよ?
「誰かが」「必ず」やらなければいけない仕事なのに、「誰にでも」できるために注目もされなければ評価もされない。けれど工数だけは確実にかかる。
しかも名もなき仕事の大半は「誰の仕事でもない」ことが多いのです。これが一番やっかいだなと思う点です。
他の人からの頼みごとだけで1日が終わる。突発的に発生する仕事が多い
これは上記の「名もなき仕事が多すぎる」に通ずるところがあります。
とにかく突発的な仕事が多い。「複合機が壊れた!」などの話は突然ふってくるし、すぐ直さないと業務に支障がでるので、自分のやりたい仕事を後回しにしてそちらに取り掛かることが多いです。また、「これどうすればいいの?」といった質問や頼みごとも同じです。比較的簡単な仕事であればその場で対応してしまいますし、工数がかかることでもその方にとって解決すべき優先順位の高い仕事であれば、自分の仕事はそっちのけで対応することが多いです。
その方にとっては一回のお願いでも、受ける側はたいていいろいろな人からいろいろな角度のお願いをされています。小さな依頼が積み重なり、それだけで半日や1日があっという間に過ぎていた、ということもよく起こります。
こういった困りごとの解決も「誰かが解決しなければいけない大事な仕事」ではあります。ただ、上司からの業務命令であればともかく、同僚からのお困りごとレベルですと、「今日は業務としてこれをやりました!」と胸を張って言えるレベルには達しないのがつらいところです。
提出物やルールを守ってもらおうと思うと嫌がられる
これは経理で多いお悩みかと思います。
経費精算など、締め切りや提出の仕方にルールがある場合、それを守ってくれない社員に対して督促をしなければなりません。領収書を提出される際も「これは誰と何人でどういう用途での食事ですか?」など細かく聞かなければなりません。
そうなると「またうるさいこと言われる」と嫌がられます。
これは経理スタッフあるあるかとは思いますが、経理の個人的感情としては、あなたが誰とどこでなにを食べていてもまったく興味はないのです。正直に言えば、実生活ではそんなに細かい人間ではなくて自分はズボラだなあ、と思っている経理スタッフは意外と多いです。
「これは仕事なのです! これを聞いてちゃんと会社に記録として残しておくのが私の仕事なのです!」と時々大声で言いたくなります。
他の職種の人に比べて立場が弱いように感じてしまう
本当ならそんなことはないはずなのに、です。バックオフィスは会社にとって大事な仕事で、なくてはならない存在です。だから他の職種の人に比べて立場が弱いわけではないのです。
しかしどうしても会社というのは、数字をつくってきてくれる人が一番になりがちです。そうなると、それを支えるバックオフィスは立場が弱くなったように感じてしまいます。
仕事を頼むときにも「お願い」になってしまいがちです。みんな自分の仕事に誇りを持ってやっているにも関わらず、立場が弱いように感じてしまうのはやはりつらいものです。
それでも私はバックオフィスが大好きだし誇りを持ちたい
ネガティブなことばかり書いてしまいましたが、それでも私は基本的にはバックオフィス業務が大好きです。社会人も長くやっていますが、今ではこれが自分の天職だと思っています。
たしかにバックオフィスは上記のような悩みや困りごとがありますが、それでも「会社の基幹を支える大事な仕事」だと誇りを思って仕事をしています。ただ大事な仕事ではあるものの、偉いわけではない、ということは常に心に留めておく必要はあるかと思っています。
やはり会社は数字を作ってきてくれる方が一番です。数字を作る人たちの活躍があるからこそ、私たちバックオフィスが存在できるのは間違いありません。彼らの活躍を支援したり、オフィス環境を整えたり、彼らのパフォーマンスが最大限発揮できるよう後方から支えることがバックオフィスの存在意義です。
そしてこれからのバックオフィスは「自分たちも数字をつくれる、もしくは数字を意識した仕事の仕方」を考えていくべきだと思っています。いうなれば「攻めのバックオフィス」でしょうか。常に後方支援だったディフェンスのバックオフィスが、オフェンスになって点を取りにいくなんて素敵じゃないですか? 将来的には、そういうバックオフィスの形を目指していけたら幸せだろうなと思っています。
ぜひこれを読んだバックオフィスの皆さん、これからも一緒にがんばっていきましょう! そしてバックオフィスでない皆さんは、たまにでいいので「いつもありがとう」とお声がけいただけるとめちゃくちゃ喜びますのでよろしくお願いします!