綿密な分析と対話でお客様に寄り添う。nanocolor川端さん×LIGありさん勉強会レポート

綿密な分析と対話でお客様に寄り添う。nanocolor川端さん×LIGありさん勉強会レポート

arisan

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デザイナーのありさんです。

実は、先日nanocolor川端さんとクローズドの勉強会を開催いたしました〜〜〜。

川端さんは超・大尊敬する大先輩なのですが、デザイナー出身という共通点から仲良くさせていただいています! ありがたい!

いままでも川端さんのセミナーに参加していましたし、noteも見まくって参考にしていました。さらに今回、クローズドならではの詳しい事例ベースで教えていただけて、より理解が深まりました……。

nanocolorさんが実際にどう情報収集を行い、どんなスケジュールで広告を配信し、LP(ランディングページ)に落とし込んでいくのかのお話を伺い、実行のスピード感と成果への繋げ方に衝撃を受けました……!

記事にできる範囲で、勉強会の内容をご紹介しちゃいます!

勉強会レポート

人物紹介

ico 株式会社nanocolor 代表取締役社長 川端康介 さん2004年、EC事業スタートアップに参画。デザイン/広告/商品開発などの知見や技術を独学で身につけ、2010年に株式会社nanocolorを設立。BtoCを中心に広告/ECサイト/LP/CRM/ブランディングなどを中心に顧客のデジタルマーケティング領域を支援。

話題のイケメン社長、Web制作会社nanocolor(ナノカラー)代表の川端さん! 以前まこりーぬさんの記事にも出演いただいています。まだ記事読んでない! って方はこちらをどうぞ!

ico 株式会社LIG 社内制作チーム リーダー 村田 亜里紗(ありさん)Web制作におけるデザイン、サイト改善の提案・実施を行う。また、LIGブログのデザインのクオリティ管理も担当。バナー制作等を担うデザイナーチームのリーダーを務める。

単月黒字を目指す、コンテンツ制作インハウス化の構築ステップ

僭越ながらLIGありさんからお話しさせていただきました!

私はデザイナーとしてWebサイトのデザインを担当しています。「作って終わり」になってしまうことで、結局お客様がサイト制作時に目指していたゴールに貢献できたのかどうかがわからないことに、違和感を覚えていました。デザイナーとして感性のお話ができても、数字の話がないと、不景気になったらどんどんクリエイティブにお金をかけてもらえなくなるかもしれない……そんな不安を感じていました。

そこで、サイトの改善×運用をするプランを立ち上げ、今はWeb集客の数値目標の設定をはじめとして、目標達成までの戦略策定や実行までをまるっとやらせていただいています。

クライアント背景

実際に関わらせていただいた案件をご紹介します。今回は無線機・インカム・トランシーバーのレンタル・販売 – ネクストギアーズ株式会社さまという無線機レンタルの会社さんを例に挙げますね。それまでの、Webにかけているコストの高さに疑問を感じていました。

月100万円以上の金額をWebにかけていたのですが、そもそも割に合っているのか、いつまでこのお金を投入し続けるのか、どのくらいかけるとどのくらいお問い合わせが増えるのかが不透明な状態でした。

お問い合わせ数の精緻化を行い状況確認

問題点として、毎月のWebからのお問い合わせ数のデータ集計ができていませんでした。Webからのお問い合わせのうち、メールとチャットボットのデータは取れていましたが、電話からのお問い合わせについてはWeb・リピート・オフラインが混ざった状態で管理されていました。

Excelで管理されていたデータを受け取って、まずはその中身を明らかにすることから始めました。過去3年分のデータを共有していただき、備考欄を読んで一つひとつ「Web」「メール」「リピート」でラベルをつけていきました(笑)。地味にずーっとやっていましたね……けっこうな件数があったので根気が必要でした。

その3年間のデータを集計し、「季節要因」「リピート率」「受注率」「単価」「お問い合わせ種別率」を算出していきました。

次に、毎月のお問い合わせ数を精緻にした上で、Webにかかっているコストで割り、全体のCPAを算出します。その結果「割にあっていない」状況だということがわかりました。そこからは、Webからのお問い合わせの受注率、かかっているコストから平均粗利を計算。半年の目標数字を立てていきました。

目標数値を平均単価、平均粗利から設定

リピート率が読みづらい商材のため、単月の粗利で目標数値の計算を行いました。

  • 受注率
  • 受注前にかかるコスト(メール対応/電話人件費)
  • 受注後にかかるコスト(現場対応/発送コスト)

から平均粗利を算出しています。

今までと同じコストをかけていくと、膨大な数のWebからのお問い合わせが必要になります。今回の商材は検索ボリュームが大きい市場にあるわけではありません。お問い合わせの数を増やすよりも、現状のコストを削減することで目標を達成することを選びました。

現状のコスト削減のために、その某レンタル会社の社員のみなさまに、Web上に掲載する記事を執筆していただくことにしました。

コンテンツ制作のインハウス化を目指して

まず、執筆いただく10名のセールスの方に「なぜやるのか」「期待することはなにか」をお話ししました。その上で執筆にあたり、コンテンツ制作の講習会を行い、アウトラインや執筆、WordPressの入稿までをお願いしました。詳しい流れは長くなっちゃうので、別記事で書きたいと思います^^

インハウス化を通しての学び

毎週の進捗会で、執筆に関わるタスクの整理やレビューを行います。今までの業務とはまったく違う内容なので、文章のレビューに対するストレスやモチベーションの維持が一番の心配事でした。が、逆にすごい楽しんでやってもらえていたので、すっごいびっくりしました……。社外からの新しい刺激になれて嬉しいです。

記事執筆だけでなく、デザインに興味をもってもらえる社員さんからも声をかけていただきました……! 今後は、アイキャッチや記事内画像、バナーについてもインハウス化を企んでいます^^

インハウス化の体制が整ってわたしの役割がなくなったら、問い合わせの数を増やす方法を考えるなり、わたしにかけてくださっているコストを削減していくなり、よりお客様のためになる施策を提供していけたらと思います!

徹底した顧客理解と週単位の測定により、最低限の広告費で勝ちパターンを導くステップ

お待たせしました! 川端さんのターン!

事前にありさんが聞きたかった質問を共有して、事例を混ぜてお話しいただきました! ありがとうございます!!!

そもそも制作会社としてマーケティングをどう捉えているか

広い意味を持つマーケティングに対して、制作会社としてどう考えているのか?

徹底した顧客の理解」とnanocolorさんでは定義しています。徹底的にユーザーの心理状態、状況、悩み、言葉遣い、タッチポイント、どうしたらLPでCTAボタンを押すまでに動くのかを分解していきます。

今回は実案件での進め方についてのお話だったので、調査方法や考え方を知りたい方はぜひこちらの「BtoCのLPを成功させる為の20項目」noteをみてくださいませ^^

クライアント背景

シミ、そばかすの訴求に対して直接アプローチできる商品。美白商品は多く存在するが、美白を求めるきっかけや美白商品に求めているもの、ブランドを活かしやすい領域はどこにあるのかを探し当てるための運用を行いました。

美白を定義した上で、相性のいいターゲットを定義

目的、効果、成分を出した上で、ユーザーが何を解決したいのかを考えていきます。

美白商品を使用している女性へのインタビュー結果から、美白とは「白くなりたい」と「焼けたくない」の2種類があることが判明しました。

その上で、商品と相性のよいターゲットを定義し、ブランドイメージを踏襲した「優しさ訴求のLP」と、課題解決型商品としての「美白訴求のLP」の2つの方向性を出しました。

勝ちパターンバナーを探り、派生させ制作

すでに、ブランドイメージを踏襲した「やさしさ訴求のバナー」で広告が運用されていたので、課題解決型の「美白バナー」を作成。「美白」から連想される言葉や、ビジュアルを派生させて、美白バナーを検証していきます。

美白をイメージする「光」でも、形や色や当て方などによっていろいろな種類があるので、すべての掛け合わせごとにバナーを定義していきます。

(すご……い……なんて論理的な資料だ……。美白をイメージするにしても、光や影の種類、見せ方がこんなにあるんだなあと考えさせられました……。)

一定期間の広告運用後に測定し、勝ちパターンを見つけ出します。さらに勝ちパターンバナーから、ユーザーの悩みや言い回しなどテキストの組み合わせの変更を行いテストしていきます。

勝ちパターンバナー結果からLPの方向性を作成し、各LPの流入経路を定義

勝ちパターンバナーの傾向から、既存の「ブランドイメージLP」と「課題解決訴求LP」と中間点の「ブランドイメージ×課題解決LP」の3パターンで広告運用を開始し、FV(ファーストビュー)離脱、各CTAまでの到達率、CTAクリック率を測定。

各LPのユーザー行動から、中間点の「ブランドイメージ×課題解決LP」を課題解決の美白よりに寄せます。ブランドイメージのLPは、すでに商品のイメージを持っている指名系のランディングに、そして課題解決LPはSNS広告のランディングに設定し、各LPの役割分担を設定します。

1つのLPをどれだけ調べても勝ちパターンはわからない! さらに出してからの検証が勝負……!

実案件を例に、目標達成までのフローを紹介していただきました。

川端さんのお話を聞いて、1つのLPで顧客を獲得しようとするのは、大変おこがましいな……! と感じました(もちろん1つで足りる場合もあるとは思いますが……)。

Webの中にはいろいろなユーザーがいます。すでにブランドを認知していてこの商品が好きなユーザーがいたり、シミに悩んでいるユーザーがいたり、ニキビ跡に悩んでいるユーザーがいたり……。それぞれの悩みや、流入に合わせたLPがあって、そこから検証を行いユーザーの理解を深めていく必要があるんだなあと感じました。

赤裸々にお話しいただきありがとうございました!

なんと! 実は! 8月にウェビナーを開催します!

なんと! 8月にnanolor川端さん×LIGありさんでウェビナーを予定しております……!

8月21日(金)19時から開催予定で、「本当に6ヶ月でWebデザイナーになれるのか!?」というテーマで討論していきます! これからWebデザイナーになりたいと思っている方や現役のWebデザイナーの方向けの内容になっております!

またお盆明けにLIGブログで告知しますので、Twitterフォローして楽しみにしてもらえると嬉しいです!

では! ありさんでした〜。

LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。

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事業企画ビジネスデザイナー。武蔵野美術大学彫刻学科卒業後、カメラマンとして活動。会社起業を行い清算終了後、2018年LIGに入社。 営業提案・戦略設計・実行・効果検証・改善運用を行う。現在は、事業企画として新規事業や既存事業の推進を担当。

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