ゲーム実況って誰でも出来るの?ゲーム実況の王・もこう氏のアドバイスをもとに初挑戦してみた。

ゲーム実況って誰でも出来るの?ゲーム実況の王・もこう氏のアドバイスをもとに初挑戦してみた。

紳さん

紳さん

こんにちは、紳さんです。

みなさんは「ゲーム実況者」になろうと思ったことはありませんか?

僕はめちゃくちゃあります。好きなゲームをやって、動画を撮って、それを公開して人気者になれたり、あわよくば収入が得られるようになる…… 最高じゃないですか!

でも実際にゲーム実況者になるためには何から始めれば良いのでしょう?

 

機材はなにが必要なの?

動画編集ってどうやってやるの?

そもそも素人がゲームやりながら喋ってる動画って面白くなるの?

 

ちょっと、あまりにも分からないことが多すぎるので、有名ゲーム実況者の方を呼んで話を聞いてみることにしました。

 

有名ゲーム実況者、もこう氏インタビュー

もこう氏

もこうさんは2009年からニコニコ動画でゲーム実況を始め、感情を強く表に出すプレイスタイルや、独特な言い回しが光るゲーム実況が評判となり、多くのファンから支持されています。

現在はメインのプラットフォームをニコニコ動画からYouTubeに変えて活躍。
もこうの実況は登録者数が100万人を超える大人気チャンネルとなりました。

自身のチャンネルがここまで成長するのに、もこうさんはどんなことをしてきたのでしょうか?

早速、お話を聞いてみたいと思います。

 

ゲーム実況を始めたきっかけ

もこう氏と紳さん

――今日はよろしくお願いします! こういう時期なので、一応マスク着用とディスタンスを保ってお話を伺いたいと思います。 ……マスクとサングラスでもはや誰かわからないみたいになってしまってすみません。

もこう:いや、こちらこそサングラス忘れてすいません。貸していただいてありがとうございます。外出る時忘れちゃうんですよね……

――まさかトレードマークといっても過言ではないサングラスを忘れるとは驚きましたが、レアなもこうさんを見れて嬉しいです(笑) 

 

――本題入りますね。もこうさんはどうしてゲーム実況をやろうと思ったんですか?

もこう:大学生になり、一人暮らしを始めたタイミングで何か新しいことをやってみようと思っていたんです。一人で家にいて暇だったので。

もともとニコニコ動画にはよくアクセスしていて、ゲーム実況動画も見てましたね。しんすけさんとか、あなごみさん、ジャック・オ・蘭たんさんとか。

そんな中、僕はとにかくバトレボ(ポケモンバトルレボリューション)というポケモンの対戦型ゲームが好きだったので、これでゲーム実況とかやってみたら面白いかも、と思いました。

 

――「厨ポケ狩り講座」ですよね! もはや伝説となった動画シリーズで、もこうさんのゲーム実況を見てポケモンを始めた人もかなり多いと聞きます。あれだけ面白いと、やはり最初からすぐに人気が出ましたか?

もこう:ぜんぜん、そんなことはありません。徐々に、徐々に伸びていってくれた感じです。

いきなり人気実況者になった、という実感はないですね。

 

――もこうさんは元々、実況配信などのノウハウはあったのですか? それと、当時、どんな機材を使っていたか教えてください。

もこう:ノウハウとかは無かったですね。当時は右も左も分からない中でやっていました。

一番最初に動画をアップした時の機材は、母親譲りのノートパソコン、しかもCPUがセレロンとかのやつ。それと、通信制の学校に通っていた時に授業で使うために買ったボイスレコーダーと、Amazonとかで買った1万円ぐらいのキャプチャーボード。こんな感じでした。

ボイスレコーダーで録音した音声を録画したゲームの動画と組み合わせるんですけど、当時は編集技術とかも未熟でしたから…… 最初期の僕の動画はゲーム音声とリアクションの声がずれているんですよね。

 

――今やゲーム実況の王と呼ばれるもこうさんにも、そんな時代があったんですね…… ちなみに現在は、使う機材とかにもこだわりはありますか? オススメの機材があれば教えてください!

もこう:僕は機材へのこだわりとかも特になくて。(値段が)高ければ高いほど良いんじゃないか、って思いますけど。

――なるほど。「弘法、筆を選ばず」という感じなんですね

 

ゲーム実況ってどれぐらい大変なの?

紳さん

――もこうさんは、ほぼ毎日動画を更新していますよね。実況動画を1本作るのに、どれぐらい時間をかけるんですか?

もこう:僕の場合は、編集にかけるのが1時間〜2時間。撮影に関してはケースバイケースなんですけど、例えば今でもYouTubeにアップしているシリーズのポケモン剣盾(ポケットモンスター ソード・シールド)とかなら6時間〜7時間ぐらい、収録にかける場合もあります。

 

――編集に2時間、収録に7時間!? それを毎日? めちゃめちゃハードワークですね……

もこう:でも、それが毎回ではないですから。本当にかかる時はそれぐらい、という話です。

ポケモンの場合、収録中に自分が納得できる対戦動画が撮れないことも多いですから。撮れ高の確保、つまり納得できる対戦ができるまで、長時間ゲームをやり続けることになるんです。

 

――ちなみに編集はご自身でやられているんですか?

もこう:ゲーム実況の動画に関してはすべて僕が編集しています。どこを使う、どこをカットする、という感覚的なものが自分以外にはわからないと思うので、誰かに任せるということができないんですよね。ちなみに編集ソフトはAviUtlってのを使ってます。

 

――今もこうさんはYouTubeオンリーで生計を立てられているっていう状況なんですか? 以前はエンジニアやられていたと思うんですけど、やはり仕事との両立は難しいんでしょうか?

もこう:YouTubeオンリー、そうですね、一応そういうことになりなりますかね。両立はどうだろう、僕の周りの友人でも働きながら動画配信やっている人も結構いるので、両立できないってことはないと思います。

僕の場合は、会社の上司にバレて。「昨日夜遅くまで配信してたよね」って言われて、それが辞める決心につながりましたね(笑)。

ただ仕事辞めたあと全部動画に専念してたかっていうとそうではなくて。今まで仕事してた時間全部、パチンコ打ってましたね。

もこう氏

 

――(笑)。そうなんですね、なんか意外です! かれこれ10年もゲーム実況を続けているもこうさんですが、辛いと思ったことはないですか?

もこう:そりゃ、ありますよ。どんな新作ゲームをやってもぜんぜん(再生回数が)伸びない時期もあったし、ネタがない中で無理矢理に作った動画とかは自分で見ても面白くないんですよね。本当にしんどいって感じる時がありました。

でも、今でも覚えていることがあります。一番伸び悩んでいた時期にポケモンピンボールというゲームをやってみたら、めちゃくちゃ楽しかったんですよね。かなり昔に発売されたゲームなんですけど、そのポケモンピンボールの動画を出してみたら、すごい伸びてくれて。あれは僕のモチベーションを一気に復活させてくれた出来事だったと思います。

その時に思ったのが、「自分が純粋に楽しいと思えるゲームをプレイしている様子」というのは視聴者には絶対に伝わるんだな、と。自分がゲームを本気で楽しんでいないと、面白い動画にはならないんです。

 

――なるほど、大変参考になります。最近のもこうさんはどうですか? 面白いゲームと出会えてますか?

もこう:最近は、ポケモン剣盾やあつ森(あつまれ どうぶつの森)といった面白いゲームがプレイできているので、わりと順調だと思います。2020年はあつ森がめちゃくちゃ流行りましたけど、流行っているからそのゲームをやるのではなく、本当に面白いからやっているんです。あつ森、ついついやっちゃうんですよね(笑)。

 

多くの人に見てもらえる動画配信を継続するにはどうしたら良い?

もこう氏と紳さん

――ちなみに、もこうさんは他のゲーム実況者を参考にしたりすることってあるんですか?

もこう:うーん。僕は他のゲーム実況者を参考にすることはないですね。とにかく自分がやりたいこと、好きなことを表現することが大切だと考えているので。

ただ、あえて名前を挙げるとしたら加藤純一という実況者がいるんですけど、彼は唯一無二の存在だな、と感じています。

ゲーム中にゲームのこと以外はほとんど喋らない、というところがカッコ良くて。とことん、ゲームと真っ直ぐに向き合い続ける実況動画という部分では、僕も彼の影響を少なからずうけているのかも知れません。

 

――ゲーム以外でネタの参考にしているコンテンツとかってありますか? 映画とかバラエティ番組とか。

もこう:あーあんまりないかもしれませんね。アニメとかは結構見てて、その時のセリフとかがもしかしたらゲーム中に出てるかもしれません。

――なるほど。もこうさんのゲーム中の名言(迷言)は、知らずのうちにアニメから影響を受けてたかもしれないってことですね(笑)。

紳さん

――もこうさんはゲーム中に感情が高まるあまり、(ごく稀に)回線を切断したり、コントローラーを破壊したり、暴言を吐いたりすることがありますよね。そういうところが「人間っぽくて面白い」と視聴者が感じる部分だと思うのですが、ご自身ではどう思われますか?

もこう:そういうところに注目して欲しくはないですけどね……素でやってることなので。

ゲームに運負けした時などは正直な感情が表に出てしまうことがあります。けど、頭の中で「収録している」という意識があるので、すぐに言葉でフォローしたりするんですよ。「回線切断とかは絶対にしてはいけない」とか、「愚かな行為だと視聴者に教えるためにあえてやった」とか。

でも実際はめちゃくちゃキレてます。こないだもInstagramで対戦相手の悪口を書いたりしましたから。

ただ、感情は抑えるのではなく、爆発させることが大切だと考えています。だってゲームで負けて悔しいとか怒るって普通の感情だし、それだけ真剣にゲームをやっているということが伝わるので。

 

――テクニック的なことで聞きたいのですが、もこうさんは動画にテロップを入れていませんよね。テロップを入れようと思ったことはありますか?

もこう:あります。常日頃から「どうしたらもっと動画が伸びるのか」を色々と考えるので、テロップについても考察はしてきました。

例えば、テロップがある動画だと「電車の中でミュート状態にしても見ることができる」とかメリットがありますよね。一方で、動画に妙なバラエティ感が出てチープになるというデメリットもあると思います。あと、単純にテロップを入れる労力がかかるというのもデメリットですよね。

もしかしたらテロップを入れた方が動画が伸びるのかも知れないんですけど、僕は労力のわりにはデメリットの方が大きいんじゃないかと思い、現在は入れていません。

 

――動画を撮る時、台本とかは用意するんですか?

もこう:台本はないですね。ただ、企画として「どんな動画にする」というのはある程度、決めてから収録しています。

ネタや企画のアイデアは、日常的に思いついた時に必ずスマホのネタ帳にメモするようにしていますね。

もこう氏

 

――なるほど。では他に「こういうことをしたら動画が伸びる」などアドバイスをいただけないでしょうか?

もこう:僕は「ゲーム実況動画に正解はない」と考えています。動画をあげて、視聴者の反応を見る。純粋にそれを繰り返すしかない。

なので、これからゲーム実況を始めるという方に何かアドバイスするとしたら「好きなように、やりたいようにしてください」ということを言いたいです。

あと、「収益化することが目的」という方がもしいるなら、多分うまくいかないと思います。現在、ゲーム実況者として活躍している人の多くは「お金にならなかった時代」から、ずっとゲームが好きという純粋な気持ちだけでやり続けてきているんです。

 

――これからゲーム実況者になろうという方は、参入のタイミングとしてはどうなんですかね?

もこう:よく、他の実況者に会った時に世間話として「自分たちはタイミングが良かったよね」という話をすることがあります。現在のYouTubeのようにゲーム実況チャンネルが乱立し、注目動画やオススメ動画として人気実況者の動画ばかりがレコメンドされるという状況になる前に、ファンを獲得できたのは良かったです。

ただ、僕たちが始めた10年前に比べれば、現在は安くて優秀な機材が簡単に手に入るし、動画編集のやり方とかも検索すればいくらでも出てきます。新規参入のハードルはかなり低くなっているので、そういう意味では環境は良いと感じています。

 

――なるほど! ためになる話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました! 僕もゲーム実況に挑戦してみようと思います!

もこう:ありがとうございました。頑張ってください!

 

実際にゲーム実況をやってみた

紳さん

というわけで、早速ゲーム実況に挑戦してみたいと思います!(単純)

ガッキー(新垣結衣)がテレビCMでやっていた『リングフィットアドベンチャー』というヤツが面白そうなので、ゲームタイトルはこれを選びました。

もしかしたら、この記事がきっかけでガッキーと共演できるかもしれませんから。

 

収録(ゲーム画面の録画と実況動画の撮影)

ゲームをする紳さん

それでは、まずはゲームをしている姿と、ゲーム画面を同時に収録していきたいと思います。

えっほ、えっほ、えっほ。

このゲームは実際に体を動かしてゲームを進めていくので、普段から運動不足の僕にはかなりの重労働です。

なにより、運動しながらゲームを実況するということは、常に喋り続けていないといけないので、呼吸を整えるのが大変!

 

ゲームをする紳さん

たまにストレッチ的な要素もあります。激しい運動に比べると、ストレッチはぬるい。

 

ゲームをする紳さん

スクワットは数ある運動の中でも、かなりキツイ部類です。20回1セットぐらいで定期的にスクワットをする機会が訪れます。

このゲームすごい。正直、ゲームじゃなかったらこんなにスクワットできてないです。

 

 

 

ゲームをする紳さん

30分、ゲームを続けたところで死にました。(ゲームのキャラはピンピンしていますが、プレイヤーが死にました)

 

編集

編集をする紳さん

収録した動画を編集して、YouTubeにアップできる状態にします。

今回は「ゲーム実況をしている僕の姿を撮影したもの」と、「ゲーム画面を録画したもの」という2つの動画をガッチャンコして、うまい具合にやりたいと思います。

 

編集をする紳さん

2つ動画の音がズレたり、ビデオカメラで撮影したAVCHD形式のファイルをうまく結合できなかったり、色々と大変なことがありましたが

編集作業自体はめちゃくちゃ面白い!!!

今まで「記事を書く」という方法でしか表現をしたことが無かったので、自分にとって新しい感覚でしたね。動画はテキストや写真よりも情報量が圧倒的に多いのが良いですね〜。

 

動画編集自体の経験がなかったのですが、毎度お世話になっているAdobe様の『Premiere Pro』というソフトを使って、なんとか素人っぽい感じのやつができました。

※動画を再生すると音が出ますので、注意して下さい。

 

 

 

どうでしょうか。初めてにしては上出来かな??

そもそも38歳のメタボリック手前男が運動している動画なんて見たくない説はありますね。

 

機材の紹介

SENSE∞クリエイターパソコン

ちなみに今回、パソコン工房から機材一式をお借りして動画を作らせていただきました!

なんだかスペックがすごそうなこちらのパソコンは、パソコン工房で販売する「iiyama PC」ブランドのクリエイター向けシリーズ「SENSE∞(センスインフィニティ)」の動画編集に最適なパソコンです。最新の第10世代CPU(Core i9-10900K)を搭載。

といっても僕はまったく詳しくないのですが、パソコン工房によると、CPUは10コア20スレッドで動画の編集作業やエンコードに理想的なものが搭載されているとのこと。動画編集もスイスイできたのでその性能を実感することができました。

このミドルタワーPCが14万9980円(税別)でお買い求めいただけるという時代。

注文時にスペックをカスタマイズできるBTOが可能。もちろんスペックを抑えたモデルもあり、リーズナブルな価格帯モデルのラインナップも充実。

 

パソコン工房はパソコンショップをチェーン展開していたり、プロゲーミングチームやゲーミング大会とのコラボでeスポーツを盛り上げる活動をしていたりする会社さんで、パソコンにかける並々ならぬ情熱、遊び心に定評があるショップです。

 

キャプチャーボード

今回はパソコンの他にもキャプチャーユニット(キャプチャーボード)も、お借りしました。これがゲーム実況には超大事です。

 

実況の機材繋ぎ方

機材の繋ぎ方はこんな感じ。キャプチャーボードをPCとゲーム機の間に繋ぐことで、ゲーム画面を録画する役割を担ってくれます。今回はPC一台で、モニター兼録画用(配信用)でしたが、もう一台モニターを繋げて、プレイ中の画面を見やすくするのもオススメです。

 

結論:ゲーム実況は誰でもできる!

紳さん

というわけで、最新のゲーミングパソコンやキャプチャーボードをお借りできたこともあり、未経験の僕でもそれなりのゲーム実況動画をアップすることができました。

 

 

もこうさんがおっしゃる通り、今は「撮影、編集、配信するための機材が気軽に買える時代」になっているかと思います。

編集ソフトの使い方で困ったときも、ググったりYouTubeで調べるとすぐに解決法が見つかります!

人気チャンネルになるかどうかは努力次第として、世の中に自分の動画をアップすること自体は誰でもできます。参加するためのハードルは低いです!

興味を持たれた方は、是非とも一度、チャレンジをしてみてはいかがでしょうか〜!

パソコンや周辺機器はパソコン工房

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メディアクリエイターの紳さんです。 商品やサービスの宣伝、PRの為の効果的な企画、マーケティング手法を0ベースから考え、最良な予算の使い方をご提案するような人物に憧れています。 最近、Twitterを始めました。 クライアントに寄り添い、抱える悩みを自分ごとのように消化できるような、そんなクリエイターを目指しなさい、と母に言われて育ちました。

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